■ 腑に落ちない、日本学生野球憲章 |
◆ 日本学生野球憲章
プロ野球西武ライオンズの裏金問題が事の発端でした。
高校野球での「特待生制度」
今回、初めて知りましたが、野球の特待生制度って禁止事項なのですね。同級生や先輩でも野球の特待生制度で進学した人がいたような記憶があります。ウチの弟にもそんな話がありました。
この「特待生制度」は、日本学生野球憲章(第13章)に違反するということです。(高校生は、第19条にて準用されてますね)
第十三条 選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、他から選手又は部員であることを理由として支給され又は貸与されるものと認められる学費、生活費その他の金品を受けることができない。但し、日本学生野球協会審査室は、本憲章の趣旨に背馳しない限り、日本オリンピック委員会から支給され又は貸与されるものにつき、これを承認することができる。 (2) 選手又は部員は、いかなる名義によるものであつても、職業野球団その他のものから、 これらとの入団、雇傭その他の契約により、又はその締結を条件として契約金、若しくはこれに準ずるものの前渡し、その他の金品の支給、若しくは貸与を受け、又はその他の利益を受けることができない。 日本高校野球連盟 - 日本学生野球憲章 |
みなさんの周りでも「特待生」という名目で進学した友達や同級生っていませんか?!
昔、塾で講師をしていたことがあるのですが、その時にリトルリーグで全国優勝した生徒がいまして、東京、大阪などの高校野球名門高校からスカウトが来たという生徒を教えたことがあります。さらに、元?プロの選手に教わったとも言っていました(笑)結局、新潟の某名門高校へ進学しましたが・・・
◆ 日本人メジャーリーガーも特待生?!
私の予想ですが、現在・過去を問わずメジャーリーガーでプレーした日本人選手の中にもいるでしょうし、日本のプロ野球で1イニングでもプレーしたことある選手ならば半数は超える数の人が「特待生」として高校進学・甲子園出場したり、この第13条に触れる行為をしていたと思います。
■ 日本の野球は死んだ |
◆ ナンセンス極まりない日本の野球界
細かい部分を取り上げたらきりのない(サッカーファンから見た)日本の野球界の不思議があります。その1つとして「プロ、アマの交流禁止」というのがあります。今回、この日本学生野球憲章を初めて読んだのですが、その第10条に以下のような規定があります。
第十条 選手及び部員は、職業野球に所属する選手、監督、コーチ、審判員その他直接に職業野球の試合若しくは練習に関与している者又は関与したことがある者と試合若しくは練習を行ない、又はこれらの者からコーチ若しくは審判を受けることができない。但し、直接に職業野球の試合又は練習に関与したことがある者であっても、日本学生野球協会審査室においてその適性を認定された者については、この限りではない。 (2) 前項の規定は、職業野球のスカウトその他これに準ずる者についても、これを準用する。 |
以前から思っていたのですが、元プロ野球の選手・監督に教わるってとても良い事だと思うのです。技術的な部分に限らず精神面でもね。例えば、学生が就職や進学をする時に先生や両親にアドバイスを求める事が有ると思うのです。そんな時に、元プロとしてプレーしたことがある人のアドバイスであったらどれだけ的確で心強いものか・・・ちなみに、現在では、プロから社会人野球へという形は、条件付で認められているようです。
参考資料
■ 柳川事件(プロ野球)
■ 柳川事件とプロアマの関係
◆ なぜ、野球だけが特待生禁止?!
私は、この「特待生」制度に関しては、全くもっていけないこと、悪い事だと思いません。例えば、卓球の愛ちゃん(元青森山田)もそうでしょうし、他にも数多くのスポーツ選手が「特待生」として高校や大学へ進学、その後、プロなりオリンピック選手として日の丸を背負いプレーしていると思うのです。また、普通に「学費」という経済的な理由で両親は助けられているケースもあると思うのです。逆に「特待生」として入学後、退部になれば、学費などの免除は打ち切りになるケースもあると思います。この辺の細かい是非は置いておいて・・・
こうい厳しい環境の元でプレーしているからこそ、甲子園やプロ野球、また大学/社会人になった時にそれなりに活躍出来るんだと思います。(この辺はサッカー界は、まだまだ甘いかな?)勉強で「特待生」もいるのに、なぜ?野球だけ駄目なのか?!
◆ じじいのオ○ニー
2時間を超える常任理事会を終え、日本高野連の脇村春夫会長と田名部和裕参事が会見した。「ただちに(特待制度を)中止すること。とにかく中止」と田名部参事は言い切った。今回の決定が、特待制度を申告した学校の処分よりも、制度の即刻中止を徹底させることの最優先を強調した。 脇村会長は特待制度が高校野球のあり方に影響を及ぼす大きな問題であるとの認識を示した。ただ、高野連は90年と05年の2度にわたり、特待制度が学生野球憲章13条違反であるとの通達を出しているが、それが一部の学校に徹底していなかったことについて、「高野連として指導が足りなかった」と認め、険しい表情での会見となった。 また、決定にあたっては、常任理事会では学費を払えない生徒のトラブルについて慎重に対処する必要があるとの意見が出たという。田名部参事は「学校として別の付与や、県や市など公的な奨学制度があるので、それへの切り替えをお願いするしかない」と語った。 引用元:毎日新聞 - 野球特待生 高野連が会見 「制度即刻中止」を強調 |
今後は、高校野球は、そのトップの組織である高野連の対応が注目だと思います。子供達・選手達は、純粋に「甲子園に行きたい」「プロ野球選手になりたい」と思っているはずです。その為に365日休まず練習をしている選手もいると思います。甲子園の試合を一度でも観たことがある人であれば分かると思うのですが、そこには、映画やドラマのような綺麗ごとだけではなく、れっきとした一スポーツとして「勝者と敗者」という姿が見えます。プロ野球選手の場合であれば、ミスしないミスも起きます。それも現実。
特待生として甲子園常連高校に進学出来たからといって、レギュラーも甲子園出場も保証されている訳ではありません。マンモス校だと100人以上の選手の中で勝ち抜いてレギュラーを獲得しなければなりません。それこそお金を貰っているプロとなんら変わりません。朝日新聞を始めとして甲子園のスポンサーについている企業もありますが、「クリーン」を求めるのであれば大人は、甲子園で行われる高校野球でビジネスをするな!と言いたくなります。
結局は、高校野球は教育の一貫性という大義名分の元に歴史と伝統、きれい事を信じている、じじいのオナニーにすぎないと思うのです。特待生がなくなるからではなく、高校生を底辺とする一連の野球界全体の体質を見る限り、このままでは日本の野球は終わるでしょう・・・
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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参考資料
■ 特待制度:高野連が2日発表した申告校 更新後差替え予定。
■ 「野球特待生制度」申告校(376校) (高野連のHP)
有名校、名門と呼ばれる高校は軒並み名前が出ています。むしろ出ていない有名校、名門と呼ばれる高校が「うそつけ!」と、今度はリークされたりすることもあるかもしれませんね。
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一般の生徒の親はスポーツの才能があるだけで、差別されることに違和感を感じないのでしょうか。
どちらも「長所」には変わりないのに。
高校野球だけがキレイであろうとする姿が見苦しい。教育という面は、スポーツの中のほんの一部分に過ぎないのに。
この件、我が意得たりと言う感じですw
特待制度の良し悪しはともかく、少なくとも現時点では特待制度の上に高校野球(大学、プロまでの育成)が成り立っていました。それを金銭関係の部分で徹底的にクリーンにすることは悪くない、と思います。ただ、選手の育成はどうするの?ここがすっぽり抜け落ちたままのが余りにもナンセンス。今の高校生やこれから高校生になる選手達の事が全く考えられていないのが不憫です。きっと、特待=悪というルールだけで杓子定規で動く日本の野球は若い世代から衰退していくのでしょう。あるいは、優れた選手は高校生からアメリカへ行くことになるのでしょう。そして、アメリカ国籍を取得して...
さらに付け加えれば、これだけ多数の高校が行っていた事実に驚いている高野連、これだけで罪です。高校生や野球部長だけに責任を取らせるのではなく、自らの監督責任を取るべき。
高野連は昔から癌だと思っていましたが、余りにもお粗末過ぎて...もう終わってしまいましたね、本当に。
野球少年だった自分がフットボールの世界に目覚めた90年WCイタリア大会には本当に感謝しております!
学校側も憲章に違反するからと今まで援助を受けていた現役特待生の家庭に授業料の支払いを求めるという事態にもなってるようですし、これじゃ詐欺にあったようなものですよね。
これも学科の履修不足問題と同じようにそれまでの特待生は不問なんでしょうし……
高野連が自分達の責任については有耶無耶のくせに、生徒の責任もゼロではないと言ったのには呆れましたね。
これと比べたら日本サッカー界における川淵氏や田嶋氏はマシな方なんでしょうかね?
-5と-10どっちがマシかと比べるようなものかもしれませんけどw
こんばんは。
特待生の為の費用は、多分、募金?じゃないなんだ?!私立大学とかであるような援助的なお金じゃないでしょうか・・・(爆)
ビール飲んでいるんで訳分からなくなっていますが、たいてい私立高校だと思うので、色んな方面からお金は入ってくるんでしょうね。
いっそのこと、甲子園で優勝したら学校にお金出せばよいのに・・・
こんばんは。お久し振りです。
その後、色々と論議になっているみたいですね。
私が嫌悪感を感じたのは、どうも高野連の体制ってものが嫌なんだと思います。そう言えば、随分以前に下記のような記事を書きました。
http://blog.goo.ne.jp/rossana75jp/e/5acc08d71beded1658a2d48e67d9603b
こんばんは、はじめまして。
おっしゃる通り、高野連の責任問題についてあまり言及されていない、さらに自分達の責任についてどうするのか?
見物でしょうね・・・官僚の天下り体質と似ているのかな?
長文、気にしないで下さい。
このブログも総じて長文傾向が強いので(苦笑)
こんばんは。コメントありがとうございます。
組織の体質ってのは、日本はどこでも同じですね・・・
サッカー協会も目くそ鼻くそじゃないでしょうか?(苦笑)
最近、こういう体制に関しては考えないようにしています。
こんばんは、コメントありがとうございます。
甲子園での開催は辞めないと思いますよ。
なんやかんや理由をつけて、違反していた高校が悪いみたいな流れを作っている感もなきにしもならず・・・
これからマスコミが高野連を叩くかどうか?その辺も見物です。なにせスポーツマスコミは、プロ野球も含め野球よりの体制だと思うのでね。