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修羅雪姫

2010-03-26 12:38:31 | Cult


明治時代の日本。家族を殺され、悲惨な目にあった鹿島小夜は復讐相手の一人をどうにかしとめるが、獄中に入る。小夜は獄中で身篭り、産まれた女の子に雪と名づけ死ぬ。雪は剣豪でもあった道海和尚の元で厳しい修行を身に着け、自分を産んでくれた母に代わって復讐の旅を続ける。


梶芽衣子大好きだから観た。
雪を見ると思い出す作品。
着物姿がとても綺麗。

雪に映える血しぶきの赤や
着物の紫が印象的。

タランティーノ監督はこの作品を観て
梶芽衣子に惚れたって判る。
「キルビル」は本作へのオマージュだとか。
監督と気が合いそうだな。

因果応報!




★★★★
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『修羅雪姫』 1937年 日本
監督:藤田敏八
小池一雄原作、上村一夫作画

ミザリー

2010-03-17 11:45:54 | horror


「ミザリー」シリーズで有名な人気作家ポールは雪道で事故に遭い、瀕死の状態を元看護婦のアニーに救われる。ポールの小説の熱狂的愛読者だった彼女は、彼を手厚く介護する。だが、新作「ミザリーの娘」でヒロインが死んだことを知り逆上した彼女はポールに心理的・肉体的拷問を加え始める……。

怖い、に尽きる。
原作はスティーヴン・キングです。

ファンに偏執的に小説が愛されると
こうなるのかと身震いする。

アニーはミザリーの話を自分の
思い通りにしたかったんだな。

その作品に対する思いっていうのは
人それぞれあると思うけど
この狂気は凄い。


★☆★★
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『ミザリー』 1990年 アメリカ
原題:Misery
監督:ロブ・ライナー
原作:スティーヴン・キング

欲望という名の電車

2010-03-11 17:25:46 | other


港湾都市ニューオーリンズのうらぶれた下町に、Desire(欲望)号という名の電車に乗って、孤独な未亡人ブランチ・デュボワ(ビビアン・リー)が降り立った。南部の町オリオールの傾きかけた名家に育ったブランチは、家族の看護やその葬儀などで財産を使い果たし、妹夫婦を頼って来たのだ。だが、妹ステラの夫スタンリー(マーロン・ブランド)は貧しい職工で、家もたった二間のアパートだった。 病的なほど不安定な上に、お嬢様気取りのブランチの行動が、一々気に障るスタンリー。ブランチも、粗野で暴力を振るうスタンリーを嫌い、ステラに一緒に家を出ようと訴える。だがステラは、野蛮だが自分を強く愛しているスタンリーから離れられず、子供も身ごもっていた。


一言で言うとマーロン・ブランドがかっこ良すぎたに尽きるんですが
ヴィヴィアン・リー演じるブランチが華やかな貴族の身分から
没落していく様が描かれている。

太宰の『斜陽』を思い出した。

スタンリーがDV夫みたいに思われるかもしれないのですが
ブランチの貴族のお嬢様っぷりと
他を見下したような態度にイライラさせられる
気持ちは凄くよくわかります。

ヴィヴィアン・リーの演じっぷりも凄いと思います。

スタンリーは暴力的な性格だが妻のステラの
ことも愛しているし、ステラもスタンリーを愛している。

過去を暴露され、精神的にも崩壊していくブランチは
痛々しくもあり儚げで、しかし何とも言えない
あの表情はヴィヴィアン・リーだからこそ
演じれたのではないかと思う。
さすが名作。

★☆★☆
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『欲望という名の電車』 1951年 アメリカ
原題:A Streetcar Named Desire
監督:エリア・カザン

アクエリアス

2010-03-07 18:12:07 | horror


あなたも このステージから逃げられない


頭からスッポリかぶったフクロウのお面、一見何か愛嬌がある……けどその仮面にかくされた狂気の殺人鬼の冷血は、華やいだミュージカルのリハーサルに夢中なヤングたちをたちまち鮮血地獄のエジキにしてしまう、ユニークなこわさ!(ジャケットより抜粋)




そのタイトルと奇妙なフクロウの被りものに惹かれ、
ずっと眠らせていた作品を観た。

イタリアンホラーというので期待して観た。
ダリオ・アルジェントの愛弟子が監督だった。

殺人鬼が殺した死体をステージの上に全て並べて
自分は椅子に座り、膝に猫を乗せBGMをかけ、
羽を飛ばす演出をして悦に浸っているシーンは
美しいとしか言いようがない。

芸術作品だった。

猛禽類の鋭い眼がじっとこちらを見ている。

★★★☆
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『アクエリアス』 1986年 イタリア
原題:Aquarius
監督:ミケーレ・ソアビ

大人は判ってくれない

2010-03-05 01:13:35 | Nouvelle Vague

12歳のアントワーヌ ドワネルにとって、毎日は苦痛の連続であった。学校では成績も悪く、いたずら好きで先生に叱責される。家では厳しい母親と、稼ぎも少なくうだつの上がらない父親に囲まれた息の詰まる生活。寝袋にくるまって両親のケンカを聞かされる日々。そんな彼の楽しみは映画を観ることだけだ。しかしある日、授業の作文で「バルザックの盗作だ」と叱られ、学校を停学になる。居場所がなくなった彼は、家を飛び出してしまう……。



言葉は多くない。

でも、伝わる。
判る。

上手く伝わらなくてもやもやした感じとか。
これを上手く表現できない感じとか。

牛乳盗んで飲んでるシーンが印象的で好き。


★☆★★★
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『大人は判ってくれない』1959年 フランス
原題:Les Quatre Cents Coups
監督:フランソワ・トリュフォー