アルトワークスは、ノーマル状態でもフルスロットル時に加速感のある車である。
各ギアの速度域は狭いゆえ、エンジン回転数は比較的短時間に上昇することに加え、
程よいターボラグによるイビツな曲線が、ドライバーに加速感を与えるのだろう。
興味のある方は、是非ともSUZUKIで試乗していただきたい。
純粋に『走り』を楽しみたい、というのなら、ワークスは十分に楽しめる車である。
とはいえ、0-100km/hは約10秒という平凡さ。
著者Y.Mのように『競争に勝利を求める』という不純な動機を持つ者には力不足かもしれない。
ステージにもよるが、チューニングが必要となる。
さて、レガシィに続き、ワークスの0-100km/h動画をYouTubeにアップロードした。
TE37装着後に駆動輪の回転力は強まり、セカンドギア以降の加速力は向上した。
しかし、ローギアのホーイルスピンが顕著になったため、セカンド・サードギアのタイム短縮と
相殺され、然したるタイム変化は見られない結果となった。
(ローンチコントロールで制御すれば、6秒台に突入するのだろうが、そこまでは望まない。)
スタートを除けば、ワークスの走力は確実に向上しているゆえ、これで良しとしよう。
著者Y.Mは、あれよこれよと部品を換えているが、
最もコストパフォーマンスに優れているものをひとつ挙げるとすれば、それはECUである。
例えば、買ったばかりの新車アルトワークスがあるとしよう。
そのECUのデータを書き換えるだけで、約20馬力アップされるのである。
(ちなみにTop fuelさんは税込み77,000円。)
結果、プリウスやアクア、ヴォクシーなどCレベルの普通車を軽くあしらうことができる。
そんなワークスは『新車+ECU書き換え』でも170万円以下という安価で手に入る。
もし、単に『速さ』という物差しで車を観るのならば、
プリウスという0-100km/h10秒の新車に300万円も出資するのは愚かな行いであろう。
物の価値観は人それぞれだが、著者Y.Mの場合、車はまず『速い、軽い、安い』。
安く購入し、余力をチューニングに回すのが基本である。
昔、エボⅢRSを300万円で仕入れ、パワーウエイトレシオ3.36kg/psに仕上げた。
(どのくらいの加速力か、計算で分かる人には分かる。)
だからという訳ではないが、いや、だからなのか、
近年の400Rとか、Zとか、実に『なまぬるい車』で走る人が、保護動物のように見えてしまう。