横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

踊る獅子舞(篠原地区センター)

2024-04-27 22:55:36 | 活動の記録

本日4月27日は篠原地区センターで活動しました。GWに突入したせいか、予約の件数は多くありませんでした。しかし、なかなか面白いおもちゃ(?)を修理しました。

お正月の獅子舞です。

持ち込まれたお客様によると、亡くなったご主人が買った思い出の品とのこと。直さないわけにはいかなくなりました(汗)。本来なら、スイッチを入れると祭囃子の音楽と共に獅子舞が踊るそうですが、全くうごきません。

中を開けて調べてみると、電池ボックスのマイナス側が断線していました。

原因がわかれば、半田付けするだけで修理は完了です。動かしてみると、楽しい祭囃子の音楽と共に獅子舞が踊ります(動画はこちら)。獅子舞が回転すると、足袋の足も動いていますが、特に仕組みがあるわけでなく、獅子舞の体が動くことによって、獅子舞の衣が引っ張られ、足が動きます。修理後、獅子舞が動くとお客様は大変喜んでいただけました。思い出にお手伝いできて光栄でした。

この日、プラレールも持ち込まれていました。意外に苦労したのが(楽しめた?)、このプラレール。

動かないとのことで、まずは電池ボックスを見てみると、電極は緑青でサビサビ。リューターで電極を磨きました。

次にモータユニットを見てみると、内部のギヤが割れています。これは、分解してギヤを交換しました。

さらに、モーターユニットを本体に組み込む突起部分が折れています。これは、プラリペアで補修しました。

最後に、スイッチが折れていました。これは修理が難しい。。。材質がポリプロなので、接着はできないからです。なんとか、補強するしか有りません。クリップを利用して、スイッチのあて木に使い、細いステンレスの針金で縛りました。

だいぶ、見た目が悪くなりましたが、本体カバーをセットすると、スイッチは頭の方しか外に出ていないので、いい感じになりました。

この日、少ないおもちゃ修理となりましたが、思い出にもお役に立てたし、プラレールは重傷で意外に楽しめました。

 


紙しばいの木枠(綱島地区センター)

2024-04-17 11:23:18 | 活動の記録

しばらく、ブログ更新できていませんでしたが、2024年度も活動中です。活動スケジュールは、こちらをご覧ください。

さて、新年度の二回目に当たる4月13日の活動は綱島地区センターで行いました。ここは、毎回、たくさんのおもちゃが持ち込まれるのですが、大変珍しいものを修理しましたので紹介します。なんと、紙しばいの木枠です。

持ち運びができるようになっていて、しまうとこんな感じ。

この木枠、おもちゃではないけれど、幼稚園の先生が子供達に紙しばいを見せるときに使っているとのことなので、修理を引き受けました。今でも図書館に行けば、紙しばいはあるそうですが、この垂れ幕(緞帳)ある木枠を使ってやるのが良いとのこと。最初から紙しばいの絵が見えているのでなく、垂れ幕で隠しておいて、子供達に想像力を働かせワクワク感を持ってもらい、お話を始める時、垂れ幕をゆっくり引き上げるのだそうです。なんでも、知人経由で譲ってもらった木枠は30年前のものだそうです。

故障内容は、この重要な役割を果たす垂れ幕がスムーズに巻き上がらないとのことでした。構造は簡単なのですが、紐を引っ張ると、垂れ幕を巻き上げる芯の軸に巻き付いてしまいます。そこで、紐を横に引いても大丈夫なように、紐の向きを変えるヒートンの位置を変更しました。

あとは、色々微調整を行なってスムーズに垂れ幕を上げ下ろしできるようになりました(動画はこちら)。この木枠を使った紙しばい、子供達が楽しんでくれるといいな。

 

もう一つ、面白いおもちゃをご紹介。トミカなどのミニカーをくるくる走らせて楽しむ「やまみちドライブ」などの周回道路のセットでは、ミニカーを高い位置に引き上げるベルトコンベアがついています。このベルトコンベアは一般的にはモータ駆動ですが、今回持ち込まれた周回道路セットのベルトコンベア(白い坂)は、モーターの駆動ユニットがありません。えー、どうやって動かすのでしょう。

なんと、この周回路セットは、電池で動く赤いバスの動力を使ってベルトコンベアを動かすのでした。

赤いバスがある場所に来ると、後輪が道路下にあるローラを動かし、そのローラが回ることによって、ベルトコンベアを動かす仕組みでした。仕組みがわかったところで、やっと故障状況を調べてみると、バスが頑張ってローラーを回してもベルトコンベアがスムーズに動きませんでした。そこで、ベルトコンベアを取り外して分解してみます。

手動でベルトコンベアを回すダイアルを外し、中を見てみると、長いピニオンギヤが割れかかっていました。こんな長いピニオンギヤはないけれど、同じギヤを2つ使って修理しました。

修理が終わってバスを走らせてみると、一生懸命ローラを回し、ベルトコンベアを動かしています。面白い仕組みを考えたものだなぁと感心しました。