goo blog サービス終了のお知らせ 

塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り 探検・体験 江戸東京 紙布の雨具

2015-03-25 05:43:15 | ミュージアム巡り_2015
 先ほどの紙布を使った「雨具」(20世紀初期、杉山繁子氏/寄贈、
Kimono Raincoat:A coat made of shifu)が展示されていた。
 たて糸は綿、よこ糸は紙で織った紙布で仕立てた着物用の雨具・
レインコート。紙布は丈夫な布で水にも強く、洗濯しても縮まない。
着込むほどに風合いが増すといわれている。
江戸東京博物館(墨田区横綱1-4-1)

ミュージアム巡り 探検・体験 江戸東京 紙布の裃

2015-03-24 05:43:11 | ミュージアム巡り_2015
 裃は武士の正装。この「紙布の裃」(19世紀前半、Kamishimo:
Ceremonial Clothing)は、たて糸は絹、よこ糸は1~2mm幅に切
った和紙で織られた紙布という布でできている。
 紙布は吸湿性や通気性に優れ、肌触りが良いことから夏の衣料と
して好まれている。
 特に展示されていた裃は「鮫小紋」と呼ばれた江戸小紋の代表的
な文様が特徴。武士の刀の柄の部分に鮫皮を巻くのがステータスで
あり、それと同じように小さな点々の図柄で、半円形を重ねた文様
を裃に使ったのも頷ける。
江戸東京博物館(墨田区横綱1-4-1)

ミュージアム巡り 探検・体験 江戸東京 口宣案

2015-03-23 05:43:27 | ミュージアム巡り_2015
 次の書は、「口宣案」(くぜんあん、文政4年・1821、土方明義氏
/寄贈、Official Document Written on Recycled Paper)。
 使用済みの和紙を漉き返した紙を使った文書。ネズミ色をしてい
るのは墨が混じっているからで、再生紙は平安時代から天皇の命令
書として使われている。
 この口宣案は、文政4年3月に長崎奉行に任命された旗本・土方
勝政が、朝廷から“従五位下出雲守”を与えられた辞令。
 長崎奉行は幕府の役職の中で五位の位に当たる諸大夫が務めるポ
ストであった。
江戸東京博物館(墨田区横綱1-4-1)

ミュージアム巡り 探検・体験 江戸東京 解体新書

2015-03-22 06:04:52 | ミュージアム巡り_2015
 オランダの解剖書「ターヘル・アナトミア」を日本語に翻訳した
「解体新書」(安永3年・1774、杉田玄白/著、赤木コレクション所
蔵、Kaitai Shinsho:Translation of Anatomische Tabellen)。

 玄白は刑場で行われた“腑分け”で、ターヘル・アナトミアの正
確さに驚き、苦心の末に翻訳を完結させている。まさに蘭学者の探
求心から生まれた書だ。
江戸東京博物館(墨田区横綱1-4-1)

ミュージアム巡り 探検・体験 江戸東京 蘭学事始

2015-03-21 05:52:47 | ミュージアム巡り_2015
 次は「蘭学事始」(文化12年・1815、杉田玄白/著、1869年/版、
Rangaku Kotohajime:The Beginning of Dutch Studies)。
 この書籍は、本格的なオランダ語辞書がなかった時代に、杉田玄
白(1733~1817)の翻訳の苦心が語られている。この事始めを読ん
だ福沢諭吉が感激し、明治2年に刊行されている。洋学のあけぼの
物語だ。

 玄白は若狭国小浜藩医で蘭学者。「解体新書」の著者で、蘭雷翻
訳を成し遂げた努力の人でもある。
江戸東京博物館(墨田区横綱1-4-1)