goo blog サービス終了のお知らせ 

塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り オキュパイドJおもちゃ 日本人形

2013-12-21 06:03:10 | ミュージアム巡り_2013
 最後に、オキュパイドのおもちゃではないが、日本の皇族や財閥
などお金持ちが子供のために与えられた高価なおもちゃがあった。
 「日本人形」は丁寧に精巧につくられており、日本のお家芸が見
られる。これは、明治から昭和初期に三代にわたって活躍した人形
師・永徳斎の作で、その作品のほとんどが皇族や財界人からのオー
ダーメイドが主だったといわれる。
 また、人形の廻りには工芸作家の小林礫斎(れきさい)のミニチュ
ア工芸があり、よく眺めると三段飾りには“菊の御紋”の意匠があ
った。

 ミニチュア版の「お勝手道具」も時代を検証させる作品だ。

(杉並区郷土博物館別館・杉並区天沼3-23-1)

ミュージアム巡り オキュパイドJおもちゃ アクション玩具

2013-12-20 05:44:41 | ミュージアム巡り_2013
 フリクション機能の次ぎに登場したのが、電池式の玩具だった。
おもちゃの技術は大戦後、精巧な造りのものに取って代わる。それ
を“アクション玩具”と呼んだ。

 さらに、無線操縦のラジオコントロール(ラジコン)機能のついた
「ラジコンバス」(昭和30年代)は、おもちゃの増田屋が世界で初
めて発売したもので、梱包には発泡スチロールが使われている。

 そして同じく昭和30年代に登場したのが「SONICON BUS」。こ
れはラジコンに対抗して作られた波動で動く玩具で、笛を吹くとア
ンテナが回り、その向いた方向へバスが走り出すという精巧なもの
だであった。

 その他、ブリキの精巧なおもちゃも登場する。
(杉並区郷土博物館別館・杉並区天沼3-23-1)


ミュージアム巡り オキュパイドJおもちゃ フリクション玩具

2013-12-19 05:46:54 | ミュージアム巡り_2013
 大戦後からは、ゼンマイ仕掛けのおもちゃからフリクション玩
具が人気を得る。玩具内部にはずみ車と呼ばれるフライホイール
が内蔵され、車輪の摩擦を原動力として作動した。
 1957年10月4日、ソビエトが人類史上初の人工衛星「スプー
トニク1号」を打ち上げる。アメリカは1969年7月20日、アポ
ロ11号によって人類初の月面着陸を成し遂げる。

 この「MOON ROCKIT」(ブリキ)は、横になった状態で走り、
突然立ち上がりながら止まるフリクション機能が搭載されていた。
さらに搭乗口が開いて階段が下がり、宇宙飛行士が出てくる仕掛
けも備わっている。

 宇宙ものでは、地球儀貯金箱やアポロ宇宙船、月旅行積み立て
貯金箱も登場。

 さらには、「原子力発電所」(昭和30年代後半)と名付けられ
たおどろしい玩具は、アルコールを用いて点火し、蒸気を作って
稼働させる精巧な化学実験タイプもあった。

 もう一つ興味のものがあった。「蒸気玩具」は、蒸気を発生さ
せるもので、右のホイールを回し、他の玩具と接続して動力源と
して使っていたという。ドイツ・BING社製、明治の頃のもの。
(杉並区郷土博物館別館・杉並区天沼3-23-1)


ミュージアム巡り オキュパイドJおもちゃ 占領下日本製

2013-12-18 05:42:41 | ミュージアム巡り_2013
 進駐軍は、アメリカ本土でおもちゃの供給不足を解消するために、
日本と小麦やトウモロコシなどの食糧品との物品交換として、おもち
ゃの輸出を奨励していく。
 日本のおもちゃ産業は、占領軍による支援政策において復興が早ま
り、制作技術も戦前のレベルに達してくる。

 木製の「シューティングゲーム」には、日米の人気キャラクターが
描かれている。また、セルロイド製の「水兵さん人形」の服は布が使
われている。それらの日本製品には占領下日本製を示す「occupied
japan」のシールが足の裏に縫い込まれていた。

 さらに、昭和の初期から30年代まで浮きもの玩具として風呂場や
水場で遊ばれた「金魚のガラガラ」(ブリキ、陶製、セルロイド)の裏
にも「MADE IN OCCUPIED JAPAN」の刻印が印刷されていた。
(杉並区郷土博物館別館・杉並区天沼3-23-1)


ミュージアム巡り オキュパイドJおもちゃ 見本帳

2013-12-17 05:44:19 | ミュージアム巡り_2013
 時代は再び遡り、昭和10年代に横浜にあったおもちゃ問屋が使
用した輸出向けのおもちゃの見本帳が展示されていた。

 これは、おもちゃの寸法や通し番号が書き込まれ、この見本帳を
元に問屋は注文を受けたという。

 同じ時代の「マジックボート」は、樟脳舟とも呼ばれ、舟元に樟
脳の欠き片を載せて、水面を走らせるもの。
 そして昭和初期の頃、国産ゼンマイの品質が向上し、歯車やカナ
の改良も進むと、金属製玩具の動きも複雑化して音響や発火動作も
加わる。

 「戦闘機D-O35」は発火玩具で、ライター石やヤスリをゼンマイ
仕掛けの中に組み込み、火花が散るように工夫されている。
(杉並区郷土博物館別館・杉並区天沼3-23-1)