日本新聞博物館

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「福島菊次郎展」が閉幕――49日間に1万3,706人が来館

2013-10-27 10:16:40 | 企画展

 当館が8月24日から共同通信社と共催した企画展「92歳の報道写真家 福島菊次郎展004 ――ヒロシマからフクシマへ―。戦後、激動の現場」が10月20日、閉幕しました。会期中、1万3,706人(49日間開館/1日当たり平均280人)というたいへん多くの皆様にご観覧いただき、非常に好評でした。ご来館いただいた皆様にお礼申しあげます。
 福島さんは、原爆症に苦しむ広島の被爆者一家を10年間にわたり撮り続け、1961年に写真集「ピカドン――ある原爆被災者の記録」(発行:東京中日新聞)として刊行、プロの写真家になりました。それから50年後の2011年には、東日本大震災の被災地・福島を訪れ、津波で流され草むらに横たわった漁船など、南相馬市や飯舘村の状況を撮影しました。
 今回の企画展では、これらの写真をはじめ、三里塚闘争、東大安田講堂攻防戦、あさま山荘事件、水俣病など、戦後日本を象徴する激動の現場を捉えた福島さんの写真(三百数十点)を収めたパネル約70点や、福島さんが使用したフィルム式一眼レフカメラ(ニコンFおよび009 F―801)、福島さんの著書、共同通信社製作の写真パネル「報道写真の戦後史」などを展示しました。
福島さんの写真を収めたパネルは、25年前に福島さんが自作したもので、90センチ四方のベニヤ板に自ら撮影・現像・プリントしたモノクロ写真を貼り付け、絵解きも付けたオリジナル作品です。福島さんは全国各地に無償で貸し出し、これまでに600回以上の写真展が開催されています。
現場の最前線で撮影してきた福島さんの写真は、当館を訪れた皆さんから高い評価を受けました。全体の構図も素晴らしく、印画紙の水洗処理などをしっかりとされていたため、四半世紀を経た今回の展示でも全く変色していませんでした。
来館者からは「魂を込めて撮影されたことが胸に迫る写真展だった。来てみて本当によかった。こういう写真展をぜひこれからも開催してほしい」(30代・女性)、「福島氏の作品と人生に圧倒された。戦後の貧しさ、公害、もろもろの歴史の上に今の日本の豊かさがあることを、もっと若い世代に伝えてほしい」(50代・女性)、「大変な迫力と臨場感で胸が詰まった。被爆者010 一家の惨状は言葉も出ない。このような人々の暮らしを長く後世に伝える必要を痛感した」(60代・女性)、「素晴らしい貴重な写真ばかりで、来て良かった。福島さんの精神と魂を感じた。これからも応援していきたい」(60代・女性)などの感想が寄せられました。
また、企画展開幕当日の8月24日から10月4日まで、福島さんを描いたドキュメンタリー映画「ニッポンの嘘」が横浜市中区伊勢佐木町の映画館「横浜ニューテアトル」で上映されたのにあわせ、相互にポスターやチラシを館内に配置するなど、協力してPRを行いました。
今回の企画展にご協力いただいた多くの皆様に、心から感謝申しあげます。

写真はいずれも当館の開館記念日である10月12日の「福島菊次郎展」観覧風景


「手から手へ展」がはじまります

2013-10-25 14:00:58 | 企画展

 福島菊次郎写真展に続き、「手から手へ展 絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ」が10月26日からはじまります。開催に先立ち、絵本作家によるライブペインティングも行われました(写真)。この絵は、企画展期間中、展示しています。

関連イベントも盛りだくさんです。皆さま、どうぞお出でください。

詳細はこちらでご確認ください。

 

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秋の新聞週間イベント 12日から

2013-10-09 10:54:00 | イベント

 横浜スタジアムから海に向かって延びる日本大通りのいちょう並木は、ぎんなんの香りが漂う季節を迎えています

 さて、秋の新聞週間にあわせて、ニュースパークでは12日から、秋の新聞週間イベントが始まります。いずれも予約は必要ありませんので、どうぞお出かけください。

 また、2013年度新聞協会賞受賞記者講演会を、19日に開催することになりました。こちらは事前予約が必要になります。この講演会は、毎年ご好評をいただいていますので、どうぞお早めにお申し込みください。

 詳細はこちらをご覧ください。

 

Photo_2 (写真=ぎんなんをつけた日本大通りのいちょうの木。もう少し寒くなると、黄色く色づきます)