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女囚さそり 701号怨み節

2009-08-26 21:37:43 | 女囚


刑務所を脱走したさそり(松島ナミ)は、児玉刑事の執拗な追跡に遭い逮捕された。だが、護送中にパトカーを電信柱に激突させ、ケガを負いながらもヌード劇場に逃げ込む。そして、児玉に恨みを持つ元学生運動家で照明係をしていた工藤(田村正和)に助けられた。その後、ナミと工藤は児玉宅を襲撃するが、誤って児玉の妻を死なせてしまう。怒り狂った児玉は工藤をリンチにかけてナミの隠れ家を聞きだし、遂にナミを死刑囚独居房に送り込む。ナミは再び脱走するが、すべては児玉が自分の手で処刑するために仕組んだ罠だった…。

さそりシリーズ4作目。
つか、毎度のことながらジャケット
かっこよすぎるくないですか?
伊藤俊也監督から長谷部安春監督に代わり、
アクション要素強めな感じになった。

なんかもう1作目で復讐果たしてるから
復讐するのに無理やり理由こじつけてる感が
少しあるのだけれども…
でもこのさそりシリーズ大好きです。
アウトローっぷり半端ない。

看守の女の人の制服が可愛かった。

最後またやはり逃亡を続けるナミの姿の
かっこよさといったら…!!!!


★★★★
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『女囚さそり 701号 怨み節』 1973年 日本
監督:長谷部安春

女囚さそり けもの部屋

2009-08-14 02:03:06 | 女囚


伊藤俊也監督、梶芽衣子主演によるバイオレンスアクションシリーズ第3弾。“さそり”こと松島ナミは刑務所を脱獄し、精神に異常をきたした兄と2人で暮らす売春婦・ユキと出会う。彼女の悲惨な状況に同情し、悪辣なヤクザ・鮫島に憎悪を燃え上がらせる。

これこれ倉庫にあったやつ。
今回は女囚と言えども刑務所でのシーンはちょこっとだけしか出てきません。

色々な人のレビューなどを読ませていただいていると
三作目のこのけもの部屋がかなり高くされていました。

陸的には、1、2作目よりかは怨み(復讐)度は落ちた気がするが
冒頭からの自分の手と繋がれた刑事の腕を電車のドアに挟んだ上で
包丁でぶった切ってそれを自分の腕にぶら下げたまま街中を
疾走するナミの姿がショッキングすぎた…!

まじB級スプラッタ映画もびっくりである。

近親相姦・むちゃくちゃな堕胎・下水道・鴉・レイプ…
な内容盛り沢山。

ナミはほんと何しても美しいね。
下水道でずぶ濡れになって逃げていても綺麗やもん。

結局ナミは最後放火の初犯で三か月の刑期で刑務所に入って
わざわざ復讐を果たす。
しかし、あれ入る時によくさそりってばれんかったな。

ナミの指名手配の張り紙がとてつもなくかっこいいです。
1枚欲しい。

★★★★
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『女囚さそり けもの部屋』 1973年 日本
監督:伊藤俊也

盲獣

2009-08-10 23:26:18 | Cult


目くらの世界に残されているたった一つの楽しみ、それは触覚です。
なかでも女の身体の手触りが一番です。
温かくて、柔らかくて…



江戸川乱歩原作、増村保造監督の作品。



結論:乱歩は変態

や、乱歩のそういうとこが好きです。
数ある乱歩作品でもこういう変態ものばっか好きで読んでる気がする。
盲獣も期待を裏切らない作品でした。
乱歩の原作を読んでいないので原作も気になる。

登場人物は盲目の道夫、道夫の母、道夫に拉致られるアキ(緑魔子)の3人。
触覚をたよりに彫刻を作りたい云々で道夫に捕えられたアキ。
アトリエと称した鼻や耳や目や口が壁一面に作りつけられた倉庫。
真ん中には巨大な女の裸体のオブジェ?のようなものが置いてある。

道夫はアキに触覚の芸術を完成させるために彫刻のモデルになって欲しいと懇願する。
アキは最初は逃げ回り「あなたはキチガイだわ!」とか
言ってたんですが・・・・・・

密室生活を続けていくうちにアキの心境に変化が…
心境どころか暗闇で生活するうちにアキの目も見えなくなっていく。
そして、二人は触覚だけの快楽に溺れるようになる。

こっから普通じゃ満足できなくなった二人のプレイがエスカレートしていく。
最後はドMの極み。

“触覚の世界、昆虫の世界、ヒトデやクラゲの下等動物の世界、
その世界の果てにあるものは、やっぱり暗い暗い死だった。”

ってアキが最後に言うんやけど
感覚を研ぎ澄ました先に残るものは「死」なんか?
そこがちょっと疑問やった。
極めるっていうことは生の限界でそれはイコール死に繋がるのか?

でもだんだん強い刺激を求めてしまうっていうのはわかる気がする。
あと、僕も指のや手のひらの感覚が敏感なんで道夫の気持ちもわかる笑
目が見えへん分、触覚が鋭くなるっていうのもわかる。
見えへんほうが興奮するとかそういう類ですよね?笑
共感しすぎ乙

緑魔子の小悪魔的魅力。

・目あきの方が不自由、だって触覚の楽しさを知らないから
・いいか?切って
・かまわないわ
・もう触覚だけでしか感じない
・痛み=楽しい
・死んでもいい、思いきりやって
・普通の人間にはわからない楽しみを思う存分味わった
・死んでもいいわ
・どうせ死ぬなら最後もっと楽しませて

このエスカレートっぷりやばい。
増村監督作品にも手を出そうと思います。

★★★★★
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『盲獣』 1969年 日本
監督:増村保造
原作:江戸川乱歩

女囚さそり 第41雑居房

2009-08-09 23:59:27 | 女囚


女囚さそりシリーズ第2作目。“さそり”と呼ばれた囚人ナミ。叩かれても屈せず、アメを与えても敢えてそれを拒絶する・・・復讐の炎を燃やしながら、じっと冷静にそのチャンスを待ち続ける。松島ナミと6人の女囚の脱走劇をメインストーリーに、ナミの怨念とも言うべき刑務所所長を象徴する権力への復讐を鋭く描く。

完全に梶芽衣子ブームです。
さそりシリーズ好きすぎて「女囚」カテゴリを作りました笑

今回ナミは映画の中で二言しか喋らない。

「私を売ったね」

「死んでるよ」

のみ。

しかし、その眼力と圧倒的存在感は一作目にも増して凄まじい。
美しすぎる。

ナミが問題児扱いされて1年間も地下牢に入れられてた所から話は始まる。
今回は女囚たちのサイドストーリー的なものがクローズアップされてた。

脱ぐシーンは一作目よりかは断然減った。
女囚たちが一緒に逃げてる時に流れる女の呪文ていう曲もよかった。
みんなで走ってるシーン結構好き。
怨み節はもちろんいい。
いつも仕返しが100倍返しぐらいで気分いい。

二作目というといまいちな作品が多い中、
この作品は一作目とはまた違った味を出していてよかった。
女囚それぞれのキャラもはっきりしていたし
ずっと飽きずに最後まで話に引き付けられた。
途中で廃墟に捨てられたおばあさんが出てくる辺りの演出が凝ってた。
女囚リーダーの狂人っぷりが半端ない。

とにかくセリフほとんどないのにここまで目で語る梶芽衣子がほんとにすごすぎる。
女囚たちが囚人服の上に着てるマントみたいなんがかわいい。

梶芽衣子のマキシコート姿はかっこよすぎる。
最後、所長の義眼に映る映像で女囚たちが包丁リレーしながら走っていく姿がシュール。

★★★★★
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『女囚さそり 第41雑居房』 1972年 日本
監督:伊藤俊也

女囚701号 さそり

2009-08-07 07:13:04 | 女囚


恋人に裏切られた挙句、冤罪によって収監された女囚「松島ナミ(さそり)」を主役とした女囚映画。収監された刑務所内での看守や女囚による陰惨な私刑(リンチ)や陵辱、刑事による暴力に超人的な精神力と忍耐力で耐え、「怨み」を蓄積していき、最終的には自分を陥れた男達へと復讐を遂げると言ったストーリー。さそりを陥れる男達は刑事や代議士、看守と言った権力に属する者が殆どで、「法律さえ守れば何でも許される」という権力へのアンチテーゼとも見て取れる。
このシリーズに必須なショックシーン(暴力、陵辱、嫌がらせ)は凄惨でインパクトが強く、それ故に無表情で耐えながら「怨み」の冷たい炎をたぎらせるさそりの魅力を高め、ただでさえ印象の強い70年代東映作品の中でも特別なイメージを与えている。(wikiより引用)


倉庫行ってる時に見つけてずっと気になってた作品。
ちなみに倉庫にあったのはこのシリーズの三作目の「女囚さそり けもの部屋」

さそりこと松島ナミを演じた梶芽衣子さんがすごくかっこよくて綺麗でした。
ほとんど喋らないんですが目で語るというか
あの目力はすごい。

ヤクザにレイプされた後で、そのボロボロの服のままマントを羽織り
警察署の前に来て、杉見(復讐相手)を見つけるとマントを投げ捨てて
片乳はみだしながら包丁1本で向かっていくナミの姿が印象に残ってる。
つか、どんなすごい執念だ。

ナミがとにかくちょうかっこいいです。
冤罪なのに文句も言わずただ復讐心だけを胸に刑務所でのひどい仕打ちに耐えるナミ。
でもナミは頭も良くて強いので最後復讐を果たします。
ナミがさそりルック?あの黒い服に黒い帽子を被ったスタイルで警察署に最後もっかい
乗り込んで行くんやけどあの殺し屋ばりの手際良さは観てて爽快。

今だとこんな作品もう撮られへんやろうなっていうような良作でした。
これシリーズものなので続き借りて来ます。
ジャンル何やろ?女囚ジャンルを作るべきか…
梶芽衣子に惚れました。


★★★★★
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『女囚701号 さそり』 1972年 日本
監督:伊藤俊也

田園に死す

2009-08-04 07:36:55 | Cult


寺山修司が自身の同名歌集をもとに映画化した、自らの少年時代を描いた自伝的色彩の強い作品。青森県の北端、下北半島・恐山のふもとの寒村。父に早く死なれた少年は、母と二人で暮している。母と二人だけの生活に嫌気のさしている少年の唯一の楽しみは恐山のイタコに父の口寄せをしてもらうこと。ある日、村にやってきたサーカス団の団員に遠い町の話を聞いた少年は隣家の憧れの娘に一緒に村を出ようと持ちかけられるが……。少年時代の回想シーンが象徴的な映像で綴られていく。

シュールすぎて衝撃でした。
丸尾的世界観。ダリオ・アルジェントみたいに「色」を強く感じさせる作品。
寺山修司に最近嵌ってる。すごい。

本の畸形のシンボリズムにも出てきたような一寸法師など、見世物小屋も印象的。
日本的怖さ。耽美、エログロ、白塗り!

昭和の退廃的美しさを描きつつも
寺山修司の頭の中というか
彼の思い描く過去とは…

観終った今、なんかすごくゾクゾクする。
じっとりくる。
今まで観た映画の中で1番衝撃的かも…
視覚からの衝撃だけじゃなくて脳と聴覚にもくるというか…

寺山修司小説家やからかわからんけど
これは後に残る。
もっと色々言葉にしたいのに私の表現力ではそれを言葉にできない。
身体と脳に纏わりつくようなじっとりした映画。

シュルレアリスム





「もし、君がタイムマシーンに乗って数百年をさかのぼり、
君の三代前のおばあさんを殺したとしたら、現在の君はいなくなると思うか」



★★★★★
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『田園に死す』 1974年 日本
監督:寺山修司