satzz the lernanto online

目眩く思想世界擬きと言霊フロンティア
Depuis 2005/05/19

日常回帰(続) 11/29(TUE)

2005年11月30日 10時05分26秒 | Diary
嵐のような2ヶ月が去った。

やるべきことをやり、得るべきものを得た。

そして、取り返すべきものを取り返さねばならない。



19(SAT)
 校舎に運び込んでの作業。ただし夜は教室を使えないのが痛い。


20(SUN)
 引き続き朝から運び込み。ロボットの頭脳であるH8マイコンが故障(実は2個目)。時期としては最悪である。どうも週末に加速度センサ用回路をつけたあたりでおかしくなったようだ。


21(MON)
 1,2限微積と4限仏会話の試験をサボる。17時提出の化学実験のレポートを書き忘れる。こんな時にかまってられるものか。・・・とかいいつつも、夕方過ぎに京大に来た友人を案内させられたりする。オーケストラのコンサートのチケットを売りにきたのであるが、久々の再会ということもあり手早く追い返すわけにもいかなかった。
 
 絶望に打ちひしがれながら秋葉原の秋月電子へH8キットを注文する。H8を手に入れるには現段階でこの手段しかないというのが困りものである。週初めなので注文が多く、2,3日以内に発送するとのこと。それって2日以内か3日以内のどっちなんですか?僕の運命変わるんですけど。さらにH8のLSIを単体で売っている京都の会社にアタックをかけてみるが、個人向けには販売していないという。途方にくれていると先輩が使っていないH8を貸そうと言ってくれた。感謝感謝。


22(TUE)
 1限線型の試験をサボる。勢いで2限英語の出席も忘れる。3限ロシア語と4,5限心理学実験は休講である。
 
 4限終了後からNF前夜祭。みんなすごく楽しそう。どこでもやはり祭りとなるとウキウキするものだ。もっと模擬店めぐりをして雰囲気を味わいたいところだが、我々は日が暮れる前から展示会場の教室に運び込んでまた調整である。さすがにNF中は時間を最大限に使える。徹夜でイライラ棒を作っている隣で僕はトレーサの最終調整に入る。またH8を壊したくないので加速度センサを取り外すことを決定。加速度は積分して速度や移動距離として使おうと思っていたのであるが、先輩によるとライントレースをするだけなら大して必要ではないという。ようやくマシンがラインを読んでトレースするようになるが、皮肉にも一番よく走ったのはこの日であった。何にせよ、夜の作業にとって暖かい教室ほど有難いものはない。


23(WED)
 NF一日目。朝一番から熱心な客が入ってくる。教室の後ろの方でぶっ続けで調整している僕らには客に構っている余裕はないのだが、応対しないわけにもいかない。即席のイライラ棒(火花や煙が出るほど派手ではないが結構楽しめる)、先輩たちのマウス(迷路探索マシン)やラジコン制御のロボ、5月の知能ロボコンの優勝したマシン、それから新作の二足歩行ロボなどを見て楽しんでもらう。模擬店と大道芸を少し回って休む間もなく調整。朝に2時間ほど椅子の上で寝たが背中が痛い。


24(THU)
 NF二日目。前輪のステアリングを切るためのサーボモーターが故障。無理な電圧を加えたか無理な力を加えたかのどちらかだろう。サーボを付け替えてギアを組み直す時間がもはやないのでやむなくサーボも切り捨てて前輪をボールキャスターにし、3点接地で走ることにする。ステアリングを切れなくなったのは致命的だ。そのまま自宅で荷造りをし、22時に大学を出て京都駅発のバスに乗る。


25(FRI)
 朝7時東京駅着。バスは窮屈で寝心地が悪い上に2時間おきに起こされるので辛い。安いのと昼の時間を最大限に使えることだけが取り柄だ。秋葉原のカフェで朝食をとり、ノートPCの電源をとれるところを探すがなかなかみつからない。ようやくネットカフェに入りプログラムを少し書く。それからパーツ屋に入ってセンサやLEDやスイッチの面白いのを買いだめする。
 
 会場は有明のパナソニックセンターである。駅名が国際展示場というだけあってビッグサイトなど面白い建物が目立つ。台場といえばフジテレビ、みたいなところがあるが、ゆりかもめの無駄にくねくねした路線なんかを見ても分かるとおり、台場自体がビッグサイトや船の科学館など建物の陳列場といった雰囲気で、それはそれで楽しい。

 この日は大会ではなく昼からの試走会だったのだが、レベルが高すぎた。トレースだけに限っていえば、上澄みだけが挙ってやってきたといった感じだった。自信のない人は試走会には参加しないものなのだろうか。コースを完走するのは当たり前で、ラインからわずかに外れることすらないマシンが大半だった。こんな上位層の中にいてもモチベーションが上がるに上がらない。こちらはまともにトレースするプログラムすら組めていないし、おまけに原動力であるDCモーターも二つのうち一つがたまに回らない。これはひとえに回路の問題である。

 宿は蒲田の小さなビジネスホテル。近くの商店街らしきところでそばを食って、デパートで買った材料で部屋に試走台を作ったところで力尽きる。『2001年宇宙の旅』に出てくる世界の最果ての部屋にいるような心境。久々にベッドでまともな睡眠をとったのもあるのかぐっすり眠れた。


26(SAT)
 マイクロマウス全国大会予選。
 
 マウスのフレッシュマン競技、エキスパート競技、それからロボトレース競技の3種目がある。2回生の先輩2人はマウスのエキスパートで上位20位前後に食い込み決勝進出。何度か書いたようにマイクロマウスはスタートとゴールの与えられた迷路を探索し、最短経路を算出し、突っ走って時間を計るというものである。ルール自体は極めてシンプルでありながら、探索アルゴリズム、経路計算アルゴリズム、機体が滑ったときのバックアッププログラムとハードの特性(重量、サイズ、モーターのスピード・トルクなどの性能と制御方法、タイヤの数とグリップ)、斜め探索・斜め走行をするかどうか、そして会場の照明とコースの滑りやすさ、迷路の難しさへの対処が複雑に絡み合う競技である。最短距離でも10mくらいあるような迷路を、上位レベルになると5,6,7秒台で争うようになる。映像を見た方が早いのだがこれには目を見張るものがある。参加者も国内だけでなくシンガポールやアメリカからやってきて技術を競い合う。僕には敷居が高いと思って今回は見送ったのであるが、来年は挑戦してみようと思う。
 
 ロボトレースの方は1回生4人のうち1人だけが完走した。僕のマシンはついにラインセンサからの出力も途切れ、プログラムは間に合わずラインも読めずモーターも確率的にしか回らないという情けない状態で出場し結局リタイアせざるを得なかった。
 
 夜は飲んだが、何故かすっきりした気分だった。今後への決心がついたためだろうか?
 

 ただ疑うべくもないのは、全てが終わったということと、全てを注ぎ込んだということだ。



27(SUN)
 
 決勝。マイクロクリッパー競技があったが、これはマウスの迷路に置いてある空き缶をひっくり返すという、より高度な競技である。さらにパックマウスといって、パックマンゲームを開発して25年になるナムコがマイクロマウスの実行委員会と協同で企画した競技のデモをやっていたのだが、試走台をどうやって作るねん(正直NHKロボコンより大変そう)といった感じであまり関心は持てなかった。
 
 午後に始まったマウスの決勝では先輩2人とも探索走行だけで終了し、1分強という記録を残したもののポテンシャルを出し切れなかった。しかし、機械研初の参加にしてはこれ以上ない好成績である。なんだか心が奮い立つ。
 
 マウス決勝をもっと見たかったが、ちょうど東大の駒場祭があるというので行ってみた。旧友に会ったり京大で充分できなかった模擬店めぐりをした後、東大RoboTechの展示を見に行った。これはNHKロボコンを専門にしている団体で、うちの機械研とは基本スタンスが異なる。展示しているロボットは京大の方がバラエティに富むが、NHKロボコンのフィールドの模型が既に作ってあって気迫の差を感じる。さすがは国内大会を2連覇し今年の国際大会も優勝した東大、何をどうやってもかなわないものがある。
 
 再び秋葉原で買い物と晩飯を済ませる。
 
 9月頭に本郷で見つけた古本屋を探したが見つからず。駅の地下にあるはずなのだが、間違って御茶ノ水で探していた。古代教会スラヴ語のテキストがあったので少し欲しかったのだが。まぁまた次の機会にしよう。どうせあんなマニアックな本買う人いないだろうし。

 22:20東京駅発のバスに乗る。何故か爆睡できた。


28(MON)
 朝6時京都駅着。4限仏会話の試験を受けるが、無勉なのでしどろもどろである。というか、最後に授業出たの18日の化学実験じゃなかろうか。


29(TUE)
 1限線型に少し出る。Jordan標準形を通り越して2次型式に入っている。思ったよりハイペースだ。2限英語休講。3限ロシア語。17日の中間試験で成績がよかった(20人中1位)のでまだ安心していいと思うが、そろそろ名詞の活用を覚えなければならない時期に来ている。4,5限心理学実験が休講なので倉庫の片付けを手伝う。京大の方も26日までNFがあったのでその後の打ち上げのゴミがたまりっぱなしだったのだ。倉庫も使えなくなる前に一度大掃除をしてやりたい。



satzz reboots!

日常回帰 11/28(MON)

2005年11月28日 08時13分46秒 | Diary
東京の朝に慣れるとやはり京都の朝は寒い。
しかし京都の朝にも慣れているのでどうってことはない。
京大吉田寮前の道も少し見ぬ間に銀杏の落葉に埋もれていた。
それにしてもキャンパスは閑散としている。少し前まで何か大騒ぎをやっていたはずなのだが。
そう、NFだ。

暫くブログもほったらかしにしていたが、今はこれくらいしか書く気が出ない。
いろいろあったのに、いや、いろいろありすぎて。

さて、負け犬は寝ますか。


satzzz...

Physics 11/12,13

2005年11月14日 11時23分03秒 | Physics
砂川重信の理論電磁気学。PoynthingベクトルとかMaxwellの応力テンソルとかいうのはもはや字面しか追えていない。高校の電磁気しかやってない立場からすると電磁場の運動エネルギーとか運動量とかいうのがそもそも意味不明だ。第2章の練習問題がなかなか進まない。しかもこの本、問題の解答がない。さぁ困った。

数論 11/13

2005年11月14日 11時22分34秒 | Math
Zagierの数論。Bernoulli数に関する計算で遊んだ。そんなに感動的な結果はなかったが・・・

・有名なBernoulli数とは次の展開係数である。(自然対数の底eと同じで定義の流儀には何通りかある)
t/(et-1) = ∑(Bk)tk/k!(k=0~∞)
・暇人は次を確認せよ。
B3 = B5=B7=…=0

・Bernoulli多項式
Bn(x) = ∑nCk・Bn-kxk(k=0~n)
(1)Bn(0) = Bn
(2)(Bn(x))' = nBn-1(x)
(3)∑Bn(x)tn/n!(n=0~∞) = text/(et-1)
(4)Bn(1-x) = (-1)nBn(x)
(5)Bn(x+1) = Bn(x)+nxn-1(x)
(6)∑rn(r=1~N) = (Bn+1(N+1)-Bn+1(0))/(n+1) = ∑(-1)knCk・BkNn+1-k/(n+1-k)(k=0~n)

あーあ、めんどくさい割に見にくい。HTMLにTeXが組み込めればいいのに。。。

I師語録 11/13

2005年11月14日 11時21分35秒 | Idzutzu56
I師の僕(というかひも理論をやろうとする理学部生)に対するカリキュラムは次の通りである。

・1回生:古典論、相対論、量子論
・2回生:場の量子論
・3回生:ひも理論の話に何とかついていけるようになる

ちょっと無理があるんじゃないの、とか思ったりするがまぁ気づかないフリをしておこう。
今数論をやっているのは場の量子論で必要になるからである。数学は3回とか院生になってから慌ててやり出しても遅いので、エタルコホモロジーなど代数幾何を中心に今のうちから数学屋と張り合えるだけの実力をつけておくのが望ましいということだ。といっても何のことがさーっぱり分からないが・・・
ところで、Zagierは七色の言葉を操るという。Hurtshoneも日本語が達者らしいし、数学者には語学の得意な人が意外に多いのかもしれない。

トレース進捗 11/13

2005年11月14日 11時21分16秒 | Mechatronics
NFにむけて上回生たちがそれぞれマシンを出そうと動いている、動き出している。みんな頑張っているなぁとなんとなく嬉しくなる。僕の方はといえば、どうもマイコンが潰れている可能性が出てきた。今からまた注文するとなると金も時間もかかるが、それしかないのなら仕方がない。

トレース進捗 11/11

2005年11月12日 15時11分56秒 | Mechatronics
調子の悪いステアリングを作り変えて旋回半径15cm以下を目指すべく約5日かけてハードウェアを大改造。前輪のステアも後輪のギアもしっかりかみ合って、あとはソフトだけ!と思ったら、回路が何箇所も断線していた。直しているうちに次第にマイコンとパソコンの調子までおかしくなってきた。8800円のこのPC大丈夫だろうか。安いは高い。


Diary 11/12(SAT)

2005年11月12日 15時10分57秒 | Diary
 機械研倉庫で朝を迎えるのにも慣れてきた。まぁ夜明け前まで巨大掲示板に浸ったり男友達とだらだら電話していた夏休みよりはまだ健全であると信じたい。とはいっても、倉庫は基本的に屋外である。風通しは抜群で、銀杏のにおいもすっかり消えた寒風がびゅんびゅん通り抜ける。暖房器具は辛うじて拾い物のヒーターが一つだけ。要するに、焚き火に当たって野宿するようなものである。それはそれは寒い。寝袋が二つほど常備してあるが気がひけて未だ使ったことはない。

6(SUN)
ケッペキの劇を見た後、京大に模試を受けに来た受験生の友人と一緒に晩飯を食べる。
作業再開。

7(MON)
気がついたら朝6時だった。とんでもなく寒いが、実に美しい朝焼けが見られた。
4限フランス語だけ出る。そろそろ理系科目の進度を把握しておかないと大変なことになりそう。微積分も線型代数も中間試験があるらしいし、線型代数演習は問題を解かないと発表できないし、基礎情報処理演習もたまっているレポートをまとめて出しておかないと単位が降りてこない。

インフルエンザの予防接種を受けるが、あまり実感がない。

8(TUE)
2限英語。3限ロシア語。語学はばっちり出ておかないと。
4,5限心理学実験。先週から教官が変わってエピソード記述というのがテーマである。先週はレジュメを教授が座ったまま静かな声で3時間読み上げるという実に退屈な講義で、板書するでもなくあまりの長時間の無生産さに発狂寸前であった。自分の体験をいかに他人に共感できるように文章で伝えるかという話である。正確に伝えればいいというものではないらしい。どう違うんだと小一時間問い詰めたいところだが、まぁ今週は楽しかった。自分の視界に入る教室の様子をスケッチしたり、自分の身近なもの(僕は携帯を描いた)をスケッチしたり、最後に教授の視界としての教室をスケッチしたりした。絵なんて2,3年描いたことがなかったのでふと懐かしくなった。


9(WED)
朝4時。帰って寝てから腹が減ったのですき屋へ向かう。『NOT FOUND』がかかっているが、ここの店員はミスチルが好きなのか?前もミスチルが2曲連続でかかっていた。最近ハマっているねぎ玉牛丼を頼むと、次は『Surrender』である。ということはベストじゃなくて『Q』をかけているのか。かなりお好みの方のアルバムだが、この曲の鬱陶しい気分で食事を終えるのもどうかと思ったので追加でサラダを頼む。その次は『つよがり』だった。う~ん、いい曲だが今ひとつテンションが上がらない。『CENTER OF UNIVERSE』でもかからないかなと思っていたら、何と流れ出した。ビンゴで一マス当てたような、ちょっぴりバラ色な気分。

授業には出なかった。大丈夫、ずっと作業しているわけじゃないですよ。この日はちゃんと早めに帰って寝てます。


10(THU)
前夜に倉庫の合鍵を倉庫に忘れたので外から開けられなくなった。仕方ないので友人に開けてもらった。
1限量子力学に遅刻。最近よくわからないテンソルの話だった。
2限英語は休講。他の人はどうかしらないが個人的には休講になって一番嬉しい講義である。
3限ロシア語の時間に4限ラテン語の予習をする。1週間のサイクルがなかなかうまく回らない。


11(FRI)
2限言語科学基礎論に遅刻。
3,4限化学実験。毎度の事ながら手際が悪く途中から飽き飽きしてくる。沈殿がうまくできなかった。
5限の精神病理学には出る気力がなかった。今週のテーマは『傷つきの精神病理』らしい。先週初めて出席したときは『むなしさの精神病理』で関心がないわけではなかったし先生も話し慣れている様子だったが、講義というよりも講演で、結局何をどうするとかいう要点が見えなかった。まぁこの講義が実験の後にあるのはちょっとついてない。面白そうなのだが一番疲れている時間帯に出ようとは思わない。しかも教室(というか校舎)の雰囲気がなぜかあまり好きになれない。

rimaconaというグループのコンサートを見に三条のアートコンプレックスに行く。これは先日紹介した原瑠璃彦さんのお兄さんが組んでいるグループで、瑠璃彦さんも出演していた。コンサートというかなんというか、歌と音楽とダンスと映像と照明とを組み合わせて魅せる不思議なexhibitionだ。劇というわけでもなく、なんと呼べばいいのかちょっと単語が見当たらないが、とても心地よかった。芸術を語る言葉は僕にはないし、必要ないかもしれない。理屈を拭い去って、心で感じることができれば。そう、芸術に規則はいらない。束縛を超越するものこそが芸術である。など色々考えていたのだが、いかに素晴らしい体験といえど、言葉に翻訳し、伝えるのはやはり難しい。百聞は一見に如かず。

芸術の秋とかいう。秋でもなんでもいいが、NFは劇でも見まくろうかな。

21時。先輩に連れられて寮食堂使用者会議というのに出てみる。これは毎月やっていて、寮生、寮食堂局員、職員などが主催のようで、機械研の他にもケッペキなど諸劇団からとり人間からイベント系サークルからいろんな団体の人がやってくる。さすがに吉田寮、会議室もオンボロである。漫画が山のように並んでいるあたり会議室かどうかも不明だ。たまにシャワーを浴びて気持ちよさそうなおっさんが横切ったり黒猫が何度も出入りしたりする。適当すぎて笑いがこみあげてくるが、会議そのものは結構まじめにやっている。何せ耐震調査の正式報告が迫っていて、寮食堂自体来月には更地になっているかもしれないのである。確かに寮食堂の古臭い雰囲気は捨てがたいものがあるが、人命にかかわるといわれればどうしようもない。寮生や他の団体の意見というのを聞いて、寮外生は客であることを改めて認識した。


12(SAT)
朝7時。『口笛』を歌いながらすき屋へ寄ると、『口笛』がかかっていた。このシンクロは素晴らしい一日の始まりを暗示しているのか?などと思いつつ、前回気になっていたハンバーグカレーを頼むと『NOT FOUND』に移った。え、この展開は・・・やれやれ。

・・・ハンバーグカレーはまずかった。

Diary 11/6(SUN)

2005年11月07日 11時34分22秒 | Diary
劇団ケッペキの演劇『約三十の嘘』を観る。なんと劇場は来月初旬には立ち入りが禁止される吉田寮食堂である。これは映画が原作らしいが観ていない。七人の詐欺師がチームを組んで仕事をするのだが、互いに騙したり信じたり疑ったりというコメディーだ。ミステリーの要素もあってストーリーは面白かった。往復の列車の客室内だけを舞台に話を進めるという設定も冒険的で素晴らしかった。ただ、5月に朝永振一郎をモチーフにした『東京原子核クラブ』を観て(書いたかな??)ケッペキが好きになったのだが、今回は少々オチきれていなかったような感がある。

久々の勉強…

2005年11月07日 11時20分51秒 | Physics
4
放課後久々に大学図書館で勉強した。やっとこさLandauの場の古典論を読み始めた。I筒師によるとこれを読めば電磁気と相対論の勉強がいっぺんに終わるというが半信半疑である。以前彼の書棚からロシア語の原著を勝手に借りて、日本語と照らし合わせながら読んでみようと思ったことがあったがめんどくさすぎて3ページくらいでやめにした。I筒師自身が1回生のときに同じLandauの力学を原著と参照して読んだところ、「60ページほどで日本語の方はいらなくなった」とか余計なことを言っていたからだ。今度また挑戦してみるかな。で、場の古典論の方は相対論から始まるのだが、意外に読みやすいなと思っていたらいきなりテンソルのところでつまづいた。どうも線型代数が準備不足すぎた。擬テンソルとか擬ベクトルとか擬スカラーとかいわれてもよくわかんないです、はい。座標変換に対して対称的か交代的かとかそういう話かな?

5
砂川重信の理論電磁気学を読み始める。古典力学に比べるとMaxwell方程式系の導出のところは何度見ても鮮やかだなぁ。なんていうか理論が美しい。まぁ力学も美しいといえば美しいのだが、少々見飽きた感がある。どっちにせよ、こんな初歩で感動しているようではまだまだ未熟だ。頑張ろう。それにしてもこの本はMaxwell方程式がわかったと思ったら突如ゲージ変換の話に移ったりする。昨日つまずいた極性ベクトル、軸性ベクトルも登場して混乱に輪をかける。うーむ、電磁気学はあまり勉強したことがないが、そういうものなのか。少なくとも親父にすすめられたバークレー物理学コースの教科書にはゲージ変換は登場しないようだ。学校の講義の方はいったいどういう流れで進んでるんだろうかなぁ。ゲージ変換はまだわかりやすいとしても、時間反転に対する理論の共変性というのがいまいちだ。これは導出されるものなのか、それとも仮定されるものなのか。ここから熱力学とか可逆性とかエントロピー増大とか時間の矢とかいう話につなげていくのがベタな展開だろうが、どうも理解が甘くてごまかされているような気がする。

まだまだ勉強時間が足りないなぁ。


BOOM BOOM BOOM

2005年11月07日 11時20分19秒 | Tzuredzure
 昨今京都ブームである。うちの親も京都検定の勉強をしたり毎週のように京都の寺社めぐりをする。最近『新撰組』や『義経』など大河ドラマで京都が舞台になることが多いからだろうが、僕も京都人として自分の生まれた町のことはよく知っておかねばなるまいと思う。昔から郷土地理に興味があって、小学生のときなどは通りの名前を覚えるのが大好きだったりした。醒ヶ井(五条堀川から北に伸びる謎の細い通り)とか後院(四条大宮と千本三条を結ぶ市街部には珍しい斜めの通り)とか新丸太町、新柳馬場、新高倉(平安神宮の辺りのマイナーな南北の通り)とか京都人でも知らないような通りの名前をまだ知っていたりする。

 その割には京都の南北の通りの順番がわからなかったりする。御幸町、麩屋町、富小路、柳馬場、堺町のあたりを東から順番に言えと言われると絶対無理である。だからあの辺の住所は四条に出てからでないと位置が把握できない(四条に出れば通り名のプレートが出ているので東西の位置がわかる)。先日もまた迷った。これは一重に、東西の通りの覚え唄を習ったことはあるが南北はついぞ習わなかったということに起因するのである。何故か先生が「南北は何通りもあるよ」(何通りもあるのは当たり前である)とか言って教えてくれなかったのである。結局現在に至るまで調べようとしなかった僕も悪いのであるが・・・

 というわけでもともとそういう暗記系は嫌いではなく、この通りにはどういう歴史があるんだろうとかこの地名にはどういう由来があるんだろうとかこの辺は昔どういう風景だったんだろうとかいうことに思いを馳せることがままある。これも小学校で教えるべきことだと思うが、不思議とあまり習った記憶がない。社会科の教科書で記憶にあるのは京都タワーーから見た昔の写真と、蹴上のインクラインや小椋池の歴史くらいだ。本当は戦前の京都の何気ない景観とか、維新期の京都とか、それ以前の京都(19世紀末の京都の映像すらある)だって写真に残っているはずなんだからたくさん見せてくれればいいのに、随分とけちなものだ。いつ地下鉄ができたのかも知らないし、路面電車がいつまであったのかも知らないし、いつ道路が舗装されいつ京都タワーができたのかも知らない。これはアイデンティティに関わる事態だと思ったりする。(京都人でない方ごめんなさい)

 大学に入って地域地理学という授業が京都の歴史を扱ったことが一度あり、これは是非ともとろうと思ったら、どうやらずっと京都の話をやるわけではなさそうだ。自分で勉強しようと思うのだが、生憎今は京都ブームである。何故か僕はブームに逆らう傾向があるようで本屋で京都本を立ち読みしても買う気にならない。だって露骨にブームに乗ってるように見られるの嫌なんだもん。ギリシア語を勉強しようと思ったときもアテネ五輪がやってきたので、ほとぼりが冷めるのを待っているうちに時が流れてしまってこの間ようやく新約聖書をベースにしたテキストを買った。韓国語にもしばらく手は出さないだろうな。

 浅薄なブームには乗らん、と決めているつもりだが、来年あたりドイツ旅行を検討している自分にはたと気がついた。そう、来年はドイツW杯である。実は2002年の日韓W杯のときにサウジアラビアを8-0で下したドイツに一目ぼれして以来応援していたのだが、W杯が終わったら別にサッカーなんてどうでもよくなってドイツだけが残ってしまった。仕方がないからガウスとかヒルベルトとかゲッチンゲンを言い訳としてくっつけている。言っておくがドイツ自体には憧れている。別にビールは好きではないがドイツ語の響きは好きだし、現地で生の雰囲気を味わってみたい。そもそもグアム以外に海外旅行をしたことがないというのもある。まぁ行ったら行ったでまたドイツチームを応援してしまうんだろうな。う~ん、露骨にブームに乗ってるぞ。我ながらよくわからない。まぁいいか。

 いろいろ書きましたが、特に書きたいことはありませんでした。


鳥回路

2005年11月03日 18時13分52秒 | Tzuredzure
 大空を舞う雁の群れの動きというのは、「自分の隣の雁に近すぎたら遠ざかり、遠すぎたら近づく」という単純な数学的法則を個々の雁に適用するだけでかなりリアルに再現できるらしい、というのを昔読んでシミュレートしてみたがうまくいかなかった記憶がある。そのまま何年も忘れていたのだが、最近出会った「鳥回路」というソフトはこれを実に見事にやってのけてくれている。どうプログラミングしているのかは知らないが、背景も非常に綺麗で、穏やかな音楽と一緒に聞くとちょっと優雅で贅沢な時間が楽しめる。一人で感傷に浸るのはもったいなさすぎるし、フリーソフトなので紹介しようと思う。http://www31.ocn.ne.jp/~rera_as_02/index.html
 CGであることは分かっているが、まるでよくできたゲームか映画、謎めいた絵画やテレビ番組の「世界の絶景n選」を見ているような、あるいはおとぎ話か小説の中にいるような、なんとも言えず不思議な気分だ。あまりに美しいのでスクリーンセーバにでもしようか(ただし電力消費などの理由からスクリーンセーバとしての利用は推奨されていない)と思ったくらいである。音楽と組み合わせて起動する方法がよくわからないのでランチャでも組めるとよいのだが・・・若干マシンのスペックを選ぶようですが、まぁ是非使ってみてくださいませ。荒んだ心を癒すにはもってこいですよ。

(勘の鋭い人は気づいたかもしれませんが「回路」で検索してました)


折り返し11/3(THU)

2005年11月03日 18時13分39秒 | Diary
 前々日に至って漸く4日の東京行きを断念した。ハードと回路は一旦完成したのだが、ソフトの調整が最早間に合わなかった。おまけにお隣の吉田寮食堂で劇団ケッペキが練習やらリハーサルやらをやっているので、試走台のある倉庫は月曜まで使えない。他の一回生もトレーサを作っているのだが、その中で何とか走れるのは一人だけで、彼は大会の日に用事があって行けない。まともにコースを周回するプログラムを積んでいないロボットをもって一人で東京に行くのはなんとも心細いし、往復の交通費も惜しい。理由はまぁそんなところだ。3度目というか今年度最後の正直、ということで23日からのNFと26日の全国大会に向けて調整することになるのだが、まだ3週間ある。

 どんなに忙しくとも睡眠時間はしっかりとるよう努めている。連続して寝ていないとやはり調子がおかしくなる。簡単に言えば精神的にも肉体的にも疲れる。相対的には、世界がやや敵意を帯びて映る。椅子や自動車や舗装道路や鋸や半田ごてが少し攻撃的になる。まぁそれは被害妄想だとしても、昨日と今日と明日の境界が消滅する(それ自体は別に害ではない)だけでなく、何曜のいつ(あるいは何時間前)何をやったのかという記憶すら薄れてしまう。これは危ない。一日という枠を捨て、現在という原点だけを基準にするようになったために事象があまりに連続しすぎて、何をしたら何が起きたという因果関係がプツプツと切れていってしまうのである。これではまともな論理思考は不可能である。やはり個人的には一日は20時間弱か、長くても30時間くらいがちょうどいいと思う。

 とにかく10月をまるまる費やして24時間の長さと24時間でできることの少なさを思い知った身分から言うと、これからの3週間というのが長いのか短いのかは色々と悩むところである。どう悩ましいのかというと、もちろん勉強がもう暫く滞るというのがある。しかしあと一ヶ月勉強をサボったところでそんなに致命傷になるとは考えていないし、NFが終わったら一日10時間以上という機械研占有率をそっくり勉強で置換するので(予定)心配してもいない。それからバイト。これもNF終わったらやろうとか考えていたのだが、入試が終わってから半年以上経って中高生の受験戦線に復帰できるのかというと些か不安である。しかし経済的にはかなり窮屈で何としてでも金が欲しい。ロボットの方は3週間もあればハードを作り直すという手もあるが、これをやる勇気がまだ出尽くしていない。かといって回路は修正する必要がなくソフトも要領がだいぶ分かってきたので、ハード修正に割く時間は以前よりだいぶ少なくなるはず(予想)。

 状況はまさにここが折り返し点だ。もう一ふんばりすべきか、それとも一休みすべきか?

 半端にひねくれ者なので、休めと言われると確かに休んだ方がいいかもしれないという可能性を思案しつつも反発して頑張ってしまうが、頑張れと言われてもまぁ頑張りますと答えてやはり頑張り続ける。基本的に努力は必ず何らかの形で報われると信じている(それなりの害もあるが)性格だから、今までと同じように頑張り続けることに何の異論もない。別に大会で絶対結果を出せると思うのではない。この短くも濃い期間に機械研で培った知識と経験と根気が将来どこかで身をたすくと思うのである。出場を既に2回断念したが、それまでの時間が無駄になったとすら思わない。さらに言えば僕は機械研の人々をクラフトマンとして絶対的に信頼し敬愛しているし、機械研にいる時間に理学部や工学部(出たことはないが)の講義よりも深い意義を見出している。今のところ懸命であることが悪いことだとは考えられない。

 気持ちの整理がまだついていない以上ここには結論は述べようがないのだが、とりあえずこの週末は一休みせざるをえない。機械作業ができないのでソフト体制を整えつつ、物を作る理学部生から物を書く理学部生に一時復帰しようかなと思ってます。レポートの提出期限もいくつか迫ってきてるし。