
2009年11月の「いびがわ」に続く2度目のフルマラソン。またしてもサブ4はクリアできませんでしたが初マラソンのタイムは更新しました。
手元の時計、ネットタイムで4時間4分34秒(5分48秒/㎞)でした。初フルの記録を15分43秒短縮しました。

初フルの「いびがわ」では制限時間内(5時間半)で完走を果たしたものの、32kmすぎで立ち止り何度か歩いてゴールテープを切るという結果でした。
自分としては非常に悔しい思いでしたので、今回2度目のフルマラソンは、次の2つの目標を確実にクリアするために練習も重ねてきました。


いたってシンプルな目標です。12月 184km、1月 224km、2月 200km とほぼ目標通りの距離を走り込み、さらに小出監督の本を参考に、スピード練習を組み入れたり、1週間前の脚への刺激として犬山ハーフマラソンも走りました。
左足首痛だけが気がかりでしたが、それ以外にはこの2つの目標達成を妨げる要素は見当たらないと思われました。
しかし、レースは思い通りにはいかないということを今回も味わうことになりました。
レースに臨むにあたって以下のようなプランを描いていました。




3月7日のランニング・ダイアリーにも書いたとおり、今回は予想をはるかに超える過酷な気象条件に翻弄されることになりました。
気温は1~2℃。レース中雨がやむことはありませんでした。しかもラスト10㎞の平たんな湾岸沿いのコースに来たところで、最も強烈な向かい風。雨の勢いも「春の嵐」の様相で、みぞれさえ混じっていました。
体力を温存しながら走ってきたつもりでしたが、ここにいたるまで冷気と雨にさらされ冷え切った身体には堪えました。
それでも「残り10㎞を6分/㎞のペースでも余裕でサブ4は達成できる」と思った記憶があります。この時点で小雨程度なら想定どおりのレースになった気がしますが、人間の力の及ばぬ自然の試練に対処できる余力はもうありませんでした。
最後の5㎞は風の勢いに身体が振られるほど。フラフラしながら「とにかく止まらない・歩かないという目標だけは達成したい」という思いだけで脚と腕を動かしていた気がします。
「いやもうだめだな。歩くか」と何度思ったことか。でも、これで歩くようじゃ今後も歩かないで走り切ることなどできるわけがないと言い聞かせました。


■2つのミス
この結果を すべて天気のせいにするつもりはありません。というのもあの向かい風と雨の中でもどんどんわたしを追い越していくランナーがいたからです。
小さくて細い身体の女性ランナーたちには正直驚きました。風を切り裂くようにぐいぐいと進んでいきます、こちらはよろよろと足を踏み出すのがやっとなのに。
おそらくわたしは2つのミスを犯したのだと思います。
まず、実力に比べてペースが速すぎたのでしょう。最初からサブ4達成だけが目標なら5分40秒/㎞ペースでよかったのに、色気を出しました。犬山ハーフで4分52秒/㎞だったことで、30km過ぎまで5分10秒/㎞ペースは問題ないと思っていました。
ギリギリサブ4を最初から目指すというのはつまらないので、この点について後悔はしてません。
次に、ウエアの選択を明らかに誤りました。ここまでひどい状況のレースは初めてだったので、これまでの経験から走り始めれば寒さは気にならないと思っていたのでした。
ビニール袋をかぶるかウインドブレーカーを羽織るかしていれば結果は全然違った気がします。7~8割の方がそうしていたと思います(ランニングシャツに短パン!の方もいましたが)。
■すばらしいコース
すばらしい眺めのコースですし、走りやすいとも感じました。
前日クルマで下見した時は意外とアップダウンがきついし坂が長いなという印象でしたが、走ってみると、たとえば「いびがわ」と比べればずっと走りやすく楽に感じました。
景色はもう最高です。とくに2つの橋から眺める七尾湾は圧巻でした。一番きついラスト10㎞が平たんなコースというのも、天候さえよければ「ラッキー」という気持ちでいました(ただ、そこは向かい風の場合が多いということはあるのかもしれません)。
■大会運営・応援など
前日開催された瀬古さんと市橋有里さんのトークはちょっとがっかりしました。レースやマラソンに即した内容を期待していた(「トップランナーに学ぶ」というタイトルでしたから)のですが、始まって30分たってもまだ同じような話が続いていたので、見切りをつけてコース下見に行きました。
会場には子どもたちの姿も多く見受けられました。お金とか、陸上界の内輪話のような内容が主で、大人ならまだしも子どもたちには尚更退屈だったんじゃないでしょうか。瀬古さんの後輩でもある金さんの「いびがわ」でのクリニックとは対照的な内容でした(その後の話は聞いてないので、後半は面白い話が聞けたのかもしれません)。
それ以外は、細かなところまで行き届いた運営ぶりで、大会の評価が高いのは頷けました。エイドも距離表示もトイレや控え場所、貴重品預かりまで、文句のつけようはほとんどありません。駐車場が事前に決まっているのも急ぐ必要がなくてありがたかったです。
寒さのため意気消沈し、わたしたちはアフターレースや観光を楽しむどころではありませんでしたが、名産のカキが存分にふるまわれたり、有名旅館の温泉が500円で解放されたり(こちらはものすごい列であきらめました)、温泉街をあげて参加者をもてなし、このイベントを盛りたてようという心意気が伝わってきました。
この天候の中でも、応援が途切れることなく、沿道に寂しさはありませんでした。ずいぶん励ましていただき、手を振るたびに元気が出ました。感謝いたします。
また、1週間前の東京マラソンでサブ3を達成した猫ひろしさんが応援に駆け付けてくれてハイタッチやドリンクを手渡すなど応援してくれたのもうれしかったですね。
1にも2にも天候が恨めしい今年の大会でした。雨が降ってももう少し暖かい時期に開催していただければ、いつかまた参加してみたい気持ちはあります。
七尾市のみなさん、大会関係者のみなさんには心より感謝申し上げます。ありがとうございました。来年以降天候に恵まれ、多くの参加者が楽しく走れることを祈念してやみません。
和倉では惜しかったですね。
私は4時間ペースメーカーをしていたのですが、おそらく最後の5km~10kmくらいで抜いてしまったのではないかと思います。
(気づいたでしょうか?)
来年も和倉でイーブンペースの4時間ペースランナーしますので、またチャレンジしましょう。
どんな格好で走るかはお楽しみに。
(ただし、背中に4H Paceの表示をしていますから、すぐにわかると思います。)
和倉、いびがわマラソンのレポを読み漁ってて辿り着きました。
来月、和倉フルを走る予定です。
とても参考になるレポート感謝いたします。
私も岐阜在住で去年のいびがわマラソンで4時間10分。今年の和倉でサブフォーを狙っています。そして小出さんの著書も愛読し実践しているという本当に驚くほど共通点が多くビックリです。
和倉の坂のキツさがすごく気になっていたので、いびがわより走りやすいの一言にだいぶ楽になりました。
あとは天候と風ですね。
本当に参考になりました。ありごとうございました。
少しでも参考になったのだったら嬉しいです。
和倉のコースは素晴らしいです。わたしが走った中では随一だと思います。景色を楽しみながら楽しく走ってサブ4が達成できるといいですね。天候が穏やかであるよう祈っています。
よかったら結果や感想などお寄せいただければうれしいです。