そろそろ畑シーズンも終わりが近づく農園サユールイトシロです。
農業という仕事は基本的には1年に1回しかできない。たとえ同じ作物を複数回作付していたとしても春と秋では気候や温度などなどあらゆる面で環境・条件が違うので、やり方も決して同じではない、という意味でもまったく別と考えます。
なのでうまくいってもそうだけど、失敗した時もつねに1年後の来季のことを考えながらいたりします。
これからの、農作業のない季節はそういったこれまでの経験などを踏まえて、来シーズンの計画をいろいろ考える時期なのであります。
さて、今年は農園スタートから5年目でした。ここで一度これまでのやり方を総括して6年目となる来季からは少し新しい展開も考えています。
まだまだ具体的には練り上げきれていませんが、以下つづってみます。
1つは規模を増やします。というより以前にもちらりと書いた来期より弟子、というか研修生、というより協力者?ま、どういう位置づけかはともかく、一緒にサユールイトシロを手伝ってくれる青年がいます。彼はまだ100%農業に時間を注げる環境ではないのですが、その割合によって変わりますが内容や規模を増やす方向で検討するつもりです。
目指すのは数品目をいまよりさらに作付数を増やすこと。今の予定ではミニトマトやピーマン、ナスなどです。これはサユールイトシロの販売先の大部分を占める業者向けの方針です。いま、自然栽培に対する需要はますます高まっています。しかし生産についてはまだまだ追いついていない面があります。サユールイトシロとしては当農園の得意な品目についてのさらなる安定供給を目指したいです。
それと同時に、これまでも野菜BOXなど個人向けやレストランなど向けとして、“大きな家庭菜園”方針も維持、あるいは若干増やしつつ、これまでおろそかになりがちでひいては非効率・あるいは低収量になりがちだった管理面の改善をします。
当初より当農園は単品栽培のようなスタイルはとらないつもりでした。多品目栽培はどうしても非効率になりがちですが、もっとも今より自然栽培農作物の需要が低かった当時としては多品目栽培のほうが販売がしやすかったということもありました。でも、現在は需要増、時期によっては不足気味でもある程になってきたようです。そうした中で量の確保、安定供給という要望も出てくるのは当然の流れでもあります。
営農のことを考えれば品目をぐっと少なくして効率よく栽培することは必要ですし、その中で少量多品目の栽培もおこなうことはどっちつかずになってしまうことになりかねません。これまでがそうでした。
でも現在の野菜BOXの中身を見てもわかるように石徹白では結構何でもできる。それこそ家庭料理で必要とするような食材が(夏秋に限りますが)一通りは確保できます。確かに当農園のミニトマト(=アイコ)はおかげさまでどちらに出しても好評を得ていますが供給が全然追い付かないのが現状です。が、しかしそれだけのミニトマト農家になってしまうことは考えていません。
”大きな家庭菜園”方針(ホントはもっと的を得たような言い方が欲しいのだけど、どうもイイのが思いつきません)というのも、つまりは安心して食べられるものこそ毎日の食卓にのぼっほしいからなのです。”大きな家庭菜園”を”みんなの家庭菜園”と言い代えれればいいかもしれません。また、毎日の食事に使うのであれば毎回毎回同じような野菜ばかりでは、たとえ体にいいものとしても、やはり飽きてしまうこともあるでしょう。やはり食事を楽しむためにもいろいろな種類があることも大切だと思います。
それを石徹白の地で栽培された“おいしい野菜”で取りそろえられる!いや、こう言ってしまうと単なる宣伝になってしまうのを承知で書きますが、石徹白で育てられた作物は本当に美味しいものになります。あえていってしまえばそれが慣行栽培のものであっても、です。《僕は、実は石徹白は地域の産業としても”自然栽培”で”大きな家庭菜園”に取り組むべきだとも思っているのですが、この話はまた別に機会にでも・・・。》
とはいえ、これまではどうしてもメインの品目(ズッキーニ、ミニトマト、ナスなど作付量の多い品目)の管理優先で、忙しくなるとこれら少量品目はたいていほっとかれてしまうことになっていました。これを来期は弟子青年が加わることで改善できるようにしたいのです。
規模拡大、というのは要は農地を増やす、ということですがもちろん無肥料無農薬の自然栽培。ことはそう簡単ではありません。新たに借り受けることになる予定の場所は水田だったりあるいは慣行栽培畑地だったり、そのまま無肥料で栽培してもすぐに成果が出るような所ではありません、当然ながら。
しかし、どこかで始めないと自然栽培のできる農地は一向に増えることはありません。僕の目標というか野望でもある「石徹白に自然栽培を広める」のためにも少しずつでもこういった農地を増やすことは必要、なワケです。
・・・こういうことを書き出すとついつい止まらなくなってしまいます。ひとりで勝手に盛り上がってしまうんですね、ついつい。でもまだ書き足らないところもあります。それはまた次回にでも書いて見ようかと思っています。
今日も読んでいただきありがとうございます。
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