雷雨の夜、ビリー少年が愛読していた俗悪コミック「クリープショー」が厳格な父親に没収される。路傍のゴミ箱に捨てられた「クリープショー」はやがて風に煽られてページが開き、おぞましい物語を次々と展開する。
監督はジョージ・A・ロメロ、製作ルビンシュタイン、特殊メイクにトム・サヴィーニと『ゾンビ』のチームが、脚本のスティーヴン・キングと組んだ、全5話からなるコミック仕立てのオムニバス・ホラー。「クリープショー」というコミック雑誌に入り込んで、架空の絵が現実に変わる。実写でのマンガ的表現を狙い、照明、構図、演技など全てがコミック調でところどころにキッチュな笑いが散りばめられている。第3話にはキング自らが出演。またビリー役はなんとキングの実の息子。物語は最後にビリーが父親を殺すシーンで終わる…ホラーファンであれば二重三重に笑える映画。
第一話「父の日」」
第二話「ジュディ・ヴェレルの孤独な死」
第三話「迫りくる潮流」
第四話「木箱」
第五話「這い寄るやつら」
の全五話から成ります。
この中でも私のお気に入りは、第三話「迫りくる潮流」と第五話「這い寄るやつら」です。
第三話「迫りくる潮流」はドSの監視カメラオタクの話です。
妻ベッキーの浮気を知ったリチャードは、妻と浮気相手を海辺に誘い出し2人を砂の中に首まで埋めてしまう。彼らはそれぞれ離れた場所に埋められ、目の前にはテレビが設置。
ブラウン管には互いの浮気相手が砂の中でもがき苦しむ姿が映されている。
海は間もなく満潮となり、2人は互いに苦しむ顔を見ながら溺れて死ぬ。
次の夜、復讐を遂げたリチャードが自宅でくつろいでいると、家の外から水気を含んだ足音が聞こえる。足音の主はゾンビとなって海から帰ってきた妻と浮気相手だった…。
ゴポゴポと水の音と共に現れる二人のゾンビは水を含んで、海藻が絡みついていかにも良い感じですv
リチャードはも同じように首まで砂浜に埋められます。
果たして生き延びることが出来たのか?
息を止められると言い張るリチャードの行く末はいかに・・・
第五話「這い寄るやつら」は潔癖症老人を襲うゴキブリの話です。
近未来的な設定で、白い無菌室のような場所にこの老人は住んでいます。
ゴミは常に机の角にある吸い込み口に捨てて部屋はいつも清潔に保たれていた。
が、ある時ゴキブリが次から次へと出て来て、追いつかなくなる。
老人は鍵のかかったさらに小さな個室へと逃げ込みますが、そこへ停電が起こり、その間に老人の身体の中全体をゴキブリが覆いつくす・・・
皮膚を突き破ってゴキブリが何万匹も出てくるところが圧巻!!
口から鼻から大量に溢れてくる数万匹のゴキブリは本物が使われていたようです!!
短編オムニバス形式ですが、それぞれに味があり面白い作品です。
★☆☆★
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『クリープショー』 1982年 アメリカ
原題:CREEPSHOW
監督:ジョージ・A・ロメロ
脚本:スティーヴン・キング
特殊メイク:トム・サヴィーニ
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