■子どもを殺す子どもたち (単行本)
福島 章
精神科医の著者が、神戸児童殺傷事件のA少年、長崎の種もとしゅんちゃん誘拐殺害事件のB少年、佐世保の同教生殺害の小六女児の事件から、3人の子どもを分析。
神戸の少年事件があった夏、わたしは、ちょーど痙性斜頸と頸肩腕症候群を発病し(発病は実際は、それより1年くらい前には、自覚と兆候はあったのだが・・・。)、入院していたので、事件は、たまに自宅にもどり外泊(?)した時のニュースで、ちらっと知っていた程度だった。
その事件に、強く関心をもって関連の本をよみあさるよーになったのは、それから1年くらいしてからだったよーなきがする。
具合わるくて読書どころではなかったから。
衝撃的な事件だったので、少年に関する本は、かなり大量に出回っていた。
少年の親、殺害された少女の母や少年の父などの手記。
少年のいた学校の校長、数人のルポライター、新聞記者や、弁護士など。
その後、少年が成人になり社会復帰した時のルポも読んだが、それによるともう再犯の恐れがないくらいに、回復したよーな印象をうけた。
しかし、この著者(福島)によると、擬似家族で愛情を体験しなおし、精神的な成長のしなおしには、成功したとしても、根本の性癖(嗜癖)は、もう治らないという。
従って、再犯の可能性は消えたわけではないと。
種もとしゅんちゃん殺害の事件の少年については、ルポライターも追跡してないのか自粛してるのか、関連書籍は、ほとんどなく、この本は、興味深かった。
犯人の少年は、アスペルガー症候群というのが、逮捕後精神鑑定でわかり、学校の成績は、トップだったが、ふだんから小さい男の子にいたずらをくりかえしていたそうだ。
しゅんちゃんの正規をはさみで切ったそうで、ニュースには、それは、伏せていたよーなきがする。
佐世保の少女は、この本より前に「11歳の系譜」と先に紹介した草薙厚子さんの追跡ルポを読んでいたので、くりかえしの内容のよーな感じで、特に目新しくはなかったがし、草薙厚子さんの内容の方が、少女の生育や家庭にまでおよんでいたので、深みは感じられたが、こちらは、医師が資料から、少女を分析したもので、はっきりとはアスペルガー症候群だとは、述べていない。
著者が、自分も子どもの頃は、アスペルガーだったかもなどと言っているのがおもしろかった。
精神分析医でさえ、そう思うフシがあるのだから、ま、凡人の自分なども、ちょっとこの手の本を読むと、ふむふむあてはまるなあなどと思ってしまうのも無理ないのかもなどと、思ったりした。
集団行動が苦手で、ひとりがすきとか、そんなよーな点でだが。
今は「発達障害の豊かな世界」というのを読みかけているが、よりかかっている頭に力がはいるのか、ずっと固定して、どうしてもうつむいてしまうせいか、後頭部が苦痛で、斜頸がひどくなり、苦痛で、中断。
頭よりかかりも、リラックス状態でいる時は、そう苦痛はないが、何か行動(読書や料理の下処理や、そしてこーやってblogの記事を打っていることも)をしていると、きつくなってくる。
こーして、ものごとをほどほどにしない性格も、頸肩腕症候群や痙性斜頸になる要因かも。
この本も、なかなかおもしろい。
最近は、子どもの発達障害もずいぶん細かくわかるよーになってきているのだなあと知った。
子どもの頃の問題行動を早期発見して、手当てすれば、犯罪者は、ずいぶんへると。
■子どもを殺す子どもたち (単行本)
デービッド・ジェームズ スミス
こちらは、だいぶまえ、アメリカで起きた同じく少年が幼児(男子)を誘拐して殺害した事件の本である。ずいぶん話題になったので、記憶にあたらしい。これは読んでいないが、読む予定である。