日本新聞博物館

日本新聞博物館のスタッフブログです。企画展やイベントの情報を提供していきます。

「石川文洋写真展『ベトナム戦争と沖縄の基地』」が開幕

2014-10-30 12:42:20 | 企画展

 ベトナム戦争と沖縄の基地問題を撮り続けている報道写真家・石川文洋氏の写真を集めた企画展「石川文洋写真展『ベトナム戦争と沖縄の基地』」が10月25日(土)、開幕しました。

 石川氏はベトナムでの取材を始めて50年になります。終結から来年で40年となるベトナム戦争では、最前線で戦争の実態を記録し、20141030
今も枯れ葉剤の後遺症や不発弾に苦しむベトナムの人々を撮り続けています。また、ご自身の出身地である沖縄に目を向け、ベトナム戦争に翻弄され、基地問題に揺れる実情をカメラに収めてきました。会場ではこうしたベトナムと沖縄の写真155点を紹介しています。

 開幕の25日と翌26日には石川氏本人によるギャラリートーク(写真)を開催し、2日間で136人の方々に参加いただきました。参加された皆さんは、展示写真を前に「戦争を防ぐには戦争の実態を知ることが大切」と語る石川氏の話に聞き入っていました。 

 写真展は12月21日(日)まで開催します。11月22日(土)には石川氏による講演会、翌23日(日)には石川氏を取り上げたドキュメンタリー映画の上映会とご本人によるトークイベントを開催いたします(いずれも事前予約制)。また、放送ライブラリーは期間中の土・日・祝日、2階無料ゾーンの休憩スペースで、石川氏を取り上げたテレビ番組の上映会(入場無料)を開催しています。

 多くの皆さまのご来館をお待ちしております。


「伝えた神奈川の100年――読売新聞横浜支局展」が閉幕 74日間に1万3,127人が来館

2014-10-24 12:54:47 | 企画展

 7月26日から読売新聞東京本社と共催した企画展「伝えた神奈川の100年――読売新聞横浜支局展」が10月19日、閉幕しました。開館した74日間に1万3,127人の皆さまにご来館いただきました。心よりお礼申し上げます。

 展示では、読売新聞横浜支局が1914年8月1日の開設から100年を迎えたのに合わせて、この100年間に神奈川県内で起きた出来事を、約100点のパネルにまとめた読売新聞の紙面や見出し、写真を通じて紹介しました。

 観覧された方からは、「どのような時代にどのような新聞が発行されてきたのかが分かり、とても興味深かった」(10代・男性)、「新聞の歴史と社会の動きが強い結びつきを持っていることが分かり、勉強になった」(10代・女性)などのご意見をいただき、好評でした。「中華街の朝陽門の記事(守護神の門の中で唯一、仮の門だったが、2003年に完成)がよかった。横浜ランドマークタワー完成や横浜ベイブリッジ開通に比べると小さいニュースだが、だからこそ初めて知った話だった」(20代・男性)といったご意見もいただきました。

 関連イベントとして8月2日に開催した「夏休み親子新聞教室」には27組61人(小中学生とその保護者)の皆さまにご参加いただき、記事を切り抜いて夏休みの自由研究にまとめる方法を学ばれました。8月30日にはシンガーソングライター、みなみらんぼうさんの講演会を開催し、90人の方々に聴講いただいたほか、読売新聞の「誕生日新聞」を販売するコーナーを7日間設けました。

 10月25日からは、企画展「石川文洋写真展『ベトナム戦争と沖縄の基地』」が始まります。皆さまのご来館をお待ちしております。Img_0068


2014年度新聞協会賞受賞記者講演会開かれる

2014-10-22 21:48:02 | イベント

 2014年度新聞協会賞編集部門の受賞記者5人による講演会が、市民95人が参加して10月18日(土)、新聞博物館2階のニュースパーク・シアターで開かれました。

  講演会はまず、受賞記者が受賞作品の取材の経緯や背景、企画の狙いなどを30分ずつ講演しました。講演の中で毎日東京・銭場裕司氏は、認知症患者の報道をする上で、個人情報保護法とのかかわりが難しい問題になったと指摘しました。福島民報・芳見弘一氏は、原発事故関連死を食い止めるとともに、遺族らを救済することが報道の狙いであることを強調し、信濃毎日・三村卓也氏からは、出産や不妊に関するデリケートな問題も、新聞記者だったからこそ記者の性別にかかわりなく話を聞くことができたことが報告されました。 

 報告後、5人の受賞者が一堂に会し、聴講者との質疑応答を行いました。

 聴講者からは、チーム取材のあり方などについて質問がありました。受賞記者からは「チーム取材で本質が見え、取材の方向性が変わることもある。これこそがチーム取材ではないか」(福島民報・芳見氏)、「チーム取材では、情報の共有と情報保秘の二つが必要とされる。両者の関係をどう考えるかが課題になる」(朝日東京・野村氏)、「カメラマンは、チームで取材する場合にも独自の視点を持つことが大切」(河北・長南康一氏)などの発言がありました。

  ご来館いただいた皆様に心よりお礼申しあげます。Img_0161_2


企画展「読売新聞横浜支局展」の会期、あと2週間です

2014-10-04 16:40:08 | 企画展

  当館で開催中の企画展「伝えた神奈川の100年――読売新聞横浜支局展」の来館者数が10月2日、1万人に到達しました。第一次世界大戦勃発直後の1914年8月1日に読売新聞横浜支局が開設され、100年を迎えたのにあわせて開催している今回の企画展では、読売新聞が報じてきた記事や写真、見出しを通じて、「神奈川の激動の100年」を振り返っていただきます。19日(日)の最終日まで、残り2週間となりました。まだご覧いただいていない方は、この機会にぜひご観覧ください。

 926img_0080_2 企画展の関連イベントとして12日(日)、18日(土)、19日(日)には、2階・ホワイエで読売新聞の「誕生日新聞」を販売します。誕生日などの記念日に発行された読売新聞をA4判に縮小コピーし、ラミネート加工します。定価は1枚500円(税込み)で、このほかに18日と19日は入館料が必要となります。

 企画展と連動するかたちで2日からは、特別展「新聞が伝えた第一次世界大戦―紙面で振り返る100年前の戦争―」を始めました。第一次世界大戦勃発のきっかけとなった1914年6月のサラエボ事件から、オーストリア=ハンガリー帝国のセルビアへの宣戦布告、日本の対ドイツ参戦、19年6月のベルサイユ条約締結までを、読売新聞の紙面をパネル化して、2階・ホワイエで19日(日)まで紹介しています。

 Img_0040 15日から始まる新聞週間に際して、当館では11日(土)から19日(日)までを「秋の新聞週間イベント」期間とし、さまざまな企画を実施いたします。期間中は、新聞博物館が入居する横浜情報文化センター1階・情文プラザに「秋の新聞週間コーナー」を開設するほか、3階・新聞製作工房で期間限定の特別紙面を製作いただけます。

 開館記念日の12日(日)は無料入館日です。お隣の横浜都市発展記念館・横浜ユーラシア文化館で当館の「開館記念日特別缶バッジ」を作れるサービスも行います。

  18日(土)は午後1時から、2階・ニュースパーク・シアターで「2014年度新聞協会賞受賞記者講演会」を開催します。この講演会は、ジャーナリズム活動について一般の皆さまに理解を深めていただくことを目的に毎年開催しているもので、今年度の新聞協会賞(編集部門)を受賞した5人の方から、取材の経緯や概要、狙いなどをお話しいただきます。事前申し込み制で、定員は120人です。聴講は無料ですが、当館の入館料が必要となります。

 多くの皆さまのご来館をお待ちしております。
(写真上)企画展を観覧する横浜市内の中学生の皆さん(9月26日)
(写真下)特別展「新聞が伝えた第一次世界大戦」の展示から