横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

カワイのミニピアノ

2017-09-16 20:00:23 | 活動の記録
今回、持ち込まれた子供用のミニピアノ、ロゴがKAWAIとかいていあります。カワイといえば、本格的な楽器メーカ。グランドピアノが有名ですよね。その有名な楽器メーカが子供用の玩具ピアノを作っているとは知りませんでした。


故障状況は鍵盤がいくつか折れてしまったとのこと。このミニピアノ、優しく鍵盤を下げただけでは良い音がなりません。いき良いよく鍵盤を弾かないと音が出ないので、遊んでいるうちに鍵盤が折れてしまったのでしょう。2本は折れているので、補修すれば良いのですが、1本は折れた鍵盤がなくなっているので、代用品を作らねばなりません。


と言うことで、白いプラを使って鍵盤を作成します。形は簡単ですが、精度よくつくらないと、音が綺麗に出ないので、微調整が難しいです。


なんとかなりました!


修理した後で、KAWAIさんのHPを見ると、ご自身で修理する方法とか、部品販売が出ていました。
とっても親切なメーカさんです。

KAWAIのミニピアノ
http://www.kawai.jp/product/c/toy/
KAWAIの修理情報
http://www2.kawai.co.jp/toy/faq.html#001

カシメとの戦い(パックマンゲーム)

2017-09-09 19:53:59 | ノウハウ集
今日9月9日は、菊名地区センターでの活動でした。ここは隔月で開催しているのですが、持ち込まれるおもちゃの数が多いのが特徴です。11人のドクターが参加しましたが、遊んでる暇もなく(おもちゃ修理自体が遊びと言われれば、それまでなのですが・・・)、色々なおもちゃがやってきました。

だいたい午後の終了時間が近づくと難題のおもちゃがやってくるのですが、お約束通りやってきました(笑)。
おもちゃはパックマンのゲームです。


このゲームは、スイッチを入れるとパックマンが回り出し、時々大きく口を開けます。ゲームに参加する4人は、コインを弾き飛ばしてパックマンの口に入れるというものです。故障状況はスイッチを入れても、パックマンが回らないという状況でした。コインを弾き飛ばすのは、バネですし、パックマンの口をモータが回しているだけですから、モータのブラシ故障か、ピニオンギヤの破損と簡単な修理と思って、パックマンをひっくり返してみると、さあ大変!。パックマンの口は、本体に貫通のシャフトで止められているのですが、そのシャフトが抜けないように、円錐状のカシメを圧入してあります。ご丁寧に、しっかりした鋼のカシメであり、シャフトをトンカチで叩いたぐらいではビクともしません。

ドクター数名で、あーしたらどうか、こーしたらどうかと知恵を出し、カシメを外す方法を考えました。抜くことはできないと判断し、シャフトの中心をドリルで穴を開け、その穴を広げていき、カシメのところまでシャフトを削ってしまうことにしました。


言うは易しですが、手持ちの限られた工具で行うのですから大変です。この写真から、苦労が伝わりますでしょうか。


なんとかシャフトが抜ければ、モータの動作を確認したところ、固着していただけでしたので、高めの電圧で回転を確認した後、組み付けておしまいです。
カシメとシャフトはどうしたかって? もう使えませんから、同等の長さのネジを入れ、ナットで締めて修理完了にしました。


いやはや、カシメには苦労しました。

新幹線は故障だらけ

2017-09-06 23:57:04 | 活動の記録
9月2日、神奈川地区センタでの新幹線修理記録です。

今回は予約は1件で地区センターの修理品が残り10件でした。台風も接近していて午前中は雨のため、飛び込みの方もなく、みんなでせっせと地区センターの修理品に励みました。

そんな中の一つに新幹線のおもちゃがやってきました。


屋根のボタンを押すと音が出てドアが閉まるおもちゃです。故障状況は、ドアの開閉も出来なく、屋根のボタンが変に傾いていて押せませんので音も出ません。まずは電池の確認で、ひっくり返すと電池ボックスのふたは見事に割れていて、ふたをセロハンテープで固定していました。電池ボックスのふたを開けると電池は液漏れ、電極も腐食状態です。壊れてから長いこと電池を入れたままだったのでしょうね。


新幹線を分解してみると屋根のボタンの下にある基板が見事に割れて、ボタンの位置もずれ、ドアのリンケージにも一部の部品が挟まっている状態でした。


仮設の電源で動作確認をしたところ基板の割れている部分は前照灯のLED部だけで、その他は正常に機能していることより基板を瞬間接着剤で固定しました。割れているLEDのパターンはICのすぐ近くでパターンをブリッジすることは出来ないために、基板上の何所からかとれないかと調べてみましたが適切な場所がなく断念しました。


ドアのリンケージに挟まっていた部品もとれて正常に開閉できることを確認してドアの開閉部は復旧し、電池の電極は交換して電池での動作確認もOK、電池ボックスのふたはプラリペアで復旧しました。なんだかんだと盛りだくさんの内容となりました。


午後には雨も上がり、青空も顔を出し風も少しおしとやかになって気持ち良く来週に望めそうです。

おおきな犬がやってきた!

2017-09-06 23:49:28 | 活動の記録
このおもちゃが持ち込まれた時、びっくりしました。子供達と一緒に、お父さんが犬のぬいぐるを背負ってきたのですが、とにかくでかい!本物の犬、中型犬ぐらいはあります。

音声認識(英語なんですが)で、お座りしたり、お手をしたり、子供にとっては、本物の犬のように可愛い相棒のようです。故障状況は、お座りすると、前足が体を支えられず、倒れてしまうとのこと。着ぐるみを剥がしてみれば、左足が曲がっているのと、右足が骨折していました。おもちゃドクター総動員で修理したので、写真をとっている余裕もなく、修理記録にならないのですが、1枚だけ、手術台(?)に仰向けになった犬を皆で修理している写真だけがありました。

ということで、修理記録というより、こんな修理もありますということで、記事にして見ました。
本当に大きな犬だったなぁ。

ミニカーの修理

2017-09-06 23:25:06 | 活動の記録
8月26日の篠原地区センタの記録です。

持ち込まれたミニカーは、懐かしいスーパーカー。このおもちゃを持ち込まれたママもお子さんも、車の名前はわからないけど、直して欲しいとのこと。おもちゃドクターは、子供の頃、スーパーカーに憧れた世代なので、見ただけで車名がわかっちゃうんだなぁ。そう、これはランボルギーニミウラなのです。かっこいいなぁ。


プルバックすると、ゼンマイが巻かれ、手を話すと前に進むおもちゃなのですが、動かないとのこと。よく見てみると、車軸が曲がっていますね。


プラスチックのホイールを車軸から外したいのですが、なかなかはずれません。ホイールがはまっている車軸の部分に、滑り止め加工※がしてあり、抜けないのです。無理をすると、柔らかいホイールが壊れそうです。こんな時は、車軸から引っ張るのではなく、車軸を固定してホイールを前後の回転方向に揺すって見ます。すると簡単に抜けました。車軸を見てみると、案の定、曲がってます。
※ローレット加工、細かい凹凸状の加工


数mmの部分だけなので、治すにも力が必要です。なんかいい方法がないかなと相談していると、あるドクターがいいものを貸してくれました。丁度、車軸の入る穴の空いた、定盤を貸してくました。なんで、こんなぴったりのものを持っているのでしょうね。とっても助かりました。


ランボルギーニミウラは、元気よく走るようになりました。めでたしめでたし。