奉納 花の旅仕度。
花を始めて今年で30年という節目。
よくぞ30年もの間、一度も休むことなく、
飽きることなく続けてきたもんだ。とつくづく思う。
もう辞めたい、って思ったことが
なかったわけではないけれど、それよりも
私には花がある。
っていう気持ちのほうが強かったのかも。
ずっとずっと花に支えられてきた。
私の芯となってくれていた。
かといってこの30年間、全力投球で花に
集中していたわけではないし、忙しさのあまり
二の次、三の次くらいになっていたことも多々あり。
それでもずっと続けてきたのは
やっぱりお花が大好きだったから。
そして、素晴らしい恩師たちに恵まれ、
素敵な花のお仲間がたくさん、
今もそう。たくさんいるから。
花を純粋に楽しめるようになったのは、
ようやくここ数年のこと。ここ5~6年くらいだろうか。
フラワーデザインスクールに在籍しているから、
というのもあるからだろうか、
いいデザインを生み出したい、という気持ちのほうが大きくて
デザインのことばかり考えて
1人勝手に苦しんでいた時期もあり。
周囲にはそんな風に見えなかった、と言われるけれど。
清水先生は、湧き出てくるのかと思ってた~!なんて。
けれど、湯水のごとくは湧き上がるはずもなく、
かってにプレッシャーをみずからに与えていたことに、
いつとはなく気がついて、
1人勝手に肩の荷を降ろしたところで、周囲の反応も別になく。
結局はいろんなことは自分で作り上げて、自らで解放していく。
そんな出来事の繰返しで、私たちは成長を重ねていくのかも。
紆余曲折を重ねつつ、あっという間の30年の感謝を込めて、
神々の地 高千穂にてお花を奉納させて頂くのはこの上ない幸せ。
数年前までこだわっていたデザインの力ではなく
花への想いと、ただひたすらの「有難う」の心を全身全霊で。
あさっての本番まで、どうか持ってね!
長旅、一緒によろしくお願いしますね。
作品展の時。 レッスンの時。出張セミナーやイベントなど
幾度となく花仕度をしてきたけれど、今日は特別。
感無量の気持ちが心から溢れて泣きそうになる。
選んだ花たちは、今日偶然の出会い。
山形から送って頂いているダリアを引き立てるための花選び。
ヨガして、ランチのあと、
お花屋さんを巡って手元にきたのはまだ青くて小さい「マメ柿」。
「矢羽ススキ」、純白の「スプレー菊」。
うちの玄関先のほんのり紅葉が始まった「南天」をひと枝。
カロライナジャスミンのツルは下の流れに使おう。
和紙やリボン、器などの資材も一緒に大移動。
東京・品川→熊本→阿蘇→高千穂・荒立神社までの西日本を縦断する旅。
先日、東日本縦断を終えた私にとっては、
まさにこの日本でのこれまでの集大成ともいうような
ひと区切りの気持ち。
そして、これから始まる新たな時間を、
しっかりと高千穂の地にて胸に刻んでこよう、祈りとともに。