日本新聞博物館

日本新聞博物館のスタッフブログです。企画展やイベントの情報を提供していきます。

新聞協会賞の受賞記者講演会、参加者募集中です

2015-11-07 20:44:40 | イベント

11月13日(金)午後6時30分から、東京・内幸町のプレスセンターホールで、今年度の新聞協会賞受賞記者の講演会を開催します。協会賞を受賞した報道について、記事化の経緯や取材・報道に込めた思いなど、お話しいただきます。受賞作品と講演者は以下のとおりです(敬称略)。

1.群馬大学病院での腹腔鏡手術をめぐる一連の特報   読売新聞東京本社 編集局医療部主任 高梨ゆき子

2.御嶽山噴火「火山灰の中に生存者」のスクープ写真   産経新聞東京本社 写真報道局ニュース担当部次長 大山文兄

3.御嶽山噴火災害の一連の報道と連載企画「火山と生きる 検証・御嶽山噴火」を中心とするキャンペーン   信濃毎日新聞社 編集局報道部次長 松井慎央

4.NHKスペシャル「沖縄戦 全記録」   日本放送協会 報道局社会部副部長(前・沖縄放送局放送部副部長) 吉田好克

聴講ご希望の方は、日本新聞協会「新聞協会賞受賞記者講演会」係まで。メールアドレス「press2015@pressnet.or.jp」にお送りいただくか、往復はがきでお申し込みください(http://www.pressnet.or.jp/news/pdf/kisyakouen1005%EF%BC%89.pdf)。

引き続き参加者募集中です。お待ちしております!

 


休館し、リニューアルします

2015-08-10 07:29:55 | 全般

新聞博物館(ニュースパーク)は2000年に開館後、歴史的価値のある貴重な新聞資料や製作機材を展示するとともに、多彩なテーマで企画展を開催するなど、新聞の役割を広く伝えてきました。

開館15年を機に、新聞文化とジャーナリズムの意義や、情報を読み解く力を学べる施設にリニューアルするため、本日8月10日から休館します。体験型展示やプログラムを通して新聞の世界を楽しく味わえる新たな新聞博物館の誕生に、どうぞご期待ください。


新聞「日本」展の公開講座、開催しました

2015-08-03 12:50:55 | 企画展

先週末の8/1(土)、企画展「孤高の新聞『日本』――羯南、子規らの格闘」の関連イベントとして公開講座を開催し、120人の方にご参加いただきました。国文学者(神奈川大学名誉教授)の復本一郎氏、陸羯南研究会主筆の高木宏治氏、歴史学者(東京経済大学名誉教授)の有山輝雄氏から、羯南と新聞「日本」の今日的意義などについてお話がありました。司会は、今回の展覧会を中心になって企画された東奥日報社の松田修一編集委員室長にお務めいただきました。

復本氏は正岡子規と俳句の研究者の立場から、加藤拓川を通じた子規と羯南の出会い、日本新聞社を舞台にした2人の深い絆や友情などについて、お話しされました。羯南、佐藤紅緑ら多くの人が指摘している子規の魅力、良い意味での無頓着さや人間的なおおらかさにも触れられました。

次いで講演した高木氏は、産経新聞出身の故・青木彰氏(元筑波大学教授)の門下生らでつくる「陸羯南研究会」の主筆(代表者)。研究会の取り組みを紹介した上で、今後の活動として、新聞「日本」の事業や経営、多くの人を惹き付けた羯南の人間的魅力などを考えていきたいと述べられました。

有山氏は「『独立新聞記者』陸羯南の提起するもの」と題して講演し、あらゆる外部の制約から独立した新聞、新聞記者の理念を掲げ、その確立に向けて格闘した羯南の足跡を解説。「ジャーナリズムは理念を目指す運動、格闘」であるととらえた羯南の言論活動が、現在のジャーナリズムに大きな問いを投げ掛けていると話されました。

お三方の有意義な講演により、新聞「日本」の独自性や重要性、羯南や子規の魅力について、参加者の皆さまにお伝えできたのではないかと存じます。多くの皆さまの熱心なご聴講に感謝いたします。

新聞「日本」展は8/9(日)までの開催です。新聞博物館がリニューアル休館に入る前の最後の企画展となります。多くの皆さまのご来場をお待ちしております。


「にっぽん」か「にほん」か

2015-06-27 00:20:25 | 企画展

企画展「孤高の新聞『日本』-羯南、子規らの格闘」は、開幕から1週間がたちました。この間、何度かお問い合わせいただいたご質問。新聞「日本」の読み方は「にっぽん」ですか?「にほん」ですか?

「日本」という漢字表記をどう読むかは、いろいろな議論がある難しい問題です。新聞「日本」についても、題号の「日本」、会社名の「日本新聞社」をどう読むかが分かる直接的な資料は、見つかっていません。

数少ない傍証となるのは、正岡子規が編集主任を務めた家庭向け絵入り日刊紙「小日本」。発行停止の多い「日本」の代替紙として創刊された「小日本」の発行予告ビラ、創刊の辞には「せうにつぽん」というルビが出てきます。そのため、本体の「日本」も「にっぽん」だったのではないか、と推察されます。

「小日本」の発行予告ビラと創刊号は、今回の企画展でも展示しています。

 


孤高の新聞「日本」展、開幕しました

2015-06-21 09:58:50 | 企画展

東奥日報社、愛媛新聞社と日本新聞博物館が共催する企画展「孤高の新聞『日本』-羯南、子規らの格闘」が6月20日、開幕しました。独立の理念を掲げた明治期を代表する新聞の一つ「日本」について、創始者の陸羯南(くが・かつなん)、同紙で活躍した正岡子規を中心に、200点を超える資料で紹介します。新聞博物館の企画展を複数の地方紙が共催するのは初めてとなります。

開幕前日の19日には、オープニングセレモニーが行われました。ご列席をいただいた東奥日報の塩越隆雄代表取締役社長、愛媛新聞の土居英雄代表取締役社長からは、主催者あいさつで、今日の時代状況において新聞「日本」と羯南、子規の足跡を振り返ることの重要性、地方紙2社が企画展を共催することの意義についてのお話がありました。

ご来賓を代表し、葛西憲之弘前市長から祝辞をいただいたほか、羯南のご子孫の皆さま、資料貸し出しのご協力を得た博物館・文学館の皆さまなど、多くの方々にご出席いただきました。ありがとうございます。

「孤高の新聞『日本』」展は、8月9日まで開催します。期間中、図録と関連書籍(東奥日報・松田修一編集委員室長の著書)の販売を行います。来場者の皆さまに楽しんでいただけるよう投句・投歌コーナーも設置します。8月1日には、歴史学者(東京経済大学名誉教授)の有山輝雄氏、「陸羯南研究会」主筆の高木宏治氏、国文学者(神奈川大学名誉教授)の復本一郎氏を講師とする公開講座を開催します。

新聞博物館は8月10日から休館し、リニューアルします。今回の「孤高の新聞『日本』」展が、休館前の最後の企画展となります。多数の皆さまのご来場をお待ちしております。