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目眩く思想世界擬きと言霊フロンティア
Depuis 2005/05/19

検死解剖 12/1

2005年12月02日 00時14分14秒 | Mechatronics
ラインセンサ回路のグラウンドが断線しているのを発見。要するに電源が届いていないのである。もしこれが本番前からあるものだとしたら、そりゃラインを読めないはずだ。激しい脱力感。

11/30 I師語録

2005年12月02日 00時13分58秒 | Idzutzu56
 生協のICカードが急にリーダーで読めなくなった。生協本部に行くと、22日くらいに再発行すると云われた。えらく遅いな。戻ろうとしたら、自転車の鍵が見当たらない。その瞬間、たまった課題も勉強も何もかもどうでもよくなる。もはや何が起こっても頭に来ない。タガが外れ、懐かしいくらいの無気力が全身を襲う。特に防御する必要もないので、そんなときは高野川沿いにぼんやり歩いて帰る。そろそろ師走にも入ろうかという夕焼け、悠久の都を取り巻く紅と緑のコントラストがどうしようもなく美しい。そんな中これからの人生について想いは飛ぶ。

 1日10時間以上。これほどものづくりにつぎ込んだエネルギーを、未だかつて他のものにぶつけたことがない。数学や理論物理の勉強にさえも。5月の知能ロボコンでは、先輩が15時間もぶっ続けで回路を直してくれるのを眠りに落ちながら見ていて自分には絶対無理だと思っていたが、案外何でもなかった。飽きない限り人間は動き続けられる。ロボットになら、我を忘れて何時間でも打ち込める。それは僕自身にとっても新鮮でショッキングな事実だ。それに気付くべきだったのか、否か。とにかく、誰にも文句を云われる筋合いはない。文句を云う輩に限って、何も共有していない。

 今こそゆっくり休むべきときだろうか。心と体のために少しのんびりしてやってもいい。しかし事態は休むとか休まないとか以前の問題なのである。

ひょっとして機械のほうが向いてるんじゃないか?
究極理論なんかよりずっとつぶしが利くし世の中にも役立つじゃないか?
ひもさえ諦めれば今やりたい全てのことをやる時間が作れるんじゃないか?
理論物理以外のことに興味があるようなら理論物理なんてできないんじゃないか?
いっそ工学部に転部しようか?
少なくともそのへんで何となく勉強している凡庸な工学部生よりは多くのものを得られるんじゃないか?
せめて、物理系から情報系に乗り換えようか?


なんて考えが真剣に頭を掠める。しかし、それを絶対に許さない奴が自分の中のどこかにいる。

2年半夢を見てきたことにして片付けるのか?
両親や周りの応援してくれている人たち、いや自分自身を裏切ったことにはならないか?

 どうすればいい?ひたすらそんな文句を脳内に反復するが、情緒が不安定すぎて最適解が見つからない。いつも頭の中に準備してある天秤が、今は故障中のようだ。故障の原因はたぶん意地である。もうひとふん張りして慎重に悩み続けなければならないのか、それとも早く決めてしまった方がいいことなのか。でも、悩むのってしんどい。恋も同じだけど、今の決断はもっと重い。持ってきた夢が、もともと重い。

 そんな工学部的文学部的生活を悶々と送っているところにかかってきたI師の電話は、嘆息でも叱咤でもなかった。実はこの一週間たびたびかかってきていたのだが、忙しいのに加えなんだかとるのが怖くなって無視し続けていたのだ(27日の数論の勉強会もサボっちゃったしね)。

 物作りが好きなのなら理論物理よりも実験物理か、あるいはロボットそのものに進むという選択肢もあるよ、という話だった。確かに物作りは劇の大道具を3年やったくらい好きだし、認知論や人工知能や複雑系にも物理以前から興味がある。でも、悩んでいるところにそんな話をかけてこられたら決心がついてしまうではないか。今はまだ決心をつけるのは怖い。人生ってそんなに簡単に変えられるものだろうか、いや変えてもいいものだろうか。2年半前の僕自身にどう謝ればいいんだろう。

 確かに、今の自分ならコンピュータや回路や機械に生涯をかけられそうな気はする。

 でも、実はこれも、2年半前に1冊の物理書との出会いから始まった白日夢の再現なのだろうか。

Avalon 11/30

2005年12月02日 00時13分37秒 | Movie
 芸術の秋ももう終わり。暇になったフリをしてDVDを見る。押井守である。前から一度見たいと思っていたらちょうど先輩が貸してくれた。アニメかと思っていたら実写だった。キャストは何故か外国人が多い。いきなり外国語で喋る。聞いていると英語ではない。Aのことをアーと読んでいるのは分かったが、全く何のヒントにもならない。ドイツ語か?と思ったがなかなか聞き取れる単語がない。イタリア語はさすがに映画のイメージとなんか違うし、となるとメジャーどころでこの流れるような発音はまさかロシア語?だが一語たりとも意味が分からない。たまに出てくる地名はラテン文字だ。チェコかどこかのスラヴ圏で撮影しているのだろうか。わけが分からんのもそのはずで、なんと全編ポーランド語、キャストもポーランド人であった。畜生、ポーランド語ってなかなか美しいじゃないか。

 言葉を聞き取ろうと必死になっていたら結局ストーリーに集中できなかったが、東洋的な匂いのする、どこかで聞いたテーマソングは、よくよく思い出してみるとかの『MATRIX』シリーズのどこかで使われたテーマである。そして、もう逃げ場のないほど有名な緑のロールレターが、少しボリュームダウンして赤くなって登場する。『MATRIX』がオマージュした『攻殻機動隊』もちゃんと見とかなきゃ。

 でも何で監督は日本人なのにポーランドと組む必要があったんだろう。エンドロールに軍の名前まであったが、戦車を安く撮りたかったのだろうか?ポーランドの警察がすごく優秀だと聞いたことはあるが、あるいはいい戦車でもあるのだろうか。無駄にポーランドずくめかと思えば、作中に出てくるアーサー王の本は堂々と日本語のタイトルがついたものばっかりだった。

 サイバーパンクは面白いですね。

11/29 後夜祭

2005年12月02日 00時13分17秒 | Mechatronics
 上回生が飛行船を作った。完成したのは東京へ出かける直前で、東京組のためにNF後まで残しておいてもらったのである。ラジコン(赤外線)制御で、左右のファンを独立に回すのと、その軸をサーボモーター(角度調整ができるモーター)で上下に回転させることで上昇・下降、前進・後退、旋回が自由自在にできる。ボディはポリ袋で、ヘリウムガスが250L入っている。水素ガスの方が自由に作れて安価で済みそうなのだが、やはり安全性と効率と手軽さの面からヘリウムを注文することにしたそうだ。浮揚部を除いた、つまり回路と駆動部の重量はわずか100gちょっと。電源は4Vのリチウム電池なのだが、使い方を間違えると直径1mの火の玉が観測されるという噂のあるほど不安定なバッテリーである。これを使うのはただ単に軽量化のためだ。当然ながら1gの違いが飛行船の運命を分ける。といってもヘリウムの入る量にかなり大きな幅があるので、1円玉を何枚か使って浮力と重力が釣り合うようにしてある。外装が少し寂しいのだが塗料だけでもかなり重量を食うので致し方ない。基本的には屋内操縦で、最高速度が秒速1~2mである。これは教室の中で見ると意外と軽快な動きだ。操縦もなかなか楽しい。

 NFもマウスもひと段落したこのタイミングで、NHKロボコンの書類提出締め切りが迫っている。しかしどうやら、もう間に合う気配がない。会議も招集されてないし、誰も話題に出さないし、書類を書こうともしていない。動き出すのが遅すぎたのかな。

 機械研倉庫もどうせ潰されるのならさっさと建て直したい。この時期の倉庫は木の葉が扉の隙間から舞い込んで床にたまり放題という惨めさである。場所は思案中であるが、最低でも今の2~3倍の広さで、できれば冷暖房防音完備。こちらはささやかなマイホーム的ドリームである(もちろん自分たちで建てるという特典つき)。

 で、当分やりたいというかやっておいた方がいいと思われること。
・CAD(コンピュータ上で機械設計の支援をするソフト)の勉強
・回路の勉強
・Cの勉強
・アルゴリズムの勉強
・H8マイコンの勉強
要するに全部。CADやっとけばスキルにも転用できそうだし。できれば5月の知能の前に簡単なライントレーサを一台作って、実際に制御しながら実験するというところまでいってみたい。

 終わりは始まりである。勘違いしている人が多いようだが、節目というのはあくまで単なる節目であることを忘れてはならない。