風のよーにすぎてく毎日

病気と不健康のはざまで実益ゼロ道楽趣味生活。

「死」を想う

2006-12-13 | 病気と健康
8月に「認知症か」と疑って記事にしたKさんが、永眠した。
11月の後半に、入院先の病院で、なくなったらしい。
最近、みかけないなあと気にしていたが、まさかこんなにあっけなく、亡くなってしまうとは思わなかったので、聞いた時には、ぼうぜんとした。

風邪が悪化して肺炎でなくなったよーなことを聞いたが、夏ごろ、はためにもおかしくなっていたのに、同居している息子は、放置していたようだった。
ひとさまの家庭内のことを、批判してもはじまらないが、早く治療すれば、治る(?)か進行おくらせられるのにねえなどと、彼女を知っている近所のシトと、はなしたものである。
なぜ医師にみせない?
家事を手伝わない(ゴミ捨てなど)?などと、としよりの虐待もどきにみえたりした。
ある時は、顔に青あざをつけていた。
聞くと、転倒したといっていたが。
ふらふら歩行してたので、それもありえるのだが、ほっぺたのところだったので、なんだか殴打されたようにも見えた。

廊下にでると、もう二度と彼女がでてこない扉が、向こうの方にみえ、人間の生命の不思議さを思う。
自分もいつか、二度とこの廊下にたつことがない日が、必ずくるのだ。

ある時は、なくしたといってた入れ歯がでてきたのか、つくったのか、口の中に、ただ入れ歯をアメのようにつっこんで、もごもご言葉もしゃべれず、当人はまじめだったので、おかしかったが、わらうにわらえなかったこともあった。
きちんとはめることも、難しかったのだろう。

かわいそうな最期だったなあと、元気だった頃や、急激に衰弱してきた日の姿などを思いだしてしまう。

先日、父に、DVDビデオレコーダーを、もらったので喜んで、父がHDDに録画した番組を点検しながら削除した。
250GBのHDDに、ほとんどめいっぱい、いろんな番組を録画していた。

この種のマシンは、はじめてなので、操作がわからず、取説をみて、とりあえず削除のとこから、はじめたのだが、(後に、一覧表示ができ、確認しながら簡単に削除できる機能もあるのがわかったのだが)ずいぶんいろんなものを録画していて、どんなものをみているのか、プライバシーをのぞいてる気がした。(テレビ番組なので、プライバシーもめったくれもないのだが。)

父は、まだ生存しているが、なんだか消しながら、父の存在の記憶も消しているようなメランコリー気分におちいった。
難聴で、耳に補聴器をしながら大音響で、これらの番組をみている静かな父をほうふつとしてしまう。

スポーツが多いのだが、歴史やNHKのドラマや火曜サスペンスや思いっきりテレビ、たけしの本当は怖い・・・や、こんなもんみてるのかーというようなつまんねー若いもんむきのドラマまであった。

取説は、ボロボロで(マシンは、1年以内の新しいものだが)になり、父がひいた赤線やメモがきなどか書き込まれ、年とってこの手のマシンを取説片手に、苦労しながらおぼえたあとがみえる。

父は、次々と電化製品を買い換えているが、その度に、操作をおぼえねばならないので、年寄りには、頭のよい刺激になるなあと、自分も取説と格闘しながら気付いた。

近所のKさんが、亡くなったこととダブって、遠からずいずれは父も母も、いなくなるだろうと思うと悲しい。かくいう自分だとて。
そしてねこたちも。
「死」とは、なに?
100年後は?
500年後は?
どんな世界になっているだろう?
















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