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「安全神話」原発の嘘.10 (今後の電力.1)

2011年08月24日 | 原発問題

さて、このシリーズも10回で最後にしたいと思いますが、
最後に一番議論が必要である「今後の電力政策」についてです。一番議論が必要であるから今時点で「正解はこれ」というモノは難しいでしょう。

 

ですが、

ひとたび事故を起こせば大量の放射能を出し、

甚大な健康被害を出し、

多くの人々を避難させ、

その地域の生活を破壊し、

永遠住めなくなる土地を生み、

また、

事故が起こらなくても放射能を出し続け、

被爆労働者を黙認し続け、

海温を暖め続け、

コストが全く合わないので国民から多額の電気料金に上乗せしたお金を取り続け、

高レベル放射能廃棄物の処理方法も決まっていないのに「核のゴミ」を出し続ける、

こんな人類最大の愚業「原子力発電所」は、全て廃炉にするしかありません。

 

これだけデメリットしかない筈の原発ですが、これでは納得しないバカなお偉いさんが沢山居て、そのお偉いさんを真似る事で、自分を「正統派経済学者」とでも思いたい大バカな国民もその何倍も居て、さらに「原子力ムラ」での巨額の恩恵を受けている「村人」も大勢居るので、その大馬鹿者達には最後の方で記する。
参照過去記事 「安全神話」原発の嘘.9  

 

その為に、まず第1にすべき事は、

各電力会社が正直に!正確に!発電方法ごとの発電量を開示する事です。

本当の数値(発電方式ごとの発電量と供給量、需要量)を示さないと対策が打てないのは普通の世界では常識です。(そんな常識も出来ないのが電力会社という独占企業の特異体質です)

そして、本当に正直に開示すれば、需要量は原発を計算に入れない供給量で足りる筈です。なので、原発は直ちに停止⇒廃炉へと進める。

そうすると1~2年は、火力発電がフル稼働する事になり、推進派の決まり文句である、燃料費の増大が懸念される事になるが・・・。

勿論大変な金額になる事は間違いないし、そうした事態を早期に解決に向かわせなければなりません。

 しかし、バカなお偉いさん方は、原発の発電量を全て火力で賄えば燃料費が〇兆円もアップするなどとふざけた事を言っているが、原発では発電そのものの行為で化石燃料を使わないだけで、そこに至るまでのあらゆる過程で軽油・重油・ガソリンをふんだんに使っているのである。原発を辞めるというのはそれらの需要が減るという事も意味するのだが、それを発電量だけをとって金額換算しても全く無意味である。当然の事だ! 
 しかも、石油元売会社というのは、(少しの利益を優先して国内雇用を平気で減らして中国などに技術を無償で提供するような最近の売国企業同様 ← 参照過去記事 食の適正価格シリーズ「モノの価格 14」 )、少しでも中国に買って貰う価格が高ければ、国内を供給不足気味にして国内価格を高騰させてでも平気で原油輸出する売国体質である。
 そこで、国内需要が大幅に増え、(原発が無くせると思う心が存在していれば尚さらだが)コストを掛け中国などに売るよりも国内で大幅増した原油価格で利益が安定確保出来れば、今現在の価格よりは若干下がる可能性もある。そうした事も加味しないで原発の発電量を火力燃料費に換算した数字なんて全くナンセンスである。
 

燃料費の高騰による電気料金の値上げなどはバカバカしいと前にも述べたが、そもそもそんなには燃料費は高騰しない。

それは、

第2のすべき事として、発電会社は、ガスタービン(コンバイトサイクル)発電所を早急に建設するべし!という理由からだ。

これはガスタービンで発電したのちの排熱で作った蒸気で蒸気タービンを回してまた発電するというシステムで、建設期間が短く、CO2の面からも注目されている。

実際、東電も鹿島火力発電所内に80万KWのガスタービン発電を建設し、2012年7月の開始としているし、川崎にも建設している。

発電各社は、このコンバイトサイクルを早期に建設することで、1年~2年後には、発電量も、燃料費も問題がなくなる。

(というか、何度も言ってるようにそもそも原発が一番高い発電方式なのだから、例え全てを火力にしたからと言っても価格に転嫁などしない。そもそもそういう理論が間違っているのだが、あえてそっち側(笑)の理論でも提案しているだけに過ぎないが・・・。) 参照過去記事 「安全神話」原発の嘘.6 

 

そして第3(というか今から平行して)は、既に今となっては巷で頻繁に言われている発送電の分離である。

発電と送電を別会社にし(送電は国営でもいい)、PPSの需要制限を取っ払い、本当の意味での電力自由化を早期に実現さす事だ。これに議論の余地はない!国が早い段階での期限まで設定し、なるべく早期に実現するしかない。

これら3点セットが完成すれば、 原発ゼロ・燃料費増大の圧縮 ⇒ 消費者への価格転嫁一切ナシ!で納まる。

 これには以前から言っている原発への大量の予算投入を実際の(原発はゼロなのだから)発電に対しての措置として振り替える事が条件である。しかし、原発にも予算は必要だ。廃炉処理(勿論高速増殖炉もだ)、核のゴミの処理・管理費用はとてつもなく莫大であろう。実際、現在の原発の発電費用に盛り込まれていない(一応は入っているが実際とはかけ離れているだろう)金額がこれから表に出てくるのだから、一般市民は驚くに違いない。

 私の嫌いな「池田なんとか」というトンチンカンな識者(何の識者か知らないが)は、【原発をゼロにすれば莫大な費用ばかり掛かって電気を生まないのは「生産的」でないから原発は発電してこそ存在価値がある】など (高レベル放射性廃棄物も海溝に捨てれば良いとかも)と、とち狂った意見を述べていたが、本当に人間が生きる価値をどこに置いているのか、私には「金しか価値が見い出せない鬼畜」にしか見えない。

 

そして、これだけでは勿論ダメで、自然エネルギーを積極導入していくのだが・・・、

 

長くなったので2回に分けます。

 


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