Iと、愛と、合気道というブログを見ていたら、『力のない者の合気道』という本の紹介がありました。100ページほどの本なのですが、私にとっては示唆に富む本でした。「脱力状態で技を効かせるためには、腹部(丹田)に力が入ってなくてはならない」ということです。丹田力というのはただ腹筋を固くするということではなく、呼吸を伴い腹筋をいろいろな方向に動かすことで体全体を動かすことができる。
あとがきにこのようなことが書かれていた。
著者の上和田氏が、なんの衒いもなく、ただ自分がつかんだものを誠実に伝えているのは、引用の文章から伝わってくる。
上和田氏は1939年生まれということですので、現在65歳ぐらいでしょう。塩田剛三先生は「合気道は70歳からがおもしろい」というようなことを言われていたそうですが、なるほど、それぐらいの年齢になってつかめるものというがあるのかもしれません。
あとがきにこのようなことが書かれていた。
合気道は試合がないために、勝敗を競い有名になったり、金儲けはできませんが、修練することにより自分に強くなります。そして、稽古で痛みを知り、痛みを与えることでいたわりを覚え、習い教えることで技を身に付けながら、稽古相手に感謝と、思いやりを育むすばらしい武道であると私は思っております。
筋力は年を重ねると衰えてきますが、気力や呼吸力はそう衰えません。そう衰えない気力や呼吸力を下丹田と結び付けて丹田呼吸法とし、それで出る丹田力を筋力に変えて使えば、爺でもまだまだ合気道はできると思っております。
私が奇人で、特別な下丹田を持っていたわけではありません。その辺に転がっているオッチャンにできたのですから、できない人はいないと思っております。
合気道は、年配に応じて、体力に応じて、また、男女に応じて厳しくも優しくも稽古できる武道です。
(上和田義秋著『力のない者の合気道』p.93より)
著者の上和田氏が、なんの衒いもなく、ただ自分がつかんだものを誠実に伝えているのは、引用の文章から伝わってくる。
上和田氏は1939年生まれということですので、現在65歳ぐらいでしょう。塩田剛三先生は「合気道は70歳からがおもしろい」というようなことを言われていたそうですが、なるほど、それぐらいの年齢になってつかめるものというがあるのかもしれません。