KAORU♪の「気ままなダイアリー」

KAORU♪が見つけたステキな風景、出会ったおもしろいできごと、おいしい料理などを“気が向いた時”にご紹介します。

☆ごはんマナーの常識

2005年11月11日 | KAORUの好きなものギャラリー
  【花ミズキの赤い実】

私の大好きなTHAI FOODレストラン、
タニキッチンのランチから戻ってきた
経理のMINAKOさんが開口一番に、
「お隣に座っていた人がね、チキンとバジル炒めを
かきまぜて食べるからビックリした~!
だって半熟目玉焼きもぐちゃぐちゃなんだもん。」
と驚いていた。

あ!タイの正しい食べ方だと思うよ、それ!と私は即座に答えた。
すっかり、私のブログでもお馴染みとなった、
タイ人のJUNEさん一家とのイタリア旅行で
パスタをいきなりスプーンとフォークでかきまぜ始めた。
すると、彼女の息子が「もうちゃんと混ざってるんだよ~。
ダメだよ、かきまぜたら!」と彼女を止め、
日本人のご主人と二人で「もう!タイ人と韓国人は
なんでもすぐ混ぜるんだから~」というと彼女は
弁解も反論もせずに、えへへ、と
肩をすくめてにっこり笑った。

韓国でもビビンバは混ぜて食べるのが正しい食べ方。
石焼ビビンバは最後に器についたご飯の
おこげをわかめスープで食べるし、
そういえば、プルコギも網の上できちっと並べず
ぐちゃぐちゃと混ぜながら焼くんだ、と
韓国の人に聞いたことがある。

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子どもの頃、我が家のカレーは辛かった。
「辛いよぉ!」とグズグズ言うと、
大阪出身の両親は生卵をポンっと割って、
よく混ぜてから食べなさいと言ったものだ。
見た目は決して美味しそうではなかったが、
とにかく辛さが和らぐのでひたすら混ぜた。

成長したからか、だんだんと舌が慣れてきたのか、
それとも甘口カレーも作ってくれるようになったのか、
ある時から生卵を必要としなくなった。

いつものように卵がなくても思いっきりかきまぜていると、
「ダメよ!そんなに混ぜたらお行儀が悪いわ。
カレーはね、一口食べる分のご飯の上に、ルウを乗せるのよ。
わかった?最後までご飯とカレーが混ざらないように
注意するのよ。」と突然にマナーを教え込まれた。

特に、レストランで食べるカレーには
白いお皿に平たくのせたご飯と、しなやかな曲線の
銀色の容器に入ったルウが別々に目の前に出てくると、
「一気にルウ全部をご飯の上にかけちゃダメよ!
一口づつなんだからね!」と母に言われると
小さな私たち3姉妹はうんうん、とうなずき、その通りに
実行しながら一生懸命“大人のカレー”を食べていた。

その時からずっと、混ぜるのは子どもがすること。
行儀が悪いこと。と思い込んでいたのかもしれない。
きれいに食べるのが大人の洗練されたマナーである、と。

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先日、NAOKOがある介護の資格をとるための
講習会に出たとき、先生がこんな風に
力説していたんだという。

「いいですか!高齢者がいくら食事を十分に
食べられなくなったとしても、食べやすいから、と
食事を混ぜるのだけはやめてください!
犬や猫じゃないんですから!」と、混ぜるという
行為は断固反対を唱えていたそうだ。

もしご飯とおかずを混ぜてしまうと、
まるで人権侵害のような勢いである。

国が違うと混ぜるのが常識なのに、
日本ではマナー違反どころか、
介護分野においては人としての尊厳にまで
関わってしまう動作だということに
改めてビックリする。

もちろん、日本では常識でありきたりなことが
外国では非常識極まりないことも
数限りなくあるのだろう。

私たち人間は、凝り固まった幻のような
思いや知識に、時に縛られ振り回される。

もしかして、今苦しんでいるのは
単なる幻想のせいかもしれない。
自分が幻のような常識を見ることを止めたとき、
解決の道筋が開けてくることもある。

行き詰った時、外国人の視点でその問題を
眺めてみるのもまたひとつの案だろう。
そうすると、国や時代や人種・性別を超えて
人としてどうすべきか、魂はどうしたいのか、
根っこの考え方やアイデアが生まれてくるはずだ。


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ちなみに、NAOKOはかき混ぜ派。
理由は…
「色々な食材が混ぜ合わさると、
味わいが深くなるっていうか、舌の上で
甘味とか酸味とか、辛さが楽しめるから!」

ところで、KAORUはそのまま派。
理由は…
「だって、キムチ味に飽きたら次は、
モヤシのシャキシャキ感を楽しめるじゃない?
ひとつの料理でぜんぜん違った味を食べれるから!
だってピラフとかって1品料理でずっと最後まで
同じ味でしょ?混ぜるとビビンバも同じになっちゃう!」

二人ともたわいもない理由で意見が分かれている。






コメント (3)
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