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「ガイアの夜明け」 モノの価格 番外編

2008年03月19日 | 前ブログ 食の適正価格シリーズ
TV番組を見て、追加記事のモノの価格「番外編」です。



昨日のTV東京の「ガイアの夜明け」は、ギョーザ問題のその後を追って中国産食料の特集だった。


好きな番組だけに、「絶対に見逃すか」と、息子を寝かし付けたのが22時15分。
少し遅れたが間に合った。


正直結論から言うと、
「上手くまとめたなっ チッ!」という感想(笑)

民放なので、どこかに偏見が生まれない様にまとめていた。


しかし、私観としては、「恐ろしい中国の実態」にもっと時間を割いて欲しかった。

それでも
・水浸しの汚い地面に落ちた「春雨」をそのまま拾って製品に混ぜる。
・色が悪い「春雨」に「漂白剤」を使用していて操業停止中の工場。
一般家庭では
・食器洗剤より「キツイ」野菜用の洗剤を置いていて、必ず野菜はきれいに洗う。
 農薬が恐いから。

という場面を紹介していた。
そして、
今回の天洋食品と他1社の衛生管理は、日本並みに行き届いた工場だという事実も。


しかし、中国当局の「日本からの取材拒否」という現状が、
「怪しい中国の食料事情」を無言という形で露呈してしまっている。


そして、その後の生協の対応。

昨年に一度、今回の事件とは別件で事例が起きていた事。
その時に事例に対し迅速に全国的な検査や回収が行われていれば、
1月の大問題は起きなかっただろう。

「生協」という、偽善団体のしそうな事だ。
(何度も言います、私は生協が嫌いです)

生協は、事件以来信用回復に必死だが、日生協の山下会長の言葉が笑わせる。
「事件は想定した枠組みでは足りなかったという事」
「今後は各方面に協力を得、それぞれの切り口で対応しなければいけない」だと。

マジで、TVの前で失笑した。
今頃そんなコメントを言う体質だから起こるべくして起こったんだ。

日生協なんて、自分トコには損害の被る事は絶対にしない。
メーカー泣かせで、損失は業者が被る体質になっている。
という事はですよ、
何かの問題があっても、本当の問題を突き止める必要が「普段から」ないのだ。
そういう体質を作っているクセに「消費者側の立場」という売りが嫌いだ。
私は、生協は「ことなかれ主義の公務員」と同じと思っている。

てめぇらのお気楽トンボな日常をもっと反省しろっ!と言いたい。


それでも、独自の対応をしている生協もある。
「コープさっぽろ」は、店頭から、中国産・中国産原料の食品220アイテムを撤去した。
そこはコープの中でも、さすが「コープさっぽろ」
私の師匠である「M氏」が同士と立ち上げたのがコープさっぽろ。
生協グループの中でも一番「イケテル」。全国で一番まともな生協だ。



そして、話しは外食産業に移る。

今までこの「モノの価格」では外食産業には触れていなかった。
あまりに正直に私の意見を書くと、
読んだ方がそれまで気軽に利用していたファミレスなどに行けなくなったらどうしよう・・。
とか思っていたのもあったし、一番の理由はもっと長くなるから(笑)

ん~~、まぁあれですよ。
比較的安価な全国的なチェーンのファミレスや居酒屋には溢れてますよ、中国産。
昨日のTVを見た方は大体分かると思うし、そこはご想像におまかせします。

このチェーン店の問題点は全国統一価格という設定にそもそも問題があるんですよ。
もっと地域性を出した方がいいと思うのは私だけでしょうか?
価格にも、メニューにも。

そんな中、TVでは「八剣伝」という居酒屋等のチェーン展開する「マルシェ」という会社の話し。

数年前から「脱・中国産」を目指し取り組んでいたという。
そういう企業姿勢は素晴らしいと思う。

しかし、枝豆の試食会はとってもお粗末な風景だった。
20人程の幹部が集まり、先の定番化に向け3候補から1つに絞るというもの。
これまでの「中国産」「日本産」「台湾産の黒豆」
価格対比の事もあり、幹部は満場一致で「台湾産黒豆」だったが、
すぐ後の一組のお得意様の試食で、「日本産」がいいと、全否定され、方向転換を余儀なくされた。

「安全意識」が高まっているのは幹部だって分かっているだろう。
しかし、20人程の幹部が「台湾産」と一致したのに、お得意様は1組って?
そしてその1組の意見で方向転換って?
せめて10組・20組の意見は必要だろうよ。
(写してないだけかも知れないが、あの状況では多分本当に1組だと思う)
じゃあ、幹部の試食には何の意味があるの?って笑えた。

お得意様を試食会に参加してもらう事はいい事だけど、
いくつかの地域で3種類の試験販売するとか、何回にも分けてもっと多くの意見を聞くとか、
もっと方法があるだろうに。

結局、「日本産」を目指し、供給量確保に産地に向かうが、
到底今期の導入には間に合わず、現行の「中国産」に決定する。

当たり前だ。
そんなもん、1.2年かけて契約農家を確実に増やさないと無理に決まっている。
農家だって、生活がかかっている。
現在売上のある他の作物を辞めて「枝豆」を作っても、それが永遠に続くんなら考えようもあるが、
「安全ゆえの日本産」という意識も一過性の流行になる恐れもある。
現在の作物との売上の関係、それを必要としているJAかどこか他の契約企業との関係、
それに、全土地を一つの作物だけになるというのも病害虫被害の面からもリスクがある。
農家だってすぐに返答出来る問題ではない。
農家と契約するには、まず企業自体を信頼してもらってから。
その為には、何度となく足を運んで信用して貰う以外に近道はない。

客に「食」を提供する企業なのに、「もっとしっかりしろ~!」


結局、継続が決定した「中国産枝豆」の安全確認にメーカーに向かい、
中国側での検査、国内に入ってからの検査と二重検査という安全を確認した。
(ちなみにメーカーはニチレイ)
しかし、中国産の冷凍枝豆を1皿280円なんて、ボロ儲けだなぁ・・(笑)


まあ、そんな感じの「ガイアの夜明け」でしたが、
最後にその居酒屋でのお客さんが
「安さばかりを求めていてはいけないですね~」と言ったのが嬉しかった。


締めで、役所さんの言葉。

「命と直結する食、その企業姿勢が問われる」

これを聞いて、私はガッツポーズを久しぶりにした。

私の信念が褒められたようで嬉しかった(単純バカです 笑)

「モノの価格」これを書いて良かったと素直に思った。

(それより今の仕事をもっと真面目にやれ~~! 笑)

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5 コメント

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選別すら難しい・・・orz (ぐるくん)
2008-03-19 21:33:04
 まっつんさん、こんばんは~
 初めて、お邪魔させて頂きます。

 あいにく昨夜の『ガイヤの夜明け』は見ていないのですが・・・

 「ギョーザ事件」では、逆に中国に開き直られ、なおかつ日本のマスコミにまでその矛先を向け、過剰な報道だと吼えられて・・・いまや抗日運動のネタにされています。

 とりあえず、やばそうな物には手を出さないよう気をつけているのですが・・・「産地」は表示されていても、原材料産地や加工地は表示されてないんだよね~

 まっつんさんの嫌いな生協では、決してベストな対策ではないけど、最終加工地と主な原料産地の公開を始めています。

 これを見ると、よくぞと絶句するほど、「中国」生まれのものが・・・
 健康のためにと飲んでいた野菜ジュースの原料も中国でアボ~~ン

 外食や加工品の原材料は、廉価で安定した供給のできる中国産なくして、成立しないのでしょうが、要注意ですね。

 食の安全を求める道は、想像以上に難しい!! 

 また、寄らせて頂きますね。
返信する
Unknown (かい)
2008-03-20 08:24:30
おはようございます。
その幹部達は立場ないですね、お粗末。口に直接入る大切な食を軽んじていては‥いつか必ず我が身に降りかかるんだと思います。
大人はまだしも子供への影響(遺伝子含め)が一番怖いですよね。
しかし、外食産業については興味あります。どの様な現状なのでしょうか?
是非、情報発信お願いします。
一人でも多くの方に気づいてもらわなくっちゃ‥。
先日、安全神話の崩壊をまねくチャンスを作ったミートホープ社長の判決が出ましたね。実刑四年。詐欺罪だそうです。あの事件から食品に関する事件が芋づる式でしたね。良かった気がします。

まっつんさん、頑張って下さい。
返信する
コメント有難うございます。 (まっつん)
2008-03-20 13:26:48
☆ぐるくんさん

お越し頂き有難うございます。

取材拒否や反日など、やはり恐るべき中国の実態ですね。

記事内でも何度も書いてますが、「原材料原産地表示」は絶対に求めないといけませんね。
生協の原産地表も入手していますが、もっとある筈です。
もっとある筈なのに「あたかも即対応しました」みたいな姿勢がさすが生協です(笑)

食の安全の道は険しい・・
その通りですね。

根っこから改善しないといけませんね。
最後は、国内の荒れた休耕地や現存農家の作物改革、農業従事者の増進などになってきますが、
そこまで辿り着くには長年の「意識改革」が必要です。

なので私は、まず「加工食品」からチャイナフリーをしよう!と提唱しています。
国産で「あるべき高くなった価格」を加工食品から「価格意識」の改善を消費者全体に浸透しないと、
食材への出費が減っている現在で、野菜や食材そのものへのチャイナフリーが先に立つと、
食に時間を割く事が嫌になってる日本人は、
もっと「加工食品頼り」な食生活になってしまうと思うんです。
理想は、
加工食品→食材→小麦やとうもろこし→飼料材料といった順で、
平行して、農畜産物の価格改善、作付面積改革、農畜産従事者の支援をやらないといけないと思っています。

どっちにしろ、どっからにしろ、とにかく今は「チャイナフリー」ですね。

有難うございます。
そちらにもお邪魔しますので宜しくお願いします。



☆かいさん

毎度どうも、有難うございます。

外食産業・・・本職ではないので、
事実に基づくデータが揃えば考えてみます、すみません。

崩壊をまねくチャンスという表現がかいさんの高い認識度を表していますね(笑)
「選ぶ目」モノの価格 10 でも書きましたが、
何事も水面下の問題は「こういうチャンス」で表面化します。
表面化した問題を、また沈ませないように、
一人ひとりが問題意識を持つ事が大事ですね。

かいさん、いつも有難うございます。
返信する
読みました。 (万葉樹)
2008-03-29 20:42:29
まっつん様。
このカテ、最後まで拝読しました。
月並みないい方ですけれど、いい内容ですね。
食の問題を多角的にとらえられていて感心しました。

原材料表示、してほしいとは思うけれど。いま、反中感情がつよいなか国産食への期待がそそがれているなかで、おおくの企業がそれに踏み切れるだろうかとも思います。

いつかの記事で書かれていましたが、企業が法律の改正など待たずに率先して食の倫理をまもらなければならないという主張は、そのとおりですね。

農業の問題については私の実家のことから関心があるのですが、おっしゃるように改革には長い時間が必要。いい作物をつくるための土づくりだけでも何年もかかるのですし。
いずれにせよ、いろいろな社会問題がからんでくる話だと思います。

ですので、あれやこれやと問題点をつつきだすとキリがないのですが。まずはおっしゃるように家庭からただしく健康な食とはなにかを教えるということなのでしょう。

しかし、口ではそういえても実践はむずかしいですね。自分もけっしてまともな食習慣をもっているとはいえませんので、理想はあっても言えないという状況です。

とても、熱いメッセージに感嘆です。
よいものを読ませていただきありがとうございました。では。


返信する
有難うございます (まっつん)
2008-03-30 11:07:46
☆万葉樹さん

長い長い記事を丁寧に読んで下さり、
本当に有難うございました。

これまでの、「現在の狂った日本の食事情」には30年以上かかって狂いました(笑 変な言い方ですが)

それだけの長い年月をかけて狂ったのですから、2.3年で正常な状態には絶対にならないと思っています。
10年、20年かけて、改革(戻す)を進めるべきだと思っています。(農地や自給率全体の問題)

実生活の上でも、スパッと「100%国産に」とは到底無理な話です。

ですが、現在がどのような「食事情」で、どのような「自給率」で、
それが未来にどのような影響があるのかを考え、
そして、自分が出来るところから地道に国産にシフトしていく姿勢こそが大事だと思うんです。

そういう意味では「チャイナフリー」は、
「安全性」「信頼性」「自給率の向上」に一番手っ取り早く、有効な手段だと思います。

まずは、一人ひとりが「出来る事」、
レトルト1品から、ごぼう1本からでも「チャイナフリー」を進め、
それが継続すれば、いずれ大きな変革へと繋がると思います。

それを考えさせるに「冷凍ギョーザ事件」は大きな意義があったと思います。

万葉樹さん、
長い記事を丁寧に読んで下さり、則した丁寧なコメントを頂いて、
物事を真摯に受け止める「実直で綺麗な心の持ち主の方」だと感じました。

万葉樹さんの人となりに感謝致します。
有難うございます。

そちらにもお邪魔させて頂きます。

また、こちらもいつでも歓迎しますので、
今後共宜しくお願いいたします。
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