ポングリびっくりチンドンポン遊記

●絵描、裁縫、木工、廃材アーティスト、楽器弾き。

妖怪のおはなし

2013年06月21日 13時29分07秒 | ポングリの日常
2011年7.8月号のポングリペーパーに掲載した文章です。



「妖怪のおはなし」

妖怪と言えば、「おそろしい」「おばけ=こわい」と連想する人が多いと思います。

ぼくも思っていました。

しかし、何年か前、妖怪のイメージがガラッと変わるような話を聞いたのです。

「一説では、もともと妖怪は迫害されていた身分の人や身体、精神の不具者たちの事を指した。畏怖されて荒ぶる神として祀られたのは身分の高かった者だけ。」

この話を聞いた自分は、ウソでもホントでもいい、この説を信用して解釈しようと思いました。

人だけじゃなく、妖怪には鍋や傘、楽器などおそらくまだ使えるのに捨ててしまった道具に魂が乗り移り、妖怪へと姿を変えたのだと、自己解釈し自己満足をしている。

このような事でぼくが妖怪を好きになる理由は揃っているのだ。

そして今、(2011年7月現在)片足は図画工作員、もう片足は障がい者と呼ばれる人達と関わる福祉の仕事をしています。

この二足のわらじはなんとなく、同じ方向に向かっていると思う。

図画工作員としては妖怪にのめり込む以前から廃材や古着、ハギレ、いわゆるゴミを使った作品を作ったり、生活の中で出会ったモノ、人、なんかを頭の中で妖怪にして描いたりしている。

障がい者と呼ばれる人達との関わりは居心地のいい空間。

もちろん大変な事もあるが、普段、気にしたり、悩んだり、考え込んだりするような事が全く忘れてしまえる感情になったり、と今まで見てきた事以上のモノをくれる。

与えてくれる分、与えてあげれる。

もっともフェアな関係を築けている。

と思う。

当たり前の事だけど、子ども、お年寄り、障がい者などの人達との関わりは同じ目線でいたい。

しかし、震災などの災害で多くのひとが路頭に迷う状態になった時、彼ら一気に弱者になってしまう事が多い。

一人でできる事が人より少ないのでそうなってしまう。

だからこそ、普段の生活で彼らから色んな事を教わり、これでもかってくらい癒されたい。

大変な時に何の見返りも求めずに動けるように。

話は妖怪から脱線してしまいましたが、こういう事も含めて、人、物、動物、国、地域、性別、年齢、時代、などを含めた深い学問のような気がする。

そして、人によって答えが異なる奥の深い学問。

生活の中でこの学問を学んで、自分流の妖怪学、ポングリ妖怪学を追求して完成させたい。

妖怪の本質がほんの少しづつでも皆の心の中に入り込んで皆が自分なりに追求して行けば、多分だけど、戦争も原発もレイシストなんかも、なくなって行くんじゃないかななんて思ってます。


あらゆる権力、それに付着する小判鮫の理不尽な行動にNO!と言える力をもっとつけていきたい今日この頃です。

イタズラもしたいけど。


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