こまちのさすけね亭

ひだまりを 拾って歩く お年寄り

『こっぱみじん』

2014-12-18 | 徒然日記
『こっぱみじん』(2013年)

監督:田尻裕司

脚本:西田直子

出演:我妻三輪子、中村無何有、小林竜樹、今村美乃 他

評価:★★★★★

上映後に舞台挨拶があるということで、12/15に桜井薬局セントラルホールに観に行ってきました。

月曜日でやる気なくて行くか迷いましたが、すごく良い作品でした!

見終わって満たされた気持ちになったし、いろいろ考えさせられる深い作品でもありました。

BGMが一切なく、最後もバッと終わって潔いです。

舞台挨拶には、ヒロイン楓の片思いの相手・拓也役の中村さんと田尻監督がいらっしゃいました。

中村さんは実物の方が雰囲気あって素敵でした。

テンション低い役なので台詞棒読みギリギリで、でも動作はリアルで印象に残る演技でした。

拓也が片思いしている隆太(楓の兄)の婚約者に子供ができたとわかったときの、引きずるような歩き方。

あれ、すっごいわかります。

失恋して打ちのめされて歩くのもやっと、っていう経験誰でもありますよね。

うまくいくはずのない片思いだけれどなんか幸せ、というのを嘘っぽくなく表現したかったそうですが、まあそれは伝わってきました。

理解しました。

ただ、片思いの相手がゲイということなので、それはちょっとずるいのではないかと。

異性愛者×異性愛者では成り立たないんじゃないかなぁ。

好きな人にどうしても振り向いてもらえなくて、いっそゲイだったら諦めもつくのに、と考える女性は少なくないと思うのです。

田尻監督も中村さんも妻子があるようで子供がまだ幼く、可愛くて仕方ないと言っていました。

結局、普通に、普通の幸せを手に入れている!

できれば、独身で子供のいない出演者にも来ていただき、ノロケなしのお話も聞いてみたかったです。

男性は子供を産まないので、可愛い、とかしか言いようがないと思います。

主演の我妻さんか今村さんも舞台挨拶に来てほしかった~。

居場所をみつけて幸せのただなかにある人だけの舞台挨拶は、作品の説得力を若干下げているように感じました。

ただ純粋にそう感じただけで、舞台挨拶も含め作品には非常に満足したので、パンフを買ってサインしてもらい、ほくほくしながら帰路に就いたのでした。