関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

櫛引・朝日の状況は?~庁舎と懇談~

2007年07月18日 | 市政全般

 昨日17日(火)、櫛引・朝日庁舎の幹部職員と市議会議員の懇談会がおこなわれ、私は日本共産党市議団を代表して参加しました。

  激しい雨が降っていました。
 
 特徴的だったことは、
 ①庁舎から「『合併して良かった』という市民の声が多く聞かれる」という説明があったが、よく聞いてみると、主に「合併したら大変になる」という不安に対する「それほどでもなかった」(「合併前に予定していた事業が着手された」とか)という安堵感によるものであって、「合併したからここが良くなった」というような前向きの声は無いということ。むしろ、旧町村時代の独自事業がこれからどうなるかについての不安は依然として大きいということ。
  日本共産党に寄せられている声は、そういう不安の声が多数です。庁舎側が、「良かったという声が聞かれる」などと言うのは、政治的思惑のように感じられました。
 ②農業を基盤とする地域にあっては、政府が進めている「品目横断的経営安定対策」が大きな壁となっていること。
  例えば、旧櫛引地域では、「地域全体をフルーツの里として整備する」という構想を持っているが、その基盤となる米作が揺らいでいる。これまで米10アール当たり78000円の収入を目標としていたものが、37000円と半分以下で計画しなくてはならないこと。果樹も、それらとの組み合わせで初めて成り立つ。認定の基準自体が「大変無理な状況」との率直な説明がありました。
  旧櫛引の販売農家729戸中186戸で、カバー率は25.5%にとどまっている。(作付け面積比では51.2%)
  旧朝日地域では、「森林の活用」と「雪の活用」が地域の課題としてあげられているが、それも米を中心とした中山間地の農業経営あっての話しであるが、それが成り立っていく展望は未だ示されていないこと。
 
 私は、櫛引庁舎では、
 ①「合併して良かった」という「市民の声」は具体的にはどういうことか。(答弁は前述)
 ②「フルーツの里」の「担い手」についての構想は。
 ③「フルーツの里」構想への品目横断的経営安定対策の影響は。(答弁は前述)
 などについて質問しました。
 朝日庁舎では、
 ①「森林の活用」と「雪の活用」が地域の課題としてあげられているが、それも米を中心とした中山間地の農業経営あっての話しではないか。それが成り立っていく展望は未だ示されていないのではないか。と質問しました。

 他の議員からの質問・意見では以下のようなものが注目されました。( )内が答弁。
 「旧町村の独自事業で、住民に喜ばれているものは何か」(明確な答弁無し。)
 「農業では、『安全・安心』がキーワード。どう進めているか」(庁舎もそのように認識。)
 「堆肥の確保が重要。その対策は」(検討課題。)

 「鶴岡の森再生構想」も、率直に言って、農業経営の成立が無ければ「絵に描いた餅」、「行政の思いつき」に終わらざるを得ないものと思います。
 ところが、朝日庁舎の説明では目の前の課題に真摯に取り組む姿勢はともかく、上記のような「危機感」は感じられませんでした。最初から「国のすることにあれこれ言っても仕方ない。国の方針の範囲で頑張る」ということではいかがなものかと思いました。国のすることでも、差し支えがあれば率直に認識し、そのマイナスをカバーする対策を打ち出すという姿勢が今こそ大切と思いました。
川も増水です。