今朝4時の早起きをして、浅田真央選手のショートプログラムを見ました。浅田選手の二人前に起きましたが、この時点でキム・ヨナが74点台の高得点でトップ、コストナーも74点台で2位でした。意外なことに優勝候補に躍り出ていたリプニツカヤは65点台と出遅れたようです。そして、真央ちゃんの直前が地元ロシアの17歳ソトニコワです。あまり繊細な演技とは思えませんでしたが、ノーミスでやはり74点台を出し、2位に躍り出ました。ものすごくハイレベルな戦いです。
ソトニコワがキス&クライで得点を待つ間に、浅田選手がリンクに出てきましたが、ものすごく硬い表情です。ソチに入ってからのインタビューでも、非常に硬い表情で、ずっと嫌な予感がしていました。そこに団体戦での不振が追い打ちをかけました。ますます、嫌な感じが高まりました。
すると、嫌な予感が当ってしまいました。冒頭のトリプルアクセルは、飛んだと思った瞬間、エッジが引っかかったのか無念の転倒。その後の3回転は飛んだと思いましたが、回転不足を取られてしまったようです。そして、その次のコンビネーションジャンプは、抜けて単独の2回転になってしまいました。
当然、演技後に笑顔はなく、呆然とした表情であいさつをし、キス&クライでは形式的に手を振ってはみたものの、表情は落胆がありありと見てとれました。すがるようにTV画面を見つめましたが、奇跡が起きるはずもなく、何と55点台で16位に沈みました。というか、16位というのは、あとで知ったことで、点を見た瞬間にTVを消したからです。
こんな浅田選手は見たくなかったですね。もちろん、一番落胆しているのは、浅田選手に相違ありません。この4年間、バンクーバーの借りを返すために苦しい練習を積んできたのですから。
原因は、いろいろあるのでしょう。団体戦に続き、地元選手の後で騒然としな中での演技ということもあったでしょう。タチアナ元コーチは、練習のしすぎを指摘しているようですが、それもあるでしょう。しかし、練習をしすぎた原因は、プレッシャーだったのではないかと思います。
羽生結弦選手が、非常に自分の感情を自覚的に語ろうとすることで、プレッシャーを客観的に眺め、飼いならそうとしているように感じましたが、浅田選手はこの4年間技術を磨くことに専心してきましたが、気持ちをコントロールすることは、十分ではなかったのではないかと思います。敵は、ライバル選手ではなく、自分自身だったのではないでしょうか。
もともと、浅田選手は、ライバルとの戦いよりも、自分自身が納得できる演技をすることを目標にしてきたと思います。浅田選手を見るファンの我々も金メダルを取ってほしいとは思いながら、それよりも、浅田選手が納得のいく演技をして、笑顔で五輪を終えることを望んでいたはずです。SP16位でメダルの可能性はかなり低くなりました。もうプレッシャーは無縁です。フリーでは、開き直って、伸び伸びと、真央ちゃんらしいスケートをしてほしいですね。そして、順位など関係なく、人々を魅了してきた、真央ちゃんの笑顔を見せてほしいと思います。
がんばれ!真央ちゃん!