
さすが年間30万人もが訪れるという富士山。ルート表示は数も多く、ひじょうにわかりやすい。

時には岩に直接ペイントされていることも。

だから、「視界さえ良好なら」道に迷うことはないと言いたいところだが、これがなぜかはわからないが、「あれ?こっちでよかったんでしたっけ?」てなことが何度かあったし、2度ばかり、間違って下山道を登ったりもした。
人間だれしもミスを犯す。ふと考え事をしてたり、疲れて集中力が散漫になってくると見落とすこともあれば、表示の前に人が坐りこんでいて見えないなどということもあった。
それでも登りやすい山だと言っていいと思う。あとは登る人の体力・気力のみ。
しっかり準備して(余りしてない若者なんかも見かけたけど)、時間をかけ、高山病にかからなければ--繰り返すが、季節が夏で、天候さえ良ければ--子どもでもおばあちゃんでもきっと登れると思う。
少し上から見下ろした瀬戸館はこんな感じ。
下界は雲に覆われてほぼ何も見えない。


本六合目から、本日宿泊予約をしている七合目大陽館までの間には、人の手によって成された風景を目にした。
誰が積んだのか、微妙なバランスで崩れることのないこんな石積みのオブジェ。

途中「落石注意」の看板も何度か目にした。

見上げればさすがにあちこちに大きな岩が目に入るし、それらがいつ落ちてきても不思議はないだろう。
あまり注意のしようもないと思う。
ひょっとしたら、落石事故で亡くなったのかもしれない。山で亡くなられた方を悼むために立てられたらしい小さな碑と石で造られた祠があって、たくさんの鈴がかけられていた。

ご冥福をお祈りしたい。
そして、見上げれば七合目・大陽館の建物がもうすぐ頭上に。

少し前から、痛いというほどではないが、少し頭がぼーっとした感じがしていた。Kさんも同じだといい「漢方の頭痛薬を持ってきたから、山小屋についたら飲みましょう」と話した。
七合目。標高2920m。登山図では本六合目から1時間20分の行程とある。標高差は300mということになる。
ちょうどほぼ15:00。予定より30分早く、無事大陽館に到着した。本六合目からは1時間10分かかったことになる。

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