※ネタばれ感想になります。
途中にゲーム内画像が含まれていますので、未プレイの方はご注意下さい。
【お願い】
基本的にゲームに関しましては思ったままの感想を書き連ねていますので、十人十色、千差万別の感想の一つだと思ってご覧下さい。
<真相ルート/真井知己ED>
4人をクリアした事で、最後の扉<琥珀の扉>が選べるようになりました。
ステータス画面にも知己が表示されました。

自分と同じ懐中時計を知己が持っている事に、ヒロインは驚きます。

…他の攻略キャラルートでも知己は時計くらい見ただろうと思うけど、初めて目にする描写が流石、真相ルートだと思いました。( ^ω^ )
ヒロインがスイートクラウンになる為に、知己が専属として協力する事になります。
知己は5年前に森で倒れていた所を、現在の両親に助けられたのだと明かします。
それ以前の記憶は失われていて、何も思い出せないという事です。
…って、思いっきりヒロインの弟フラグじゃないですかーっ!
ヒロインの弟、知也の懐中時計の内側には、ヒロインの時計と判別を付ける為に「知」という文字が刻まれていました。
同じ物を知己の懐中時計に見付けたヒロインは、知己が5年前に行方不明になった知也ではないかと告げます。
すると、知己は戸惑いながらもヒロインの為に暫く姉弟のように振舞う事を提案してきます。

ヒロインの弟として接するようになると、知己は自分が彼女に仲間意識以上の特別な想いを抱いていた事を自覚し始めます。
それと同時に、幼い頃のヒロインと知也の夢を良く見るようになり、彼が姉以上の存在としてヒロインを想っていた事を知り戸惑いを覚えます。
どちらにしろ自分は彼女とは結ばれない運命なのではないかと苦悩し始めます。
…うおぉっー!
もしかして、真相=知己ルートは禁断の愛がテーマですかっ!
姉弟は結婚出来ないと知らなかった幼い頃、いつも一緒にいたヒロインと知也は大人になったら結婚しようと無邪気に誓い合っていました。
そして、スイートクラウンの城に迷い込み、彼と既に会っていた事を知己は夢で知ります。
その後、ヒロインと一緒に作って食べたクッキーが原因でスイートクラウンの力を発現した「知也」と、オフレンダ達の解放を条件としたかくれんぼをする事になります。
結局、逃げ切る事は出来ず、オフレンダ全員が菓子にされたヒロインは絶望します。
ヒロインは夢で5年前の真実を知ります。
姉への歪んだ愛に耐えられなくなっていた知也はヒロインを誘い、スイートクラウンの城を目指し夜の森を進みました。
しかし、ヒロインに拒絶され絶望した知也は、辿り着いた城で彼女を助ける代わりに菓子にされてしまいます。
スイートクラウンが一口齧ると、彼の姉への執着愛が毒となっていて、とても食べられたものではありませんでした。
菓子のまま城の外に捨てられた知也は暫くすると人の姿に戻りましたが、過去の記憶は失っていました。
そして、スイートクラウンの中に毒は残り、ヒロインへの執着が生まれたのでした。
すっかり変わってしまったと思った知也でしたが、「知己」としての人格も失われてはおらず、ヒロインを城から出す為に自らを犠牲としスイートクラウンを消滅させようとします。
どうしても「彼」を失いたくないヒロインは自喰の力を使い、「真井知己さんが仕合わせになれる世界を」と願うのでした。
――3週間後。
暫くの間、知己は行方不明となっていましたが、不思議な事にその期間の事は何も覚えていませんでした。
友人達と遊びに来た遊園地で1人の女の子とすれ違った瞬間、自分でも理由の分からない涙を流すのでした。

…って、えええー!
これが真相ルートのED!?
確かに知己は「真井知己」としての元の生活には戻りましたが、逆にヒロインが自喰の影響で記憶喪失になってしまうというのが素直にハッピーエンドとはいえなくて切ない…。
だって、これから先を考えてもヒロインと知己が結ばれる事は決してないのですから…。(´;ω;`)
真相ルートをプレイする前は、知己は菓子人形か、もしくは知也と良く似た人物だったけど別人で、最後はヒロインと結ばれてハッピーエンドになるのでは…と予想していただけに複雑なEDでした…。
ちなみにこちらのEDは、失われた記憶を探すヒロインとクランとラズ以外は全員、ヒロインが願った「真井知己さんが仕合わせになれる世界」で幸せに生きています。
まあ、真相ルートが必ずしもハッピーエンドになるとは限らないという教訓でしょうか…。
そういえば、本編内でもスイートクラウンが「誰もが仕合わせになれる結末なんて存在しない」みたいな事を言っているので、これに当て嵌まる結末なのかもしれません。
この切なさは、『ソラユメ』と重なりました…。
あ、ですが、真相ルート用の特別なエンディングが用意されていたのは良かったです!
紙芝居風のエンディングを見ながら、改めて『ヘンゼルとグレーテル』を意識してる部分もあるのかなと思いました。
真相ルートのプレイ時間は、約6時間でした。
<総評>
~ストーリー~
ダークメルヘンという事で、プレイ前からシリアスなストーリーだという事は分かっていたつもりなのですが、それでもヒロインの暗く答えの出ない独白を延々と読み続けるのは苦行でした…。(^_^;)
序盤や個人ルートの盛り上がる中盤迄はヒロインの面倒な性格もあり中だるみしやすいですが、先が気になりながら読み進められたのでストーリーは面白かったのだと思います。
ただ、攻略キャラによってストーリーに差があったように感じられたのは残念でした。
~キャラ~
キャラ絵が個人的にあまり萌えられないので、残念ながらキャラ萌えは出来ませんでしたが、大好きな高橋広樹さん声の旺一郎はパッケージイラストやスタート画面でヒロインとメインで描かれているだけあり格好良かったです!
旺一郎ルートの深愛グッドEDがお気に入りです。
結局、外人さんだったグラナダはどういう経緯で「古橋旺一郎」と名乗り始めたのか明かされなかったような…?
もしかしてフルコンプしたり、おまけを全部見れば分かったの??
~BGM~
バロック風(?)の重厚な曲があったりと、音楽はどれも綺麗でした。
特に、ヒロインの持つ懐中時計のオルゴール曲は作品のメインテーマ曲であろうと思えるくらい、1番印象強かったです。

バッドEDをいくつか回収していないので特典映像は見られませんでしたが、以上で『SWEET CROWN(スイートクラウン)~午前三時のオカシな道化師~』のプレイは終了です。
プレイ期間は、2015/7/18~7/20、7/28、8/12~8/19の12日間、総プレイ時間は約46時間でした。