捨てる神あれば、拾う神あり。
それがリアルなニューヨークの暮らし。
最近わが家に来た超お気に入りの素敵な花台。
これはスイス人の友だち、イブちゃんちのアパートメントの
地下のガベッジ(ゴミ箱、ゴミ置き場)から
拾ってきたもの。
一目見た瞬間、
Kaoru ちゃんコレいる?とイブちゃん。
いる!いる!
あ、じゃ持ってあがろ。
Kaoru ちゃんテイストだから。
あっという間に即決。
と今年の夏の話。
そして先日、サニーサイドにある
イブちゃんちにお泊りに行って
ブロンクスまで連れて帰って
ついにうちの子に♪
ん〜、見ればみるほどカワイイ💖
キレイに磨きながら、ようこそ!
今日からよろしくね!と声をかけて。
見渡してみると、家の中の家具は
すべてもらってきたモノか
どこかからの拾いモノ(笑)
新しさやゴージャスさはないけど
なんか雰囲気があってワタシは大好き。
素敵なおウチ♪とみなさんも言ってくれる。
ニューヨークではあちこちに
まだまだ使える家具や電化製品が捨ててあって
それを道ゆく人が吟味して
(ここポイント!けっしてゴミあさりではなく)
拾って帰るのはごくごく日常の光景。
特にマンションなどのビルディングの中は
ホコリをかぶるどころか捨てたてホヤホヤ
大きなタンスからチェスト、ソファー
ライト、電気鍋や洋服に靴。
時には新品らしきものやタグ付きのものまで。
ミッドタウンになると高級エリアなだけあって
さらにクオリティが高い。
引っ越しとなるとすべて丸ごと捨てる場合もあるらしく、
マリアもリオも同じくしょっちゅう
大モノを拾ってきては、
その品々を家で眺めて嬉しそう。
イブちゃんちにもセンスの良い
オシャレな鉄の間仕切りが増えていて
これガベッジにあったの。いいでしょ!
これでリビングに泊まる人もプライベートができるわ、と満足げに
さっそく私の眠るソファーベッドの横に設置。
いつだったかニューヨークの
日本語版フリーペーパーにも
4コマ漫画で書いてあった。
落ちているものなんでも欲しくなっちゃうけど、ルームメイトにもう置くところがないでしょ?と止められるそばから、
小さな女の子が箱ごと捨ててある
新品のゴルフボールを欲しがり
お父さんにキミはまだゴルフしないから
いらないでしょ?となだめられ
ゴルフするから〜!と泣き出す子どもを
引きずって通り過ぎる
ニューヨークあるあるなお話。
来たばかりの日本人たちは、
ちょっと恥ずかしい、とか、みっともない、と
ちゅうちょしてしまうことも多いけど
なんのためらいもなく
拾ってこれるようになったら
もう立派なニューヨーカー♪
(私はまだこっちの人たちに言われないと
勇気が出ない…)
そういえば、私自身も2年前に地下鉄で迷って
途方に暮れていた迷いネコ状態なのを拾われて
Traversa (トラベルサ)ファミリーの家に連れてこられたようなもんだしな〜(^^;;ゞ
どこかで一度終えた命も
またこうして新しい居場所ができる。
ニューヨークはそれがいともたやすく
なんてコトなくできちゃう場所。
明日はどうなるかわからない、
でもなんとかなったりする。
そんな未知数で予測不能なところが
また魅力のひとつ。
サニーサイドで一度捨てられた花台は
ブロンクスで新たな生活がスタートしている。
その上にはテキサスで買ってきてくれた
金色のキラキラが舞う「K」のおみやげも一緒に。