ある時期になると見かける
この“玉ようかん”みたいなのは
なんなんだろう?とずっと思っていた。
玉ようかんは爪楊枝でプチッとすると
ゴム風船に詰められたまん丸いようかんが
ツルンと出てくる懐かしの和菓子。
大きさもツヤもちょうどそんなサイズ。
でもフルーツ売り場だから
果物の一種に間違いない。けれど、
これがいったいなんなのか…
ブドウにしては大きいし、第一、房がついてない。
プラムの一種だろうか?
それとも山査子(サンザシ)とか?
まだ知らない未知なるフルーツか?
気がついたらNYに来て7年目を迎えるが、
まだまだ知らない食材や、
見たことあるけれどどうやって
調理していいのかわからないモノがたくさんある。
さすがメルティングポット、
ここで暮らす人種や民族たちの胃袋を満たす
食べ物が世界から集まっている街。
その膨大なる幅の広さは
他に類を見ないのではないかと思うほどの
“世界の台所”だ。
マンハッタンのチャイナタウン に健診に行くけど、
なんか買い物する?と言うので、
しばらく迷ったがやっぱりあの活気あふれるマーケットで
新鮮な野菜や果物を買いたい!と
思いついていくことにした。
1番のお目当ては、ゴーヤ。
日本在住の友人が手作りのゴーヤチャンプルをアップしているのを見つけて、
ナニコレ?食べてみたい!と数日前に
見せてきたのが始まり。
ゴーヤはこの辺りでは見かけないけど、
確かコリアンスーパーにあったかな?
きっとチャイニーズスーパーにも
あるに違いない、と思ったからだ。
でも結局、何軒探しても見つからず
「白苦瓜」と漢字で書いてあった
ずんぐり太くて真っ白なモノを試しに
2つ買うことにした。
そして、この玉ようかんもどき。
あー、いったいコレはなんだろう?
深まる謎。量り売りでむき出しで
山積みになっているので
ひとつつまんで手に持つ勇気もなく
眺めていたが、黒マジックで書かれた
段ボールの切れ端に「Italian Grapes 」
イタリアングレープと書かれた文字を
見つけた。なんと!やっぱりブドウ?
しかもイタリアの?
そして別のスーパーマーケットで
赤いネットに入ったものを見つけたので
鼻を近づけてみると
巨峰のような甘い香りがした。
大好きな巨峰、こっちで食べたことない。
迷わず買い物カゴに入れ
家に帰ってさっそく食べてみた。
皮が硬くて分厚い。でも、味は
巨峰とナイアガラを合わせたような
フレッシュで、芳醇な香りが
口いっぱいに広がっていく。
おーいし〜❣️と思わず叫んだ。
キッチンにやってきたLeo が何これ?と
言いながら一粒皮のまま口にほうりこんだ。
うわぁー!これはアンクル(おじさん)が
子どもの頃に庭で育てていた味と
おんなじ!懐かしい!と大感激。
斜め前に住んでいたおじさんが庭で
ブドウを育てていて、子どもながらに
ウチにもあったらいいのに、とうらやましく思っていたのだという。
さすが、イタリアングレープというだけあって、本当にイタリアンファミリーたちがずっと昔から食べていたのだと思うとそれもまた感激してしまう。
こんなに分厚いから皮をむきたくなってしまうが、
この酸味と中身が合わさっての味なんだよ、
皮に栄養があるんだよ、というので
ここは郷に従い皮付きのまま食べることにしよう。
それにしても、このブドウは
とにかく香り高くジューシーで
ピカイチな美味しさである。
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