■月300kmの難易度はイチローにとってのシーズン200本並?
市民ランナーにとって月に300km走るというのは1つの高い壁ではないかと思っている。
到底できないほど高くはないが、やろうと思えばいつでもできるほど簡単でもない。手の届き得る頃合いの良い目標であるとも言えるかもしれないが、これを毎月続けるのはそうたやすいことでもない。
イチローは「もっと全然難しい」というにきまっているが、なんとなくイチローにとっての年間200本安打に似てる気がしている。
■月300kmでサブ3に迫る
月300kmということは、毎日走れると仮定するならざっと1日10㎞という計算でわかりやすい。このわかりやすさも目標にしやすい理由でもある。
コンスタントに月300km走れれば--年齢・性別・練習内容などさまざまな要因はあるにせよ--おおざっぱに言ってフルマラソンで3時間~3時間15分くらいの記録が期待できるのではないかと推察している。
要するに、市民ランナーにとって、まずもって最大の目標と言っていいサブ3に迫りうる練習量が月間300㎞なのだ。
■1日10㎞と1日1時間のランは同じか?
1日10㎞というのを目安にしているランナーは多いと思う。これがまたそう簡単でもない。
距離の10㎞に匹敵する目安は、時間で言うと1時間だろう。
6分/㎞×10㎞=60分(1時間)
サブ4レベルの一般的ランナーのジョグペースは、ちょうど6分/㎞くらいだと思う。その意味で、一見この2つの目安は同じことを意味しているように見えるが、実は微妙に異なる。
■1日10㎞の壁
ランのために1日に1時間以上あてるのは、普通の人には、現実的にも心理的にも簡単ではないのではないだろうか?
ところで、10㎞走ろうと思うと、実際には1時間では到底足りない。
【走りだす前】水分、サプリ、エネルギー補給。着替える。ストレッチをする。
【 走った後 】ストレッチする。シャワーを浴びる。着替える。水分、サプリ補給。マッサージ。
天候や走る時間帯・走る距離などによって準備することが増えたりする。そういう状況判断や準備にも時間がかかる場合もある。
また、家の前からすぐに走りだせるなら無駄がないが、実際には走るためのコースは少し離れている方が多いのではないか。
たとえば公園などへ車で出かけるという人は、その時間も確保しなくてはならない。わたしのように準備運動も兼ねて歩くという人もいるだろう。
いろいろ工夫はしているにしても、自分について言えば、事前の準備に10~20分。戻ってから15分~25分くらいはかかっている。
■1日1時間の壁
前後の準備はやむをえないと思えるとしても、家を出てから1時間というのは心理的な目安としてかなり強固だ。実際に走りはじめるまで5分かかるなら、1時間で走れる実質時間は50分しかない。ペースで言えば5分/㎞。
サブ4レベルのランナーで、いきなりこのペースで走れる人はいないだろう。ウォーミングアップが必要だ。しかも、毎日このペースですべての距離を走るなどということはまず不可能である。
以上のことから、1日10㎞走るには、すぐに走りだせるとして前後の準備も含め1時間半~2時間弱が必要だし、走りはじめるその場所まで行く時間をこれに加えるなら、ざっと2時間はかかると思っておくべきだと言えそうだ。
ランニングのために毎日2時間当てられる人はいったいどのくらいいるだろうか? 300km走るには、足りない分を休日などに増やすことが必要になる。
■毎日走る困難
それ以外にも、単純な話、天候、仕事やプライベート、体調不良などいろんな事情で毎日走ること自体がすでに相当難しいなことは察しがつくだろう。
週1回や2回の休「足」日を設けているランナーがむしろ普通で、仮に週1回は意識的に休み、不可抗力などで月に数日走れない日も合わせて、月7日走れないとする。
平均して月24日、1日1時間(実質48分)走るとすると、月間走行距離は、
48分/6㎞(ペース)×24日=192km
※がんばって60分(10㎞)走ったとしても、240km。
足りない分を週末補うなら、月4週として週末ごとに+27km走らなくてはならない。土日のどちらかに37㎞(もしくは25㎞)。毎週末37㎞とはかなりハードルが高い。
毎日1時間以上をランニングに費やして10㎞走れるなら、週末は土日のどちらかに25㎞走ればよい。これでも簡単ではないが、がんばればなんとかなるかもしれない。
1か月だけなら、集中してがんばればなんとかなるだろう。だが、毎月続けるとなれば話がは違ってくる。距離が増えてくれば故障の危険も増えてくる。
毎月コンスタントに月300km走るのはなかなかどうして簡単なことではない。
市民ランナーにとって月に300km走るというのは1つの高い壁ではないかと思っている。
到底できないほど高くはないが、やろうと思えばいつでもできるほど簡単でもない。手の届き得る頃合いの良い目標であるとも言えるかもしれないが、これを毎月続けるのはそうたやすいことでもない。
イチローは「もっと全然難しい」というにきまっているが、なんとなくイチローにとっての年間200本安打に似てる気がしている。
■月300kmでサブ3に迫る
月300kmということは、毎日走れると仮定するならざっと1日10㎞という計算でわかりやすい。このわかりやすさも目標にしやすい理由でもある。
コンスタントに月300km走れれば--年齢・性別・練習内容などさまざまな要因はあるにせよ--おおざっぱに言ってフルマラソンで3時間~3時間15分くらいの記録が期待できるのではないかと推察している。
要するに、市民ランナーにとって、まずもって最大の目標と言っていいサブ3に迫りうる練習量が月間300㎞なのだ。
■1日10㎞と1日1時間のランは同じか?
1日10㎞というのを目安にしているランナーは多いと思う。これがまたそう簡単でもない。
距離の10㎞に匹敵する目安は、時間で言うと1時間だろう。
6分/㎞×10㎞=60分(1時間)
サブ4レベルの一般的ランナーのジョグペースは、ちょうど6分/㎞くらいだと思う。その意味で、一見この2つの目安は同じことを意味しているように見えるが、実は微妙に異なる。
■1日10㎞の壁
ランのために1日に1時間以上あてるのは、普通の人には、現実的にも心理的にも簡単ではないのではないだろうか?
ところで、10㎞走ろうと思うと、実際には1時間では到底足りない。
【走りだす前】水分、サプリ、エネルギー補給。着替える。ストレッチをする。
【 走った後 】ストレッチする。シャワーを浴びる。着替える。水分、サプリ補給。マッサージ。
天候や走る時間帯・走る距離などによって準備することが増えたりする。そういう状況判断や準備にも時間がかかる場合もある。
また、家の前からすぐに走りだせるなら無駄がないが、実際には走るためのコースは少し離れている方が多いのではないか。
たとえば公園などへ車で出かけるという人は、その時間も確保しなくてはならない。わたしのように準備運動も兼ねて歩くという人もいるだろう。
いろいろ工夫はしているにしても、自分について言えば、事前の準備に10~20分。戻ってから15分~25分くらいはかかっている。
■1日1時間の壁
前後の準備はやむをえないと思えるとしても、家を出てから1時間というのは心理的な目安としてかなり強固だ。実際に走りはじめるまで5分かかるなら、1時間で走れる実質時間は50分しかない。ペースで言えば5分/㎞。
サブ4レベルのランナーで、いきなりこのペースで走れる人はいないだろう。ウォーミングアップが必要だ。しかも、毎日このペースですべての距離を走るなどということはまず不可能である。
以上のことから、1日10㎞走るには、すぐに走りだせるとして前後の準備も含め1時間半~2時間弱が必要だし、走りはじめるその場所まで行く時間をこれに加えるなら、ざっと2時間はかかると思っておくべきだと言えそうだ。
ランニングのために毎日2時間当てられる人はいったいどのくらいいるだろうか? 300km走るには、足りない分を休日などに増やすことが必要になる。
■毎日走る困難
それ以外にも、単純な話、天候、仕事やプライベート、体調不良などいろんな事情で毎日走ること自体がすでに相当難しいなことは察しがつくだろう。
週1回や2回の休「足」日を設けているランナーがむしろ普通で、仮に週1回は意識的に休み、不可抗力などで月に数日走れない日も合わせて、月7日走れないとする。
平均して月24日、1日1時間(実質48分)走るとすると、月間走行距離は、
48分/6㎞(ペース)×24日=192km
※がんばって60分(10㎞)走ったとしても、240km。
足りない分を週末補うなら、月4週として週末ごとに+27km走らなくてはならない。土日のどちらかに37㎞(もしくは25㎞)。毎週末37㎞とはかなりハードルが高い。
毎日1時間以上をランニングに費やして10㎞走れるなら、週末は土日のどちらかに25㎞走ればよい。これでも簡単ではないが、がんばればなんとかなるかもしれない。
1か月だけなら、集中してがんばればなんとかなるだろう。だが、毎月続けるとなれば話がは違ってくる。距離が増えてくれば故障の危険も増えてくる。
毎月コンスタントに月300km走るのはなかなかどうして簡単なことではない。