今日の街角風景は西鉄雑餉隈駅に隣接する福岡市博多区雑餉隈の
銀天町アーケード商店街の脇の、生鮮食料品店が軒を連ねる通り
である。
生鮮食料品が兎に角安くて品がいい。かってこの通りを毎日歩いたものだ。
この通りには近郊からの出店も出ている。
今はスーパーとなったが、かっては多数の商店が入った食品市場であった。
このスーパーの中にも魚屋さん、八百屋さん、お惣菜屋さんなどの個人商店が
入っている。
魚屋さん
スーパーからこのマンションまでは30メートル位の至近距離である。
かってこのマンションの10階の一室に住んだことがある。
手前の紅色の新芽をふいている木は香椿(チャンチン)である。
このマンションには博多区図書館、ホール、会議室、デイケアセンター、
体育館、スポーツジムが併設されており、図書館とジムはよく利用した。
アネモネ 万有百科大事典(小学館)に次の句が載る
アネモネの 鮮(あざ)やかなりし 日は暮れぬ 晴江
ナニワイバラか?
アメリカハナミズキ(アメリカヤマボウシともいう)
今日の街角風景は、福岡の北東約30kmにある筑豊の中心である
飯塚まで、国道201号線を通って、桜が満開であろう八木山越え
の風景と、旧長崎街道の飯塚宿の問屋場跡と森鷗外文学碑である。
国道201号線が篠栗(ささぐり)町に入る。筑前の国篠栗八十八ヵ所
霊場の中を車は進んでいく。
八木山越えの七曲りのあたりである。谷の周辺にはお遍路さんの遍路道
があり、新吉野公園というらしい。秋は紅葉も綺麗だとか。
篠栗四国第三十四番霊場 紅葉ヶ滝宝山寺前で
さまざまの こと思ひ出す 桜かな 芭蕉
篠栗から八木山峠を越えた飯塚よりの八木山展望公園 満開の花は染井吉野
飯塚アーケイド街に建つ、「史跡 飯塚宿問屋場跡」の碑
左端に黒く柱状に見えるのが「史跡 飯塚宿問屋場跡」の碑
前方に続くアーケイド街の道そのものが旧長崎街道であり、内野宿へ通じている。
「史跡 飯塚宿問屋場跡」の碑文には
継ぎ所ともいい、木屋瀬(こやのせ)と内野までの人足・馬・貨物の引き継ぎを
おこないました。
馬立場(うまたてば)といって、常備馬や宿駅・助郷制度によって、飯塚宿や嘉麻・
穂波両郡から臨時にかりだされた人馬も集まっていました。
昭和四十六年十一月三日 飯塚文化連合会建之
とある。
森乗ス外文学碑 碑文に曰く
明治三十四年七月、小倉第十二師団
軍医部長として、衛生隊演習のため
飯塚逗留を記念して建立する
五日。雨。・・・・夕に飯塚呉服店
島田氏の裏座敷に舎る
夜楠瀬少将、諸演習員、嘉穂部長、
飯塚警部長及飯塚町長を招きて立食
を饗す。
六日。雨。・・・・飯塚に淹留す。・・・
七日。日曜日陰。飯塚を發し、
上三緒に至りて演習す。
森乗ス外「小倉日記」より
旧長崎街道飯塚宿のアーケイド街に建つ森乗ス外文学碑
帰路、飯塚と福岡を最短距離で結ぶ、県道60号線の福岡雑餉隈の春町街路公園
付近を通る。雨が降ったらしい。
花梨(かりん)の花
エイザンスミレ
山路来て 何やらゆかし すみれ草(ぐさ) 芭蕉
エイザンスミレ、桜草、ムシトリナデシコなど
ツボスミレ
今日の街角風景は福岡の今に咲く花々としたい。貝原益軒の著書
「花譜」(元禄7年、1694年発行)に記載があるものは、その
記述文章も紹介したい。
手前の桃色の花が桜桃(ゆすら)、黄色いのが連翹(れんぎょう)、その奥が
四手辛夷(しでこぶし)(ヒメコブシともいう)である。右側に暗くわずかに
見える木は花梨(かりん)である。
桜桃(ゆすら) 貝原益軒の著書「花譜」中巻 二月の項に曰く
桜桃(ゆすら) 順和名抄には、にはさくらと訓ず。本草曰、始て生ずるとき。
榛(はしばみ)の葉に似たり。二月に、白花をひらく。花多して、雪のごとし。
其實百果にさきだちて熟す。食ふべし。色あかし。四月に熟す。毒なしといへり。
花も實も、すこぶる賞すべし。唐には、其實の大さ彈子のごとくなるありといへ
り。日あてよき所にうふれば、さかへやすし。名花譜曰、春の中、節ある樹をお
りて、肥土にさせばつく。又實をまくべし。はやく長じて、花さき實のる。
連翹(れんげう) 貝原益軒の著書「花譜」中巻 二月の項に曰く
連翹(れんげう)二月に、黄花をひらく。花ちりて後葉生ず。其莖(くき)ほそながく
して、かづらのごとく、一本よりくき多(おほ)く生ず。くきよはくして、獨り
立ことあたはず。樹にすがりてたてり。又竹木をたててゆひ付てよし。秋實を
むすぶ。藥に用ゆる連翹これなり。又一種、くきのつよきあり。是は物にすが
らずして、ひとりたてり。
ヒメコブシ(姫辛夷花) シデコブシ(四手辛夷)ともいう
万有百科大事典(小学館)によれば
花はコブシ(拳)によく似ているが、がくと花弁の区別がない。12~18個の白い
花弁を神事に用いる四手に見たててこの名がある。とのこと。
広辞苑によれば
しで[垂・四手];神前に供する玉串、注連縄などに垂れ下げるもの
とある。
花梨(かりん)の花
花梨(かりん)の木の根元に黄色の冬知らずの草花が咲く。左端にやぶ椿
冬知らずの花
やぶ椿
バビリアス(西洋カタバミ)