誰でもいいから殺したかった! (ベスト新書)碓井 真史ベストセラーズこのアイテムの詳細を見る |
下記の「親殺し」を、よんだあとに、秋葉原無差別殺傷事件に、興味をもち、上記の「誰でもいいから・・」を読んだのだが。
秋葉原の事件が起きた日、親の介護で実家に向かう山手線で、秋葉を通過した。
駅につき、ぞろぞろと人がおりていくのをみたが、そのときには、事件がおきたあとで、電車に乗っていたひとも、おりていくひとも、知らなかった(ように思う)。
その日、秋葉に行った人も、もし少し早い時間だったら、被害者になっていた可能性もあるのだから、運だなあと感慨深い。(って感慨にひたってる場合ではないが。)
実家についてテレビのニュースで事件を知った。
テレビのワイドニュースショーは、大好きで、熱心にみるのだが、親の介護がはじまってからは、みそびれることも多く、秋葉原の事件の犯人のことも、ニュースでみる以外のことは、詳しく知らなかった。
で、少し前、図書館で、「親殺し」を借りて読み、そのとき、秋葉原事件の青年の家族関係などを知った。
犯人の弟が、週刊現代に、手記をのせていたのも、この本でしり、にわかに興味もち、バックナンバー探すが、なく残念。(←野次馬根性まるだし)
オークションにでてないか検索したが、その時点では、なし。
ネットで誰かが書いていないか検索。
ほぼわかった。さすがネット。
青森出身の犯人と弟は、母親の支配的、専制的な監視のもとで育ったようだ。
日常すべて規制され、自由がなく囚人もどきの虐待である。
ニュースでは、母親が、腰ぬかし座り込む様子だったので、こどもを心配し、愛するやさしい母親かと思った。
当人なりには、子育てに一生懸命だったには違いないが。
母親自身の育てられかたや生き方に、興味があるが、そこまで追求して言及している記事はない。残念。(←ばか。)
犯人は、恨みのある母親を殺害すればよいのにと誰しも思う。
母親への恨みのトバッチリで、関係ない偶然の通りがかりの他人が、未來を奪われた。
ちなみにヒットラーも、子供時代、父親のうっぷん晴らしの折檻(毎晩、帰宅するとムチで理由なくなぐった。)で、後年、大量虐殺者になり果てた。
で、この本「誰でもいいから殺したかった」だが、秋葉原事件ほか、青年による通り魔事件をいくつか例題にあげて、親子関係を述べているのだが、わかりきったことを書いているにすぎないので、ざっと通読したが、もっとドキュメンタリーな内容を期待したので、期待はずれ。
親殺し芹沢 俊介エヌティティ出版このアイテムの詳細を見る |
この本の著者は、「親殺し」の前に親による「子殺し」か、先にあると述べる。
実際に殺害しなくても、存在を殺害しているというのだが、納得できる。
仏教の「あじゃせ」の父親ごろし、ギリシャ神話の「エディプス」の父親殺しを例にあげて解説。
両者とも、生まれた時に、親に殺害をはかられて、運良く生き残った人物で有名である。
それにしても、犯罪者になると、場合によっては、こと細かく生涯を暴露され、たまったものではない。ってそーいうのに、関心ある自分がいうのもなんだけど。
こちらの本も、少年犯罪事件をとりあげているが、事件の背景を掘り下げていて、教訓めいた記述はなく、おもしろかった。
サスペンスや犯罪もの、刑事ものの映画やドラマが、好きだが、現実にそういう人間が、ゼロだとドラマや映画も、たぶんないだろう。
でも、フイクションの世界だけのはなしだと理想的だけど。