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「ジキルとハイド」 心と器 9

2008年11月21日 | 前ブログ 心と器シリーズ

久しぶりのこのシリーズの連載で、今回が9回目です。


前回記事 「真面目」 心と器 8

物事の見方や考え方は、見る角度によって捉え方が違い、前回は良い部分を書きましたが、今回はズバリ、人にどう見られているかを書こうと思います。

目的は非難したいのではありません。気付いて欲しいのです。

 

 

私は、少々の身体の疾病(先天性のものやガン等命に直結するもの以外)よりもね、重度のうつ病患者の方がよっぽど気の毒だと思っています。

命に直結しない身体的疾病なら、いずれ治る時が来ます。(例外を除き)

しかし、うつ病も重度になれば、一生治る保障はないと思っていますし、その病は「いつ死に至る」か分からないとても危険な状態であるからです。


以前のニュース記事にこういうのもありました ↓

自殺の原因、63%は健康問題 政府対策白書(共同通信) - goo ニュース

記事内では、「職場でのメンタルヘルス強化を重点に」と書いてありますが、

私はそれでは到底追いつかないし、殆ど効果(根本解決には)はないだろうと思っています。


理由は、『根はもっと深いところにある』からです。

社会に出て、会社に勤めて、様々な人間関係や気付かなかった自分の内面との調和がとれず、うつ病として表面化しただけの話で、その根本はもっともっと過去(幼少期)に原因は起こっているからです。


 

誰しも「二重人格」的な内面の二面性は持っています。

もっと言えば、誰しも多重人格的に「見て」「感じて」「演じ」ないと生き難いのが世の中です。


それを普段の生活の中で「そういう生き方」の術を身につけている訳です。誰もが。


しかし、コト「うつ病」になる人、または「なる手前の人」の悪い共通点で、根本原因になっている可能性が極めて高いと考えられるのが、この自分の内部の二面性との調和とギャップだと考えています。

ジキルとハイド的二面性と言いますか、許せる自分(好きな自分)と許せない自分(嫌いな自分)、全く相反する二つの自分。

いわゆる「インナーチャイルド」っていうか、昇華し切れていない「満たされないもう1人の自分」が内面に居る訳です。

うつ病やその手前の人は必ずといって「これ」が存在していると思っています。

否定する人は、「本人が気付いていないだけ」です。と言い切ってもいい位、私の言う「被害者意識的経験不足による思考の偏り」で「うつ病」になる人は、昇華していない「インナーチャイルド」や「別人格の自分」が存在する筈です。


強く正しくありたい自分と、甘えて逃げていたい自分、

優しく許せる自分と、厳しく許せない自分、

人の痛みが分かる暖かさと、人の痛みなんか知ったこっちゃない冷たい自分、

例えばそういう両極端の人格が実在しています。


誰でもそういう一面はあると思います。

ナメた奴には少々冷たく高圧的な自分で接し、気弱な人には暖かく接するみたいに使い分けをするでしょ、普通の人なら。

しかし、うつまたはうつ手前になると、その制御が出来なくなるんでしょう。

時と場合、ケースバイケースにどの人格で対応するかのコントロールが出来なくなってしまうんです。

しかも、意識しない突然に発作的に別の人格が顔を出したり、落ち込んだり、泣いたり、酷い場合は自傷したり・・・。


それはね、ホント、危険です。

殺傷能力の高い鋭利な刃物が常にこちらを向いている状況で暮らしている状態です。

身内にうつ病患者が居て共に闘病している方、大切な友人が突然うつ病になってしまった経験がある方、そして昨今の急増を憂いどうにか病気になる手前で止めたいと関心がある方等、そういう方なら「なってしまうと想像以上に大変な事」は分かっています。


しかし、心の病が急増して社会的認識が高まってはきてますが、全員が全員そうした「うつ病」に対して理解がある人だけとは限りません。

 
それに気付いてない(知らない)一般の健常者から見るとね、

突然全く正反対の言動をする軽度の「うつ病患者」(まだ仕事の出来る人)には「不信感」で一杯になっています。


はぁ~~?

普段、自分は勝手ばかり言っておいて、他人には正論で非難かぁ~?

と、見下されています。


もっと言うと、


え”~~?

自分は出来ないクセに、人は出来て当たり前か~? とか、


自分だけは棚上げできて、人が棚上げしたら許せない卑劣な人間だよね、とか、

ある意味軽蔑されてしまっています。


もっと分かりやすく例に挙げると、

異性問題で二股をかけてるAさんを「酷いよね~、信じられないよね~、○○さんが可哀相」とかって非難しておきながら、

自分は二股どころか三股かけてたりして(笑)知られていないと思っているのは自分だけで、殆どに知られてたりしてね、

Aさんの事を非難しなければまだいいのに、知られていないと思い込んでるから、堂々とAさんを非難する姿を見てね、周りはどう思います?


自分の方がもっと酷いクセになんだアイツ? って、

ロクでもないタヌキ野朗だな って、

こんな奴まともに相手出来ないな って、

事情を知らない一般健常者からすると、そういう風に見られてしまってます。

 

そういうインナーチャイルドを抱えたうつ及びうつ手前の方がね、

正直、いくら正論を述べたり、正しい自分を見せたがってね、

とっくにメッキは剥がれてるんです。

周りの人にはバレバレなんですよ。

貴方がうつである事を知らない人にとっては、

気分屋の我侭で「まともに相手に出来ない人種」としての烙印を押されてるんです。


正しい自分を見せれば見せるほど、正しい自分でありたいと思えば思うほど、

実は、恥の上塗りを繰り返しているんです。


そういう人に対して、事情を知らない健常者は、

時に「キツイ言葉」を発する事もあるでしょう。

普通の人でさえ、「グサッ」っとくる様な酷い表現をされる事もあるでしょう。


するとどうですか?

ズド~~ンと闇の中へ落ち込んで発症するでしょうね。

そして更に自分を責める、自分の不甲斐なさを自分でなじる。



これはね、最悪の堂々巡りの悪循環です。

とりあえずは仕事出来る状態のうつ手前の方でもね、簡単に本格的な病へと加速し、一旦休職でもすれば、なかなか復帰出来ない状態になってしまう可能性が大いにあります。


そうなれば、治る保障はありません。

いつ何時、どの顔が出て、誰の、どの言い回しで傷つくか、突然鋭利な刃物が牙を剥くか分からない、危険な「重症うつ」に移行するかもしれません。

 

ですから、私は何度でも言います。

「うつ」は、手前で対処しないと大変な事になる!と。



既になってしまっている方、

専門医や経験豊富なカウンセラーでもなかなか治せない本格的「うつ」 


私の言える対策は、

正しい自分、ありたい自分を求めるのでなく、

そういう自分こそ封印した方がいい。


隠れた自分(インナーチャイルド等)を徹底的に剥き出しにし、

そっちの自分をまず認め、安心させ、納得するのが一番の優先順位です。



一人前の正論や理想論を述べるのは、

インナーチャイルドを介抱し、解き放たれてからにして下さい。
 

一般健常者から見ると、恥の上塗りでしかないのは上で述べた通りです。
そして悪循環の引き金を自分で引いてしまうのです。



ありたい自分を切り離すのは一時的にもっと苦しいかも知れません。

しかし、ありたい自分を持ったまま、インナーチャイルドと同居していては、もっと傷が深くなる可能性が大きいのです。

もっと、そこから(今の状態から)抜け出す事を遠回りさせています。


もっともっともう一段階、勇気を持って、もう1人の自分とトコトン向き合う事が先です。


こう言うと、本人だって充分いろいろ考えて分かってるよ!
という意見もありましょう。

 

 

しかし、私の見解では、

だから、いけないのです!


 

自分1人では考え込まず、自分1人では結論は出さない事。


「うつ病」というのは、通常の思考が出来なくなっている事を強く認識する事です。

 

まず、人の言う事を聞きなさい! 

誰か見守ってくれる人が居るならば、その方の言う通りにすればいい。

自分で考えるだけ無駄で、もっと悪化します。

 

だって、アンテナがずれてるんですから・・・。


参考過去記事 「アンテナ」 心と器 5

 

 

  いろんな方がいらっしゃいますね

 

 


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