ブリットの休日

大好きな映画や小説の感想や日々の他愛ない話と、
聴神経腫瘍と診断された私の治療記録。

新庄村の「がいせん桜」を観に行く

2015年04月15日 | おでかけ

 

 急に一日休みが取れ、さて今日は何をしようかと考えた。

そういえばどこかまだ桜が咲いてるとこはないかなあ、なんてダメもとで調べてみると、なんと今満開だという場所を発見。

そこが新庄村のがいせん桜。

なんでも旧出雲街道の宿場として栄えた新庄宿の街道の両側に、日露戦争の戦勝を記念して桜が植えられたとのこと。

天気もあまりよくなく、通勤途中などで目に入る桜の木の様子から、ネットでは満開とか書いてるけど、多分もう散ってるだろうなあなんて思いながらも、とりあえずあまり期待せず出かけることにする。

 車で走ること約2時間余り、近づいてくると、平日だがたくさんの車が駐車しているのが遠目でも見えてくる。

こんな遠くまで、やっぱりみんな来ちゃうんだよねえ、なんてぼやきながら、その駐車場に車を停める。

そしてその並んだ車の奥で、桜色に染まった通りに向かって歩き出す。

来る途中雨がぽつぽつと降ってたりしていたが、どうやら大丈夫のようだ。たくさんの人並みの両側に、さすがに散り始めのようだが、見事な桜並木が広がる。

やっぱり私も日本人だわ、なんてワクワクしながら桜の木を見上げ、高ぶる気持ちを抑え、ゆっくりゆっくりと歩いていく。

予想以上の人の群れに、これは土日だったらえらいことになってただろうな、なんてやっぱりどこへ行くにも平日に限ると、今日休めたことに感謝する。

齢を重ねるにつれ、わざわざ人ごみの中に行くことはないだろうという心の声に、抗いがたくなってきている私は、とにかく土日は出不精である。

 通りの真ん中あたりにある、昔脇本陣として使われていた木代邸の中を探索する。

土間を入ってすぐ右手に、チラシみたいなものを並べたテーブルの奥に座っていたおじいちゃんに、「勝手に入っちゃっていいんですか」と声を掛けると、「あっ、いいですよ、部屋に上がってもいいですよ」と答えてくれた。

見ると左手に広い畳部屋があり、みんな遠慮しているらしく誰も部屋には上がっていなかったが、ここは許可をいただいたんだからと、靴を脱ぎ上がりこむ。

黒光りする天井の梁、頭をぶつけてしまいそうな低い鴨居、囲炉裏のある座敷や風呂場を見てまわり、昔の大名行列で本陣に入れない侍たちが、ここで休んでいたんだろうなあ、なんて思いを馳せさせる面影は、歴史好きに至福のひとときを与えてくれた。

帰りの車の中、頭の中はなぜかずっと「猫侍」のテーマソングが流れていた。

テレビの見過ぎだろう(^^;)