店主のだらだら草子

スローライフを目指すi-sumi.com店主の気ままな日記

火おこし体験

2009年07月28日 | スローライフ
おとといの日曜日は、薪く炭くKYOTO主催の火起こしイベントという催しで、錐揉み式の火おこしを体験してきました。いわゆる、サバイバルでする火おこしです。

先生は野人さん。火起こし名人です。
なんと5秒で火を着けるというものすごい記録を持ってる人です。


まず野人さんの講座。
野人さんの講座の中で心に残ったのは、一番最初に机の前に座っている私たちを前に呼び、円座を作ったこと。
なんだろうと思っていると、「火は人々にとって大事なものだった。大事なものに人が集まり、そして会話が生まれる。今日は部屋の中なので火は使いませんが、火の代わりに石を置きます。」というような主旨を話されたこと。

ん~、そうなんだ。
そういえば現代人でも火があると自然に集まるけど、それはDNAが成せることなのでしょうか。
輪になったあと体を動かすことをして、少し緊張気味だった参加者も、すっかりほぐれた様子でした。


この野人さんのとても楽しい講座のあと、いよいよ火おこしに挑戦です。
道具はTOPの画像にあるように、火錐杵(ひきりきね)とよばれる棒と同じく火錐臼(ひきりうす)。それと、乾いた葉っぱ。
臼のほうはスギが使われていました。これはある程度想像していたんですが、杵は何だろうと思っていました。
素人考えでは、硬い木のほうがいいと思うんですけど、なんとウツギやアジサイといった柔らかい木なんです。ちょっと驚きました。



要はひたすら回すんですけど、早く回そうと思わないで上から下へ力を入れるのがコツらしい。
4人一組で変わりばんこに挑戦するけど、なかなか着きません。



20分以上かかったでしょうか、コツをつかんでようやく煙が出てきました。
この火種を大事に大事に、ほぐしてあった麻に移します。



しばらくフーフーして少し煙が出てくると、画像のように大きく回していると、ポッと火がつきます。
想像以上に難しかったけど、火がついた瞬間はうれしいものですね。



この赤ちゃんの火に、木っ端を入れて大きくし、そして炭を放りこんで炭火焼パーティー。私は都合で参加しませんでしたが、さぞかしおいしかったことでしょう。


あっというまの4時間でした。
この野人さんは、火をおこす前には自分なりのお祈りをされるんですが、山でひろった鳥の羽との出会いを大事にして自己流儀式の供物にしたり、ネイティブの方たちの儀式を取り入れたりと、自然や人との関わりを大事にする方でした。
とてもゆったりとスローに暮らしていらっしゃるなと感心しました。
握手したときに、そんなに大きくない体からは想像していなかった手の厚みがありました。この手からも、その生き方が伝わってくるようでした。
こんな面白い人がいるから出会いは楽しい。

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6 コメント

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素晴らしい催し。 (のこたん)
2009-07-29 09:59:55
 火の回りに人が集まり「和」ができるのですね。
 
 私も講座に参加してみたかったです~~。
 麻に移した火種をまわすとは・・・少々恐い感じですね。
 
 炭火焼きパーティー参加できなかったのは残念でしたね。
 何を焼いて食べたのかな??
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ユニーク! (ジョルジュ)
2009-07-29 13:05:42
催しも、人物も、とってもユニークで、楽しそう。
参加できないのが残念です。
あ、参加者はお子さんがほとんどでしょうか・・・?(汗)
参加したかったな~。
講座にも 火熾しにも 炭火焼パーティーにも(笑)。

ほぐした麻、というのが 見慣れないものでした。
神社の賽銭箱の上のかねを鳴らす、太い綱が これのモトですね?
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のこたんさま (scops)
2009-07-29 14:10:10
私も、火はいいなあ、和むなあと思っておりましたが、こういうふうに言われてみると納得です。
キャンプファイアーなんかで話をすると、そんなに親しくなかった人とでも打ち解けられることもありますよね。
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ジョルジュさま (scops)
2009-07-29 14:22:33
ユニークな人っていらっしゃいますよね~
この野人さんも、詳しくはブログをご覧いただければと思いますが、相当ユニークです。(笑)

参加者はね、ほとんどが大人。これがこの会の面白いところです。参加者にもユニークな人が多いってことでしょうか?(笑)

ほぐした麻というのは、火がつきやすいように麻紐のようなものをほぐしただけのものです。シュロの皮でも何でもいいそうです。
野人さんの言葉を借りると「赤ちゃんの火のゆりかご」になるようなものだそうですよ。
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こんばんは ()
2009-07-30 22:58:18
こういう擦って火を起こすというのは、聞いたことはあるけど、体験はないです。
棒?が柔らかそうな感じのアジサイとか、ウツギなんですか。押し込むようにして摩擦を起こすというのは何となくわかる気がします。

子供の頃はまだガスなんてなかったので、何をしても火がなければ出来なかった。
擦って起こすということはなかったけど(笑)
大きな木に焚きつけるのも、工夫が要りました。
勿論炭を熾すのもね。

今は、炭で焼くなんてことは贅沢なことですけよね。

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風さま (scops)
2009-07-31 18:10:43
せっかく火が着いたのに、大きな火にできなくて何度も挑戦しているグループもありました。コツがいるんですよね!
風さんは大ベテランですよね。

この会では炭も焼いているんですよ。
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