スコッチダイアリー

盛岡の小さなショットバー「スコッチハウス」のサトコママの日記帳です。

味の違い ~ボウモア8年~

2007年09月25日 | Weblog
イタリア向けボウモア8年は6~7年間発売していたウイスキーでした。味がよかったので今年の春終売になるまで何度かまとめて仕入れていました。面白いことに入荷の都度飲んでみると味がちょっとずつちがうんですね。ただボトルの外観がすべておなじなので、自分にわかるようにシールに覚え書きしてアンチョコとしてボトルの裏に貼っていました。

で、ダントツおいしいのがファーストボトリングのもの。一本残っていたものを店で大事にとっていたのですが、うちのご近所のバー「ニート」のマスターもその味が忘れられなかったらしく、残り少ないファーストをオーダーしてもらいました。・・・ところが飲みながらけげんそうな顔をしている!いけない、と思いボトルを確認したら裏に自分で書いた5TH(5回目の入荷品)の文字が!「申し訳ありません!!」といって今度こそファーストを出しました。

味の違いってはっきりわかるんですね~。(ニートのマスターはスコッチハウスのテイスティング会皆勤賞の方なので特にわかると思いますが。)

気を抜いた接客をしていたわけではありませんが、もっと真剣になりましょう!と自分に言ったひとこまでした。

デザートウイスキー ~ミシェル・クーブレー~

2007年09月20日 | Weblog
最近疲れ気味なので自分で飲むときは甘口のウイスキーを選ぶようになりました。お気に入りはミシェル・クーブレーの20年。ボトルには蒸留所名は銘記されていないのですが、思うにマッカランではないかと。実際オールドボトルのマッカランと比べると微かな酸味やフィニッシュの切れのよさがよく似ているのです。

ミッシェル・クーブレーという人も大変面白いのです。フランス人ですが、ワイン商をやりながら1980年代にはスコットランドの蒸留所に渡りをつけ、買い付けたウイスキーの原酒を自分が選んだ樽に詰め、フランスの地下セラーで熟成させるという誰もやったことのない方法でウイスキー販売をしているのです。「ウイスキーの味は95%樽で決まる」という信念の持ち主で、こんなことをしているのは今でも世界でこの人ただ一人!

1982年の名酒辞典から載っているのですが、うちのマスターは当たり前のようにそれをもってるんですねえ(銀座三越で購入)。スコッチハウスのHP「ウイスキーコレクション・ヘイグ&ピュアモルト」に出ています。

クーブレー20年は原価がとっても高くって店でもショット3000円。店主(←私です)といえどもそうおいそれとは飲めない代物。誰いうとなくついた呼び名が「デザートウイスキー」。いまのところボトルを眺めているだけで心がなごみます。