横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

クレーンゲームの修理(師岡コミュニティハウス)

2024-08-14 18:41:26 | 活動の記録

暑い日が続きますね。8月10日はトレッサ横浜の中にある、師岡コミュニティハウスで活動しました。

この日、10件近いおもちゃを修理しました。ちょっと難しかったのが、このクレーンゲーム。

ゲームセンターにあるUFOキャッチャーとか呼ばれているものと同じです。レバーが3つあり、X軸(左右)、Y軸(手前から奥)、Z軸(バケットの上下)にクレーンを操作できます。故障状況はクレーンのバケットがうまく上げ下げできないとのこと。やってみると、確かにX軸、Y軸は問題なく動きますが、Z軸はチェーンが途中で止まってしまいます。クレーンゲームは、3軸それぞれにモーターユニットがあり、精密に組み合わさってます。Z軸のモータユニットだけ分解することはできず、全部バラしてみないとなりません。覚悟を決めて、分解開始です。

まず、天井を外してモータユニットを取り出します。

次にZ軸のモーターユニットが出てくるまで分解していきます。

ここでZ軸のレバーを操作して、どこかが空回りしているのか確認してみました。モータの軸についているウォームギヤが空回りしていると思いましたが、問題ありません。チェーンを引き上げて途中まで行くと、モーターは回っていますが、チェーンは引き上がりません。プーリーも問題なし。なぜだろう???

モーターユニットを分解してみると、いくつかのギヤで減速していますが、変わった二段平ギヤがあることに気がつきました。小さな平ギヤと大きな平ギヤの間に、茶色の薄い布があります。これは、負荷がかかるとスリップするクラッチ付きの二段平ギヤなのでした。モータユニットの中は白いシリコングリスでベタベタですが、このクラッチ部分にもシリコングリスが入り込み、早めにクラッチ動作が始まっていることがわかりました。

修理としては、バネを押し下げ、アルコールでクラッチ部分を清掃しました。原因は対処できましたが、クレーンゲームの難しいところは、組み上げが厄介なことです。案の定、バケットがうまく開いて景品を掴み、上下するまでには何回も組み立て・分解を繰り返しました。それでも、修理したクレーンゲームを取りに来た母子が喜んでくれたので、ホッとしました。

他のおもちゃとしては、タッチして音や音楽が鳴るおもちゃは、中のスピーカー配線が断瀬していました。

また、子供の乗る自動車は、ハンドル部分に3つのボタンがあり、それぞれ音が鳴るのですが、二つがならないとのこと。一つは鳴るので、スピーカーはOKなはず。調べてみると、ボタン下にあるマイクロスイッチが壊れていました。

どのおもちゃも治って、子供たちのところへ帰ってよかったです。