7月末で事業所閉鎖・全員解雇となった鶴岡コールセンターについて、国の立て替え払い制度適用と雇用確保、生活支援などを求めて、市・県・労基署・ハローワークに要請、厚生労働省にも出向いてきましたが、29日(金)午後、「5,6月分の立て替えが適用されると労基署から通知があった」と元従業員の方から連絡をもらいました。
この間労基署は、「事業が一年以上継続していると見なせるか、鶴岡の事業所が閉鎖されても本社も倒産状態になること」などなど、賃金立替払い制度の適用が難しいような話しをしてきました。
しかし8月6日、全国の党県市町村議員が上京して厚労省に厳しく迫り、大門参議院議員が「手続き論ではすまない。厚労省が一体となってやった事業。どこかで厚労省がOKを出している訳だから責任取れ」と追及しました。
まさにその方向で、第一歩を踏み出したのだと思います。非常に貴重な成果を収めました。
引き続き、元従業員の皆さんの要望が実現するように取り組んでいきます。
9月議会では、16日(火)の産業建設常任委員会の中で取り上げていく予定です。
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22日の臨時議会の動画がアップされましたので、各会派・議員の討論内容を確認しました。全文は長いので私が読み取った趣旨を要約してご紹介します。質問と答弁が重要で、そこで明らかにした(なった)ことを踏まえた討論になっているか問われるところなのですが、今は要約する時間が取れません(9月定例会の議案審査が始まったので)。又の機会にします。
市民クラブ:加賀山茂 建設予算2倍となり市民は驚愕。当初からこの金額がわかれば今の設計は採用されなかった。新たに計画し直すべき。「早く建設」は理解できるが、空前の建設ラッシュで見通しがたたないなかで前会館を解体した当局の責任も明らかでない。責任あいまいのまま次世代に多額の負担を押しつける前代未聞の計画。さらに維持管理費多額。身の丈に合わない金を浪費する、維持管理費を垂れ流す将来の厄介者。当初と大きく異なった計画を市民に説明することは当然。あやのついた会館の建設は、関係者も市民も期待していない。可決は本市の歴史にぬぐいがたい汚点。
新政クラブ:本間新兵衛 資機材・労務費高騰、作業員技術員不足と、極めて厳しい環境の元での工事発注は難しい作業だったが、今回19億の大幅な増額は、過去3回の積算がどういう基準だったのか疑念。見通しの甘さなど遺憾であり、一連の混乱を来した結果責任を指摘せざるを得ない。設計コンセプトは、市民説明会、ワークショップや、パブリックコメント、議員全員協議会、景観審議会、都市計画審議会など丁寧に創り上げられた。それは最大限尊重しなければならない。「見直し」すると1年半以上工事が遅延、トータル的に財政面でもデメリットが明らか。一方、「難易度の高い設計で費用増加」とされてきたが、同規模内容で単純な設計にしても大きな差異がないと明らかになった。あらゆる状況を総合的に判断して、増額は早期完成を図るためにはやむを得ないと判断。なお、事業費増は、①直近の実勢価格を取り入れたこと、②適切な施工、作業の安全の確保、工期の厳守、労働条件の確保を図るため必要。
政友公明:秋葉雄 年間10万人利用、4割は小中学生。これ以上遅れることは、芸術文化教育活動に重大な影響。白紙に戻せば長ければ約5年。例えデザイン・設計変更を含めて検討し直しても、現状の予算を削減できる可能性は低く、むしろ震災復興・オリンピックを考えれば更なる高騰が予想。他自治体の類似施設との比較でも、社会情勢を考えても特段飛び抜けて高い費用ではない。今発注しなければ12億1千万円の臨時交付金使えなくなる。デザイン等は、多くの批判があることは承知しているが、総合的に考慮すれば反対すべきではない。これ以上混乱させることは市政への責任の上からも許されない。
田中宏 構想段階から、「幅広い分野・世代の市民と共同すべき、特に高校生とのワークショップを」など提起してきた。そもそも、単独改築と市役所内部だけの議論で決定。基本計画が20数ページの貧弱なものであったことがその後の混乱の原因の一つ。22名のパブコメ、HP公開設計者選定のプロポーザルヒアリング市民公開は、含めて開かれた市政への第一歩だった。5社のプレゼンを135名傍聴。その時は、「妹島和世の設計で建築されればすばらしい」と思った方が多い。しかし、整備基本計画が具体性に乏しいため、その後市民説明会は言いたい放題の要望延べ合いとなった。もともとの問題点は、2年半の休館を軽く見たこと。別の場所に建てることを決断していれば、オリンピック終わるまで待つことができた。しかし、「雨降って地固まる。市民地域行政の総合力を発揮し信頼関係高める好機。市の方針が固まってから市民や議会に説明するという姿勢が元凶。幅広い市民、若年層、普段会館を使わない人を含めて、情報共有と対話で新しいイメージをみんなで確認すべき。
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22日(金)におこなわれた臨時議会で、議題となった文化会館建設事業費の増額に反対討論をおこないました。概要を報告します。
私は、話題になっている妹島和世氏のデザインについては色々な見方があって、「とんでもないもの」と断じることはできないし、事業費が高騰したことの主たる要因は国の誤った政策(東京オリンピック招致と、被災地復興事業が始まったばかりなのに全国に公共事業費をばらまく「アベノミクス」)の弊害と考えています。
しかし、色々理由があっても、当初の構想とこれだけ乖離してしまった今、デザインの是非、事業費と施設の性能のバランスのあり方などなど、改めて議論することが市政運営の当然のあり方です。
当初計画を議会の多数決だけで決めてしまう(しかも、「20億円増額」の説明のわずか4日後です!)のでは、オハナシになりませんので反対したところです。
議第151号「平成26年度鶴岡市一般会計補正予算(第3号)」に、日本共産党市議団を代表して反対討論をおこなう。
過去3回の入札不調を受けて、今回、施行方法の見直しや建築資機材の実勢価格を精査、工事着手前の準備期間をなどを考慮し、工期を9ヶ月延長した。
その結果本体工事費を59億円から19億9千万円、約33%もの大幅な増額提案。
増額理由について、「震災復興の本格化や政府の経済政策による急激な建設需要の高まりで労務単価や建設資材が高騰したことと、4月からの消費税率の引き上げの影響であり、全国的に入札不調が発生している」と説明された。
改めて言うまでもなく、本市文化会館は、芸術・文化の場として不可欠の施設であり、音楽、演劇、舞踊等優れた舞台芸術、各種講演、市民の文化活動の発表やイベントなどをおこなうことができる充実した施設の完成が待ち望まれている。
昨年決定された現設計は、関係者が、その過程も基本的に市民に公開しながら一年半整備計画を検討、プロポーザルで選定されたもの。
しかしながら、予定価格が上昇し、今回遂に当初構想時の約2倍の79億円にまで達する中で、計画策定に関わり、新会館を期待してきた関係者の方々も含めて、設計のあり方について疑問が生じているが、市の対応はそれに応えるものとなっていない。
問題なのは、第一に、事業費の積算のあり方。
党市議団は予てより、公共工事の予定価格積算を実勢に合ったものとすること、地元業者の適正な事業活動を保障し、労働者に適切な労賃を保障するものとすることを求めてきましたが、今回3回目の見直しに至って初めて、事業者の考えを調査して実勢に合わせた積算がおこなわれた。
その立ち後れによって、施工者が決まらず、「買い手探し」の今の状況は、「言い値」になったと見られても仕方がないもの。
第二の問題は、大手の参加を予定していること。「地元か大手か」の市の方針の迷走によって、地元業者が請ける条件は消えた。
本市にとっても指折りの大事業である文化会館建設は、地元業者の施工として、地域経済に資するものとすべき。
三つ目に、最大の問題として、市民に情報を公開し、丁寧な説明をおこない、市民合意の形成を図る努力が不十分であること。
予定価格高騰の要因について言えば、何よりも、国の公共事業費の異常な拡大政策がもたらしている全国的な建設バブルの問題だし、中心市街地であり歴史的景観地域であるる現地に建て替えることによるコスト増がある。現地に調和したデザインというニーズから生じたもの。
しかし、「40億円と言っていたものが、あれよあれよという間に上がっていって、倍になった」という事態を見て、「工事が難しいデザインらしい」という話しを聞けば、基本設計を良しとしてきた方も含めて「別のデザインはないのか」という見方が広がるのは当然。
ところが市は、市の考えを一方的に説明する機会をたくさんもっただけで、市民と意見交換して合意形成を図る努力をおこなってこなかった。
そして、「大手か地元か」の是非が鋭く問われていた7月9日に、建設業協会から申入書が提出されたという重大な動きがあったが、情報開示請求がおこなわれるまで明らかにしなかった。
このような中で現時点では、計画全体についての市民合意は大きく揺らいでいる。
更に、今議案は、18日月曜日に議会各会派の代表者に説明をおこなっただけで、市民に詳細を説明することもなく、5日後の今日、議会で決めてしまおうとしている。
言うまでもなく議会は市民の代表だが、このような大きな問題を市民の声を聞く暇もないままに、決めてしまうことは不適切。
今は、このままの設計で進むのか、別の選択を考えるのか、立ち止まって市民の声に耳を傾け改めて議論する必要が生じている。
一年ばかりのあいだに日本中で建設費が急騰するという異常な事態の中で、担当部局が強いられた作業が非常に困難なものであったことは理解するが、しかし、こういう状況だからこそ、情報公開と徹底した議論によって市民合意形成を図る市の基本姿勢が問われたのだということを強く指摘し、反対討論とする。
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一昨日発信した赤川花火大会の運営の件で、明日の午後1時に市に申し入れに行きます。
市民的行事のあり方に関わる重大問題です。
私の発信にも一日で500程の反応があり、反響が大きく広がっているようです。
マスコミの皆さんには是非取材においで頂きたいところですが、結果として自民党・加藤鮎子氏には手厳しい話しになりますから、報道に踏み切る社があるかどうか、ジャーナリスト魂に注目します。
http://blog.goo.ne.jp/sekitouru/e/ae22b211c3c30d6beca397c0fd6424f3
コールセンターの件で情報開示請求していた資料が提示されました。担当:商工課は多忙の最中だったと思いますが、私がこれまでおこなってきた情報開示請求に対する対応としては、最も速やかな開示でした。
大変好ましい事です。
情報の共有は市民参画の基礎であり、よりよい市政を作っていくために第一に重要なことですから。
500ページ余りの資料を閲覧し、半分程度をコピーします。
http://blog.goo.ne.jp/sekitouru/e/c1ab9a1f0cea8be0a697b7be09432acc
鶴岡コールセンター(本社:DIOジャパン。東京)の問題で、会社の違法・異常な経営のために退職した元従業員が、「自己都合退職」として雇用保険の失業給付を3ヶ月「待機」とされていた方から、「会社都合退職としてすぐに給付を受けられることになった」と連絡がありました。 小さな前進ですが貴重です。
普通の労働者が一ヶ月も収入が止まれば、立ちどころに生活が困窮しますから。
従って、未払い賃金も極めて深刻です。「4月分は7月15日、5月分は18日、6月分は8月1日に払う」と説明されていたものの、4月分が1日遅れで振り込まれて以降、5月分は今日に至るまで支払われていません。
DIOジャパン社は、東日本大震災からの復興のための国の緊急雇用創出基金事業を受託し、全国各地にコールセンター事業(14事業所)などを展開、昨年度一年間、コールセンターオペレーターの人材育成事業等をおこないました。
しかし、「自分と同じ立場の人が講師で、名ばかりの研修だった」「他の会社に派遣され、コールセンターとは無関係の仕事をさせられた」などなど、鶴岡の従業員が告発したような事例が各地でもおこなわれていたことが、大門実紀史参議院議員や各地の日本共産党議員の調査で明らかになっています。
鶴岡では、「にかほの会社に自分の車で出張し、『USBの袋詰め作業』をさせられた。『日報には書くな』と言われた」「講師がスキルの無い人で、全く意味の無い研修だった」等の実態が告発されていましたが、先日、県外の事業所の元従業員(実名記載)から「こちらから鶴岡に講師として派遣された人は、昨年春に採用された研修生」という情報がメールで寄せられました。
鶴岡の方々の告発を裏付けるものです。
厚生労働省は15日、同社の問題の調査結果を発表しましたが、ポイントは以下のようなものです。
○委託費 42億8600万円 (鶴岡は1億3900万円)
○事業受託期間終了後の大量退職発生について
「制度上、委託契約としての問題にはならない」「望ましい事態ではない」「今後、・・関係自治体に対し、事業の受託者の選択において、安定した雇用に繋がるか否かの判断をより重視する等について、指導してまいりたい」
○給与支払いの遅延について
7月2日時点において、10県15市町16事業所において、4月分及び5月分の給与として計7320万円
○緊急雇用創出事業により発生した収入の取扱について
「研修事業全体に要した経費を差し引いて、国庫に返還すべき利益が残っているか否かについて、さらに詳細な事実経過を自治体とも連携して調査・確認する必要が生じている。」「調査・確認の結果、適切でないと認められる場合には、関連費用を返還することを含めて対処する」
給与不払いが確認されるとともに、「研修」であるはずの事業で利益を上げながら正当な報告をおこなっていない問題について、調査をおこなうとしています。
しかし、「研修」自体がずさんであったり、不法なものであったことについては言及が無く、研修期間終了後にまともな雇用継続がなされていないことについても、「望ましい事態ではない」などという認識に止まっていることなど、不十分なものとなっています。
鶴岡市でも「研修期間中は問題はなかった」(商工観光部長)などと述べており、実態を明らかにして、市・国の認識を正すことが必要です。
被災地復興事業を悪用し、多くの労働者を踏みつけにした許し難い事件です。
日本共産党市議団は、17日に鶴岡市・庄内労働基準監督署・ハローワーク鶴岡に対して、同件や不払い賃金の支払い等の解決を申し入れましたが、引き続き、国会議員団、渡辺ゆり子県議と連携して、実態解明と労働者の雇用と生活保護を図っていきます。← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
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17日(木)、伊勢原町の「旧釣りバカ会館」にあるコールセンターの事で鶴岡市、労働基準監督署、ハローワークに申し入れ行動をおこないました。
今年6月以降、赤旗新聞が報じてきた問題ですが、鶴岡でも従業員の方々が私に相談に来られたことから、被害が発生していることが判明したものです。
榎本政規鶴岡市長宛の文書を商工観光部長他担当職員3名に手渡し、不払い賃金を支払うよう同社・本社に求めることや従業員の雇用確保、生活支援対策、さらに誘致企業としての市の支援の適切さの精査を求めました。
鶴岡コールセンターは2013年4月から1年間、国の緊急雇用創出補助金1億3900万円を受け33人を雇用し、電話応対のオペレーター研修を行い、今年4月から業務を開始しましたが、補助金が3月で終了すると、4月分から給与支払いが遅延し、今月10日には「事務所を7月末に閉鎖し、従業員約20人全員解雇」という方針が従業員に伝えられました。
従業員の皆さんは、「研修中なのに仙台に3ヵ月間派遣され働かされた。他の会社に働いていることは市に言うなと指示された」「最初は本社から講師が来たが、その後は自分と同じような立場の人が講師となって、何のための研修なのか疑わしいものになった。あまりにずさんな会社だ」「日報には業務なのに研修と書けと指示され、家族にも言えず心が折れそうだった。」などと訴えました。(以下、赤旗新聞から)
商工観光部長は、「市の誘致企業として本当に残念だ。未払い賃金や雇用確保について、労基署とハローワークと連携し、28日に合同説明会を開き対応していきたい」と答えました。
庄内労働基準監督署に対しては、「研修なのに派遣業務をさせられた」など違法性の有無について調査し、不払い賃金の解消などをおこなうことを求めました。
ハローワークに対しては、「自己都合扱いで退職した従業員に対しても会社都合として再認定し、早期に失業保険を支給する」ことなどを求めました。
震災復興の補助金を食い物にし、希望を持って頑張ってきた従業員の皆さんを踏みつけにする極めて悪質な企業です。
国会議員団の力を借りて、徹底的に懲らしめなければなりません。← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
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15日(火)、文化会館建設のことで日本共産党鶴岡市議団として申し入れをおこなったことが、テレビ・新聞各社で報道されました。
市長宛に提出した申し入れ文書を掲載します。
申し入れの考え方は以下のようなものです。
一、文化会館は、市の芸術・文化の場として不可欠の施設であり、楽曲、演劇、舞踊等優れた舞台芸術、各種講演、市民の文化活動の発表やイベントなどをおこなうことができる、充実した施設が早期に完成することが待ち望まれています。
一、市が設計した価格と、業者が積算した価格との間に大きな隔たりがあることから工事契約者が決まらない事態が続いている訳ですが、その要因は次のようなものです。
第一に、アベノミクスの柱の一つとしておこなわれている公共事業費の異常な拡大政策によるコスト高騰です。この政策は結局借金の拡大による歪みを経済・社会にもたらすとともに、被災地復興事業や東京オリンピック関連事業と相まって、国にも地方にも公共事業費高騰の打撃を与えるものであり、直ちに見直されるべきです。
第二に、今回の設計が高コストを招くものとなっていることが市の価格設計に反映していないことです。地元業者には仕入れ経験の無い特殊な部材が多いこと、曲面が多用されるなどのデザインが施工難度を高くしていること、寸法や使用部材の数量が不明であったり、施工方法が詳らかで無い点があること等々、これまでの市発注工事とはレベルの違う負担が工事を契約した業者にもたらされると懸念されています。
第三に、市の価格設計のあり方が、物価版等の国の基準を当て嵌めて積算する従来の手法に止まっており、相場高騰の現実に対応できていないことです。
元々、従来の市の手法そのものが、根拠の不明な「一式計上」など、現実を適正に反映するとは言い難い内容を含むものであり、業界に矛盾を蓄積してきたことを見なければなりません。
日本共産党市議団は、公正・公平で合理的な入札・契約のルール確立のために努力すると同時に、地域経済振興の立場から、地元業者に適正な利益を保障し、末端の下請け業者・職人に至るまで適正な賃金を保障するための公契約条例の制定を提起してきましたが、導入の意思を示さないできた市当局の姿勢は改めて問われています。
また、最初の入札の不調から直ぐに大手業者の導入を表明したこと、3度目の入札を過ぎるまで「業者の積算根拠の調査」をおこなってこなかったこと、更には工事契約の前に旧会館を解体してしまったことなどなど、担当部・課の問題を超えて、市の政策判断に問題があったと言わざるを得ません。
第四に、建設場所を現文化会館・青年センター敷地(注:既に解体。以降「予定地」と表記)としたことも、コストを引き上げています。
敷地の狭さと形状に関わる工事費用、地下の掘り下げ、致道館を始めとする景観の関係から高度なデザインが求められたことなどなどの費用増が生じました。
しかしそれ自体は、中心市街地に都市機能を集積していくという選択をおこなった結果として、止むを得ない面があると考えます。
また、「予定地」に、デザイン性を度外視した建物を建築することについては、歴史的景観の保存・形成の観点から避けるべきだと考えます。
一、設計者の選定は、プロポーザル方式でおこなわれ、具体的な設計の決定は、芸術・文化・教育等、文化会館の活動の中心を担ってきた関係者の方々に市民公募の委員も加えて、一年半に及ぶ検討を重ねられて得られたものであり、その過程も基本的に市民に公開されて進められてきたものです。
種々不十分な点があったとしても、結論として得られた設計については、市民合意によるものと見るべきです。
建物のデザイン、特に外見等について、「違和感がある」という意見も出されていますが、感じ方は多様であり、善し悪しの評価を一概に論ずることは難しいものと考えます。関係者・市民の代表としての整備検討委員会で検討が重ねられた結果として尊重されるべきものと考えます。
一、疑問と意見がここに来てクローズアップされている原因は、入札の度に予定価格が上昇していることにありますが、公共工事の費用の高騰自体は全国的に発生している状況です。「木更津市庁舎が131億円の予定価格が172億円」などなど、昨年から今年にかけて予定価格が1.5倍、2倍に跳ね上がることも希ではなく、市文化会館の予定価格上昇も残念ながらそういう状況の中で発生しているものと受け止めています。
また今後も、2020年のオリンピックに向けて更に費用高騰が進んでいく可能性があり、現設計よりコストの低い設計を募集・選定したとしても、工事完成までの全国的情勢によるコスト増高との差し引きの効果を算定することは困難と言わざるを得ません。
一方、設計変更は、現設計と同じ手順で考えれば、完成時期を1年半程度遅らせることが予測されることから、現時点での設計変更は避けるべきと考えます。
一、以上の点から、コスト削減を設計者に強く要請する(機能の低下は防ぐ)こと、地元業者の健全な経営と適正な労賃を保障する価格設計・工期設定や、「地元調達」要件などを見直し工事期間中の情勢変化にも柔軟に対応することなど、工事の条件を見直して早急な契約締結・工事実施を追求することが適切と考えます。
一、様々な形で呈されている疑問や意見について、希望する市民が自由に参加できる説明の場所を十分に設けるべきです。
出された質問には丁寧に回答するとともに、有益な意見については、整備検討委員会・管理運営委員会などに報告もしながら検討していくことを求めます。
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22日(火)、6月1日のオープンに向けて急ピッチの準備が進められている、加茂水族館を視察しました。市議会の管内視察です。
まだ工事資機材・車両に囲まれ、「加茂水族館」の看板も掛けられていませんが、内部は水槽や通路などはほぼ設置されているようで、生き物たちも徐々に引っ越してきていました。
準備を完了した世界最大のクラゲ水槽「クラゲプラネット」には驚嘆。
暗いひんやりとした空間に浮かび上がる円形の大水槽を、無数のクラゲがゆっくりと円を描いて漂う姿は、無限の海に、宇宙に繋がっているように感じられるものでした。
この空間にじっと座っているなら、生命の不思議というものに心が満たされるのではないかと思われました。
もちろん、感じ方は人それぞれでしょうが、多くの人々に感動を与える施設になるのではないかと、ますます期待が膨らみました。
一方、来館者の相当の増加が予測されることから、その場合にこのプラネットの前も「立ち止まらないでくださ~い」なんてことになるのはちょっと辛いところです。
「ゆっくり観たい」と、繁忙期を避けてくれる人が増えるといいのですが・・。
また、土地も道路も狭隘な地域にあることから、駐車場の確保、円滑な交通手段の確保が大きな課題として検討されています。
近辺の駐車場676台(完成時)の他に、善法寺付近にも500台分確保されます。
渋滞を回避するため、加茂坂越え・由良・湯の浜の三方の道路が加茂地域に入ってくる時点で誘導することはもちろん、近辺が一杯になり始めたら、大山地域で表示し、善法寺駐車場に誘導するとのこと。
かなりの体制が組まれるようです。
残り一ヶ月ちょっとの期間の準備の成功を祈念しつつ、私も、出来る限りその魅力をお知らせしなければとの思いを深めました。
村上館長さんに案内して頂きました。この方ならではのホントに味のあるお話し、退任とは残念。← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
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先週木曜日までおこなわれた、鶴岡市議会3月定例会での私の一般質問の要旨を遅まきながら報告します。
持ち時間が15分しかありませんでしたので、説明はかなり省略し、結論を求めています。
地域経済振興に大きく寄与する住宅産業の振興について、これまで調査・研究してきたことを踏まえて、重要なポイントを提起した積もりです。
要旨
関 住宅産業の振興は本市経済を豊かにしていく上で大きな意義を持つ。
地場産材住宅は、本来、大手住宅メーカーの住宅を凌駕する魅力を備えたもの。
三つの重要課題。
第一に、つるおか住宅の魅力を市民にしっかり知らしめる、企・宣伝力を蓄える
第二に、常設のモデルハウスの確保。
第三に、住宅新築に関わる種々の補助制度活用や、銀行からの融資、建築のための手続き等の代行等々。
この課題の解決を図るために、以下4点提案する。
1)つるおか住宅運動を推進する事務局的機能の強化、宣伝・企画等を進める力量ある専任体制の確立を図る。これで、課題の一番目と三番目の解決に当たる。
2)つるおか住宅のモデルハウスの確保を図る。
3)建て主に経済的インセンティブを与えるように助成をおこなう。
4)つるおか住宅の魅力の普及。
建設部長答弁
1)取り組みの強化に合わせ、人員配置も含めて安定して工事受注ができる仕組みづくりも含めて、関係団体と協議を行う。
2)有効な手段の一つにはなるが、「ネットワ-ク」での検討を踏まえて対応する。
3)国の制度の活用や、県の制度などを活用していただく。
4)様々な機会を通して「つるおか住宅」の魅力を広く市民に発信し、受注の拡大につながるよう取り組んで参りたい。
関 この間の関係者の努力に敬意と感謝を申し上げたい。担当部局の取り組みも評価したいが、この分野には一層位置づけにふさわしい予算をあてていくべき。
3棟の住宅に百万円ずつ支援する事業が3年間おこなわれたが、今年度で終わる。
引き続き新たな支援策を検討すると理解して良いか。
建設部長 つるおか住宅の魅力の検証、良さの発信ということで、概ね3年位を目途におこなってきた。ネットワークの検討を受けて引き続き対応して参りたい。
要約
関 産業振興策としての住宅新築の支援について質問する。
住宅産業は、本市の貴重な資源である木材を活用する産業であり、関連業者1万人とも言われる裾野の広い産業であって、その振興は本市経済を豊かにしていく上で大きな意義を持つもの。
例えば、住宅の新築件数が400棟として、一棟2500万円と仮定すると、年間100億円という大きな産業。
森林文化都市の基盤となる森林の循環の中軸となる産業でもある。
そういう歴史的な基盤を持つ産業だが、近年は、デフレ不況と本市経済の活力低下による新築件数の減少、資本力・ブランド力のある大手住宅メーカーの進出によって、後退傾向。
なお、振興すべき住宅関連産業とは、鶴岡の木を使い、地元業者が建築する住宅のことであり、関係者はこれを「つるおか住宅」として概念の形成を図っており、当局も早くから位置づけてき。
ただし、「つるおか住宅」をデザインや建築技法などについて規定しようとすると範囲が狭くなるので、私は、「地場産材・地元業者」の要件を満たすものは振興の対象として、以下「つるおか住宅」と述べる。
つるおか住宅の振興には、関係者の方々の共同の組織である、鶴岡住宅活性化ネットワークが大きな役割。市としてもその活動に対する支援を一層強めていくべき。
つるおか住宅が、大手住宅メーカーに伍して、発展していくための課題としては、次の三つがある。
一つには、つるおか住宅の魅力の確立と、宣伝や普及活動の強化。
しっかり育成され、仕上げられた木材は、強度、耐久性、調湿機能、ぬくもり、香り、美観などなど、豊かな魅力を持ち、高温多湿の日本の気候に合った素材。
さらに地元の木材はその土地の気候風土にしっくりと調和するものとなるということには、自然の妙を感じる。
そして、誠実な業者によってきちんと建てられるならば、大地震にも、大雪、強風にもしっかり耐えうる優れた住宅となる。
今、「できあがった商品」として家を「選ぶ」という感覚が広がっていると言うが、本来住まいとは、その家族の暮らし、周辺環境も含む立地条件、経済的条件などに合った家を、一つひとつ創造するものであり、そうして作り出される住宅は、その人・その家族にとって最適なオンリーワンの住まいであり、かけがえのない財産。
地場産材住宅の魅力は、限られた時間で言い尽くせるものではないが、本来、大手住宅メーカーの住宅を凌駕する魅力を備えたもの。
それを市も含む関係者の共通認識にし、そして現在と将来のユーザーである市民にしっかり知らしめていくこと、そのための企画、宣伝力を蓄えていくということを第一の課題とする。
第二に、ユーザーが家を建てる時の判断材料としてモデルハウスが重視されている。
常設のモデルハウスを確保することは、今後の振興の上で大きなポイントになると考える。
第三に、住宅新築に関わる種々の補助制度活用や、銀行からの融資、建築のための手続き等の代行などなを一切片付けてくれるという点も大手メーカーの優位点であり、つるおか住宅がどうしても遅れをとる点。
色々な課題は挙げられているが、今回はこの三つの課題の解決を図るために、以下4点提案。
第一に、つるおか住宅運動を推進する事務局的機能の強化、宣伝・企画等を進める力量ある専任体制の確立を図る。
現在ネットワークが果している事務局体制を強化する、或いはネットワークの中に力量ある専任者を配置するということをネットワークの方で望むのなら、市が緊急雇用事業などを充てて人の配置を支援する、補助金等での支援を強める。
これによって、先に挙げた三つの課題の内、一番目と三番目の解決に当たる。
二つ目に、つるおか住宅のモデルハウスの確保を図る。
市の施設として建設するか、ネットワークか個別業者が建設するものを市として思い切って支援する。
国や県の支援も既に研究しているものと思うが、緊急で重要な課題と位置づけて取り組むこと。
全国にも類例は希だが、それだけにインパクトもある。
三番目に、建て主に経済的インセンティブを与えるように助成をおこなう。
県内各市が住宅新築に「祝金」などの支援。
市は、住宅リフォーム助成制度については、地場産材、地元業者の支援、バリアフリー化などをおこなっており、新築も同様に考えるべき。
最後に、つるおか住宅の魅力の普及の取り組み
ネットワークがパンフレットを作成した。
9棟のつるおか住宅で魅力を紹介、建物と設計者施工者の顔も見える大変力作。
このパンフレットの活用を図るとともに、市としてもつるおか住宅の魅力を知らせる資料を作成し、活用を図る。
個人の住宅と合わせて、市が建設した木造の公共施設、(大淀川、勝福寺、西郷の各活性化センター、鼠ヶ関小、羽黒中、朝日保育園、落成予定の朝日中など)、地場産材を活用した公共建築物の魅力を紹介する、木材の経済循環の意義、融資や補助制度等、そして市としてつるおか住宅を支援するというメッセージを発信する。
建設部長 本市における住宅産業は関連業種も多く、地域経済にとっても大きな比率を占める産業。
地場産木材の利活用や住宅産業を取り巻く課題はさまざまあり、良好な住環境を構築するための地域住宅建設を活性化し、持続可能な地元住宅関連産業の振興を図るため、田川建設労働組合を始めとする市内にある建築施工団体等によりまして構成される「つるおか住宅活性化ネットワ-ク」が平成22年度に設立され、活発な活動を行っている。
ご質問の「ネットワ-ク」の事務局機能の強化について、「ネットワーク」の事務局は、現在、山形県建築士会鶴岡田川支部内に設けられておりますが、事務局員が不在する場合などもあり、市建築課にも問合せ先を設け、「ネットワーク」と連携しながら事務局機能を担っている。
市としては今後、人員配置も含め「ネットワ-ク」が安定して工事受注ができる仕組みづくりも含めて、関係団体と協議を行って参りたい。
常設住宅展示場の建設。継続的な「つるおか住宅」の普及を図っていく上で、常設の住宅展示場の整備は有効な手段の一つにはなりますが、建設には多額の費用を要するほか、休日における人員配置や管理体制、維持管理における経費、処分に関わるリスクなど様々な課題がある。
現在「ネットワ-ク」内にプロジェクトチ-ムを設け、課題整理を踏まえて対応することになろうかと考えておる。
住宅新築への助成支援。新築住宅への支援としては、「つるおか住宅活性ネットワ-ク」に対して、地域資源を活用した住宅づくりの促進を図るための支援を行っております。
国で行っている木材利用ポイント事業や長期優良住宅の減税制度などの制度の活用や、県事業の「やまがたの木」普及・利用促進事業費補助金、或いは山形の家づくり利子補給制度などを活用していただくことで、住宅産業の活性化に繋げて参りたい。
つるおか住宅の魅力の普及。「ネットワ-ク」では、住宅新築の参考となる「つるおか住宅」モデルハウスや、地元業者によって建てられた住宅情報を掲載したパンフレットを作成して、住宅産業関連団体等を通して配布しております。不特定多数の人が利用する施設においても閲覧冊子として利用して頂いているほか、「ネットワ-ク」や山形県住宅情報総合サイトのホームページ等で情報発信を行っております。
さらに、「つるおか住宅」の良さを知ってもらうシンポジウムの開催など普及に努めて頂いているところ。
市としても今後も様々な機会を通して「つるおか住宅」の魅力を広く市民に発信し、受注の拡大につながるよう取り組んで参りたい。
関 私が最初にこの問題を質問した時、丁度木材の分離発注が導入されて公共建築物への地場産材の使用が進められたところ。それから、森林再生構想が森林文化都市宣言に発展し、木質バイオマスの活用や、住宅リフォーム制度等々、様々な施策を進められてきた。
この間、住宅活性化ネットワークの皆さんを始めとする関係者の皆さんのご努力に敬意と感謝を申し上げ、担当部局の取り組みも評価を申し上げたい。
私共、当局には厳しいことを申し上げることも多々ありますが、評価すべきはしっかり評価して参りたいと思います。
この分野には一層位置づけにふさわしい予算をあてていくことが極めて重要
3棟の住宅に百万円ずつ支援する事業が3年間あったが、その予算は今年度で終わる。
それはこの分野の予算の縮減ではなく、部長の答弁、引き続き新たな支援策を検討する過程だと理解して良いか。
建設部長 モデルハウス、鶴岡住宅の魅力を検証するとか、良さを発信するということで、概ね3年位を目途におこなってきた。現在ネットワークの中で検討しておりまして、そういうものを受けて市としても対応して参りたい。← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
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