合気道龍大阪 村川真啓のブログ

主として、合気道龍大阪の稽古内容をアップしています。

5/28(土)の稽古内容

2005-05-29 00:47:23 | 稽古日誌
尼崎同好会にて、正面打ち一ヵ条抑え(一)と審査稽古を行いました。

今度6級の審査を受ける人ですが、基本動作をまだ完全に憶えていないようです。これからしっかり憶えていきましょう。

Tさんが体験に、Nさんが見学に来られました。二人とも入会されるそうです。これから共にがんばりましょう。

豊中同好会では、審査稽古を行いました。

安藤毎夫師範について(3)

2005-05-23 18:44:59 | 合気道
安藤先生の二つ目の神秘体験は、塩田剛三宗家が亡くなり安藤先生が浦安で「養神館合気道龍」として独立した平成8年頃のことです。そのときのエピソードをまた『中心力の時代』から引用します。
 「あっ塩田先生がやってきた」。突然家の中で妻のなおみが言った。一週間前、塩田館長の墓参りに行ったばかりだった。その頃「演武会で塩田先生の技をやってみれば。」と妻に勧められ、じゃあやってみるかと試行錯誤しており、「構え方」が分かってきた頃だった。この構え方とは「足の動き」、つまり「力の出し方」と同じということ。妻は元々霊感が強かったが「何馬鹿なことを言ってんだ。」と聞き流していた。しかしあまりにも真剣に言うので、どこにいるんだ、と聞くと玄関から茶の間に上がってすぐそこに座っていると言う。「早くお茶を出して。」とせっつかれしょうがなくお茶を出す。「どうしてる?」「こっちを見てる」。そうこうしているうちに妻が私の膝枕で横になった。そして足をさすりながら「オールマイティーや、オールマイティを持たなあかん。」と3度繰り返しそのまま寝てしまった。この言葉は塩田館長がよく言っていた言葉だった。(『中心力の時代』p.124,125)

このことがあって「塩田館長は今も見守ってくれている」という強い確信が生まれ、こだわりや居着きが消え何かが掴める予感がした。ほどなくして安藤先生は中心力を掴みました。

具体的に何をしたのかというと、構えのときの後ろ足の向きをさらに若干横向きにした、これだけのことだったそうです。もちろんこれは修練極まった人の最後の一押しが後ろ足の向きの修正ということだったのでしょう。我々がやったからといって、「即、中心力獲得」というわけではありません(笑)。

中心力が掴めたときの感覚を、私は個人的に安藤先生より聞いたことがあります。「もしかしたら後ろ足の向きを変えたらいいんじゃないか」。安藤先生がひとりで構えを練習していてふっとひらめいたそうです。そこで今までよりも若干かかとを入れるように後ろ足全体の向きがより横向きになるように修正した。そうしたら、腰の位置がバシッと決まり体の中心にものすごいエネルギーが流れるのを感じたそうです。構えが決まると腰の中心に力が集中するのを感じることは我々でもたまにはありますが、そのとき安藤先生が感じたのはかつて経験したことのないようなエネルギー量だったそうです。

5/21(土)の稽古内容

2005-05-23 17:46:30 | 稽古日誌
豊中同好会にて、正面打ち一ヵ条抑え(一)と正面打ち四方投げ崩しを行いました。

最近入会したKさんは、一ヵ条のときの姿勢がなかなか決まっています。最初のうちは、相手を崩すことよりも自分の体勢をしっかりさせることに注意することが上達のコツだと思います。まず自分のなかにしっかり強いものを作り出し、そのなかで相手との関係性ということを見いだしていく。

正面打ち一ヵ条抑え(一)は、二ヵ条(一)、三ヵ条(一)、四ヵ条(一)の基礎になる技です。言いかえれば、一ヵ条の変化として二ヵ条三ヵ条四ヵ条があると言ってもよいでしょう。それゆえ、最初の級審査で出てくる技なのです。シンプルな技ですがシンプルであるが故に本当に効かせるのには修練が必要です。「中心力」がないと掛からない技です。

安藤毎夫師範について(2)

2005-05-20 12:11:16 | 合気道
『中心力の時代』などによれば、安藤先生は2度ほど不思議な体験をしたそうです。

ひとつ目は、安藤先生が内弟子になり5年ほどした昭和61年ごろ。そのときのことを安藤先生は次のように書いています。
 大きな鏡に向かう自分に、無心になろうとしつつ、自問自答を繰り返している自分もいた。邪念を打ち消し打ち消し練習していると、だんだんと自分の体が手の先足の先から消えていく。あれ、どうしたんだろう、そのまま鏡を見ていると、どんどん体が薄くなり、消えていった。そして、自分を見つめる目だけになった。
 そのときの感じは、空気になったような、重さを感じない、他の物体との境を感じない感覚であった。もしかすると、これが植芝開祖の言う宇宙と一体となるということなのだろうか
 この状態がどういうものなのか知りたくて、千野進教士を6時近くに起こしにいった。そして、ちょっと両手でつかんでくれ、と頼み、掴んだところをいとも簡単に投げてしまった。いとも簡単というより、全く重さを感じなかったし、掴まれたという実感もあまり湧かなかったほどだ。(『中心力の時代』p72,73)

その感覚は2,3時間たつと消えてしまったが、一度高いレベルにまで行ったという安心感から少し変わった。例えば、相手の動きがスローモーションで見えるようになった。

そんなとき葉梨信行自治大臣を招いた演武会があり、そこで塩田剛三宗家により安藤先生は自身の得ていた感覚を吹き飛ばされた。その時の様子を安藤先生は『秘伝』2005年1月号で次のように述べています。
そのときの私はちょうどスローモーションに見えていたときで、非常にスッキリしていた。それで、今日は調子がいいから館長に勝てるぞと(笑)。不思議なもので怖いという感覚がないんですよ。いつもは塩田館長とやるときは怖いんですが、そのときは怖くない。それで館長と相対したんですね。そこで館長が集中力の話をしながら間合いを詰めてきた。私はもう、いつでも来てくださいという気持ちでいたから、塩田館長が突いて来たら避けてやろうと待っていたんですね。そうしたら館長が来ない。館長もなんか違うぞって思ったんでしょう。葉梨大臣のほうを向いて話をしたりしているんです。それで突然、突いてきた。そこまでは私も読めなかったんですよ。
(中略)
そこを突かれたものだから、受身を取ったんだけれど、気持ちがガクッと崩れてしまった。そうしたら今までリアルに人の動きが見えていたのが、見えなくなってしまったんです。やられたと思いました。今までの感覚が全部、吹き飛んでしまったんです。だけど、そのときに館長が「安藤が伸びた」とおっしゃったんですね。(月刊『秘伝』2005年1月号p.102)

上の話で私がすごいなと思うのは、安藤先生が塩田宗家の技を本気で避けようとしていることです。塩田宗家は本やインタビューのなかで「演武のときは本気で掛かってくるように弟子たちに言っている」と、よく語っていますが、まさに勝負しています。武道における師弟関係は、弟子が師に対して敬意と信頼を持っていると同時に「スキあらば一本取ってやる」という気持ちもあるわけで、独特の緊張感があります。

これは、植芝盛平翁と塩田剛三宗家の間にもあったようです。『合気道修行』には、次のようなエピソードが書かれてます。
 指導の最中ではありましたが、私はこのチャンスに先生に技をかけてやろうと思いました。こっちにすれば、勝負を挑むつもりだったのです。
 私は言われるままに、四ヶ条の手にグッと力を入れるふりをしました。すると、案の定、先生がいっぺんに力を抜いたのです。そこへサッとこっちから乗っかったら、先生はコトンとひっくり返ってしまいました。
「そんなバカな」という顔をして私を見上げる先生を見て、私は一本取ったと得意満面でした。あとになって先生は、さっきの技は見事だったと、誉めてくださいました。(塩田剛三著『合気道修行』p.136,137)


安藤毎夫師範について

2005-05-17 17:36:46 | 合気道
6月5日の講習会の宣伝も兼ねまして、安藤毎夫師範について、主として師の著書である『中心力の時代』を参考に、紹介します。

まず、安藤先生が合気道に出会ったのは徳島大学在学中とのことです。そこの合気道部は合氣会系であったとのこと。その当時のことを『中心力の時代』では次のように書いています。
大変恵まれた環境ではあったが、稽古内容については漠然としていたものがあった。なぜ、正面打ちというものがあるのか。何のために手をつかむのか、実戦ではとても役立ちそうにないことをしていることに、どういう理由があるのか。1つの技についても、このように動いた方がいいといった方法論が確立していない。突っ込んで質問をしても納得いく答えが返ってこない。結局のとこと、惰性で体を動かしていたような傾向さえあった。一時期はどう掛ければ間違いないのか根本的なところでずいぶん悩んだ。(『中心力の時代』p.92,93)

安藤先生の大学の先輩に、現在養神館の道場長をしておられる千田務先生がおられ、安藤先生が大学4年のときに千田先生の紹介で、養神館での1ヶ月の合宿をした。かなりいつい稽古だったそうです。

その後、合気道を離れて就職したが、和歌山に転勤になった際、高岡師範に出会い、再び合気道を始めた。(ちょっと私は確認してないのですが、おそらく合氣会の高岡貞雄師範のことだろうと思います)

それが契機になり合気道への情熱が再燃。養神館の塩田剛三先生の内弟子になることを決心し、以来14年間内弟子修行を続けたとなっています。

安藤毎夫師範大阪講習会

2005-05-11 19:43:56 | 合気道
6月5日の日曜日に養神館合気道「龍」、安藤毎夫師範による講習会を行います。場所は大阪市大正区の千島体育館です。

午前中は、高校生以上の方ならばどなたでも参加できる「体験講習会」なので、興味のある人は是非参加してください。

安藤先生は、巷間で「塩田剛三にもっとも近い動きをする」と評され、指導もわかりやすく楽しいです。

詳細は、こちらをご覧ください。