【カウアイ島の朝食】
旅での楽しみのひとつは、ビュッフェスタイルの朝食。
その場で焼いてくれるパンケーキやワッフルがあれば
飛び上がりたいほど嬉しくなってしまう。
あつあつに溶けていくバターと
たっぷりのメープルシロップ。
そして、具をチョイスできるオムレツ。
チーズとトマトとオニオン、ハムなどを選んで
手際よく、でもじっくりと焼いてくれる。
どちらも焼き上がる時間を待つのも楽しみのひとつ。
フルーツやヨーグルトと、
ミルクと砂糖をいれた温かいコーヒーがあれば、
あ~、今回もいい旅だった♪という幸せな思いに
どっぷりと浸りながら贅沢な気分に包まれる。
ランチもディナーもビュッフェは日常生活でもあるけれど、
朝の光の中で、ゆったりと食べるブレックファーストこそ
旅の醍醐味なのである。
アメリカの食事は一般的にジャンクフードのイメージで
すこぶる評判が悪いが、朝食はアメリカンスタイルにかぎる。
**************************
数年前にイタリアを旅したときに、
ホテルの朝食はすべて「コールドブレックファースト」だった。
その名の通り「冷えた朝ごはん」なのである。
パンも、ハムも、チーズもサラダもしっかり冷えていて
コーヒー以外はどれひとつとして温かい食べ物がないのだ。
フィレンツェもソレントもローマも。
ソレントにただひとつ置いてあったトースターを
見つけたときは、すかさずパンを並べ温かくなるのを見守った。
またネーミングからしても、そのものズバリすぎる。
冷え冷えとしたイメージが湧いてきて、どのホテルでも
またここでもコールド?・・・と思うとだんだん寒くなってくる。
季節が真夏で本当によかった。
体の芯まで冷えた訳ではないし、まあ、よしとしよう。
**************************
そんな私が、日々を過ごす中で知らず知らずのうちに
欠かさず作っているのが、旬の野菜料理である。
ちょうど今頃の、春には「ふきのとう味噌」
生の“ふきのとう”をこまかくきざんで、
お味噌にみりん、お酒、砂糖を加えさっと火を通して、
“ふきのとう”をあえるだけなのだが、
ほろ苦い香りが春らしくて、自慢の一品である。
ご飯にのせたり、お茶づけにしたり。
日本酒の肴にもぴったりなのだそうだが、残念ながら
飲めないので、もっぱらおかずとして楽しんでいる。
そして、ゴールデンウィークあたりになると
「そらまめ」が八百屋さんに並びはじめる。
もうすぐ夏だな~、と思いながら塩茹でをして
ビールと一緒に味わう初夏の味である。
できれば、まだ太陽が少し残る時間帯がいい。
旅の朝食に匹敵するぐらいの“非日常気分”になる。
秋になると、「菊の花びらのおひたし」
華やかな彩りと繊細な食感が、豊かな気持ちを広げてくれる。
少しずつ冷えて込んでいく空気とともに、
実りの秋を満喫できる料理の一つである。
**************************
ある日、母に「自分の分だけなのにまめに手を抜かずに
きちっと作るわね~」と言われてはたと気がついた。
そういえば息子はまったく手をつけないが、
いつの頃からか自分のためだけに、自分で作っていた。
日本ならではの季節感を楽しむと、
毎日の生活にほんの少しの豊かさと潤いが
生まれるような気がする。
期間限定の旬の食材は、まるで朝の光の中の
アメリカンブレックファーストのように
“非日常気分”にひたれる
幸せアイテムのひとつなのである
旅での楽しみのひとつは、ビュッフェスタイルの朝食。
その場で焼いてくれるパンケーキやワッフルがあれば
飛び上がりたいほど嬉しくなってしまう。
あつあつに溶けていくバターと
たっぷりのメープルシロップ。
そして、具をチョイスできるオムレツ。
チーズとトマトとオニオン、ハムなどを選んで
手際よく、でもじっくりと焼いてくれる。
どちらも焼き上がる時間を待つのも楽しみのひとつ。
フルーツやヨーグルトと、
ミルクと砂糖をいれた温かいコーヒーがあれば、
あ~、今回もいい旅だった♪という幸せな思いに
どっぷりと浸りながら贅沢な気分に包まれる。
ランチもディナーもビュッフェは日常生活でもあるけれど、
朝の光の中で、ゆったりと食べるブレックファーストこそ
旅の醍醐味なのである。
アメリカの食事は一般的にジャンクフードのイメージで
すこぶる評判が悪いが、朝食はアメリカンスタイルにかぎる。
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数年前にイタリアを旅したときに、
ホテルの朝食はすべて「コールドブレックファースト」だった。
その名の通り「冷えた朝ごはん」なのである。
パンも、ハムも、チーズもサラダもしっかり冷えていて
コーヒー以外はどれひとつとして温かい食べ物がないのだ。
フィレンツェもソレントもローマも。
ソレントにただひとつ置いてあったトースターを
見つけたときは、すかさずパンを並べ温かくなるのを見守った。
またネーミングからしても、そのものズバリすぎる。
冷え冷えとしたイメージが湧いてきて、どのホテルでも
またここでもコールド?・・・と思うとだんだん寒くなってくる。
季節が真夏で本当によかった。
体の芯まで冷えた訳ではないし、まあ、よしとしよう。
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そんな私が、日々を過ごす中で知らず知らずのうちに
欠かさず作っているのが、旬の野菜料理である。
ちょうど今頃の、春には「ふきのとう味噌」
生の“ふきのとう”をこまかくきざんで、
お味噌にみりん、お酒、砂糖を加えさっと火を通して、
“ふきのとう”をあえるだけなのだが、
ほろ苦い香りが春らしくて、自慢の一品である。
ご飯にのせたり、お茶づけにしたり。
日本酒の肴にもぴったりなのだそうだが、残念ながら
飲めないので、もっぱらおかずとして楽しんでいる。
そして、ゴールデンウィークあたりになると
「そらまめ」が八百屋さんに並びはじめる。
もうすぐ夏だな~、と思いながら塩茹でをして
ビールと一緒に味わう初夏の味である。
できれば、まだ太陽が少し残る時間帯がいい。
旅の朝食に匹敵するぐらいの“非日常気分”になる。
秋になると、「菊の花びらのおひたし」
華やかな彩りと繊細な食感が、豊かな気持ちを広げてくれる。
少しずつ冷えて込んでいく空気とともに、
実りの秋を満喫できる料理の一つである。
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ある日、母に「自分の分だけなのにまめに手を抜かずに
きちっと作るわね~」と言われてはたと気がついた。
そういえば息子はまったく手をつけないが、
いつの頃からか自分のためだけに、自分で作っていた。
日本ならではの季節感を楽しむと、
毎日の生活にほんの少しの豊かさと潤いが
生まれるような気がする。
期間限定の旬の食材は、まるで朝の光の中の
アメリカンブレックファーストのように
“非日常気分”にひたれる
幸せアイテムのひとつなのである