関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

皆川市長と懇談~鶴岡市重要事業要望~ 

2023年04月29日 | 市政全般





4月27日(金)、鶴岡市が県に対して提出する、R6年度に向けての要望について、市の担当部から説明を受け、市長と懇談しました。
 今回は、総要望件数61件で、その内、最重点項目8件・17項目について特に意見交換しました。
 私は、
①新型コロナ対策
 政府の「5類化」後の医療確保策(とそれを受けた県の「移行計画」)が根拠の無いもので、極めて懸念されること
②看護師確保対策
 定員を拡大する市立荘内看護専門学校の生徒募集と教育内容充実。
 そのことに対する県の支援
③学校給食無償化
 市が今年度6ヶ月間の無償化。県に支援を求めること。
④有機農業を軸とする市の農業振興
 世界的な食料危機の進行の下で、有機農業を始めとする持続可能な農業への転換、
⑤羽越本線の利便性向上と県の高速交通網整備の重点の置き方

 等々について、市の取り組みを評価しながら、私の質問と県の対応などを紹介すると共に、市の取り組みについて提言しました。 
 併せて、重点項目のほぼ全体について賛同・理解し、引き続き取り組んでいく考えを述べました。

 市が市選出県議に市の事業の説明に努め、協力を求める事は、極めて当然の事と思いますが、皆川市政以前は一度もおこなわれていませんでした。
 見解の異なる市民も議員も排除する市政は、市民の意欲を削ぎ、市政の停滞を招いてきたと言わざるを得ません。
 皆川市政2期目の折り返しとなる今年、「特定党派に偏らない市民党で、市民と対話でつくる市政」というスローガン通り発展させていくことの意義を改めて感じた懇談でした。


新型コロナ「5類化」以降の懸念は大

2023年04月22日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 山形県は、4月20日(木)新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部第69回本部員会議を開催し、
 5類移行後の医療提供体制、感染症法上の位置づけ変更後の感染対策の考え方等についての方針を決定しました。
 5月8日以降、「新型コロナを5類として位置づける」という政府方針を受けてそのまま具体化するものとなっており、医療を確保し患者の命と健康を守るという点で多大な懸念を持ちましたし、県議会の意識にも危惧を抱きました。
 
1)まず入院医療については、指定医療機関・重点病院・協力病院計21病院で確保している294床を11病院104床に減らし、「コロナ患者入院経験あり」の医療機関49病院に378床、「経験無し」の7病院54床を加えて、過去最大入院数536床を確保するとしています。
  しかし、「経験あり」とは、コロナ患者の「入院を受け入れた」のでは無く、入院患者からコロナが発生して対応を余儀なくされ、感染拡大抑止もできなかったケースが大半と思われます。
 よって、「経験」を踏まえて受け入れるどころか、「入院中に感染が判明した患者も施設・体制の整っている、指定医療機関・重点病院に入院(転院)させてほしい」という回答が返って来るものと思われます。
 「経験あり」「経験無し」の医療機関が今後入院を受け入れていく可能性がどこにあるのか、県方針では示されませんでした。
 ましてや政府は、コロナ患者の入院受け入れのための病床確保(ベッドを空けておく)に対する補助金、感染拡大抑止に関わる診療報酬特例も縮小・廃止しようとしています。
 既に、PCR検査費用は医療機関の持ち出しです。
 「施設内療養」検証を/高齢者コロナ感染 井上氏要求/参院内閣委 (jcp.or.jp)
 確実な入院に尽きる/高齢者コロナ 井上議員に参考人/参院内閣委 (jcp.or.jp)


2)そしてこの病床確保は、現在コロナの診療・検査をおこなっている医療機関を現状の457から730に増やす事が前提になっていますが、457という数字自体、3年間拡大を要請してきて到達している数字であり、「できない」医療機関には、隔離した診療・検査場所を確保できないことなどの条件があります。
 そもそも、入院にも外来にも、医師・スタッフが感染することによる休診・診療制限にほとんど補償が無いというリスクについて、何も対応が示されていません。


3)医療費・検査費用は、原則自己負担になります。
 5日間の投与で94000円になる薬の3割負担なら、薬代だけで約28000円になります。
 モルヌピラビル「高すぎる」開業医の8割 | m3.com
 高い自己負担が受診を抑制することは間違いありませんが、政府はその推計すらしようとしません。
 なお、ラゲブリオ、パキロビッドという主力治療薬も制約があったり効果は重症化予防などに止まったり(それ自体は重要な効果ですが)、特例承認までされたゾコーバも「入院期間を一日程度短縮する」という「効果」に止まり、「後遺症の発生軽減」の可能性が新たに言われる程度のようであって、多くの感染者が高い治療費を出して使用するに足る薬は無いと思わざるを得ません。

4)他に、外出自粛要請の廃止、陽性者療養期間の短縮、濃厚接触者待機期間の廃止、健康観察・陽性者登録の終了、保健所への発生届停留角廃止、宿泊療養施設の終了、療養者への食料支援の終了、などなど、感染拡大抑止対策が政府方針通り廃止・縮小されますが、新型コロナウイルス対策について政府に助言する厚生労働省の専門家会合も、5類化に際して、「第8波」を超える規模の「第9波」が起きる可能性もあると提言しています。
 
5)感染時の症状の軽重に関わらず、重大な症状も含めて後遺症が高い確率で発生することも新型コロナの脅威です
  コロナ 4人に1人後遺症/参院決算委 吉良氏、対策迫る (jcp.or.jp)
 後遺症 医療につなげて/コロナ 吉良議員「病院リストを」/参院予算委 (jcp.or.jp)
 後遺症 子の人生左右/コロナ感染 学校現場に周知を/参院委で吉良氏 (jcp.or.jp)
 私自身も、1月3日に発症したコロナの後遺症と診断された咳症状が治まらず、議員の使命と考える街頭宣伝が3ヶ月超えてまだまともにできません。

6)政府が、「コロナは季節性インフルエンザと同等」などといくら言っても、様々な病気で抵抗力の低下した患者にとっては死をももたらし兼ねない恐ろしい感染症であり、医療機関では「コロナを外部から持ち込まないための職員への検査、患者・職員に感染者が発生した場合の検査(ほとんど病院の持ち出しとなる)、職員の日常生活での感染対策の要請、などなどこれまでの対策はまったく変えられない」(県内の民間医療機関経営幹部)と、死力を尽くした対応が続きます。
 コロナ 衆院参考人質疑/5類後も医療確保を/塩川議員に太田・大曲氏 (jcp.or.jp)

 最前線の治療の実践に裏付けられた専門的知見を発信されてきた埼玉医科大岡秀昭教授が1月26日の段階で指摘しておられた懸念は、まったく解消されていないように思われます。
 専門医「コロナ5類移行の"開放感"が最も怖い」 | 新型コロナ、「新しい日常」への前進 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)
 東京新聞は、1月26日に
 「自己負担が増えれば、受診を控える人が増える可能性」と報じ、「亡くなっても自己責任というメッセージ」という識者の見方を紹介
 今月だけで死者8000人…そんな中でのコロナ「5類化」で社会はどうなるのか:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

 今後、専門家会議が提言している、高齢者などへのワクチンの追加接種、介護や医療現場での感染対策、それにウイルスの遺伝情報の分析などの実施はもちろんですが、
 日本における新型コロナの最大の教訓として、医師・看護師を始めとする医療従事者の配置基準が余りに低すぎて、新型コロナのような緊急事態に対応できなかったということを直視し、欧米並みの体制に向けた改善に踏み出すことが何よりも求められています。
 
7)私は、20日(金)におこなわれた県議会議会運営委員会に委員外議員として出席し、「5月8日以降の感染対策について議会として緊急に審査すべきだ」と発言しましたが、自民党・県政クラブの委員の誰からも賛同は無く、「意見として聞いておく」という議会運営委員長のまとめで終わりました。緊急対応の必要性を感じていないということです。
 県議会の対応も厳しく問われています。
   

 

物価高、花見団子もほろ苦し?

2023年04月18日 | 政治全般


▽3月末に発表された帝国データバンクの調査によると、4月の食品値上げは5106品目:前年比4倍超で、「年内値上げ累計 2 万品目を突破するとみられる」。

 「コスト増加分」の「価格転嫁は十分にできていない」、「鶏卵や海苔、電気代など新たな値上げ圧力も出現」「価格改定の動きは今秋10月頃まで長引く可能性がある」。

 今後、「『輸入小麦』の価格改定に伴い、パンや麺製品の価格が引き上げられるかが焦点」

 「物流コストや容器代などのコスト増に直面」

 などなど、今後の見通しも含めて物価高騰の状況は深刻であることが見て取れます。


▽私も選挙後、数多の物価高騰対策のご要望を頂いていますが、食品関係のお店からも深刻なお話があります。ラーメン屋さんは「コロナの規制緩和などと言われてもさっぱり客は戻らない。原材料は上がりっぱなし」。今月上旬が最盛期となった「花見だんご」も、「一昨年辺りから、砂糖、寒天、(団子を包む)ビニール、パック、袋など全部値上がり。お客さんには申し訳無いが1本10円上げさせて貰った」とお菓子屋さんから聞きました。お店にもお客にもほろ苦し。


▽2月の商工労働観光常任委員会で、「コロナ対応でおこなった支援金等の直接支援を、物価高騰対策でもおこなうべき」と求めましたが、いよいよ緊急度を増しています。

 県には引き続き、県民の暮らしと営業を支援するためにあらゆる手段を尽くす事を求めますが、何より政府が消費税減税・賃上げ等の対策をおこなうと共に、食料・エネルギー自給政策への転換を今こそ始めるべきです。


誰もが安心して暮らせる平和な社会に~3期目の当選に感謝~

2023年04月10日 | 県政全般

3期目の当選を果たす事ができました。

1月3日に発症した新型コロナの後遺症で、告示に入っても共産党候補者の命である街頭演説が出来ないという、前例の無い危機的選挙でしたが、物価高騰から暮らしを守って欲しい、命と健康を預かる仕事をちゃんと処遇すべきだ、戦争は絶対に 


 


阻止して貰いたいなどなど切実な要求に押し上げられ、県政で55年間役割を果たしてきた「党の議席を無くしてはならない!」とまなじりを決した党員、支持者、有志の皆様の最後までの猛奮闘が、33票差の勝利を手繰り寄せてくれました。
 
 今回の選挙は、鶴岡の自民党が 県議選で初めて、一定の「棲み分け」をして、公明党も3人の市議を候補者に1人ずつつける等、かつてない戦略的組織的選挙を展開しましたが、逆に2800票(1.3%)余後退させ3議席復活に失敗しまし た。
衆院選を見据えた政権党の総力戦を跳ね除けた事は、鶴岡での戦いの新たな前進の第一歩と考えます。
 
 最終日の夜に街宣車を走らせている時に、困難を抱える家庭の子どもにボランティアで勉強を教えている男性からメールを貰いました。「弱者も幸せになれる政治をお願いします」と。

 大軍拡、格差と貧困の自公政治から、平和で、誰もが安心して暮らせる暖かい政治への転換目指して、市民の皆様と力を合わせて前に進んで行きます。

コロナ禍の医療、介護、保健所、少人数学級、コロナ対策の理念

2023年04月08日 | 県政全般

1 新型コロナ禍での医療の確保について(健康福祉部長)
  (1) 県内医療機関の経営状況と存続に向けた支援について
  (2) 新たな医療体制構築の検討について
2 新型コロナ禍での介護サービスの確保について(健康福祉部長)
  (1) 福祉事業所ネットワークプロジェクトの進め方について
  (2) 介護保険制度の抜本的改善と第8期事業計画について
3 新型コロナ禍での保健所の体制と活動の強化について
  (1) 保健所の今般の活動について(健康福祉部長)
  (2) 保健所の職員数について(総務部長)
  (3) 保健所体制の強化について(健康福祉部長)
4 新型コロナウイルス感染症に立ち向かう理念について(知事)
5 新型コロナ禍での教職員体制の強化と少人数学級推進について(教育長)
  (1) 多人数単学級の現状について
  (2) 緊急課題に対応する教員の配置等について
  (3) 抜本的な少人数学級の推進について

 新型コロナウイルスで亡くなられた方々にお悔やみ申し上げ、病と闘っておられる方々にお見舞いを申し上げます。合わせて、大きな不安の中で社会的使命を果たされた、医療はじめ、使命果されてきた方々、また、知事はじめ当局の皆様のご奮闘にも敬意を表しながら質問に入ります。  この3カ月の余りの間にコロナ感染で命と健康を直接損なわれるとともに、倒産、失業、休業も過去最悪の見通しで、現在と将来のくらしの苦しみと不安が広がっています。国際社会でも戦後史上最悪の危機と認識されていますが、その中で新自由主義の矛盾が浮き彫りになっています。アメリカの著名なシンクタンクが今月4日に発表した報告書によると、この3ヶ月で新規の失業手当を申請したアメリカ人の数は4300万人近くに達する一方、富裕層の資産は5656ドル約62兆円19%の増加で、資産総額3兆5000億ドルに達したといます。
日本でもこの構図は同一です。正規雇用や自営業はじめ庶民に危機が広がる一方、大企業富裕層には富みが積み上がっているわけであります。
 この30年ほどの間に新型感染症も相次ぐ発生をもたらしている歯止めなき開発も、地球温暖化という危機を進化させているものも同根です。
 なによりも医療について政治が各国国民の命を左右する結果をもたらしました。
 イギリスやイタリアなどで、緊縮財政で、医療費を削減してきたことが被害を大きくしましたし、医療も商品にされ、金のないものは医療を受けられないアメリカでは多くの死者を見ました。
 そして日本もまた、コロナ禍に対応できない医療体制が厳しく問われています。
国連グテーレス事務総長は、コロナ危機への対応について「より人々が平等で包摂され、持続可能な経済と社会の建設に焦点を当てて危機に対応しなければならない」という趣旨の発言をしています。
 私はその中心は新自由主義の転換であろうと考えますが、今日の質問と通しまして緊急課題の解決を図ると同時に平等で包摂された持続可能な社会への前進を願います。
 最初に医療の問題です。コロナ医療提供体制の確立は、受診相談センター、PCR検査体制、発熱者外来、コロナ以外の医療の確保、軽症者施設の確保などなど、様々な課題を総合的に推進していくことが求められますが、今コロナを受け入れた病院もそれ以外の病院も、深刻な経営危機に見舞われています。
 私がお話を聞きとった自治体病院では、コロナ入院を受け入れた病院ですが、状況を大掴みにいますと4月5月、前年同月比で入院患者が約25%減少して3億円近い収入減、外来で9%を超える患者減というものでした。
コロナ治療の報酬が低いことに加えて、入院に備えて空けておくベッドの補償も低いこと、コロナ以外の医療も感染対策から患者の受け入れを制限せざるを得ないこと、同時に患者の側でも感染の不安から受診を手控えるという動きが広がったことなどによるものです。
 コロナを受け入れていない病院でも同様の事態です。110床のベッドを擁する県内民間病院では、やはり医療の制限と受診の手控えから4月5月とも数千万円の減収になったということでした。
 医療従事者も多大な負担を強いられました。県医療労働組合連合会が緊急にアンケート調査を行っています。9単組1,219人の声が寄せられたということで、医療現場の様子がありありとした貴重な調査です。
 コロナの入院を受け入れたある病院の看護師からは自宅でもマスク着用、精神的苦痛、不安で眠れない。風呂は最後に入り入浴も消毒。タオル類は熱湯消毒して分けて洗濯。子供と一緒に寝られない。家族と一階二階に別れて生活。携帯で話をし、食事も届けてもらう。家族は親戚宅へ避難という毎日とのこと。加えて地域生活の中で偏見を持たれ差別排除を受けたことも語られていました。これは何とかしなければならないことであります。
 こうした事態の中で県医労連や民主医療連合会、保険医協会の県内医療関係者が医療従事者への支援と共にコロナの影響による莫大な損失が保障されなければ、医療機関の経営が破綻する。地域医療が崩壊するということを強く訴えています。今政府が示しているコロナ医療の診療報酬の引き上げなどは赤字解消に遠く及ばないものであり、コロナ以外の医療に至っては何らの損失補償もありません。
 県としては病院などの状況をどう認識しているか。何とかして医療を守ってほしいという県民の切実な声にどう応えていくか伺います。
玉木健康福祉部長 県内では累計で69名の新型コロナの感染者が確認されたものの、本日現在で、そのうちの68名の方が既に退院されたという状況でありまして新規感染者が一か月歳半以上確認されておらず、感染の第一波を乗り切ることができたと認識しております。
 併せて、このことは感染リスクの高い現場で患者の命を救うために強い使命感を持って、業務に従事された医療従事者の皆様の頑張りがあればこその成果であると強く感じているところであります。
改めて医療従事者の皆様に深く感謝を申し上げます。
 新型コロナの感染拡大に伴う病院経営の影響ですが、県では今月で調査を行っているところでありまして、今データを取りまとめている中ではありますが、入院外来ともに患者数、収益とも減少傾向がみられ厳しい状況であると認識しております。
 主な理由といたしましては、新型コロナの患者の受け入れを行った病院においては、コロナ専用病床確保するためコロナ以外の患者の受入制限や、急を要しない手術や検査を中止したというもの。それから新型コロナの患者を受け入れていない医療機関におきましては、一般患者の受診控えなどによるものが考えられるところであります。
 このように新型コロナの患者を受け入れても、受け入れていなくても県内医療機関全体において大変厳しい経営状況にあると認識しているところでございます。
 県といたしましては、県民の命と健康を守るうえで、医療機関の経営の安定と医療従事者が安心して働けるよう医療現場の環境整備を進めることが重要であると考えており、また、これらをしっかりと確保することが予想される感染の第二波第三波に向けた重要な対策の一つであると認識しているところであります。
 政府の第2次補正予算を受けて県からの要請により新型コロナの患者を受け入れるために病床確保して頂いた機関に対しては、病床の種別に応じた空床補償などを行うことを検討しております。
 これに加えすべての医療機関に対して、感染防止の対策等に要する費用への補助や、これまで強い使命感で業務に従事いただいた医療従事者等の皆様に対する慰労金の給付についても検討を進めているところでございます。
 今後とも県民の命と健康を守るということを第一に医療現場の皆様のご意見をお聞きしながら、様々な手を尽くして医療機関等を支援してまいります。
 大変きびしい状況ということで、御承知のようです。さらに把握していただきたい。今ある医療機関で発生しないというのは県でカバーできる範囲を超えるものと言わなくてはなりません。
 損失を補償しようとしない国の姿勢は、医療確保の責務に背を向けるものと言わなくてはなりません。そうした中で、知事が全国知事会で先駆けて病院経営の支援を訴えたことは、県民の命を守る立場を示すものと心強く感じました。国の姿勢を改めさせるべく引き続き奮闘されることを強く期待します。
 続いて、今後の医療体制について伺います。長く自治体病院協議会会長を務め、現在公私病院連盟会長の邉見公雄氏が、医療団体のインタビューでこう話しされています「医療や介護の現場は赤字を出すな。効率を上げると言われてきました。しかし、消防や警察赤字だという人はいないでしょう。地域になくてはならない社会的共通資本だから。医療や介護も同じです。しかし、現場では効率化を求められベッド稼働率は常に90%以上でなければ経営が成り立たない。そんな報酬体系はおかしいのです。病院に余裕がなければ災害など想定外の事態に対応できません」と述べています。
 実際、日本の人口千人当たり医師数を見ればOECD 平均が3.5人であるのに対して、日本は2.4人。平均には12万人の不足です。
 一人当たりの病床数は、アメリカの4倍以上。看護師も同様です。医師看護師の過労死のニュースが絶えません。日本の医療現場はコロナに対応するにはあまりにも過酷な条件となっているのです。
 その中でも本県は、人口当たり医師数は全国平均を下回っています。看護数は平均を上回ってはいるものの需要に対して大きな不足となっています。
 重症者に対する治療体制、日本は韓国や欧米諸国より集中治療室が際立って少なく、医療崩壊も起こっているイタリアより貧弱です。
 このような医療体制を抜本的に見直さなければならないということが、コロナで浮き彫りになりました。
ところがその病床数を大きく削減しようというのが、厚労省の地域医療構想です。全国の病床133万床を2025年までに20万床削減しようとしています。
 本県の構想では、2018年末で11371床あった病床が2025年までに急性期を中心に2104床不要になるという推計がされています。
 厚労省の基準には新型感染症が入っていません。SARS,MERSなどの教訓から強く警鐘が鳴らされていたにも関わらず、検討していない構想になっています。
 私はかねがね、病床削減を目指す地域医療構想の問題を指摘してまいりましたが、コロナ危機にあたって改めて伺います。
 これまでの病床削減、医療従事者の低水準の配置、過重労働政策では新型感染症に対応できないのではないでしょうか。それを前提にした地域医療構想は見直されるべきではないでしょうか。
玉木健康福祉部長 平成26年の医療法の改正に基づきまして団塊の世代が75歳以上となり、医療や介護に大きなニーズが見込まれる2025年を見据えまして、都道府県では将来の入院患者の見込みと、そのために必要となる病床数を示すと共に目指すべき医療提供体制を実現するための施策を盛り込んだ地域医療構想を策定することとされました。このため本県では平成28年9月にこの地域医療構想を策定し、県内の4ブロックごとに市町村、地区医師会、病院、福祉関係者で構成する地域医療構想調整会議を設置し、病床数の適正化や急性期病床から回復期病床への転換。回復期機能の充実などについて議論を進めているところであります。
 厚生労働省は昨年9月、地域医療構想の実現を加速するため、全国の急性期病床をもつ公的病院等を対象としまして、再編統合について検討が必要な病院名を公表し、再編統合を伴わない場合には、今年の3月末。再編統合を伴う場合には、今年の9月末を期限として、地域の合意を得るように都道府県に要請いたしました。
 その後、全世界的な新型コロナの感染拡大を受けまして、当初では今年3月末までとされた見直しの期限に関して改めて整理の上に通知することとし、さらにこの6月には、地域医療構想を考えるにあたって、新型コロナ対策を通して得られた知見や地域の経験などを踏まえる必要があるため、今年9月末までとされた公的医療機関の再編統合の見直しの期限を延長し、進め方などを改めて整理するという新たな考え方が示されたところであります。
 また、医師をはじめとする医療従事者は、この度の新型コロナのみならず、昼夜を問わず、日進月歩の医療技術への対応や、より質の高い医療、さらにはきめ細やかな患者への対応などが求められ、大変な労働環境の中、長時間労働の解消に向けた対応が喫緊の課題とされております。
 一方で、本県の医師数は平成30年12月末現在で10万人あたり239.8人と全国平均の258.8人を大きく下回っております。これまでの地域医療構想の考え方には、今般の新型コロナのような感染症への危機管理という特殊事情は想定されていないと考えられますので、県といたしましては、まずは新型コロナを踏まえた政府の検討の動向を注視してまいりたいと考えております。
 その上で医師や看護師などの医療従事者を確保し、労働環境の改善を進めながら安定した医療提供体制の構築について地域医療構想調整会議の中でしっかりとした議論を進めてまいりたいと考えております。
関 病床確保について大変喫緊の課題になっているのでありますが、ベッドの数だけじゃない従事者全体の配置にかかることはご承知の通りであります。新型感染症の大流行下でも安全な医療を確保できる、ゆとりのある体制。安全安心の医療体制を、の根本からの検討を県としても行っていただきたいと思います。
 二つ目の質問です。医療と同様に介護でも大きな問題が発生しています。
感染拡大防止のためにデイサービスの受け入れ人数を減らし、職員の感染不安から訪問介護をやめるなどのサービス提供の縮小、利用者も感染を心配して医療をやめるなどの状況が広がりました。
 その結果、家族介護の重い負担や、認知症の進行など利用者の心身の状態悪化という事例も起こっています。事業所の経営も悪化しました。
 6513事業所が加盟する全国介護事業者連盟が先月を行った調査によるとコロナで経営への影響を受けているという事業所が56%。売り上げが10%以上減った事業所がデイサービス訪問介護でそれぞれ約3割。ショートステイでは過半数を超えたと言います。
 鶴岡市内でも同様の影響が聞かれました。地域の介護体制を確保するには損失の補填と体制強化をはじめとする今後の事業継続を可能とする対策が切望されています。
 政府に対して強く働きかけてもらいたいと思います。また今般の事態は、かつてないものであり影響の把握と分析が求められます。まだ詳しいでデータが出ないということですけども、十分な調査を求めておきたいと思います。
 質問しますのは、今後の感染症対策として計画されている福祉事業所ネットワークプロジェクトについてです。県独自に感染予防チェックリストを作成し、事業所の取り組みを実施、実地指導するとされています。
 私も事業者の方から厚労省の感染対策の文書が毎日、FAXで送られてくるがとても対応できない。対策マニュアルも作成できていないという声を聞きました。
 今後どのような対策をとったらいいかよく知りたい。文章だけでなく現場を見て考えてもらいたいという要望意見もありました。
 そこでプロジェクトでは、わかりやすい指針を示すとともに、通達を出して守れと監督するのではなく事業者と一緒に考えていく、そういうスタンスで進めてもらいたいと思います。
 また、地域の感染症対策の専門機関でありネットワーク構築の役割を持っている保健所とも連携して地域ぐるみの取り組みを進めてもらいたいと思いますがいかがでしょうか。
玉木健康福祉部長 県では新型コロナの再度の感染拡大に備えるため、介護事業者の感染防止対策の強化と仮に感染症が発生しても必要なサービスを継続して提供できる仕組みづくりの2点を柱とする協力と団結で新型コロナウイルスを克服する福祉事業所ネットワークプロジェクトを立ち上げたところであります。
 このうち感染防止対策の強化については、これまで数多く発出されてきた感染症防止に係る厚生労働省通知をわかりやすく整理し、加えて県内の介護事業所で発生した感染事例について現場での対応や課題などを検証したところであります。
 これらを県独自にチェックリストの形で取りまとめ、すべての介護事業所が自主的に自らの感染防止の取り組みを点検出来るようにし、その上で計画的な訪問指導を行おうとしております。
さらに取り組みが不十分な事業所へは専門家が赴いて、指導や相談などを行い、それぞれの取り組みを支援してまいります。
 また、サービスを継続できる仕組みづくりにつきましては、感染症発生時を想定し、衛生用品の保管数量や業務の優先順位等を事前に定めた事業継続計画、いわゆるBCP計画ですが、これも策定につきまして指導助言等を行いますとともに、介護事業者間で相互に介護職員を派遣し合える事業者間連携の仕組み作りについて、関係団体の協力も得ながら検討を進めてまいります。
 このプロジェクトは健康福祉部が全体の企画や進捗管理を行いますが、各介護事業所への指導助言につきましては定例の実地指導等を行っている総合支庁の福祉担当が行うこととしており、さらに感染症対策を所管する保健所ともチームを組んで対応してまいります。
 県と致しましては、今後、地域の医師会や感染症防止対策に詳しい看護師等の医療関係者の力もお借りしながら県老人福祉施設協議会や老人保健施設協会などの関係団体とも緊密な連携をとり、このプロジェクトに取り組んで参ります。
 現場に行って一緒に考えるというふうにしていただければ、ニーズにあったものであります。
また、対象のとなる事業所が福祉で3000。介護で1000もあるということでありましたので、大変多いわけでありますけども、必要とする事業所に届けられるように頑張っていただきたいと思います。
 ただ、これ事業所間の応援体制につきましては、今の人員配置基準では大変困難ということでありますし、そもそも応援というのは感染拡大の危険もはらんものでありますから、慎重な検討を進めていただきたいと要望しておきたい。
 コロナ危機で介護サービスの意義、介護従事者の使命が改めて示された一方、高い専門性と使命感がなくては務まらないことも浮き彫りになりました。感染拡大地域で、この給料で命をかけてはいられないと退職が相次いだといいます。残念なことですが、介護政策がもたらした事態です。
 県福祉保育労働組合が毎年県に要請しているように賃金が他産業より月9万円も低いままでは、今後の人材確保、事業の確保はいよいよ困難であり、無資格者の拡大や外国人に頼るなどの手段に走ってきた国の制度設計の根本が問われていると思います。
 また、国では、要支援の方へのサービスを給付から外していくホテルコストを拡大するなどサービス縮小と負担増も進めてきました。
 この8月にも施設入所者で年金収入が120万円を超える人の中で食費が月22000円以上引き上がる人が発生します。本県でも恐らく1000人以上になるのではないかと思いますけども、対象者の発生も懸念されています。保険料も3年毎に上がるままであります。
 介護保険制度が始まって20年。営利主義、合理主義などの新自由主義的政策が権利としての介護保障を後退させ、介護の社会化という理念を空洞化させてきました。
最後に伺います。今年は介護保険制度発足20年。そして来年度からの第8次事業計画を策定する年にあたります。これまでの延長線上の事業計画にとどまることはできないものだと思います。
 新型感染症に対応できる事業計画、それを保障する介護保険制度改善が求められているのではないかと思いますが、ご所見を伺います。
玉木健康福祉部長 介護保険法におきまして都道府県は市町村が行う介護保険事業を支援するため、介護保険事業支援計画を3年ごとに作成することとされており、現行計画は今年度が最終年度となっているため、現在、次期計画の策定に向けた準備検討を行っているところです。
 策定にあたりましては現行計画の評価検証を踏まえて行うこととしておりまして、現在その実施状況の確認作業を行っているところであります。
 ここ数年来の介護事業者にとっての最大の課題は、介護人材の確保定着であると認識しておりまして、この点につきましては、これまで以上に踏み込んだ検討を行う必要があるものと考えております。
 また、新型コロナの感染拡大に伴い各介護事業者における感染防止対策の徹底や感染が拡大した場合でも、介護サービスの提供を継続できる体制の構築が大きな課題となっておりますので、感染症対策をしっかりと講じることができる介護事業所づくりや事業継続計画BCPの策定を始めとする介護事業所の危機管理能力の向上についても、喫緊の課題として新たに取り上げる必要があるものと認識しております。
 県と致しましてはこれらの点について、今後、学識経験者や介護医療福祉の関係者等で構成する山形県高齢者保健福祉推進委員会における審議や、市町村との意見交換等を重ね、新型コロナにもしっかりと対応できる実効性のある方針を次期計画において示していきたいと考えております。
 次期計画は今後3年間における本県の介護保険の円滑な実施を図る上で極めて重要なものとなりますので、団塊の世代が全て後期高齢者となり本県の高齢者数が最大になると見込まれる2025年を見据えつつ、合わせて新型コロナの感染が拡大している中であっても、安全かつ安定した介護サービスを提供できる体制づくりに向け検討を重ねてまいります。
 さらに次期計画に掲げる施策については政府に対し機会を捉えて必要となる財源の確保などを提言しながら着実な実現を目指してまいります。
関 介護事業所でも2m利用者を離すか、マスクをしていて1m空けて15分以内という基準を適用しますと、これまでの定員通りの利用者さんの受け入れが難しくなるというような、そういう課題も出てくるわけであります。
 まずもって、その人員の確保のために県としても様々な努力をされていると承知をしているとこでありますけども、根幹となる制度への提言、強めていただきたいと思います
 3番目に保健所について質問します。都道府県が設置する保健所は、地域保健法の中に役割が明記されています。感染症、難病、精神保健、母子保健、食品衛生、生活衛生、医療監視などを実施する第一線の総合的な保健衛生行政機関です。今般のコロナで保健所が求められた役割は極めて大きなものだったと思います。
最初に保健所の体制と今般のコロナ対応はどうだったか簡潔にお願いしたいと思います。
玉木健康福祉部長 県内の新型コロナの感染者につきましては、3月31日に1例目が確認されて以降、4月20日までには連日感染者が確認されまして、最大で1日10人も確認される日があるなど、急速かつ広範囲に広がってきました。
このため、新型コロナに関する相談窓口を設置している保健所に対し、自らが感染した心配がある方の受診相談のほか、感染予防の方法や感染への不安、県内での感染者の発生状況などについて、多くの相談が寄せられました。
 具体的には感染が心配される方向けの受診相談センターにつきましては、2月10日設置以降、6月22日までに12,756件、感染への不安などに対する一般相談窓口につきましては、1月24日設置以降、6月22日までに10,879件の相談がありまして、ピーク時には一つの保健所に受診相談、一般相談合わせて、200件を超える相談が寄せられた日もございました。
 このため受診相談につきましては、4月6日からフリーダイヤルの受信相談コールセンターを設け6月22日現在で、9,598件の相談を受け付けるなど保健所の負担軽減を図ってきたところであります。
 また、保健所の業務についてはこれらの相談業務の増加に加え、感染者が確認された場合の積極的疫学調査による感染経路の究明や、濃厚接触者の把握、濃厚接触者に対する健康観察やPCR検査の実施により、感染症対策の業務が増加いたしました。
 その他医療機関への患者の搬送や、入院勧告の手続きなどもあり、特に保健師の業務が飛躍的に増大いたしました。
 このため資料作成や関係機関との連絡調整などの業務は、保健所が併設されている総合支庁の保健福祉環境部の職員全体で分担した他、総合支庁内の他の部の職員が応援して対応してきたところであります。
特に他の保健所よりも保健師などの職員数が少ない最上保健所では、管内の介護施設において集団感染が発生し、業務が大幅に増加いたしました。
一方で、県全体でも各地域で患者が確認され、各保健所間での相互応援が難しいという事情もございました。
このため最上総合支所内及び県庁からの応援体制に加え、管内市町村の保健師、県や町を退職した保健師、さらには、県立保健医療大学の保健師の資格をもつ教員などからも応援をいただくなど可能な限りの手段を結集し、保健所業務を支える体制を構築してきたところであります。
関 日に200件もの相談が殺到するというようなことで大変な状況での対応、危機対応として様々な手段を講じたということで承知をしています。
 本県の保健所の状況について経過を確認していきたいと思います。1999年に県保健所8箇所から4箇所に縮減しました。県の保健師数、94年の72人から現在66人にまで削減されています。
 ただし、2000年に60人まで減らされたところから2009年以降順次6人増やしての66名ということであります。12年間の中での前向きな部分のひとつじゃないかと思います。
 削減の背景には1986年以降、国が運営交付金の一般財源化を進めたことがあります。94年には運営交付金がすべて一般財源化され、同じ年、保健所法が改悪されました。法改正に伴う条例議案には当時の日本共産党小竹輝弥議員が反対討論を行っています。
 そういう経過になっていますけども、最初に保健師の人数について普通交付税で措置されている職員数は何人になるのか、そのうち保健師が何人か、そしてそれぞれの実際の配置は何人になっているか、総務部長に伺います。
三浦総務部長 保健所の職員数につきまして、本県の保健所につきましては、近年多様化する地域保健な役割に的確に対応するとともに医療介護福祉等の関連施策を効果的、効率的に推進するために、保健部門と福祉部門の統合などの組織改変を行ってきております。
すなわち伝統的な保健衛生部門よりも広い分野を担っているということになります。
その中で保健師をはじめとする専門職についても複雑、高度化する行政需要に対応できるよう必要数配置をしているところであります。
 この結果、令和2年4月1日、現時点における保健所の全体の職員数は276名、うち保健師の数は51人となっております。
 お尋ねのありました普通交付税で措置されている保健所の職員数につきましては、総務省において標準的な行政規模の団体として想定をしている人口170万人の想定される団体につきまして保健所全体で246人、うち保健師は88人という数字が、想定の数字が示されております。
 一方で、個々の団体に何人分を措置されているかということについては、示されていないところでありまして、確定的な数値を持ち合わせておりませんことをご理解いただければと存じます。
 確定的な数字はないということでありました。私共、日本共産党の国会議員団とおしまして、自治財務局交付税課に照会をしまして、判明したところでありますけれども、そのまま本県の人口で割りだしてみますと、保健所に配置されている人数が64.8になるのではないかと、65人という計算があるようであります。
 昨日、おととい確かめ、ようやく分かったことがありますので、これから精査をしていただきたいと思うのですが、その基準、私どもで見る基準の65名に対して、今、去年の5月1日現在の県保健所の保健師は51名となっているようでした。
 一般財源化でありますから、国の責任不明確なものですけども、やはりこの基準の65という配置は、これから確保を目指してもらいたい、努力していただきたいと思うところであります。
 何よりも今回、保健所保健師に求められた役割、新型感染症対策に照らして体制強化が求められているのではないかと思います。
 県民事業者等からの相談電話合わせますと23000件余りであったということ、私も「電話したけれども一日中つながらなかった」「急いでいるようで納得がいかなかった」という県民や事業者の声を聞きました。
 保健所の職員のみなさんが、異常な多重労働のなかで奮闘されたということは、承知をしております。
県衛生研究所の奮闘も含めましては敬意を表するところでありますけども、やはりこの今の体制では非常に厳しいものでなかったかなと思うわけであります。
 全国的にも保健所が深刻な状況に陥ったことが大きな問題となっています。
全国の保健所数92年の852箇所から2019年は472箇所。職員が約34000人から約28000人。医師数も4割減となっています。
 5月10日付の読売新聞は、保健所負担減急ぐ。という8段の記事の中で保健所の実態調査を行った浜松医大尾島俊之教授の「現在の保健所は何も起きなければ日々の業務をギリギリやれるという状態だ」「有事にもしっかり対応できる体制を整える必要がある」という見解を紹介しています。
 今後、果たすべき役割は、膨大でありますけども一部、順不同で挙げますと地域におけるコロナ医療のネットワークを構築する。医療・介護・福祉などの事業者関係者を支援する。感染症についての住民への正しい知識の普及。それも地域住民の自発性を土台とした取り組みと情報発信。
 これは地域保健法6条1項に挙げられている保健所の使命の第一に挙げられるものでありますが、差別偏見をなくしていくという課題解決の根幹には仕事であります。
 他にも年々ニーズは拡大する先進医療での地域生活支援や引きこもりの方とご家族への支援。同じく対象が増えている難病など充実が期待される役割はあげ切れないということであります。
体制を強化していくべきじゃないか。国に対して体制強化を財政的に保障を求めていくべきではないかと思いますけどもどうでしょうか。
玉木健康福祉部長 本県の保健所につきましては平成13年の総合支庁設置に伴い、それまでの健康福祉部の出先機関から、各総合支庁の組織の中に併設するという形で位置付けられました。そのためかつての保健所が単独公所であった時代と比べると、福祉などの関連部門との連携が円滑になり、さらに、今回のような非常事態が発生した際には総合支庁内で速やかに応援体制を取ることができるといったメリットも大きいと考えております。
 今後、予想される第2波第3波に備え、各保健所において、第1波の検証や、総合支庁内での連携体制の確認を行うとともに、今回の最上保健所における応援体制などの事例を共有し、あらかじめ保健師等の専門職種の応援体制について、関係機関との調整を行うなど保健所機能の強化や体制確保を進めてまいります。
 また、負担が増加している相談業務につきましては、4月1日から受診相談コールセンターの回線数を現在の2回線から4回線に増設すると共に、新たに一般相談用のフリーダイヤルのコールセンターを設置するなど保健所の負担軽減にも積極的に取り組んで参ります。
 さらに、中長期的な視点からは、感染症だけでなく、年々、重要性を増しております、精神保健福祉などにも迅速かつ的確に対応できるよう、人材の確保についても取り組むこととし、保健師の計画的な採用についても検討してまいりたいと考えております。
 今後とも総合支庁体制の利点を生かし、庁内の連携を促進することで、非常時でも柔軟かつ適切に対応できる体制を強化するとともに、その時々の行政ニーズに合わせた適切な職員配置とするなど保健所の機能や体制の充実について検討してまいります。
 また、県民の命と健康を守るため専門的かつ重要な役割を果たす保健所の機能を評価するために、必要な財政支援について様々な機会をとらえて政府に働きかけてまいります。
 何よりも地域に密着して、地域の実情を掴んで、住民とともに取り組みを進めるという、ことが求められるのではないかと思います。
 山形市に保健所ができるわけでございますけれども、村山地区で言いますと、55万人がすむ多様な地域を管轄する、こういうことであります。
 全国的にこういう状況が進んだわけでありまして、そういうことが新しい危機に当たって問われているということでありますので、お話ありましたように、政府に対する働きかけ、実際に県民のニーズとの関係でこれも構築していってもらいたいとお願いしまして、健康福祉部長の質問は終わります。
 ここまで、長年の国の社会保障費削減政策で、医療・介護・福祉・保健所がギリギリの状態に置かれて、コロナにも切迫した対応を余儀なくされたことの一端を述べてまいりました。
 全国の大都市部は勿論、地方でもいくつかの県が医療崩壊寸前の事態に見舞われ、地域単位では崩壊の発生も言われました。
 一つ二つの院内感染、クラスターの発生で、どこがそういう事態に陥ってもおかしくない。薄氷を踏む状態であったと言ってもおかしくないと思います。
 おととい厚労省がコロナ感染のピーク時の予測患者数について、専門家会議の新しい推計を発表しました。
入院のピークが、全国95,440人で、本県で925人。
 都道府県ごとに示されていますけれども、どの都道府県でも現時点では、その場合に備える見通しはないのだと思います。
 なんとしても、その備えを作るためにも、医療社会保障費削減政策からの転換が必要と考えます。
80年代に始まった臨調行革。90年に導入された消費税は10%まで引き上げられましたが、社会保障費はひたすら縮減が図られてきましたし、一方、防衛費は伸び続け、大企業の内部留保は膨張、アベノミクスで富裕層はさらに肥太る、日本の格差と貧困は世界でも最悪レベルになっています。
 先ほど紹介しました公私病院連盟会長は、効率主義は崩壊し、誤りが暴露されたと断じています。
5月9日付の山形新聞に掲載されました思想家の内田樹氏の論説も反響を呼んだようです。
 同氏のホームページから引用して抜粋しますと「新自由主義イデオロギーの際立った特徴は資源の選択と集中にある。利益の上がりそうなセクターに資源を集中的に投入し、採算の合わない部分を切り捨てる。効率生産性・費用対効果、そういう配慮を最優先させる。けれどもコロナ禍で分かったのは、選択と集中戦略はパンデミックのような社会的な危機しては、全く役に立たない」とおっしゃっておられました。
 知事は戦後、県政の史上の重大事態に、全身全霊を込めて立ち向かう決意を述べ、県民の切実な要望に応えるさまざまな政策に取り組んでおられます。
 医療の問題でも、全国知事会で先駆けた提起をされました。経済と雇用・食料・環境と開発、諸国間の格差などなど、あらゆる分野にわたって政治の理念が根本から問われているとこでありますが、今日は社会保障に関わって知事に伺います。
 知事は一貫して県民の命と暮らし最優先を掲げて、県政運営にあたってこられたのですが、今の事態をもたらした社会保障抑制をどう捉えておられるか、医療・福祉の充実がいよいよ重大課題となるのか、どのような理念を掲げて今般の危機に立ち向かっていかれるのか、お話しください。
吉村知事 新型コロナウイルス感染症につきましては、昨年の12月に中国の武漢で初めての患者が確認されて以降、感染が急速かつ広範囲に拡大したこと。まだ、現時点においても治療薬やワクチンが開発されていないことなどから、いつ収束するかも予想出来ない、まさに、世界的規模の未曾有の大災害であるという風に認識をしております。
 私は新型コロナ感染が県内で未確認だったそういう時期から、今日に至るまで一貫して、県民の皆様の命と健康を守ることを第一に検査体制や医療提供体制の充実強化、感染拡大の防止などに向け全力を挙げて取り組んできております。
 本県では本日まで51日間にわたって連続で患者が確認されておりません。
県民の皆様と一緒になって感染の第一歩を乗り切ることができたと考えております。
 これまで特に重要な役割を果たして頂いたのが各地域の医療機関や介護施設等の福祉関係事業所、また保健所や衛生研究所などの公衆衛生機関などであり、そこで働く職員の方々であると考えております。
そのご尽力に対しあらためてこの場をお借りして感謝を申し上げます。
 今回、我が国及び本県がコロナを経験して得た教訓がいくつかあるというふうに考えております。
 一つには、我が国の人口が大都市圏など特定の地域に偏っていて、感染リスクの高い脆弱な構造になっているため人口の地方分散を進めなければならないこと。
 二つには、いざという時に医療用資機材はマスク消毒液などの必需品を海外に頼らざるを得ず、将来に向けて国内県内で製造できるよう産業構造を変えなければならないということ。
 三つには、我が国の国民の必要とするカロリーの63%を外国に依存している非常に危険な状況であります。
非常事態を見据えた食料安全保障の観点からも、食料自給率向上に向けて食料生産基盤の農業振興策を強化していかなければならないこと。
 加えて、四つ目でございますけどでも人類の歴史をたどってみると明らかなように、将来必ずや、また、感染症の大流行ということが発生するわけであります。
 それに備えて、適切な医療提供体制を整備しておくとは、不可欠であるということも明確にわかったわけでありますが、その大切な医療機関が新型コロナウイルスの影響により、患者を受け入れた重点医療機関はもちろんのこと、民間の病院や医院や診療所を含め、多くの医療機関でその経営の大変厳しい状況となっております。
 そこで、そのために去る6月4日になりますけれども、全国知事会議の場に置きまして、私から政府に対し医療機関への補填などの財政支援について強く提言したところであります。
 今後予想される第2波第3波へ、万全の態勢で臨むためにも、今この時期に医療・福祉の提供体制を強固なものにしておく必要がありますので、これが医療や介護福祉分野におきましては、前例にとらわれない思いきった支援が喫緊の課題であると捉えております。
 また、我が国の高齢化の進展により、医療・介護・年金等に係る社会保障費が年々増加をしております。
私たちは、将来の国民や県民の命と健康、さらには生活を守るためには、医療から介護福祉まで含めたトータルな社会保障の在り方について、将来の需要予測をきちんと踏まえた上で、その財源も含めて安定的かつ持続的に確保できる制度を確立していく必要があると考えます。
 将来のあるべき社会保障制度につきましては、今回の新型コロナに関する一連の経過を踏まえて、国家的な議論も進むものと考えられますので、これをしっかりと注視していくと共に、まずは新型コロナから県民の命と健康さらに生活を守るため、引き続き関係者の話も聞きしながら、県内の医療や福祉分野に対する様々な形の支援を、スピード感をもって進めてまいります。
 県議会の冒頭でも申し上げましたけれども、今後再び新型コロナの感染が拡大局面となった場合の本県独自の判断基準として、注意警戒レベル4段階設定し、県民の皆様にお示しいたしました。さらに県内各階層からご意見をいただき県政に反映していくため、オール山形による新型コロナ克服創造山形県民会議を創設し、山形県新型コロナ対策応援金のコーナーも設置したところでございます。
 今後とも、山形県らしく、助け合い支え合いの精神を大切にしながら、県民の皆様、事業主の方々、市町村と力を合わせ、英知を結集して、オール山形で英知を結集してこの誇らしいふるさと山形を未来の世代につないでいくため、何としてもコロナの危機を乗り越えて参りたいと考えております。
関 社会保障のあり方、これまでのあり方が問われている。各国で、パンデミックで何をもたらすかということが、浮き彫りになってきたということで、提言、財政、政治の在り方、そういうものを発信していただきたいなと思います。
 最後に学校教育の課題であります。この間の休校で、子どもたち大変、ストレスを抱えているということになりました。新日本婦人の会から寄せられた子どもの声を紹介しますと「授業が早くてついていけるか心配」「部活動が大会もないまま引退になり目標が見えなくなった」「毎日マスクで湿疹ができて辛い」様々な悩みが寄せられています。
先月、日本ユニセフ協会が、各教育委員会、学校宛てにメッセージを公表しました。
学習や健康、子どもの安全、心のケアなどの子どもたちにとって一番大事なことが何よりも重視されるように、遅れた学習をどう取り戻すかも含めて、子供たちの意見を聴いて一緒に考えられるように、また、差別や人権に対して一緒に話会える時間が大切であることなどを提起し、暴力や虐待など心配な兆候に注意すすることなどについても触れています。状況をよくつかんで子どもの心に寄り添った学校運営を図っていくということを強く提言しておきたいと思います。
 こうした中でお聞きしたいのは少人数学級の推進についてです。感染症防止対策の徹底、学級人数が多くなると困難が大きくなります。
本県のさんさんプラン3年生以上で、学年1学級の場合に34人を超えると40人まで、1学級となってしまう。さんさんのウィークポイントとなっているわけでございます。多人数単学級です。
そこで、多人数単学級がどのくらいあるか。学級数、全体に占める割合など、お願いします。
菅間教育長 本県では教育山形からさんさんプランにより少人数編制を行っております。その中でご質問がありました、多人数単学級のある学校数と学級数です。
昨年度で小学校が41校72学級。中学校が8校、10学級となっておりまして、割合といたしましては、小学校が3.6%。中学校が1.2パーセントという状況になっております。
当該の学校に対しましては副担任や少人数指導教員を加配するなどして、児童生徒の指導の充実に努めておるところでございます。
 新しい基準ですね概ね身体距離で1~2 M 以上確保するこということが、多人単数学級のハードルをかなり高くなる、全ての県民に対して是非に要請していることについて、子ども達の安全性の学校で実施できないってことは、容認できないわけであります。
緊急に多人数単学級などを支援する教員配置などを行っていく必要あろうと思っていますし、同時に、少人数学級の推進を改めて進めていただきたいということであります。
 日本共産党、今月2日に提言を発表いたしました、安全な学校の確保、安全の保障、子どもたちの学び、心身のケアの提言であります。
 教員10万人の増員で、20人程度の授業ができるようにするとの内容。この10万人の教員増というのは、日本教育学会が提言されているものでもあります。私もかねがね、少人数学級の推進を求めてきたわけでありますけれども、今こそ、この全国に先駆けて少人数学級を進めてきた本県として、新たな意義を帯びた少人数学級を前に進めるべきでないか。国に対して公費抑制政策の転換、少人数学級をあらためて求めていくべきでないか。お願いします。 
菅間教育長 緊急課題に対しても今回の補正予算で様々な加配の配置を要求しているところでございます。予算がお認め頂ければ直ちに対応したいと思います。
 そのうえで、抜本的な少人数学級の推進についてということでございますが、小学校3年生から中学校3年生までの35人学級ということが、まだ実現しておりませんので、令和3年度政府の施策等に対する提案の中で、子どもとじっくり向き合うための、教職員配置施策の推進を強く要望したところであります。
 また、全国知事会や全国都道府県教育長協議会を通して、児童生徒一人ひとりが、抱えている課題に対応したきめ細かな指導を組織的に展開できるように、予算の確保等を強く政府働きかけてまいります。
県教育委員会といたしましては、引き続き政府に働きかけていくとともに、少人数学級編成を活用した指導の充実を図ってまいります。
 社会保障ということで伺いましたけれども、視野を広くした答弁を頂きました。ありがとうございました。
まさに、社会保障のあり方、これまでのあり方が問われているわけであります。各国で、パンデミックで何をもたらすかということが、浮き彫りになってきたということで、提言、財政、政治の在り方、そういうものを発信していただきたいなと思います
 最後に学校教育の課題であります。この間の休校で、子どもたち大変、ストレスを抱えているということになりました。新日本婦人の会から寄せられた子どもの声を紹介しますと「授業が早くてついていけるか心配」「部活動が大会もないまま引退になり目標が見えなくなった」「毎日マスクで湿疹ができて辛い」様々な悩みが寄せられています。
先月、日本ユニセフ協会が、各教育委員会、学校宛てにメッセージを公表しました。
 学習や健康、子どもの安全、心のケアなどの子どもたちにとって一番大事なことが何よりも重視されるように、遅れた学習をどう取り戻すかも含めて、子供たちの意見を聴いて一緒に考えられるように、また、差別や人権に対して一緒に話会える時間が大切であることなどを提起し、暴力や虐待など心配な兆候に注意すすることなどについても触れています。状況をよくつかんで子どもの心に寄り添った学校運営を図っていくということを強く提言しておきたいと思います。
 こうした中でお聞きしたいのは少人数学級の推進についてです。感染症防止対策の徹底、学級人数が多くなると困難が大きくなります。
 本県のさんさんプラン3年生以上で、学年1学級の場合に34人を超えると40人まで、1学級となってしまう。さんさんのウィークポイントとなっているわけでございます。多人数単学級です。
そこで、多人数単学級がどのくらいあるか。学級数、全体に占める割合など、お願いします。
菅間教育長 本県では教育山形からさんさんプランにより少人数編制を行っております。その中でご質問がありました、多人数単学級のある学校数と学級数です。
昨年度で小学校が41校72学級。中学校が8校、10学級となっておりまして、割合といたしましては、小学校が3.6%。中学校が1.2パーセントという状況になっております。
当該の学校に対しましては副担任や少人数指導教員を加配するなどして、児童生徒の指導の充実に努めておるところでございます。
関 新しい基準ですね概ね身体距離で1~2 M 以上確保するこということが、多人単数学級のハードルをかなり高くなる、全ての県民に対して是非に要請していることについて、子ども達の安全性の学校で実施できないってことは、容認できないわけであります。
緊急に多人数単学級などを支援する教員配置などを行っていく必要あろうと思っていますし、同時に、少人数学級の推進を改めて進めていただきたいということであります。
 日本共産党、今月2日に提言を発表いたしました、安全な学校の確保、安全の保障、子どもたちの学び、心身のケアの提言であります。
 教員10万人の増員で、20人程度の授業ができるようにするとの内容。この10万人の教員増というのは、日本教育学会が提言されているものでもあります。私もかねがね、少人数学級の推進を求めてきたわけでありますけれども、今こそ、この全国に先駆けて少人数学級を進めてきた本県として、新たな意義を帯びた少人数学級を前に進めるべきでないか。国に対して公費抑制政策の転換、少人数学級をあらためて求めていくべきでないか。お願いします。 
菅間教育長 緊急課題に対しても今回の補正予算で様々な加配の配置を要求しているところでございます。
予算がお認め頂ければ直ちに対応したいと思います。
 そのうえで、抜本的な少人数学級の推進についてということでございますが、小学校3年生から中学校3年生までの35人学級ということが、まだ実現しておりませんので、令和3年度政府の施策等に対する提案の中で、子どもとじっくり向き合うための、教職員配置施策の推進を強く要望したところであります。
 また、全国知事会や全国都道府県教育長協議会を通して、児童生徒一人ひとりが、抱えている課題に対応したきめ細かな指導を組織的に展開できるように、予算の確保等を強く政府働きかけてまいります。
県教育委員会といたしましては、引き続き政府に働きかけていくとともに、少人数学級編成を活用した指導の充実を図ってまいります。

 


医師確保、コロナ商工農林業者支援、学校安全、いじめ、教育のあり方、新自由主義

2023年04月08日 | 県政全般

2021年6月一般質問
 1.南庄内の医師確保を 医師総数を増やすことを国に    
 2.コロナ 売上50%以上減少した事業者だけでなく支援を 
 3.米価大暴落 政府にMA米の輸入縮小・中止
   過剰在庫買い入れ、欧米水準の食料支援制度創設を 
 4.学校の『危機管理マニュアル』等の取り組み強化を 
 5.「臨時休業の判断基準」を具体的に定め周知徹底を  
 6.いじめ防止の取り組みの強化を          
 7.過度の競争主義のもとでのストレス増加、自己肯定感・幸福感の低下等、児童生徒の状況について、教育長の所見は 
 8.新自由主義下の県の現状について知事の認識は   


関 新型コロナウイルスで亡くなられた方々にお悔やみ申し上げ、病と闘っておられる方々にお見舞いを申し上げます。合わせて、大きな不安の中で社会的使命を果たされた、医療はじめ、使命果されてきた方々、また、知事はじめ当局の皆様のご奮闘にも敬意を表しながら質問に入ります。  この3カ月の余りの間にコロナ感染で命と健康を直接損なわれるとともに、倒産、失業、休業も過去最悪の見通しで、現在と将来のくらしの苦しみと不安が広がっています。国際社会でも戦後史上最悪の危機と認識されていますが、その中で新自由主義の矛盾が浮き彫りになっています。アメリカの著名なシンクタンクが今月4日に発表した報告書によると、この3ヶ月で新規の失業手当を申請したアメリカ人の数は4300万人近くに達する一方、富裕層の資産は5656ドル約62兆円19%の増加で、資産総額3兆5000億ドルに達したといます。
日本でもこの構図は同一です。正規雇用や自営業はじめ庶民に危機が広がる一方、大企業富裕層には富みが積み上がっているわけであります。
 この30年ほどの間に新型感染症も相次ぐ発生をもたらしている歯止めなき開発も、地球温暖化という危機を進化させているものも同根です。
 なによりも医療について政治が各国国民の命を左右する結果をもたらしました。
 イギリスやイタリアなどで、緊縮財政で、医療費を削減してきたことが被害を大きくしましたし、医療も商品にされ、金のないものは医療を受けられないアメリカでは多くの死者を見ました。
 そして日本もまた、コロナ禍に対応できない医療体制が厳しく問われています。
国連グテーレス事務総長は、コロナ危機への対応について「より人々が平等で包摂され、持続可能な経済と社会の建設に焦点を当てて危機に対応しなければならない」という趣旨の発言をしています。
 私はその中心は新自由主義の転換であろうと考えますが、今日の質問と通しまして緊急課題の解決を図ると同時に平等で包摂された持続可能な社会への前進を願います。
 最初に医療の問題です。コロナ医療提供体制の確立は、受診相談センター、PCR検査体制、発熱者外来、コロナ以外の医療の確保、軽症者施設の確保などなど、様々な課題を総合的に推進していくことが求められますが、今コロナを受け入れた病院もそれ以外の病院も、深刻な経営危機に見舞われています。
 私がお話を聞きとった自治体病院では、コロナ入院を受け入れた病院ですが、状況を大掴みにいますと4月5月、前年同月比で入院患者が約25%減少して3億円近い収入減、外来で9%を超える患者減というものでした。
コロナ治療の報酬が低いことに加えて、入院に備えて空けておくベッドの補償も低いこと、コロナ以外の医療も感染対策から患者の受け入れを制限せざるを得ないこと、同時に患者の側でも感染の不安から受診を手控えるという動きが広がったことなどによるものです。
 コロナを受け入れていない病院でも同様の事態です。110床のベッドを擁する県内民間病院では、やはり医療の制限と受診の手控えから4月5月とも数千万円の減収になったということでした。
 医療従事者も多大な負担を強いられました。県医療労働組合連合会が緊急にアンケート調査を行っています。9単組1,219人の声が寄せられたということで、医療現場の様子がありありとした貴重な調査です。
 コロナの入院を受け入れたある病院の看護師からは自宅でもマスク着用、精神的苦痛、不安で眠れない。風呂は最後に入り入浴も消毒。タオル類は熱湯消毒して分けて洗濯。子供と一緒に寝られない。家族と一階二階に別れて生活。携帯で話をし、食事も届けてもらう。家族は親戚宅へ避難という毎日とのこと。加えて地域生活の中で偏見を持たれ差別排除を受けたことも語られていました。これは何とかしなければならないことであります。
 こうした事態の中で県医労連や民主医療連合会、保険医協会の県内医療関係者が医療従事者への支援と共にコロナの影響による莫大な損失が保障されなければ、医療機関の経営が破綻する。地域医療が崩壊するということを強く訴えています。今政府が示しているコロナ医療の診療報酬の引き上げなどは赤字解消に遠く及ばないものであり、コロナ以外の医療に至っては何らの損失補償もありません。
 県としては病院などの状況をどう認識しているか。何とかして医療を守ってほしいという県民の切実な声にどう応えていくか伺います。
玉木健康福祉部長 県内医療機関の経営状況と存続に向けた支援についてお答えを申し上げます。県内では累計で69名の新型コロナの感染者が確認されたものの、本日現在で、そのうちの68名の方が既に退院されたという状況でありまして新規感染者が一か月歳半以上確認されておらず、感染の第一波を乗り切ることができたと認識しております。
 併せて、このことは感染リスクの高い現場で患者の命を救うために強い使命感を持って、業務に従事された医療従事者の皆様の頑張りがあればこその成果であると強く感じているところであります。
改めて医療従事者の皆様に深く感謝を申し上げます。
 新型コロナの感染拡大に伴う病院経営の影響ですが、県では今月で調査を行っているところでありまして、今データを取りまとめている中ではありますが、入院外来ともに患者数、収益とも減少傾向がみられ厳しい状況であると認識しております。
 主な理由といたしましては、新型コロナの患者の受け入れを行った病院においては、コロナ専用病床確保するためコロナ以外の患者の受入制限や、急を要しない手術や検査を中止したというもの。それから新型コロナの患者を受け入れていない医療機関におきましては、一般患者の受診控えなどによるものが考えられるところであります。
 このように新型コロナの患者を受け入れても、受け入れていなくても県内医療機関全体において大変厳しい経営状況にあると認識しているところでございます。
 県といたしましては、県民の命と健康を守るうえで、医療機関の経営の安定と医療従事者が安心して働けるよう医療現場の環境整備を進めることが重要であると考えており、また、これらをしっかりと確保することが予想される感染の第二波第三波に向けた重要な対策の一つであると認識しているところであります。
 政府の第2次補正予算を受けて県からの要請により新型コロナの患者を受け入れるために病床確保して頂いた機関に対しては、病床の種別に応じた空床補償などを行うことを検討しております。
 これに加えすべての医療機関に対して、感染防止の対策等に要する費用への補助や、これまで強い使命感で業務に従事いただいた医療従事者等の皆様に対する慰労金の給付についても検討を進めているところでございます。
 今後とも県民の命と健康を守るということを第一に医療現場の皆様のご意見をお聞きしながら、様々な手を尽くして医療機関等を支援してまいります。
関 大変きびしい状況ということで、御承知のようであります。さらに把握していただきたいと思います。
今ある医療機関で発生しないというのは県でカバーできる範囲を超えるものと言わなくてはなりません。
 損失を補償しようとしない国の姿勢は、医療確保の責務に背を向けるものと言わなくてはなりません。そうした中で、知事が全国知事会で先駆けて病院経営の支援を訴えたことは、県民の命を守る立場を示すものと心強く感じました。国の姿勢を改めさせるべく引き続き奮闘されることを強く期待します。
 続いて、今後の医療体制について伺います。長く自治体病院協議会会長を務め、現在公私病院連盟会長の邉見公雄氏が、医療団体のインタビューでこう話しされています「医療や介護の現場は赤字を出すな。効率を上げると言われてきました。しかし、消防や警察赤字だという人はいないでしょう。地域になくてはならない社会的共通資本だから。医療や介護も同じです。しかし、現場では効率化を求められベッド稼働率は常に90%以上でなければ経営が成り立たない。そんな報酬体系はおかしいのです。病院に余裕がなければ災害など想定外の事態に対応できません」と述べています。
 実際、日本の人口千人当たり医師数を見ればOECD 平均が3.5人であるのに対して、日本は2.4人。平均には12万人の不足です。
 一人当たりの病床数は、アメリカの4倍以上。看護師も同様です。医師看護師の過労死のニュースが絶えません。日本の医療現場はコロナに対応するにはあまりにも過酷な条件となっているのです。
 その中でも本県は、人口当たり医師数は全国平均を下回っています。看護数は平均を上回ってはいるものの需要に対して大きな不足となっています。
 重症者に対する治療体制、日本は韓国や欧米諸国より集中治療室が際立って少なく、医療崩壊も起こっているイタリアより貧弱です。
 このような医療体制を抜本的に見直さなければならないということが、コロナで浮き彫りになりました。
ところがその病床数を大きく削減しようというのが、厚労省の地域医療構想です。全国の病床133万床を2025年までに20万床削減しようとしています。
 本県の構想では、2018年末で11371床あった病床が2025年までに急性期を中心に2104床不要になるという推計がされています。
 厚労省の基準には新型感染症が入っていません。SARS,MERSなどの教訓から強く警鐘が鳴らされていたにも関わらず、検討していない構想になっています。
 私はかねがね、病床削減を目指す地域医療構想の問題を指摘してまいりましたが、コロナ危機にあたって改めて伺います。
 これまでの病床削減、医療従事者の低水準の配置、過重労働政策では新型感染症に対応できないのではないでしょうか。それを前提にした地域医療構想は見直されるべきではないでしょうか。
玉木健康福祉部長 新たな医療体制構築の検討についてお答えを申し上げます。平成26年の医療法の改正に基づきまして団塊の世代が75歳以上となり、医療や介護に大きなニーズが見込まれる2025年を見据えまして、都道府県では将来の入院患者の見込みと、そのために必要となる病床数を示すと共に目指すべき医療提供体制を実現するための施策を盛り込んだ地域医療構想を策定することとされました。このため本県では平成28年9月にこの地域医療構想を策定し、県内の4ブロックごとに市町村、地区医師会、病院、福祉関係者で構成する地域医療構想調整会議を設置し、病床数の適正化や急性期病床から回復期病床への転換。回復期機能の充実などについて議論を進めているところであります。
 厚生労働省は昨年9月、地域医療構想の実現を加速するため、全国の急性期病床をもつ公的病院等を対象としまして、再編統合について検討が必要な病院名を公表し、再編統合を伴わない場合には、今年の3月末。再編統合を伴う場合には、今年の9月末を期限として、地域の合意を得るように都道府県に要請いたしました。
 その後、全世界的な新型コロナの感染拡大を受けまして、当初では今年3月末までとされた見直しの期限に関して改めて整理の上に通知することとし、さらにこの6月には、地域医療構想を考えるにあたって、新型コロナ対策を通して得られた知見や地域の経験などを踏まえる必要があるため、今年9月末までとされた公的医療機関の再編統合の見直しの期限を延長し、進め方などを改めて整理するという新たな考え方が示されたところであります。
 また、医師をはじめとする医療従事者は、この度の新型コロナのみならず、昼夜を問わず、日進月歩の医療技術への対応や、より質の高い医療、さらにはきめ細やかな患者への対応などが求められ、大変な労働環境の中、長時間労働の解消に向けた対応が喫緊の課題とされております。
 一方で、本県の医師数は平成30年12月末現在で10万人あたり239.8人と全国平均の258.8人を大きく下回っております。これまでの地域医療構想の考え方には、今般の新型コロナのような感染症への危機管理という特殊事情は想定されていないと考えられますので、県といたしましては、まずは新型コロナを踏まえた政府の検討の動向を注視してまいりたいと考えております。
 その上で医師や看護師などの医療従事者を確保し、労働環境の改善を進めながら安定した医療提供体制の構築について地域医療構想調整会議の中でしっかりとした議論を進めてまいりたいと考えております。
関 病床確保について大変喫緊の課題になっているのでありますが、ベッドの数だけじゃない従事者全体の配置にかかることはご承知の通りであります。新型感染症の大流行下でも安全な医療を確保できる、ゆとりのある体制。安全安心の医療体制を、の根本からの検討を県としても行っていただきたいと思います。
 二つ目の質問です。医療と同様に介護でも大きな問題が発生しています。
感染拡大防止のためにデイサービスの受け入れ人数を減らし、職員の感染不安から訪問介護をやめるなどのサービス提供の縮小、利用者も感染を心配して医療をやめるなどの状況が広がりました。
 その結果、家族介護の重い負担や、認知症の進行など利用者の心身の状態悪化という事例も起こっています。事業所の経営も悪化しました。
 6513事業所が加盟する全国介護事業者連盟が先月を行った調査によるとコロナで経営への影響を受けているという事業所が56%。売り上げが10%以上減った事業所がデイサービス訪問介護でそれぞれ約3割。ショートステイでは過半数を超えたと言います。
 鶴岡市内でも同様の影響が聞かれました。地域の介護体制を確保するには損失の補填と体制強化をはじめとする今後の事業継続を可能とする対策が切望されています。
 政府に対して強く働きかけてもらいたいと思います。また今般の事態は、かつてないものであり影響の把握と分析が求められます。まだ詳しいでデータが出ないということですけども、十分な調査を求めておきたいと思います。
 質問しますのは、今後の感染症対策として計画されている福祉事業所ネットワークプロジェクトについてです。県独自に感染予防チェックリストを作成し、事業所の取り組みを実施、実地指導するとされています。
 私も事業者の方から厚労省の感染対策の文書が毎日、FAXで送られてくるがとても対応できない。対策マニュアルも作成できていないという声を聞きました。
 今後どのような対策をとったらいいかよく知りたい。文章だけでなく現場を見て考えてもらいたいという要望意見もありました。
 そこでプロジェクトでは、わかりやすい指針を示すとともに、通達を出して守れと監督するのではなく事業者と一緒に考えていく、そういうスタンスで進めてもらいたいと思います。
 また、地域の感染症対策の専門機関でありネットワーク構築の役割を持っている保健所とも連携して地域ぐるみの取り組みを進めてもらいたいと思いますがいかがでしょうか。
玉木健康福祉部長 福祉事業者ネットワークプロジェクトの進め方についてお答え申し上げます。県では新型コロナの再度の感染拡大に備えるため、介護事業者の感染防止対策の強化と仮に感染症が発生しても必要なサービスを継続して提供できる仕組みづくりの2点を柱とする協力と団結で新型コロナウイルスを克服する福祉事業所ネットワークプロジェクトを立ち上げたところであります。
 このうち感染防止対策の強化については、これまで数多く発出されてきた感染症防止に係る厚生労働省通知をわかりやすく整理し、加えて県内の介護事業所で発生した感染事例について現場での対応や課題などを検証したところであります。
 これらを県独自にチェックリストの形で取りまとめ、すべての介護事業所が自主的に自らの感染防止の取り組みを点検出来るようにし、その上で計画的な訪問指導を行おうとしております。
さらに取り組みが不十分な事業所へは専門家が赴いて、指導や相談などを行い、それぞれの取り組みを支援してまいります。
 また、サービスを継続できる仕組みづくりにつきましては、感染症発生時を想定し、衛生用品の保管数量や業務の優先順位等を事前に定めた事業継続計画、いわゆるBCP計画ですが、これも策定につきまして指導助言等を行いますとともに、介護事業者間で相互に介護職員を派遣し合える事業者間連携の仕組み作りについて、関係団体の協力も得ながら検討を進めてまいります。
 このプロジェクトは健康福祉部が全体の企画や進捗管理を行いますが、各介護事業所への指導助言につきましては定例の実地指導等を行っている総合支庁の福祉担当が行うこととしており、さらに感染症対策を所管する保健所ともチームを組んで対応してまいります。
 県と致しましては、今後、地域の医師会や感染症防止対策に詳しい看護師等の医療関係者の力もお借りしながら県老人福祉施設協議会や老人保健施設協会などの関係団体とも緊密な連携をとり、このプロジェクトに取り組んで参ります。
関 現場に行って一緒に考えるというふうにしていただければ、ニーズにあったものであります。
また、対象のとなる事業所が福祉で3000。介護で1000もあるということでありましたので、大変多いわけでありますけども、必要とする事業所に届けられるように頑張っていただきたいと思います。
 ただ、これ事業所間の応援体制につきましては、今の人員配置基準では大変困難ということでありますし、そもそも応援というのは感染拡大の危険もはらんものでありますから、慎重な検討を進めていただきたいと要望しておきたいと思います。
 コロナ危機で介護サービスの意義、介護従事者の使命が改めて示された一方、高い専門性と使命感がなくては務まらないことも浮き彫りになりました。感染拡大地域で、この給料で命をかけてはいられないと退職が相次いだといいます。残念なことでありますが、介護政策がもたらした事態です。
 県福祉保育労働組合が毎年県に要請しているように賃金が他産業より月9万円も低いままでは、今後の人材確保、事業の確保はいよいよ困難であり、無資格者の拡大や外国人に頼るなどの手段に走ってきた国の制度設計の根本が問われていると思います。
 また、国では、要支援の方へのサービスを給付から外していくホテルコストを拡大するなどサービス縮小と負担増も進めてきました。
 この8月にも施設入所者で年金収入が120万円を超える人の中で食費が月22000円以上引き上がる人が発生します。本県でも恐らく1000人以上になるのではないかと思いますけども、対象者の発生も懸念されています。保険料も3年毎に上がるままであります。
 介護保険制度が始まって20年。営利主義、合理主義などの新自由主義的政策が権利としての介護保障を後退させ、介護の社会化という理念を空洞化させてきました。
最後に伺います。今年は介護保険制度発足20年。そして来年度からの第8次事業計画を策定する年にあたります。これまでの延長線上の事業計画にとどまることはできないものだと思います。
 新型感染症に対応できる事業計画、それを保障する介護保険制度改善が求められているのではないかと思いますが、ご所見を伺います。
玉木健康福祉部長 介護保険制度の抜本的改善と第8次事業計画についてのご質問いただきました。
介護保険法におきまして都道府県は市町村が行う介護保険事業を支援するため、介護保険事業支援計画を3年ごとに作成することとされており、現行計画は今年度が最終年度となっているため、現在、次期計画の策定に向けた準備検討を行っているところでございます。
 策定にあたりましては現行計画の評価検証を踏まえて行うこととしておりまして、現在その実施状況の確認作業を行っているところであります。
 ここ数年来の介護事業者にとっての最大の課題は、介護人材の確保定着であると認識しておりまして、この点につきましては、これまで以上に踏み込んだ検討を行う必要があるものと考えております。
 また、新型コロナの感染拡大に伴い各介護事業者における感染防止対策の徹底や感染が拡大した場合でも、介護サービスの提供を継続できる体制の構築が大きな課題となっておりますので、感染症対策をしっかりと講じることができる介護事業所づくりや事業継続計画BCPの策定を始めとする介護事業所の危機管理能力の向上についても、喫緊の課題として新たに取り上げる必要があるものと認識しております。
 県と致しましてはこれらの点について、今後、学識経験者や介護医療福祉の関係者等で構成する山形県高齢者保健福祉推進委員会における審議や、市町村との意見交換等を重ね、新型コロナにもしっかりと対応できる実効性のある方針を次期計画において示していきたいと考えております。
 次期計画は今後3年間における本県の介護保険の円滑な実施を図る上で極めて重要なものとなりますので、団塊の世代が全て後期高齢者となり本県の高齢者数が最大になると見込まれる2025年を見据えつつ、合わせて新型コロナの感染が拡大している中であっても、安全かつ安定した介護サービスを提供できる体制づくりに向け検討を重ねてまいります。
 さらに次期計画に掲げる施策については政府に対し機会を捉えて必要となる財源の確保などを提言しながら着実な実現を目指してまいります。
関 介護事業所でも2m利用者を離すか、マスクをしていて1m空けて15分以内という基準を適用しますと、これまでの定員通りの利用者さんの受け入れが難しくなるというような、そういう課題も出てくるわけであります。
 まずもって、その人員の確保のために県としても様々な努力をされていると承知をしているとこでありますけども、根幹となる制度への提言、強めていただきたいと思います
 3番目に保健所について質問します。都道府県が設置する保健所は、地域保健法の中に役割が明記されています。感染症、難病、精神保健、母子保健、食品衛生、生活衛生、医療監視などを実施する第一線の総合的な保健衛生行政機関です。今般のコロナで保健所が求められた役割は極めて大きなものだったと思います。
最初に保健所の体制と今般のコロナ対応はどうだったか簡潔にお願いしたいと思います。
玉木健康福祉部長 保健所の今般の活動についてお答えを申し上げます。
県内の新型コロナの感染者につきましては、3月31日に1例目が確認されて以降、4月20日までには連日感染者が確認されまして、最大で1日10人も確認される日があるなど、急速かつ広範囲に広がってきました。
このため、新型コロナに関する相談窓口を設置している保健所に対し、自らが感染した心配がある方の受診相談のほか、感染予防の方法や感染への不安、県内での感染者の発生状況などについて、多くの相談が寄せられました。
 具体的には感染が心配される方向けの受診相談センターにつきましては、2月10日設置以降、6月22日までに12,756件、感染への不安などに対する一般相談窓口につきましては、1月24日設置以降、6月22日までに10,879件の相談がありまして、ピーク時には一つの保健所に受診相談、一般相談合わせて、200件を超える相談が寄せられた日もございました。
 このため受診相談につきましては、4月6日からフリーダイヤルの受信相談コールセンターを設け6月22日現在で、9,598件の相談を受け付けるなど保健所の負担軽減を図ってきたところであります。
 また、保健所の業務についてはこれらの相談業務の増加に加え、感染者が確認された場合の積極的疫学調査による感染経路の究明や、濃厚接触者の把握、濃厚接触者に対する健康観察やPCR検査の実施により、感染症対策の業務が増加いたしました。
 その他医療機関への患者の搬送や、入院勧告の手続きなどもあり、特に保健師の業務が飛躍的に増大いたしました。
 このため資料作成や関係機関との連絡調整などの業務は、保健所が併設されている総合支庁の保健福祉環境部の職員全体で分担した他、総合支庁内の他の部の職員が応援して対応してきたところであります。
特に他の保健所よりも保健師などの職員数が少ない最上保健所では、管内の介護施設において集団感染が発生し、業務が大幅に増加いたしました。
一方で、県全体でも各地域で患者が確認され、各保健所間での相互応援が難しいという事情もございました。
このため最上総合支所内及び県庁からの応援体制に加え、管内市町村の保健師、県や町を退職した保健師、さらには、県立保健医療大学の保健師の資格をもつ教員などからも応援をいただくなど可能な限りの手段を結集し、保健所業務を支える体制を構築してきたところであります。
関 日に200件もの相談が殺到するというようなことで大変な状況での対応、危機対応として様々な手段を講じたということで承知をしています。
 本県の保健所の状況について経過を確認していきたいと思います。1999年に県保健所8箇所から4箇所に縮減しました。県の保健師数、94年の72人から現在66人にまで削減されています。
 ただし、2000年に60人まで減らされたところから2009年以降順次6人増やしての66名ということであります。12年間の中での前向きな部分のひとつじゃないかと思います。
 削減の背景には1986年以降、国が運営交付金の一般財源化を進めたことがあります。94年には運営交付金がすべて一般財源化され、同じ年、保健所法が改悪されました。法改正に伴う条例議案には当時の日本共産党小竹輝弥議員が反対討論を行っています。
 そういう経過になっていますけども、最初に保健師の人数について普通交付税で措置されている職員数は何人になるのか、そのうち保健師が何人か、そしてそれぞれの実際の配置は何人になっているか、総務部長に伺います。
三浦総務部長 保健所の職員数につきまして、本県の保健所につきましては、近年多様化する地域保健な役割に的確に対応するとともに医療介護福祉等の関連施策を効果的、効率的に推進するために、保健部門と福祉部門の統合などの組織改変を行ってきております。
すなわち伝統的な保健衛生部門よりも広い分野を担っているということになります。
その中で保健師をはじめとする専門職についても複雑、高度化する行政需要に対応できるよう必要数配置をしているところであります。
 この結果、令和2年4月1日、現時点における保健所の全体の職員数は276名、うち保健師の数は51人となっております。
 お尋ねのありました普通交付税で措置されている保健所の職員数につきましては、総務省において標準的な行政規模の団体として想定をしている人口170万人の想定される団体につきまして保健所全体で246人、うち保健師は88人という数字が、想定の数字が示されております。
 一方で、個々の団体に何人分を措置されているかということについては、示されていないところでありまして、確定的な数値を持ち合わせておりませんことをご理解いただければと存じます。
関 確定的な数字はないということでありました。私共、日本共産党の国会議員団とおしまして、自治財務局交付税課に照会をしまして、判明したところでありますけれども、そのまま本県の人口で割りだしてみますと、保健所に配置されている人数が64.8になるのではないかと、65人という計算があるようであります。
 昨日、おととい確かめ、ようやく分かったことがありますので、これから精査をしていただきたいと思うのですが、その基準、私どもで見る基準の65名に対して、今、去年の5月1日現在の県保健所の保健師は51名となっているようでありました。
 一般財源化でありますから、国の責任不明確なものですけども、やはりこの基準の65という配置は、これから確保を目指してもらいたい、努力していただきたいと思うところであります。
 何よりも今回、保健所保健師に求められた役割、新型感染症対策に照らして体制強化が求められているのではないかと思います。
 県民事業者等からの相談電話合わせますと23000件余りであったということ、私も「電話したけれども一日中つながらなかった」「急いでいるようで納得がいかなかった」という県民や事業者の声を聞きました。
 保健所の職員のみなさんが、異常な多重労働のなかで奮闘されたということは、承知をしております。
県衛生研究所の奮闘も含めましては敬意を表するところでありますけども、やはりこの今の体制では非常に厳しいものでなかったかなと思うわけであります。
 全国的にも保健所が深刻な状況に陥ったことが大きな問題となっています。
全国の保健所数92年の852箇所から2019年は472箇所。職員が約34000人から約28000人。医師数も4割減となっています。
 5月10日付の読売新聞は、保健所負担減急ぐ。という8段の記事の中で保健所の実態調査を行った浜松医大尾島俊之教授の「現在の保健所は何も起きなければ日々の業務をギリギリやれるという状態だ」「有事にもしっかり対応できる体制を整える必要がある」という見解を紹介しています。
 今後、果たすべき役割は、膨大でありますけども一部、順不同で挙げますと地域におけるコロナ医療のネットワークを構築する。医療・介護・福祉などの事業者関係者を支援する。感染症についての住民への正しい知識の普及。それも地域住民の自発性を土台とした取り組みと情報発信。
 これは地域保健法6条1項に挙げられている保健所の使命の第一に挙げられるものでありますが、差別偏見をなくしていくという課題解決の根幹には仕事であります。
 他にも年々ニーズは拡大する先進医療での地域生活支援や引きこもりの方とご家族への支援。同じく対象が増えている難病など充実が期待される役割はあげ切れないということであります。
体制を強化していくべきじゃないか。国に対して体制強化を財政的に保障を求めていくべきではないかと思いますけどもどうでしょうか。
玉木健康福祉部長 保健所体制の強化についてお答えを申し上げます。本県の保健所につきましては平成13年の総合支庁設置に伴い、それまでの健康福祉部の出先機関から、各総合支庁の組織の中に併設するという形で位置付けられました。そのためかつての保健所が単独公所であった時代と比べると、福祉などの関連部門との連携が円滑になり、さらに、今回のような非常事態が発生した際には総合支庁内で速やかに応援体制を取ることができるといったメリットも大きいと考えております。
 今後、予想される第2波第3波に備え、各保健所において、第1波の検証や、総合支庁内での連携体制の確認を行うとともに、今回の最上保健所における応援体制などの事例を共有し、あらかじめ保健師等の専門職種の応援体制について、関係機関との調整を行うなど保健所機能の強化や体制確保を進めてまいります。
 また、負担が増加している相談業務につきましては、4月1日から受診相談コールセンターの回線数を現在の2回線から4回線に増設すると共に、新たに一般相談用のフリーダイヤルのコールセンターを設置するなど保健所の負担軽減にも積極的に取り組んで参ります。
 さらに、中長期的な視点からは、感染症だけでなく、年々、重要性を増しております、精神保健福祉などにも迅速かつ的確に対応できるよう、人材の確保についても取り組むこととし、保健師の計画的な採用についても検討してまいりたいと考えております。
 今後とも総合支庁体制の利点を生かし、庁内の連携を促進することで、非常時でも柔軟かつ適切に対応できる体制を強化するとともに、その時々の行政ニーズに合わせた適切な職員配置とするなど保健所の機能や体制の充実について検討してまいります。
 また、県民の命と健康を守るため専門的かつ重要な役割を果たす保健所の機能を評価するために、必要な財政支援について様々な機会をとらえて政府に働きかけてまいります。
関 集約することによって、1か所に保健師が複数担当課にいて、新しい事業ができた、そういうことがあったということも承知しております。
 しかし、現状というのは何よりも地域に密着して、地域の実情を掴んで、住民とともに取り組みを進めるという、ことが求められるのではないかと思います。
 山形市に保健所ができるわけでございますけれども、村山地区で言いますと、55万人がすむ多様な地域を管轄する、こういうことであります。
 全国的にこういう状況が進んだわけでありまして、そういうことが新しい危機に当たって問われているということでありますので、お話ありましたように、政府に対する働きかけ、実際に県民のニーズとの関係でこれも構築していってもらいたいとお願いしまして、健康福祉部長の質問は終わります。
 ここまで、長年の国の社会保障費削減政策で、医療・介護・福祉・保健所がギリギリの状態に置かれて、コロナにも切迫した対応を余儀なくされたことの一端を述べてまいりました。
 全国の大都市部は勿論、地方でもいくつかの県が医療崩壊寸前の事態に見舞われ、地域単位では崩壊の発生も言われました。
 一つ二つの院内感染、クラスターの発生で、どこがそういう事態に陥ってもおかしくない。薄氷を踏む状態であったと言ってもおかしくないと思います。
 おととい厚労省がコロナ感染のピーク時の予測患者数について、専門家会議の新しい推計を発表しました。
入院のピークが、全国95,440人で、本県で925人。
 都道府県ごとに示されていますけれども、どの都道府県でも現時点では、その場合に備える見通しはないのだと思います。
 なんとしても、その備えを作るためにも、医療社会保障費削減政策からの転換が必要と考えます。
80年代に始まった臨調行革。90年に導入された消費税は10%まで引き上げられましたが、社会保障費はひたすら縮減が図られてきましたし、一方、防衛費は伸び続け、大企業の内部留保は膨張、アベノミクスで富裕層はさらに肥太る、日本の格差と貧困は世界でも最悪レベルになっています。
 先ほど紹介しました公私病院連盟会長は、効率主義は崩壊し、誤りが暴露されたと断じています。
5月9日付の山形新聞に掲載されました思想家の内田樹氏の論説も反響を呼んだようです。
 同氏のホームページから引用して抜粋しますと「新自由主義イデオロギーの際立った特徴は資源の選択と集中にある。利益の上がりそうなセクターに資源を集中的に投入し、採算の合わない部分を切り捨てる。効率生産性・費用対効果、そういう配慮を最優先させる。けれどもコロナ禍で分かったのは、選択と集中戦略はパンデミックのような社会的な危機しては、全く役に立たない」とおっしゃっておられました。
 知事は戦後、県政の史上の重大事態に、全身全霊を込めて立ち向かう決意を述べ、県民の切実な要望に応えるさまざまな政策に取り組んでおられます。
 医療の問題でも、全国知事会で先駆けた提起をされました。経済と雇用・食料・環境と開発、諸国間の格差などなど、あらゆる分野にわたって政治の理念が根本から問われているとこでありますが、今日は社会保障に関わって知事に伺います。
 知事は一貫して県民の命と暮らし最優先を掲げて、県政運営にあたってこられたのですが、今の事態をもたらした社会保障抑制をどう捉えておられるか、医療・福祉の充実がいよいよ重大課題となるのか、どのような理念を掲げて今般の危機に立ち向かっていかれるのか、お話しください。
吉村知事 新型コロナウイルス感染症につきましては、昨年の12月に中国の武漢で初めての患者が確認されて以降、感染が急速かつ広範囲に拡大したこと。まだ、現時点においても治療薬やワクチンが開発されていないことなどから、いつ収束するかも予想出来ない、まさに、世界的規模の未曾有の大災害であるという風に認識をしております。
 私は新型コロナ感染が県内で未確認だったそういう時期から、今日に至るまで一貫して、県民の皆様の命と健康を守ることを第一に検査体制や医療提供体制の充実強化、感染拡大の防止などに向け全力を挙げて取り組んできております。
 本県では本日まで51日間にわたって連続で患者が確認されておりません。
県民の皆様と一緒になって感染の第一歩を乗り切ることができたと考えております。
 これまで特に重要な役割を果たして頂いたのが各地域の医療機関や介護施設等の福祉関係事業所、また保健所や衛生研究所などの公衆衛生機関などであり、そこで働く職員の方々であると考えております。
そのご尽力に対しあらためてこの場をお借りして感謝を申し上げます。
 今回、我が国及び本県がコロナを経験して得た教訓がいくつかあるというふうに考えております。
 一つには、我が国の人口が大都市圏など特定の地域に偏っていて、感染リスクの高い脆弱な構造になっているため人口の地方分散を進めなければならないこと。
 二つには、いざという時に医療用資機材はマスク消毒液などの必需品を海外に頼らざるを得ず、将来に向けて国内県内で製造できるよう産業構造を変えなければならないということ。
 三つには、我が国の国民の必要とするカロリーの63%を外国に依存している非常に危険な状況であります。
非常事態を見据えた食料安全保障の観点からも、食料自給率向上に向けて食料生産基盤の農業振興策を強化していかなければならないこと。
 加えて、四つ目でございますけどでも人類の歴史をたどってみると明らかなように、将来必ずや、また、感染症の大流行ということが発生するわけであります。
 それに備えて、適切な医療提供体制を整備しておくとは、不可欠であるということも明確にわかったわけでありますが、その大切な医療機関が新型コロナウイルスの影響により、患者を受け入れた重点医療機関はもちろんのこと、民間の病院や医院や診療所を含め、多くの医療機関でその経営の大変厳しい状況となっております。
 そこで、そのために去る6月4日になりますけれども、全国知事会議の場に置きまして、私から政府に対し医療機関への補填などの財政支援について強く提言したところであります。
 今後予想される第2波第3波へ、万全の態勢で臨むためにも、今この時期に医療・福祉の提供体制を強固なものにしておく必要がありますので、これが医療や介護福祉分野におきましては、前例にとらわれない思いきった支援が喫緊の課題であると捉えております。
 また、我が国の高齢化の進展により、医療・介護・年金等に係る社会保障費が年々増加をしております。
私たちは、将来の国民や県民の命と健康、さらには生活を守るためには、医療から介護福祉まで含めたトータルな社会保障の在り方について、将来の需要予測をきちんと踏まえた上で、その財源も含めて安定的かつ持続的に確保できる制度を確立していく必要があると考えます。
 将来のあるべき社会保障制度につきましては、今回の新型コロナに関する一連の経過を踏まえて、国家的な議論も進むものと考えられますので、これをしっかりと注視していくと共に、まずは新型コロナから県民の命と健康さらに生活を守るため、引き続き関係者の話も聞きしながら、県内の医療や福祉分野に対する様々な形の支援を、スピード感をもって進めてまいります。
 県議会の冒頭でも申し上げましたけれども、今後再び新型コロナの感染が拡大局面となった場合の本県独自の判断基準として、注意警戒レベル4段階設定し、県民の皆様にお示しいたしました。さらに県内各階層からご意見をいただき県政に反映していくため、オール山形による新型コロナ克服創造山形県民会議を創設し、山形県新型コロナ対策応援金のコーナーも設置したところでございます。
 今後とも、山形県らしく、助け合い支え合いの精神を大切にしながら、県民の皆様、事業主の方々、市町村と力を合わせ、英知を結集して、オール山形で英知を結集してこの誇らしいふるさと山形を未来の世代につないでいくため、何としてもコロナの危機を乗り越えて参りたいと考えております。
関 社会保障ということで伺いましたけれども、視野を広くした答弁を頂きました。ありがとうございました。
まさに、社会保障のあり方、これまでのあり方が問われているわけであります。各国で、パンデミックで何をもたらすかということが、浮き彫りになってきたということで、提言、財政、政治の在り方、そういうものを発信していただきたいなと思います
 最後に学校教育の課題であります。この間の休校で、子どもたち大変、ストレスを抱えているということになりました。新日本婦人の会から寄せられた子どもの声を紹介しますと「授業が早くてついていけるか心配」「部活動が大会もないまま引退になり目標が見えなくなった」「毎日マスクで湿疹ができて辛い」様々な悩みが寄せられています。
先月、日本ユニセフ協会が、各教育委員会、学校宛てにメッセージを公表しました。
学習や健康、子どもの安全、心のケアなどの子どもたちにとって一番大事なことが何よりも重視されるように、遅れた学習をどう取り戻すかも含めて、子供たちの意見を聴いて一緒に考えられるように、また、差別や人権に対して一緒に話会える時間が大切であることなどを提起し、暴力や虐待など心配な兆候に注意すすることなどについても触れています。状況をよくつかんで子どもの心に寄り添った学校運営を図っていくということを強く提言しておきたいと思います。
 こうした中でお聞きしたいのは少人数学級の推進についてです。感染症防止対策の徹底、学級人数が多くなると困難が大きくなります。
本県のさんさんプラン3年生以上で、学年1学級の場合に34人を超えると40人まで、1学級となってしまう。さんさんのウィークポイントとなっているわけでございます。多人数単学級です。
そこで、多人数単学級がどのくらいあるか。学級数、全体に占める割合など、お願いします。
菅間教育長 多人数単学級の現状についてお答えいたします。本県では教育山形からさんさんプランにより少人数編制を行っております。
その中でご質問がありました、多人数単学級のある学校数と学級数です。
昨年度で小学校が41校72学級。中学校が8校、10学級となっておりまして、割合といたしましては、小学校が3.6%。中学校が1.2パーセントという状況になっております。
当該の学校に対しましては副担任や少人数指導教員を加配するなどして、児童生徒の指導の充実に努めておるところでございます。
関 時間が無くなってまいりましたので、端折らせていただこうと思いますが、新しい基準ですね概ね身体距離で1~2 M 以上確保するこということが、多人単数学級のハードルをかなり高くなる、全ての県民に対して是非に要請していることについて、子ども達の安全性の学校で実施できないってことは、容認できないわけであります。
緊急に多人数単学級などを支援する教員配置などを行っていく必要あろうと思っていますし、同時に、少人数学級の推進を改めて進めていただきたいということであります。
 日本共産党、今月2日に提言を発表いたしました、安全な学校の確保、安全の保障、子どもたちの学び、心身のケアの提言であります。
 教員10万人の増員で、20人程度の授業ができるようにするとの内容。この10万人の教員増というのは、日本教育学会が提言されているものでもあります。私もかねがね、少人数学級の推進を求めてきたわけでありますけれども、今こそ、この全国に先駆けて少人数学級を進めてきた本県として、新たな意義を帯びた少人数学級を前に進めるべきでないか。国に対して公費抑制政策の転換、少人数学級をあらためて求めていくべきでないか。お願いします。 
菅間教育長 緊急課題に対しても今回の補正予算で様々な加配の配置を要求しているところでございます。
予算がお認め頂ければ直ちに対応したいと思います。
 そのうえで、抜本的な少人数学級の推進についてということでございますが、小学校3年生から中学校3年生までの35人学級ということが、まだ実現しておりませんので、令和3年度政府の施策等に対する提案の中で、子どもとじっくり向き合うための、教職員配置施策の推進を強く要望したところであります。
 また、全国知事会や全国都道府県教育長協議会を通して、児童生徒一人ひとりが、抱えている課題に対応したきめ細かな指導を組織的に展開できるように、予算の確保等を強く政府働きかけてまいります。
県教育委員会といたしましては、引き続き政府に働きかけていくとともに、少人数学級編成を活用した指導の充実を図ってまいります。
関 社会保障ということで伺いましたけれども、視野を広くした答弁を頂きました。ありがとうございました。
まさに、社会保障のあり方、これまでのあり方が問われているわけであります。各国で、パンデミックで何をもたらすかということが、浮き彫りになってきたということで、提言、財政、政治の在り方、そういうものを発信していただきたいなと思います
 最後に学校教育の課題であります。この間の休校で、子どもたち大変、ストレスを抱えているということになりました。新日本婦人の会から寄せられた子どもの声を紹介しますと「授業が早くてついていけるか心配」「部活動が大会もないまま引退になり目標が見えなくなった」「毎日マスクで湿疹ができて辛い」様々な悩みが寄せられています。
先月、日本ユニセフ協会が、各教育委員会、学校宛てにメッセージを公表しました。
 学習や健康、子どもの安全、心のケアなどの子どもたちにとって一番大事なことが何よりも重視されるように、遅れた学習をどう取り戻すかも含めて、子供たちの意見を聴いて一緒に考えられるように、また、差別や人権に対して一緒に話会える時間が大切であることなどを提起し、暴力や虐待など心配な兆候に注意すすることなどについても触れています。状況をよくつかんで子どもの心に寄り添った学校運営を図っていくということを強く提言しておきたいと思います。
 こうした中でお聞きしたいのは少人数学級の推進についてです。感染症防止対策の徹底、学級人数が多くなると困難が大きくなります。
 本県のさんさんプラン3年生以上で、学年1学級の場合に34人を超えると40人まで、1学級となってしまう。さんさんのウィークポイントとなっているわけでございます。多人数単学級です。
そこで、多人数単学級がどのくらいあるか。学級数、全体に占める割合など、お願いします。
菅間教育長 多人数単学級の現状についてお答えいたします。本県では教育山形からさんさんプランにより少人数編制を行っております。
 その中でご質問がありました、多人数単学級のある学校数と学級数です。
昨年度で小学校が41校72学級。中学校が8校、10学級となっておりまして、割合といたしましては、小学校が3.6%。中学校が1.2パーセントという状況になっております。
当該の学校に対しましては副担任や少人数指導教員を加配するなどして、児童生徒の指導の充実に努めておるところでございます。
関 時間が無くなってまいりましたので、端折らせていただこうと思いますが、新しい基準ですね概ね身体距離で1~2 M 以上確保するこということが、多人単数学級のハードルをかなり高くなる、全ての県民に対して是非に要請していることについて、子ども達の安全性の学校で実施できないってことは、容認できないわけであります。
緊急に多人数単学級などを支援する教員配置などを行っていく必要あろうと思っていますし、同時に、少人数学級の推進を改めて進めていただきたいということであります。
 日本共産党、今月2日に提言を発表いたしました、安全な学校の確保、安全の保障、子どもたちの学び、心身のケアの提言であります。
 教員10万人の増員で、20人程度の授業ができるようにするとの内容。この10万人の教員増というのは、日本教育学会が提言されているものでもあります。私もかねがね、少人数学級の推進を求めてきたわけでありますけれども、今こそ、この全国に先駆けて少人数学級を進めてきた本県として、新たな意義を帯びた少人数学級を前に進めるべきでないか。国に対して公費抑制政策の転換、少人数学級をあらためて求めていくべきでないか。お願いします。 
菅間教育長 緊急課題に対しても今回の補正予算で様々な加配の配置を要求しているところでございます。
予算がお認め頂ければ直ちに対応したいと思います。
 そのうえで、抜本的な少人数学級の推進についてということでございますが、小学校3年生から中学校3年生までの35人学級ということが、まだ実現しておりませんので、令和3年度政府の施策等に対する提案の中で、子どもとじっくり向き合うための、教職員配置施策の推進を強く要望したところであります。
 また、全国知事会や全国都道府県教育長協議会を通して、児童生徒一人ひとりが、抱えている課題に対応したきめ細かな指導を組織的に展開できるように、予算の確保等を強く政府働きかけてまいります。
県教育委員会といたしましては、引き続き政府に働きかけていくとともに、少人数学級編成を活用した指導の充実を図ってまいります。


保育士、看護師、農政、ジェンダー平等、憲法~2022年6月県議会質問~

2023年04月08日 | 県政全般

2022年6月予算特別委員会質問
 1.保育士配置基準の改善について  
 2.看護師養成・確保策、これまでの取り組みと今後の方策は  
 2―2.庄内の看護師養成・確保を   
 2―3.看護師処遇改善と確保の決意を  
 3.水田活用の交付金見直しと、食料自給率引き上げへの農政の転換を  
 3-2.堆肥の利用拡大を  
 4.県立中高一貫校の男女別定員について  
 4-2.学校におけるジェンダーフリーについて  
 4-3.男女平等教育計画の策定を 
 5.憲法の平和主義について  

1. 保育士配置基準の改善について
 保育は、子どもの成長発達を支え、保護者の就労を保障する、子どもを産み育てながら働ける社会に不可欠の事業だが、保育士の離職が多発し深刻な人材不足となっている。根本要因は、国の低い保育士配置基準。保育中の迷子や、命に係わる事故の発生なども要因は同じ。
 諸外国との比較でも劣悪であり、4,5才児に至っては70年前の基準が変わっていない。
 多くの保育園が基準を上回る配置をおこなっており、全国13県で独自の支援をおこなっている。本県でもこうした加配支援措置をおこなってはどうか。
 また、県は政府に対して、基準の改善について、関係者の努力を評価しながら、これまで以上に強く求めてもらいたい。
しあわせ子育て応援部長 は県独自の支援は、保育士確保も必要となり、相当の財源が必要になることから、他県先行事例を参考に研究していく。
 現場の状況把握は引き続き丁寧に聞き、しっかりと状況を把握したい。
 保育士配置基準の改善は、以前から政府が「財源を確保して実施する」とされているが未だ実現されていない。国の将来を支える子の育ちに関わるもので、政府の責任において実施すべきものであることから、給与水準の引き上げによる保育士の更なる処遇改善とともに早期に実施するよう、政府に対し引き続き強く求めていく。
関徹 政府は、指導監査から「実地で行う」という要件を削除することを提案している。全国で死亡・意識不明に至るなどの重大事故が、2020年までの4年間で2.3倍に急増、1081件に達する中で、とんでも無い規制緩和策。本県は「100%実地監査している」が、監査を行う県職員の負担も大変大きいことから、職員体制を充実していくことも保育の質の向上策。
2.看護師養成・確保策、これまでの取り組みと今後の方策は
関 看護師不足は日本の医療の重大課題であり、本県も対策に取り組んできたが需給推計でもR7年度644人の不足見込み。
 更に、コロナ医療、業務の拡大、保育、介護、医療的ケア児、医師不足などなど、看護師配置のニーズが年々拡大しており、更なる対策強化が必要。
 本県は看護学校の定員が人口比で全国下から2番目、高齢者人口比では全国最下位。
 以下5点提案。
 1、奨学金の拡充。
 2、高校の進路指導や一日看護師体験などで、3年制専門学校にメリットがあること、男性にもやり甲斐ある仕事であることなど情報を十分に提供する。
 3、社会人の修学の支援。
 4、県内医療機関に就職する看護師にむけた支度金制度創設。
 5、県立保健医療大の定員拡大と地域枠の拡大、同山辺高校の定員拡大、県内養成校に定員拡大を再度働きかける。

健康福祉部長 提案を踏まえながら、実効性のある施策展開に向けてさらに研究検討を重ねる。なお、養成施設の定員拡大は、教員の確保や新たな施設整備などの課題があることに加え、近年では県内の養成施設のうち複数の施設で定員に達していない状況が続いていること、少子化により若年層の人口減少が進むなかで将来にわたって安定的に学生を確保できるのかという点も含めて、長期的な視点も含めて多様な角度から検討を進めていく必要がある。
 少子化で看護学校の応募が減る傾向が出ているが、看護師を増やしていくことは社会の要請であり、山形県の場合はそれが他県に比べてまだまだ少ない。
 この度は改めて、養成学校、官民の病院、高校などお話を聞いて提案した。「これまで以上に頑張る」という姿勢で取り組んでもらいたい。

2―2.庄内の看護師養成・確保を
関 庄内は県内でも不足が特に深刻。看護職に占める准看護士の割合も高いが、その学校も募集停止となった。大きな要因の一つは、当時の県立日本海病院の独法化に伴って大量の看護師採用があったことと、7対1看護基準取得のための採用拡大があったこと。H27年に、深刻な看護師不足について対策を求める署名が2万3千人分県に寄せられ、私、同年6月議会で取り上げた。
 知事は、需給ギャップ解消に努力すること、要望書を現場の声として重く受け止め、県内の看護学校等に対し定員増と県内定着率向上について働きかけたこと、学校及び市町村等から話を丁寧に聞きながら対応すること、など答弁した。
 その後、庄内の看護師数はH28からR2にかけて95人増えたが、「開いた穴」は塞がらなかった。現在も看護師不足による病床の休止が続き、庄内開発協議会の県へのR5年度重要事業要望でも「看護職員の確保は喫緊の課題であり、特段のご配慮をお願いしたい」と切望。
 そうした中で、鶴岡市が市立荘内看護専門学校を建て替え、令和7年春から定員を拡大する。鶴岡市の英断だが、少子化で県内各校の入学試験の倍率低下が進む中で、入学者確保は容易なことではない。
 県は内陸には県立の保健医療大、山辺高校を設置しているが、庄内には県立学校は無く、鶴岡と酒田の自治体立2校が養成を担っている。定員拡大は県としても歓迎すべきことであり、庄内の対策として重視し、支援していくべきではないか。
健康福祉部長 本県の人口十万人あたりの看護職員数は令和2年で1464.3人、全国平均の1315.2人を上回っているものの、地域による偏在も課題。庄内地域は平成30年1423.2人が令和2年1479.6人と4%増加、全県の伸び率3.2%上回って県内の地域別で最も大きな伸び。看護師養成施設の施設設備整備の支援制度は、民間の施設には地域医療介護総合確保基金を活用した支援が可能だが、公立の施設には活用できず、基本的には設置者による地方債活用などが考えられる。
  荘内看護専門学校では施設の老朽化や狭隘化から校舎の移転新築事業が計画されており、現在の入学定員を拡大する方向で検討されていると聞いているが、今後、鶴岡市から具体的な相談があれば、県としてどのような対応ができるか検討してまいりたい。
 相談に乗るという答弁歓迎する。

2―3.看護師処遇改善と確保の決意を

 日本医労連2021年度夜勤実態調査は、「長時間2交替夜勤が過去最高」、「ILO勧告の基準を満たさない12時間未満の短い勤務間隔がいまだに5割以上」、「コロナ禍による医療体制ひっ迫」にも「いまだに増員の具体策は何も示されていません」、などなど、看護師が働き続けるために労働条件の抜本的改善が喫緊の課題であることを改めて明らかにしている。
 加えて、コロナ禍では、感染のストレス、「旅行、イベント、外食」など日常生活の厳しい制約、さらに一部では医療従事者に対する偏見にも見舞われた。それらは、すべての職場の問題の、家族も友人知人も巻き込んだ問題。山形県医労連の調査にも同様に示され、同組合の県要望で知事もお話を直接聞いておられる。
 看護師の過重な負担を軽減していくことは、「コロナ克服、経済回復」の必須の課題でもある。
看護師対策の更なる強化が求められている。
 根本的解決策である労働条件改善のために、看護基準・診療報酬など制度の問題も捉え直し、国への必要な提言もおこなっていってもらいたい。
 何としても看護師不足解決を図るという決意を、看護師へのメッセージも含めてお示し頂きたい。
吉村美栄子知事  医師・看護師をはじめとする医療従事者の皆様には、日頃より県民の命と健康を守る医療福祉現場の最前線で大変なご尽力をいただいておりますことに、改めてこの場をお借りして敬意と感謝を申し上げたい。特に今般の新型コロナのでの対応のため昼夜を問わず懸命に取り組んでいただいておりますことに、大変ありがたく、そして心強く思っている。
地域の医療と福祉を支える大きな力である看護職員は、夜勤を含む交代制勤務などにより厳しい勤務環境に置かれている方も多いことから、健康で安心して働き続けられる環境整備が必要だと考えている。
このため、県では山形方式看護師等障害サポートプログラムの施策の柱の一つとして、離職防止を掲げている。厳しい勤務環境の現状を踏まえ、平成27年度に山形県医療勤務環境改善支援センターを設置している。
具体的には山形労働局と連携し労働時間や勤務形態の管理、休暇取得の促進などの取り組みを進める医療機関に対して、労務管理や医療系の専門家を派遣し、アドバイスを行うなど勤務環境の改善を職場の実情に応じて支援している。
なお、看護師配置基準や診療報酬制度は、政府において必要な調査研究を行い、慎重な議論が行われていると認識。引き続き政府の動向を注視していく。
合わせて政府に対しては各都道府県の取り組みを支援するとともに、医療従事者の確保を強力に推進するよう全国知事会を通して要望している。今後も看護師の働く環境の改善などの取り組みを通して、看護師の確保定着をより一層推進し、県民の皆様が地域で安心して必要な医療を等しく受けることができる社会の実現に向けて、しっかりと取り組んでまいりたい。
 看護師が置かれている状況について、県立病院、民間、自治体病院、しっかり実情をつかんで、国に提言をしていただきたい。看護師とその家族のみならず、看護師を目指す中学生・高校生も含めて関係者を激励するあたたかいメッセージを頂いた。看護師は女性労働者の中で最大の人数を占めている職種であり、知事の言葉は働く女性へのエールとしても意義深いもの。

3.水田活用の交付金見直しと、食料自給率引き上げへの農政の転換を

 国連食糧農業機関の報告によると、この20年余りの世界的な食料需給の逼迫で、食料価格指数は今年2月に過去最高を更新、そこに、ウクライナ危機が加わり、「第二次世界大戦以来の食料危機」の到来の危険が叫ばれている。食料輸入は困難となっていくことは明白。
 ところが日本では、2015年3月閣議決定の食料・農業・農村基本計画で「2025年度に食料自給率を供給熱量ベースで39%から45%)に引き上げる」としていたものが、2020年度に37%と過去最低に低下。
  同年の農林業センサスは、経営耕地面積が20年間で13.4%:50万ヘクタール減少、基幹的農業従事者は43%減少、従事者中の65才以上の割合は69.6%と、減少の更なる加速化が確実視。
 若干の数値の違いはあるが、農業県である本県での影響の深刻さは特別。
 原因は明白。TPP、FTA、米直接支払い交付金廃止などなど、歴代政権が進めてきた際限のない輸入自由化政策、機械化・大規模化した農家だけ生き残ればいいという農政が農業・農村を崩壊させ、生産を縮小させてきた。昨年からの米価の大暴落に関しても、MA米輸入は聖域とするなど、岸田政権もまともな対応をしていない。
 今度は水田活用交付金の大幅縮減の方針で、「これまでまじめに生産調整に協力してきた我々を、足蹴にするものだ」と怒りと落胆が広がっている。
 知事は2年前の6月議会で私の質問に答えて、「コロナ禍の4つの教訓」を述べたが、その一つが食料自給の確保。今回は、農業と食料の危機という角度から改めて伺う。
 今申し上げた点に加えて、国土保全、環境保全、農村再生など、SDGSの観点からも、国民の食料を自給できる国、農業が栄える国になることは喫緊の課題。
 食料自給率引き上げが可能となるような農政、二重三重の苦境にあえいでいる本県農業者が希望を持って農業を続け、子や孫に受け渡す事ができるような農政への転換を政府に強く求めていく必要があるのではないか。
 水田活用の交付金「見直し」などはそれに逆行する最たる施策だが、秋田県知事は、「つぶそうというくらいのきもちで要請活動をやる」と言われた。所見を伺う。
吉村美栄子知事  食料自給率は食料商品について国産でどの程度、賄われているかということを示す指標であり大変重要な指標。
しかし、大変残念なことに我が国の食料自給率令和2年度のデータで、カロリーベースで37%と低迷。ちなみに農林水産業基盤産業とする山形県では145%。県民、国民の命を支える重要な農林水産業だが、担い手の減少や高齢化の進行、コロナ禍の長期化に伴う米価の下落など非常に厳しい状況が続いている。加えて輸入農産物の価格上昇、ロシアのウクライナ侵攻に伴う原料資材価格の高騰など、世界情勢によっても大きな影響を受けている。
食料の安定供給を図るためには、主要食糧の持続的な生産を図るとともに、輸入に依存している農産物や飼料用作物の国内生産を進めるなど、食料自給率をより一層高めていく必要がある。政府指導による国全体の取り組みが重要。
本県の多様な農業者が希望を持って営農を継続できるよう各種施策に取り組むとともに、政府の支援策を活用しながら揺るぎのない食料供給基地として我が国の食料自給率向上に大いに貢献したい。
水田活用の直接支払交付金は、本県でもこれを最大限活用して、需要に応じた米生産に取り組んできており、今回の見直し方針は、営農意欲の低下による離農や耕作放棄地の拡大を始め、特に中山間地域の農業の衰退など本県の水田農業のあり方に大きく影響を与えることが懸念される。
このため、今年の5月25日に政府に対する政策提案を坂本議長と共に行ったが、その時にも交付水準の維持や十分な予算の確保、交付対象水田について地域と丁寧に意見交換を行い影響等を十分踏まえて検討することを提案してきた。
生産者はもとより市町村や農協など関係者とも十分に意見交換を行い、引き続き現場の課題や影響などを政府に提言し、その改善を働きかけてまいりたい。
 東北6県で力を合わせて、「ぶっ潰す」ような気持で当たっていただきたい。
食料自給率に畜産の飼料はカウントされていますが、肥料はカウントされていない。食料自給は37%よりもっと深刻ではないか。
3-2.堆肥の利用拡大を
  農産物の生産で欠かせない肥料だが、日本ではその99%を占める化学肥料の多くを輸入に頼っている。ウクライナ危機で、価格の高騰だけではなく、量的に確保する事も見通しが立たない。
 元より、農薬や化学肥料を減らしていくことは、安全安心な食料提供のための重大課題であり、SDGSが農業に強く警鐘を鳴らしている課題の一つ。
 本県も「持続可能な農業推進計画」に取り組んでいる。政府も「みどり戦略」で有機栽培面積を50倍にするというスローガンは掲げている。
 高騰する肥料価格の支援はもちろん最重要だが、併せて、堆肥の利活用を進めていくことは、生産維持のための緊急対策でもある。
 堆肥の製造拡大は、畜産農家からの強い要望でもある。
 一方、耕種農家では、化学肥料と比べて価格、運搬・散布の費用と手間、作物毎の栽培技術、更には堆肥センターの管理・運営の困難などが堆肥利用の制約になっいる。
 課題を解決して、製造拡大、利活用促進を図るべきではないか。
農林水産部長  県ではこれまでも国庫補助事業や県単独事業により家畜排泄物の処理、利用のための施設機械の整備に対する支援や堆肥成分の分析指導などを行い、堆肥の利用を促進してきた。
政府も堆肥のペレット化や高品質化を支援する取り組みを展開して利用を促進。
利用拡大には、堆肥生産側の畜産農家や堆肥センターの施設の老朽化や機械更新の財政負担が大きいこと、耕種農家が利用しやすい堆肥を生産するための労力に余裕がないことが課題。
利用側の耕種農家も、堆肥を散布する労力不足や堆肥に重量があるため取り扱いに苦労するといった課題。堆肥利用を促進することは循環型農業、資源を有効に利用する農業の推進に資する他、価格が高騰する化学肥料の使用量の節減が期待できるなど、メリットは大きい。最上地域では堆肥を多く使用できるアスパラガスの生産を振興し、堆肥の利用が進んでいる。
一方、豚の飼養頭数も水稲の作付面積も多い庄内地域では、窒素が効きやすい豚糞堆肥は水稲への使用量を抑える必要があるため、多く利用されないなど堆肥の利用には地域的な偏り。
県としては、堆肥の更なる利用拡大に向けて耕種農家や畜産農家の意見を丁寧に聞きながら、耕畜連携の促進など効果的な支援策を検討していく。
 現下の肥料高騰は農家に耐えがたい負担。この間相次いだ災害被害に更に加わる打撃は、営農継続の意欲を奪うとどめになり兼ねない。政府も何らかの対応を検討し始めたと聞くが、県としても出来る限りの支援策を検討することを要望する。
4.県立中高一貫校の男女別定員について
  県立東桜学館中等学校入学者選抜での「性別による難度の差」の問題。①同校中等学校の入試で、小学校の成績と当日の得点の合計の他に、男女同数程度とするという選抜がおこなわれている。
 男女で入試の難度に差が生じているのではないか。倍率はどれぐらい違っているのか。最低合格点はどのぐらいの差が生じていたのか。
教育長 県立東桜学館中学校は、平成28年度開校、中等学校の入学者選抜の方針の中で「男女別の定員は同数程度する」と定め。理由は、市町村立の中学校で男女がほぼ同数となってることや、体育学校行事や部活動等の教育活動において安定的に運営できること等。
今年度まで7回の入学者選抜、男女別の倍率は男子が高い年度もあれば、女子が高い年度もあり、直近の令和4年度入学者選抜では、男子1.81倍女子1.67倍、男女の合格最低点の差は、300点満点で一点未満。
関 男女で合格点数に差があったということ。
 入学試験は、客観的な基準で個人の能力を測り、公平・公正に選考しなければならないものであり、個人の能力と無関係のことで差が生じる可能性がある方法、性による差別の疑念が生じる方法は適切ではない。
東京都が全国の都道府県で唯一、都立高校の入試を男女別定数でおこなってきたことに対して年々批判が強まり、ついに今般見直される。昨年は、教員の有志団体が記者会見を開き、また、有志弁護士の会が都に意見書を提出。「個人が『その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利』」の侵害や「性別による差別」などにあたること、女子差別撤廃条約にも反するなど指摘。
 東桜学館の場合、中等学校であるという相違点もあるが、「男女同数程度が望ましい」という行政の目的を優先することで、損なわれるものは大きい。
 「男女別の定員は同数程度とする」という選考はやめるべきだし、これから開校する庄内中高一貫校では採るべきではない。
教育長 近年、性に対する意識の変化に伴い男女別の定員設定により、男女で合格最低点が異なる可能性があることについて、性による不平等が生じるとの指摘がなされている。
昨年度から中学校で実施されている、新学習指導要領では体育において男女が一緒に取り組む男女共修を推進することが初めて明記され、学校行事や部活等においても、性別を問わない形での活動が実施されている。
こうした状況を踏まえ東桜学館中学校では、令和6年度の入学者選抜から男女別の定員を撤廃する。合わせて令和6年度に開校する庄内中小一貫校仮称でも同様の方針で実施すると今年3月に決定し、各小中学校及び町村教育委員会に通知するとともに、県ホームページに公表し、広く周知を図っている。県教育委員会は、公平な入学者選抜を実施することにより、児童生徒が性別にとらわれることなく、将来の夢に向かって努力できるよう環境づくりに努めていく。
  選考方法の見直しは当然の対処。東桜学館の来年度の選抜から改めること、ジェンダー平等への配慮を教育行政のあらゆる場面で徹底する努力を求める。
4-2.学校におけるジェンダーフリーについて
 一昨年12月に発表された政府の第5次男女共同参画基本計画では、政策の柱の一つに「教育・メディア等を通じた男女双方の意識改革、理解の促進」を挙げ、施策の基本方向として、学校教育と社会教育において男女平等の理念を推進する教育・学習の一層の充実を図る」。
 また、独法国立女性教育会館=ヌエックが毎年一回出版している実践報告書の昨年号は、「学校教育とジェンダー平等」を特集、R2年には文科省の委託事業として、教職員向け研修プログラムを作成するなど、国の男女共同参画推進の中核施設の立場から、学校教育における事業の推進に力を割いている。
 他に、今年5月5日には、「中等教育からはじめよう!ジェンダー平等 誰一人取り残さない、誰もが暮らしやすい社会の実現をめざして」という公開シンポジウムが、日本学術会議と日本教育学会の共催でおこなわれている。
 こうした事業の中では、学校のアンコンシャスバイアスについて具体的例示も多々挙げられている。
 学校の中にアンコンシャスバイアスが存在することは、社会のあり方の反映。ヌエックの特集は「隠れたプログラムの発見と是正が、ジェンダー公正な社会に向けて学校ができる、最大の取り組みだ」と指摘。
学校での具体的テーマの一つとして、性別に関わらずスラックスを選べる制服や、学級名簿等を性別で区別しないで作成することなどの状況はどうか。
教育長 公立高等学校では約90%の学校で女子生徒がスラックスを選択できる。中学校も女子生徒がスラックスを選択できる学校が増えており、導入していない学校でも、希望する生徒がいる場合には、個別の対応を検討する学校もある。
名簿では、県教育委員会では平成27年に文部科学省から出された性同一障害に係る対応についての通知を踏まえ、男女の性別で区別しない名簿を取り入れるよう働きかけを行ってきた。その結果、令和3年度は小学校62.5パーセント中学校55.3パーセントの学校で取り入れられ、令和元年度の約2倍。
導入に向けて検討中の学校を合わせると、小中ともに約80%、堅調に増加している。
また、公立高等学校ではすべての学校で男女の性別で区別しない名簿になっている。
 制服と名簿について、数字の点検ではなく、あり方を考えることの必要性に気づくようにする事が大切。
4-3.男女平等教育計画の策定を
 ジェンダー平等の教育は、小中校のそれぞれにおいて様々な教科等の中に含まれている、と学習指導要領の記述から読み取れる。
 同時に指導要領は、ジェンダー平等という教科や活動などは定めておらず、全国のいくつかの県では、ジェンダー平等の教育課程を独自に組むなどの取り組み。
 例えば福岡県では、「男女共同参画教育指導の手引き」を作成、学校での全体計画・年間計画の策定、DVについての指導、教員研修などを進めてきた。
 鳥取県では、男女共同参画の視点に立った人権教育学習事例集をH16年に作成、教職員の研修の実施や学校の現状の振り返りのためのチェックシートなども活用している。
 既に相当の期間、学校教育で計画的に進めている県市町村もあるということ。
 男女平等教育の計画を策定し、まずは教職員研修を始めとして取り組みの推進を図ってはどうか。
教育長  男女共同参画社会の構築は、性別に関わらず個人として尊重されそれぞれの個性や能力が発揮されることにより、誰もが暮らしやすい社会の実現、ひいては将来にわたって持続可能な活力ある地域社会をつくり上げる上で極めて重要と認識。
男女共同参画社会の実現に向けては、子供の頃から人権の尊重や男女の平等、男女の相互理解と協力の重要性さらには、家庭生活の大切さなどについて教育を充実させていくことが肝要。
各学校では道徳の時間での個性の尊重にかかる人権教育や家庭科での家庭生活と役割分担のあり方の学習など各教科の中で発達段階に応じた指導が行われている。
普段の学校生活の中で性別による役割分担ではなく、個々の意欲に応じて役割を決定するなど様々な場面で男女平等の理念を尊重した取り組みを促している。
これらの取り組みを進める上で教職員の意識の醸成を図っていくことは極めて重要。
このため昨年度、県教育センターの発行する機関誌に男女共同参画等に係る特集を掲載したほか、本年5月には管理職向けの教員倫理研修の中でジェンダー平等をテーマとした講演を行うなど取り組みの強化を図っている。
第6次山形県教育振興計画後期計画では、目指す人間像の一つに「命をつなぐ人」を掲げ、多様性や個性を受け止め、他者の命や生き方を尊重する児童生徒の育成に取り組むこととしており、各学校現場で、様々な取り組み。次期教育振興計画の策定でも、引き続き男女共同参画の理解を深め男女平等の精神を涵養する教育の推進についてしっかりと検討してまいりたい。

5.憲法の平和主義について
 ロシアのウクライナ侵略を契機にして、日本の軍事強化の主張が強められている。①敵基地攻撃能力の保有、②防衛費2%への増額、③核兵器共有、の3つの主張、そして憲法九条改正。
 世論調査では、これらを容認する声の増加、戦争の暴虐・悲惨の報道を視ての危機感の反映。
 軍事力強化は、軍事対軍事の悪循環を招き、平和を守るどころかむしろ戦争参加の危機を高めるものとなる危険が大。
 3つの問題は、国民の心に根をおろした日本国憲法の平和主義を大きく逸脱し、平和主義に立脚して形成されてきた、専守防衛、必要最小限度の自衛力の保持の立場からの防衛予算制限、非核三原則等など、国是というべき諸原則を放棄するもの。
 世界と日本の平和のためには、ASEANのように、紛争が戦争に結びつかないようにする包括的な平和維持の枠組みを世界に構築していくことこそが必要であり、日本政府には、九条の理念に基づく平和外交を積極的に展開していくことこそが求められている。
 今、3つの問題について、新聞各社からも厳しい報道がおこなわれ、県民の中にも大きな疑問と不安が広がっている。
 知事はこれまで「憲法改正の是非については表明しない」という考えと同時に、 「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」を基本原理として大切なもの、憲法改正の議論の場合でも大切にされるべきものという趣旨の事を述べてきた。
 今日の質問で、子育て、医療、農業の分野で、県民の暮らしが如何に困難な状況におかれているか、それを支えていくための予算確保が如何に切実かを述べてきたが、現在の国の財政状況の下で、年々拡大し、既に国民生活を圧迫している防衛費をこれ以上増やしていくということが、県民生活、県政運営に極めて重大な影響をもたらすことは火を見るよりも明らか。
 ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の2022年版によれば
 国際統計専門サイト、グローバルノートによれば、
今でも日本は軍事費で世界9位の軍事大国であり、GDP費2%なら3位に跳ね上がる。
 またこの間、秘密保護法や盗聴法などなどの治安立法が制定。戦時体制のための基本的人権の制約。
 教育でも、教科書から過去の日本の侵略の事実を記述する内容を外す動きが強まると共に、軍事力による国防の意義も強調されている。
 しかし憲法は、政府に、核兵器廃絶、軍備の縮小や軍備の撤廃実現を目指して努力することを求めており、教育では、その重要性を、命と平和の大切さと共に伝えていくことこそが最も必要なこと。
 安全保障とは、国民の基本的人権を守ることであり、暮らしを蔑ろにして防衛費を増やすというのでは本末転倒。
 知事が述べてきた平和主義の内容はどのようなものか。平和主義を守ることの大切さを県民に呼びかけ、内外に発信して貰いたい。
吉村美栄子知事 ウクライナを巡り、我が国を含む国際社会が事態の打開に向けて、懸命な外交努力を重ねてきているが、今なお激しい戦闘が続いており、日々、人的物的被害が拡大している。私としても報道を見るにつけて胸を痛めている。
ロシアによる軍事進攻は、ウクライナ国民が有する平和のうちに生存する権利を侵害するものであることは明らか。政府においては国際社会と連携し、制裁を含め、あらゆる外交手段を駆使してウクライナの平和を取り戻すことを強く求めて頂きたい。こうした厳しい国際情勢の中で、我が国の安全と繁栄は、国際社会を含めた平和と安定なくしてはありえない。
日本国憲法における平和主義は、第二次世界対戦の悲惨な体験を踏まえ、戦争についての深い反省と恒久平和の願いに基づいて、基本原理として取り入れられたものであり、現在の日本は国民主権、基本的人権の尊重を含めた三つの基本原理のもと、国民一人一人の努力の積み重ねにより形作られている。
恒久平和は県民、国民の希求するところであり、私たち自身が将来の世代に繋いで行かなければならないもの。
今年は沖縄の本土復帰50周年。代表質問でも答えたが、先の大戦では国内外で多くの方が亡くなられ、本県出身者も38004名もの尊い命が失われ、沖縄戦でも約800名の方々が亡くなられた。終戦から77年の年月が過ぎようとしている。我が国においても、太平洋戦争の悲惨な経験を直接体験された方々は、次第に少なくなりつつありうが、こうした時代だからこそ、今に生きる私たちがすべての国民が平和の尊さを深く認識し、過去の体験を将来世代へと語り継いでいくことが重要。
戦争のない平和な世界を希求する声がかつてなく高まっている今、県民の皆様がいつまでも平和で安心して暮らすことができる社会を守り続けていくということを知事としてしっかりと念じて、申し上げていきたい。


医療・介護・福祉、子育て、環境・エネルギー関係でこれまで質問してきた項目

2023年04月05日 | 県政全般

2期8年間の質問の内、医療・介護・福祉関係、子育て支援、環境・再生可能エネルギーに関わるもののテーマを紹介します。
◎は一般質問又は予算特別委員会質問として、県議会HPの当該年月に議事録が掲載されています。
☆は厚生環境常任委員会のものであり、会議録は当該年月の厚生環境常任委員会のページに質疑要旨が掲載されていますが、当局答弁中心で議員の質問は項目しか載っていません。
 関心をお持ち頂けたら、私にメール等でお問い合わせ頂ければ、より詳しい質疑の模様をお知らせします。

<医療・保健>
 ☆医師・看護師対策
  ◎看護師養成・確保策、これまでの取り組みと今後の方策     
                       令和4年6月 予算特別委員会
  ◎庄内の看護師養成・確保         令和4年6月 予算特別委員会
  ◎看護師処遇改善と確保策の取り組みの構え 令和4年6月 予算特別委員会
  ◎看護師確保に対する県の基本姿勢、今後の具体策     H27年一般質問
  ○庄内の看護師不足における独法日本海病院の看護師採用の影響と
                  看護学校の定員拡大  平成28年12月定例会  
  ○処遇改善を始めとする看護師確保策          令和3年12月定例会
  ○庄内への看護大学・看護学部設置、専門学校での資格取得の
     メリット・デメリット情報発信、奨学金拡充   令和2年2月定例会
  ◎南庄内の医師確保を、医師総数を増やすことを国に 令和4年6月一般質問
  ○医師時間外労働規制、医学部地域枠拡大、修学資金   令和元年9月定例会
 ☆医療体制
  ◎新型コロナ禍での県内医療機関の経営存続に向けた支援、
         新たな医療体制構築の検討    令和2年6月予算特別委員会
  ◎新型コロナ禍での保健所の体制と活動の強化 令和2年6月予算特別委員会
  ◎新型コロナウイルス感染症に立ち向かう理念   令和2年6月予算特別委員会
  ◎地域医療構想と地域における医療体制の確保、            
         地域包括ケアの一体的推進  H28年12月予算特別委員会
  ◎社会保障制度改悪の影響についての知事の所見   
                        H28年12月予算特別委員会
  ☆地域医療構想による病床削減の問題          平成28年9月定例会 
  ◎政府の病床削減計画への対応と地域医療構想策定    H27年一般質問    
  ◎地域包括ケアシステムの土台となる「住まい」の確保  H27年一般質問    
  ○河北病院経営改善と総合診療医の養成  令和2年2月定例会
  ○県立病院の在院日数短縮の問題  平成30年2月定例会
  ○酒田市立八幡病院診療所化  平成29年12月定例会 

 ☆無料低額診療の意義と周知 令和元年8月閉会中委員会

 ☆特定健診の現状と課題    令和元年11月閉会中委員会

 ☆国保
  ○保険料の平準化による保険料上昇などの問題、
   コロナに対応した保険料の減免措置、子ども分の免除  令和3年閉会中委員会
  ○国保広域化による保険料賦課の上昇の問題       平成29年9月定例会
  ○国保広域化の保険料の上昇の問題           平成29年6月定例会
 ☆後期高齢者医療保険
  ○現状と課題  平成29年6月定例会
  ○保険料上昇と滞納や短期保険証発行の状況。受診抑制。  平成28年6月定例会
 ☆受動喫煙対策     平成29年2月閉会中委員会
 ☆医療事故防止対策   平成28年9月定例会 
 ☆コロナ
  ○保健所保健師の増員                  令和3年9月定例会
  ○高齢者施設入所者がコロナ感染した際の入院体制確保   令和4年2月定例会 
  ○まん延防止等重点措置期間終了後の感染拡大抑止体制   令和4年2月定例会
  ○新型コロナ病床確保、臨時の医療施設の新設、      令和3年12月定例会
  ○回復期コロナ患者病床確保病院に対する空床補償     令和3年9月定例会
  ○後方支援医療機関への支援            令和3年8月閉会中委員会
  ○臨時の医療施設、病床確保       令和3年9月定例会
  ○臨時の医療施設の確保         令和3年8月閉会中委員会
  ○宿泊療養施設の拡充          令和3年8月閉会中委員会
  ○医療機関と県のコロナ対応の協議体制  令和3年8月閉会中委員会
     ○医療従事者の休職者数、
   特殊勤務手当支給医療機関助成金の交付状況   令和4年2月定例会
  ○高齢者施設・保育所等のコロナ検査。
       積極的疫学検査。変異株検査            令和3年4月臨時会 
  ○コロナ検査体制、病床確保、資機材確保、
       酒田港寄港外国籍貨物船対策の是非 令和2年2月定例会
  ○健康観察の方法、施設等での幅広検査、検査体制充実、変異株検査
                                                                                    令和3年4月臨時会 
  ○ワクチン優先接種             令和3年6月定例会
  ○エクモ使用のための人員体制の拡充     令和3年6月定例会
  ○オリンピック開催が感染対策に与える影響  令和3年6月定例会
<介護>
  ◎新型コロナ禍での介護保険制度の抜本的改善と第8期事業計画
                              令和2年6月 予算特別委員会
  ◎介護保険制度のあり方・社会保障改悪とのたたかい 
                        H30年9月予算特別委員会
   ◎介護保険制度改悪の影響と対策 H27年一般質問         
  ○介護保険              令和2年1月閉会中委員会
  ○自立支援介護の問題点        平成30年2月定例会
  ○介護保険給付費推移、地域支援事業  平成29年9月定例会
  ○自立支援型地域ケア会議の問題    平成29年2月定例会
  ○自立支援介護の問題         平成28年12月定例会  
  ○特養整備              平成28年12月定例会  
  ○特養待機者             平成28年11月閉会中委員会
  ○介護保険利用者費用負担増(補足給付見直し)の影響、
   保険料滞納者へのペナルティー。要介護1及2を
     サービスから外す制度改悪への対応   平成28年9月定例会 
  ○介護予防・日常生活支援総合事業への移行に際してのサービスの確保、
             従事者の処遇の確保 平成28年8月閉会中委員会
 ☆介護報酬引き下げと利用者負担増の影響、介護職員処遇改善
                        平成28年4月閉会中委員会
<子育て>
 ☆放課後児童クラブ
  ○コロナ休校での学校との連携と支援        令和2年2月定例会
  ○利用料軽減、大規模施設の適正化、指導員処遇改善
                        平成29年8月閉会中委員会
  ○利用料軽減   平成28年12月定例会  
  ○利用料軽減   平成28年4月閉会中委員会
  ○利用料軽減、支援員処遇改善  平成29年2月閉会中委員会
 ☆保育・幼児教育など
  ○保育士配置、県独自で国の配置基準を上回る支援を  令和4年 2月定例会
  ○保育士処遇改善  平成29年2月定例会
  ○幼児教育無償化  令和元年9月定例会
  ○認定こども園の認定要件緩和による保育士配置の後退。平成28年6月定例会
  ○まん延防止等重点措置期間の保育所休園数及び休業職員数。代替保育
                            令和4年2月定例会
 ☆経済的問題他困難を抱える子ども・家庭・若者
  ○特別児童扶養手当申請の高い却下率の改善  令和3年9月定例会
  ○市町村の子ども家庭総合支援拠点への支援    令和4年2月定例会2月定例会
  ○児童相談所デジタル化の問題点。児童福祉司や児童心理司の配置拡充
                            令和4年2月定例会
  ○児童虐待対策としての一時保護のあり方  令和元年8月閉会中委員会
  ○一時保護所での事故対応         平成29年6月定例会
  ○子どもの貧困実態調査 ライフステージに応じた把握  平成29年12月定例会
  ○困難を有する若者調査再実施、相談支援拠点      
                        平成29年11月閉会中委員会
  ○子育て支援医療費軽減に対する国のペナルティー廃止
                         平成29年8月閉会中委員会
 ☆学習支援(無料塾など)
  ボランティア確保、学校を通じた周知、
  1人親向け・貧困家庭向け事業を分けずに統一的に運用するべき
                         平成28年8月閉会中委員会
<福祉>
 ◎改正「発達障害支援法」を踏まえた支援のいっそうの充実を
                      H28年12月 予算特別委員会
  ○発達障がい児に対する就学前から高校卒業までの切れ目無い支援
                           令和4年2月定例会
 ○第五次障がい者計画における発達障がい支援、就労支援  令和元年6月定例会
 ○発達障がい児診療の状況調査              平成30年2月定例会
 ○発達障がい医療の「受診待ち」問題、医師の研修、公立病院での受け入れ
                         平成30年1月閉会中委員会
 ○第四期工賃向上計画・プロジェクト  令和3年12月定例会
 ○B型事業所コロナ対応支援      令和3年4月閉会中委員会
 ○農福連携              令和3年4月閉会中委員会
 ○障がい者就労支援施設        平成30年1月閉会中委員会
 ○生活困窮者自立支援金        令和3年6月定例会
 ○高齢者施設・保育所等のコロナ検査。積極的疫学検査。変異株検査
                            令和3年4月臨時会 
 ○強度行動障害に対応する事業の拡充  令和2年2月定例会
 ○医療的ケア児            令和2年1月閉会中委員会
 ○重症心身障害児と医療的ケア児    平成29年6月定例会
 ○中国帰国者支援事業         平成30年2月定例会
<ひきこもりの方とご家族の支援>
 ○訪問支援、庄内の支援体制         令和4年1月閉会中
 ○本人と家族の支援 ネットワーク構築 
  自立支援センター「巣立ち」の改善・充実  令和元年12月定例会 
 ○ひきこもり担当部署設置          平成29年11月閉会中委員会
<自殺対策>
 ○心のサポーター養成と活用、すべての行政サービスでの自殺対策
                  地域の連携体制  令和3年閉会中委員会
 ○中長期的自殺対策計画の策定の必要性 平成29年2月閉会中委員会
<環境・再エネ>
  ○ラムサール条約登録湿地大山上池・下池の保全と利活用、加茂風力発電の規制。
            再エネ適地・不適地のゾーニング。令和4年2月定例会 
 ○再エネ事業の地域振興・住民参加義務づけを政府に要求すべき
                            令和4年1月閉会中
 ○農山漁村再エネ法による再エネ事業で地域振興   平成28年11月閉会中委員会
 ○分散型エネルギーの開発・普及とグリーンイノベーション  平成28年6月定例会
 ○洋上風力発電所に伴う健康被害の懸念    令和4年1月閉会中
 ○中小水力発電など小規模な取組み      令和4年1月閉会中
 ○ソーラーシェアリングやオンサイトPPA  令和4年1月閉会中
 ○太陽光発電規制アセス条例   平成29年12月定例会
 ○メガソーラーと規制条例提案  平成29年4月閉会中委員会
 ○火力発電所石炭灰対策     平成28年6月定例会
 ○食品残渣、ごみ有料化     平成28年11月閉会中委員会
 ○鶴岡市ゴミ最終処分場問題   平成29年2月閉会中委員会
 ○プラゴミ削減、第二次循環型社会形成推進計画  令和元年11月閉会中委員会
 ○有害鳥獣対策        令和3年4月閉会中委員会