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【グロテスクな表現が含まれています】
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ゴーストワールド

2009-10-21 19:20:27 | Cult


ロサンゼルス郊外の退屈な町に住むイーニドとレベッカは幼馴染み。高校を卒業したら一緒に住む約束をしていた。卒業後、たまたま出会い系広告に名前を載せていた男をいたずらでダイナーに呼び出し、イーニドはブルース・レコードのコレクター、シーモアと出会う。イーニドと同じく世間に馴染めずにいた彼とイーニドは少しずつ親しくなっていく。一方レベッカはコーヒーショップで働き始めるが、働きながら一人暮らしをしようとする彼女と、資本主義システムに馴染めないイーニドの、2人の間は段々とすれ違ってゆく。


とにかくよかった。
面白かった。
イーニドが可愛い。
断然イーニド。
黒縁似合ってる。
服のセンスから部屋からオサレ。
大衆に溶け込めないところに共感。
曖昧な浮遊感。
バスに乗るという選択は妥当。

こういうもの凄く気に入って
好きなやつに限って上手く表現できない。

大好き。





★★★★★
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『ゴーストワールド』 2001年 アメリカ
原題:Ghost World
監督:テリー・ツワイゴフ
原作:ダニエル・クロウズ

ある結婚の風景

2009-10-20 19:38:59 | Ingmar Bergman


弁護士である妻マリアンヌと、大学教授の夫ヨハン。結婚10年目の満ち足りた生活を送っていた彼らに、あるとき模範的な結婚生活についての取材が行われる。数日後、活字になった記事を読んだ2人は、そのあまりのつまらなさにがく然となる。やがて夫婦の間に、次第に亀裂が生じていく。夫婦ディスカッションドラマともとれる本作は、もともとは5時間に及ぶTVシリーズだったが、好評につき再編集され劇場公開された。


夫婦生活のドキュメンタリーみたいな作品。
何の問題もないような夫婦が
実は今までお互いがお互いに言えない
もやもやを抱えていた。

結婚したらこういう問題には直面するものなのか
それはどうかはわかりませんが
誰かと一緒に共同生活を続けていくのは
もの凄く大変なことというのが
この映画を通して伝わってくる。

お互いが相手に対して持っていた不満を
ぶつけ合う。
それを聞いてお互い愕然とする。
今までこんなに解り合えてると
思っていたのに…

ビデオテープ2本にわたって延々と
この夫婦の会話のやりとりです。

会話だけなのに
最初の取材を受ける二人の空気
思いをぶつけ合う二人の空気
離れて再び会った時の二人の空気

それぞれがじわじわ伝わってくる。


近すぎても見えなくなるものなのか。

愛がなくなった夫婦はどうすべきか。


★★☆☆
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『ある結婚の風景』 1974年 スウェーデン
原題:Scenes from a Marriage
監督:イングマール・ベルイマン

第七の封印

2009-10-03 22:37:42 | Ingmar Bergman


小羊が第七の封印を
解いてから

約半ときの間にわたり
天国は静かになった


私は見た
神の前に7人の天使が立ち


7本の角笛を与えられるのを




土着信仰とキリスト教信仰が混在する中世の北欧を舞台に、十字軍の遠征から帰途についた騎士と死神の対決を通して神の存在を問い掛けた作品。



神は存在について

私を苦しめながら
神が心に残るのはなぜか

私が神を呪うのに
なぜ神は私にとって
振り切られぬ存在なのか



恐怖の中にあって
描くものを私たちは神と呼ぶ




死神⇔神

黒⇔白

神⇔悪魔

生⇔死

天国⇔地獄

白い服⇔黒い服


死神とチェスをして勝てば命を助けてもらえる。
神は存在するのか。
僕たちは死神とはいつも一緒にいる。

死神とチェスをしているシーンが凄く好き。





★☆★☆★
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『第七の封印』 1957年 スウェーデン
原題:Det sjunde inseglet
監督:イングマール・ベルイマン