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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:7月24日の日経『小選挙区制に再考論』の是非

2024年09月01日 10時54分46秒 | 社会全般
7月24日の日経に『小選挙区制に再考論』と云うタイトルの記事があった。これは良い議論である。日本人には白か黒を選ぶ様な小選挙区制は合わないので、是非この議論を進め、中選挙区制に戻して頂きたい。しかし一度決めた事を中々変えられない日本人、変えられるだろうか?

残念ながら、殆どの日本人は政治的な思想(イデオロギー)を持っていない。日本は何千年もの間、比較的安全な国であり、外敵からの侵略も殆ど無かった。そして”天皇”と云う私利私欲の無い存在も、大きく影響している。その様な環境下で長年生活してきた我々日本人は、何となく狭い範囲内でのグループ(派閥)を作り、その中で優位な立場になる事を何百年も考えて来た。その様な民族が、思想をベースとした白か黒を決める様な小選挙区制は、全く適切でない制度である。

この小選挙区制は、30年程前に制定された制度だが、もういい加減に、この制度の問題点にきが付いて欲しい。いや、もしかしたら気が付いているが、一度決めたら変えられない我々日本人の欠点が足かせになっているのかも知れない。

この記事には、「政治の信頼回復へ与野党議論」とあるが、もし『小選挙区制に再考論』が信頼回復の目的であれば、信頼回復に向けた方向が間違っているし、これでは信頼が回復する事は有り得ないだろう。その理由は、政治家は国民の代表であり、有権者のレベルに合った候補者しか出てこないからである。信頼を回復するには、有権者自体が賢くなり、厳しい目を持たなければ、政治家の嘘や誤魔化し、そしてマスメディアの嘘や偏向報道に気が付く事はない。若い人には分からない感覚だろうが、未だに”水戸黄門”が出てこないと良くならない社会まだと、世の中は変わらないし、良くならない。

選挙制度の話しに戻るが、中選挙区制と云っても、昔の様な5人区は多すぎる。せいぜい、2~3人区程度とし、議員数も若干減らすベキであろう。

そして参議院の選出方法も少し変える必要はないだろうか?個人的な意見として、社会である程度の立場や経験を持つ人に限定し、衆議院と違う能力・経験を持った人達に政治家になって欲しい。そしてこちらの方は小選挙区ではなく、都道府県単位の中選挙区制または全国区の様な形が良いのではないだろうか。その際、議員の報酬制度も見直す必要がある。何故なら、政治家は半分ボランティア活動の様なモノであり、極端だが無償に近い報酬でも行える様な人が、政治家になるべきであろう。今の政治家の殆どは、利権や生活の糧として働いている。その為、長いモノに巻かれている政治家が殆どである事が、今の日本の政治の一番の問題であろう。
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