イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

実が熟すのに1年かかる クマヤナギ

2015-08-05 23:26:14 | 趣味・特技
クロウメモドキ科(Rhamnaceae); クマヤナギ属(Berchemia); クマヤナギ(B.racemosa)
学名: Berchemia racemosa
和名: クマヤナギ(熊柳)

 
 近所を散歩していて気になる木があった。東北本線沿いの金網でできた垣根に覆い被さるようにして繁茂している木だ。他ではあまり見かけないがここにだけまるで植えられたようにたくさん生えているのだ。蔓の様に垂れ下がってはいるが、巻き付いたりはしない。7月頃になると実もたくさんなる。
 調べた結果、クマヤナギだと分かった。名前の由来は幹が太くなると黒くて丈夫なのでクマ、葉はヤナギを思わせる様なの説がある。この他にも諸説あるようだがあまり納得がいかなかった。
 実は7月頃に熟してくるが、花が咲くのは8月である。つまり、実が熟すのに1年近くもかかるようだ。従って、花と実が同時に付いている場合も多いという。しかし、今回はそのような様子には出会えなかった。花の咲いている8月には実は全て無くなっていた。実は食べることができて、果実酒などにも利用可能だというので誰かが実を採ってしまったのかもしれない。


クマヤナギが鉄道脇の金網に覆い被さるように茂っていた。花も咲いている。(花巻市浅沢、2015年8月2日)



同上



花をアップ。(同上)



同上



5月には青い実が成っている。(同上、2015年5月26日)



同上



同上



同上。(同上、2013年5月30日)



7月になると実が黒く熟してくる。(同上、2013年7月2日)



同上




地平線近くに水平に現れる虹 還水平アーク

2015-08-04 18:23:14 | 趣味・特技
 8月3日自然休養村でテニスをしていたら、水平方向に虹のようなものが見えた。内暈(22°ハロ)も出ていたので、これはひょっとすると外暈(46°ハロ)かなと思ったが、どうみても太陽を取り巻くような形では無く、水平に伸びている。調べた結果還水平アークという現象だと分かった。
 季節は4月初旬から9月はじめにかけて見られ、太陽高度が68°前後になったとき太陽の方角に向かって太陽と地平線の間の地上に近い側で、太陽から45~58度程度離れた位置ところに見える。太陽に近い側が赤、遠い側が青・紫に見える。この現象は空中に浮かぶ6角柱の氷晶の6角面が水平となって浮かび、四角面の側面から入った光が屈折して下方の6角面から出て行くときに90°角のプリズム効果により分光することにより発生する現象であるという。
 この日は非常に暑かったが、東北北部から北海道にかけて冷たい空気が入っており、不安定な気象条件だった。観察した時間は11時頃だった。まれな気象現象で巡り会えてラッキーだった。


自然休養村でテニスをしていて11時頃水平方向に還水平アークを見つけた。太陽の周りにははっきりしないが内暈(22°ハロ)も見えた。(花巻市湯口自然休養村、2015年8月2日)


同上



還水平アークをアップ。(同上)



太陽の上の方を見ると内暈(22°ハロ)もはっきりと確認できた。




逃げ足が遅いが強烈な毒を持ち危険 マムシ その2

2015-08-03 17:21:00 | 趣味・特技
クサリヘビ科(Viperidae); マムシ亜科(Crotalinae); マムシ属(Gloydius); ニホンマムシ(G. blomhoffii)
学名: Gloydius blomhoffii
和名: ニホンマムシ(日本蝮)
英名: Japanese copperhead, Mamushi pit-viper, Nihon-mamushi


 マムシについては既に「マムシの解体ショー」で報告済みなのでそちらの方も参照して欲しい。そこではマムシ解体の一部始終を写真で掲載している。
 さて、7月30日かんかんでりで暑い日だった。朕は我が后とともに広域公園でテニスを楽しんでいた。テニスコートは山の斜面に2面づつ2mほどの段差を設けて階段状に作られており、その段差部分はコンクリートの壁で仕切られている。その仕切りには排水用の穴が開けてある。テニスの途中で后がその穴の中にマムシを発見した。ここ3年ほどでマムシを見つけたのは4回目になる。本当にマムシの良く出るテニスコートだ。
 早速管理事務所に連絡すると職員3名がすぐにやってきた。しかし、今回やってきた人たちはあまりマムシを捕った経験が無いらしく、高枝切りばさみを持ってきて捕まえようとしたが、マムシは穴の中深くに逃げ込んでしまった。後で聞いたところ、このマムシは結局見つからず逃げられてしまったようだ。
 咬傷による死亡率は高くないが、年間約3,000人が被害を受け、死者は5 - 10名程度という(ウィキペディア)。これだけの被害があるというのはやはりかなり危険な蛇である。マムシは何故か動きが鈍く、人が近寄ってもすぐに逃げようとしないことが多い。以前ここで出会ったときは、植え込みの中にマムシがいて、朕が危うく踏みつけそうになったのを我が后が教えてくれてそれと気づいたことがある。シマヘビのように、すぐに逃げない場合があるので、こちらの方で注意してやる必要があるのだ。幸いまだ、マムシにかまれたという話は聞かないが、ここでテニスをする人は十分に注意した方が良いと思う。


排水口の中にマムシがいた。よく見ると頭も見えてこちらを見ている。(花巻市金矢広域公園、2015年7月30日)



同上。高枝切りばさみで捕まえようとしたが、逃げられてしまった。(同上)


ホバリングした後急降下して魚を狙う ミサゴ

2015-08-02 22:06:04 | 趣味・特技
ミサゴ科(Pandionidae); ミサゴ属(Pandion)
学名: Pandion
和名: ミサゴ(鶚、雎鳩、雎、鵃)、ウオタカ(魚鷹)
英名: Osprey, Sea Hawk, Fish Eagle, Fish hawk

 花巻の自然休養村で我が后とテニスを楽しんでいたら、上空を明らかにトビとは異なる猛禽類が飛んでいた。目立つのは頭が白いことだ。おなかの方も白っぽい。一般に猛禽類は目が良くて、かなり遠くからカメラを向けただけでも察知されて逃げられてしまうが、この鳥は気がつかないのか何故か逃げないで、上空をゆったりと飛んでいる。しばらくすると、自然休養村にある池の上でホバリングしたかと思うと、急降下して水にザブンと飛び込んだ。すぐにまた飛び立ったが、サカナは捕まえていない。どうやら失敗したようだ。
 これらの特徴を図鑑と照合してみてミサゴだと分かった。魚を捕るのが得意な鳥のようで、一般に海や湖など魚のいるところで見られる鳥のようだ。自然休養村では池があり鯉を飼っているのでそれを狙ったようだ。テニスコートに来る途中、池の一部に覆いがしてあったが、鳥よけのためだったのかもしれない。
 ミサゴとは英名ではあの悪名高い航空機のオスプレイのことである。オスプレイが垂直に降下できるところからつけられた名前なのだろうか。


自然休養村のテニスコート上空をゆったりと舞うミサゴ。(花巻市湯口自然休養村、2015年8月2日)



同上



同上。頭が白いのが特徴。(同上)



池の上空でホバリングしたこの写真の後で急降下してザブンと池に飛び込んだ。(同上)



ハナズオウの葉を食いまくっていた毒のあるイモムシ ヒメクロイラガ

2015-08-01 21:59:34 | 趣味・特技
イラガ科(Limacodidae); イラガ亜科(Limacodinae); 属(Scopelodes); ヒメクロイラガ(Scopelodes contractus)
学名: Scopelodes contractus
和名: ヒメクロイラガ

 2年前の8月の末、釜石の庭に生えているハナズオウがどうなっているのか見てみたら、びっくり!木全体に気持ちの悪いトゲトゲの毛の生えたイモムシがたくさん付いていた。葉もかなり食べられて残り少なくなっている。
 調べてみたがどうしても何というイモムシか分からなかったが、ネットを調べていて、偶然そっくりなヤツを見つけた。改めて調べてみてヒメクロイラガだと分かった。見かけが気持ち悪いだけで無く、実際に毒針を持っていて、うっかり触れると痛い目を見るようだ。見つけたときはそんなことは分からなかったが、とりあえずキンチョールのスプレーを振りかけて皆殺しにしてしまった。イモムシには毒を持ったのがいるので気をつけよう。


ハナズオウのき全体にウジャウジャと付いているヒメクロイラガのイモムシ。(釜石市中妻、2013年8月28日)



イモムシをアップ。気持ちわりー!(同上)



同上



同上