良平通信 <GOOD FLAT COMMUNICATION>

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帽子37。映画好きかい?

2005-10-29 10:31:30 | CAPS(ぼうし)
べろり、寝起キングでだるだる。とろとろ。
最近ビデオで観た映画など。
1、「ファニーゲーム」
友達に薦められた、ドイツ映画。マイケル・ハネケ監督作品。お見事。非常にいい、が最悪。
映画です。映画として成り立ってます。創ってる側にちゃんと言いたい事があります。捻りも粋です。でも面白くないと思う人のほうが多そうな映画なので、オススメはしない。あ、でもグロい訳じゃないよ。むしろそっちの方の要素は意識的に排除してます。恐いし、考えさせますよ。
監督は何故こんな映画を撮ったのか。どういう映画なのか。
現実は映画より恐ろしい。
2、「コンフィデンス」
サギ映画。ダスティン・ホフマンが見たくて、詐欺師の映画も好きだから借りたのだが、、、。
脇もアンディ・ガルシアやルイス・ガスマンなど渋い所が固めてるのに主役がぬるい。
観てる間、ずーっと「ベン・アフリック存在感ねーなぁー。」と思ってたらエド・バーンズだった。はは。しょーもな。一緒だ、一緒。この二人は似たようなモン。その主役のエド・バーンズがどうしても詐欺師たちのリ-ダ-に見えてこない。頭悪そう。ダスティン・ホフマンがいくら「こいつはキレる」といっても信じられません。カリスマ性とか引力とかいったものが一切、感じられない。脚本もほぼ同じこと、詐欺師映画がつくりたくて、あの雰囲気が出したくて、一生懸命書きました。でも格好だけです。気持ちはよくわかります。でも今ひとつです。ぬるいわ。
3、「マッハ!!!!!!!!!」
オススメ。単純に映画を観て「すっげーーーーー!!!!!!」と言いたいひと、観なさい。
お話はベタよ。ハッキリ言って。多分ベタな程よいのではないか?このテの映画は。
唸るぜ、このアクション!
4、「カンパニー・マン」
「キューブ」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督作品。
22日まで映画館でやっていた同監督の「ナッシング」を見るための予習のつもりだったが、先に劇場から消えてしまった。絵はきれいね。内容は別に。ちょっとダルいSF。
5、「六月の蛇」
塚本晋也作品。やっとみた。海獣シアターはよいね。しかしこの人相変わらずだね。うれしいね。
この人の映画を創り続ける姿勢に敬意はらいまくり。や、面白い。そしてどこまでもインディな感じ。(実際そうだろうが。)あの、スタイル。こりゃ売れねーわ。
6、「チョッパー・リード」
「史上最凶の殺人鬼」なんていう愚にもつかないサブタイトルがついてますが、面白いですよ。
原題は「CHOPPER」だけなんだけどなぁ。ズッコケた「ハルク」やってたエリック・バナが主人公としてかなりの存在感を発していました。いやぁ恐い。おっそろしいわ。心の闇だわ。映像にセンス有り。「ムショでも、シャバでも殺りたい放題」ってコピーには笑ったけどね。
おし、とりあえず終わり。今日もギャラリーに行くぜ。


帽子36。ロックンロールが必要だ。

2005-10-29 01:53:02 | CAPS(ぼうし)
只今、京橋にあるバートックギャラリーにてロック系・ストリート系イラストレーション(その分け方もどうかと思うが)のグループ展に参加中。来週の火曜までやってます。日曜休み。
詳細は、http://www.bartok-eye.com/
以下は自分の展示の下に貼った語り。何でしょう。どうでしょう。誰でしょう。

ロックなんでしょう。ロックどうでしょう。
ロックと云うと音楽の一ジャンルと思っている人が多いようですが、それはハズレではないにしろ、それだけではちょっと違う気がします。
もともとは英語です。ROCK AND ROLL です。ANDが縮まって'N' になるとROCK'N' ROLLです。日本語で表すと「ロックンロール」になったり「ロケンロー」になったりします。アメリカ産です。個人的に普通の日本人がROCK 'N' ROLLを心から理解するのはなかなか難しいのかもと思ってます。何故ならそんな事考えないから。それは多分アメリカ人に「わび・さび」を解らせるのと同じくらいキビシイ。
だって無いんだもん。もともと。
ROCK'N' ROLLとはなんぞや?
ROCKは「揺らす」という意味で、ROLLは「転がす」なので、まんまの訳だと「揺らす、そして転がす」とか「揺らしたり、転がしたり」ですね。
「揺らす、そして転がす」ってのは、なんなのかっちゅーたらセックスのことだそうです、本来は。アメリカ人の物知りの友達に聞いたところ。
で、その言葉ありきで、黒人のノリのいいゴスペルやら白人のフォークミュージックやらが融合してなんか面白い音楽が出来てきたのを見て(聴いて)これを何としようか、となったところで、じゃあノリがよくて身体も揺れる感じで、何か転がる感じもあるし、男と女のことばっか歌ってたりするし、こりゃROCK 'N' ROLL MUSICだなってことで始まったんだと記憶してます。
僕は音楽の専門家じゃないのですごい大雑把な理解ですが。確かそんな感じじゃなかったかと。それもせいぜい50~60年前ですよ。そしてあんまり好意的な扱いかたではなかったはずです。言葉として。音楽として。
でも、それはかえって気持ちを煽る訳ですよ。いい意味で使われなかったROCK ' N' ROLL MUSIC という言葉をうけて、言われた当人、ミュージシャンたちは「いいじゃない」「言い得て妙」とかいって喜んじゃったりしちゃった。

そういうトコロから生まれた音楽としてのROCK 'N' ROLL=「ロック」。
ロックはある種の「魂のあり方」であり「志」です。それは「反骨」の精神。
そして「生き方」です。自分を貫く意志の力。「ロックなんて」なんて言われちゃうからこそ、必要なのはそれを屁とも思わせない確かな自信とスキル。よって、それを持っていればやっている音楽のジャンルや職業に関わらず人はロックンローラーになれるんです。ヒップホップでもロックな人はいるし、ジャズでもロックンロールな人はいるでしょう。(「レゲエ」は多分違う。)オタク、芸人、マンガ家、絵描き、写真家、その他もろもろ。クリエイティブな仕事以外でも普通にロックに生きている人もいるでしょう。またロックミュージシャン、ロックミュージックを名乗ってもそこの部分が欠けていれば、まがい物です。そんなような音がするだけです。
ロックンロ-ルの道は深く険しい。
振りかえってみると自分はロックではない。
それでも、そして、だからこそ僕はロックンローラーに憧れそして、それを目指します。
「駄目人間 ロケンロールに 光りあり」
ロックに生きんでか。

2005.10.26.(水)
田中良平

PS
さっき、もともと無いって書きましたがもともと、日本に無いのはロックミュージックであってスピリッツはありましたね。江戸時代の頃から。
「ロック」は「かぶく」ってことですね。
「かぶき者」ってのはロックンローラーですね。
またアメリカに「わび・さび」を感じさせる景色や事象がまったく無い訳ではなく言葉がないのでニュアンスが伝わりにくいって事を言いたかったのでした。そこんとこ、ヨロシク。