業務&ITコンサルタントのひとり言

コンサルティング活動を通じて感じることを勝手気ままに記載

壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:銀座で299円の弁当

2023年10月22日 09時44分50秒 | 社会全般
先週だったか、銀座で299円のお弁当が発売され始めた事が話題になった。299円のお弁当自体はそれ程珍しい事ではないが、東京の一等地である銀座と言う事で話題になった。

299円でお弁当を食べられると言う事は、40年前と同じか、むしろ安いと言え、これは異常としか良い様がない。昨日出版した本にも書いているが、日本人はコスト削減に邁進している。これは様々な努力の賜物であり、努力と工夫の結果ではあるが、そこに問題がある。

安く出来ている理由は、人件費と調達費を抑制しているからであって、製造の工夫によるコスト削減は随分前に行きついた感がある。その為、人件費であるパート従業員の給料を抑制する事でコスト削減を実現しているのである。そしてお弁当を作っているパート従業員だけでなく、調達先でも安価なパート従業員によって成り立っている。そこに問題がある。その結果、日本全体が苦しみ、先進国の中で最も物価の安い国に成り下がってしまった。

最近になって、漸く少しずつ給料が上がってきているが、まだまだ不十分である。299円のお弁当を出して喜んでいる企業などが発想を転換し、調達先も含めた従業員の給料を削ってまでコストを削減する事は”悪い事”と認識する時が来ている。安いモノを売る事が是ではなく、従業員の幸せも考える事が企業活動において必要な事である事を理解し、行動する必要がある。
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