【Slow life with flowers 】
〜花と暮らすNY的スローライフ〜
“ガラス器にチューリップの投げ入れ”
ビデオ撮影の仕事を終えて
ニューヨークから戻ってきたら、
両手いっぱいの買い物袋にまぎれて
色とりどりのチューリップが2束。
あらたまって手渡すこともなく、
言葉もいらない。
日常遣いの花のごとくそっけない。
けれど、それだけで気持ちは伝わるもの。
男性が花を買う時
つい構えてしまいがちだったり、
特別な意味合いがこもってしまうと
思い込み、気合いが入るか
照れくさくて気おくれしてしまうか。
そんなことが多そうだけれど、
別に特別な日のためだけに勇気出して
思いきって買ってもらわなくても
豪華なラッピングや
ハイセンスなものでなくても
無造作に束ねられたスーパーや
ファーマシーの片隅に置かれた花で
充分に素敵だ。
バサッとキッチンテーブルに置かれたまま
冷蔵庫や冷凍庫に食料品をしまい込むと、
すぐにガラスの器に水を入れて
20本のチューリップだけを
葉を落としながらそっと挿していく。
チューリップをデザインする時の
魅力のひとつは、なんといっても
茎の表情の豊かさと自由さ。
器からこぼれるように枝垂れていき
そして花首をちょっと持ち上げる。
知らないと元気がないように思ってしまうが
これでしっかりと水が上がっている。
↑影もデザインのひとつ
それから、品種にもよるが花びらが
開閉したり茎が翌日には動いていたりして
まさに命そのものを感じることができる花。
色も豊富で、子どもの頃によく描いた
典型的なカタチからユリ咲き、八重咲き、
パーロット咲き、フリンジ咲きと
これまたさまざまで奥が深い。
他の素材をプラスしようかと
思ったりしたけれど
今回は一種の投げ入れで。
ペンシルベニアのカントリーハウスあたりは4月は雨の季節。
「4月の雨が6月の花を咲かせる」という
言葉があるように、6月からの
花咲く季節のために今はたっぷりと
大地を潤して。
来月、南からまたハミングバードが
戻ってくるのが待ち遠しい。
今年もカントリーハウスの周りの花たちで日々を彩る暮らしの始まり♪
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