◆ Football Kingdom ◆

日本代表、欧州リーグ、Jリーグを動画と図解にて分析。リバプールを追跡中。
そして、Leeds United を応援中!

日本代表vs.イラン

2024年02月05日 | アジアカップ2024
■ 感じた既視感
前半、自分たちのリズムでプレーが出来て先制するもどこかディエルの部分であったり、選手たちの熱量が伝わらない試合だった。
この点に関しては、冨安の言葉が如実に語っている。
「熱量を感じられなかった。物足りない」冨安健洋が猛省する“良くない日本”「W杯後とは間違いなく違う感情」【アジア杯】

カタールW杯でクロアチアに先制し同点にしながらもPKで敗れた試合を思い出した。良いと感じた前半でもリズムを作れているようで、実は「熱量」が伝わらなかった。イランに下手こいて、インドネシア、バーレーンにあったデュエルが感じられなかった。そして、イランにロングボールを入れられて、セカンドボールを取れずに第2波の攻撃。奪っても前線に運べない展開。


■ アジアカップ2024のテーマ
この大会の日本代表のテーマは何だったんだろう?と思うと、2つあった。
1.ワールドカップを見据えた、ターンオーバーのテスト
2.大会を通じてGKの世代交代


ワールドカップでベスト16以上、優勝をする為にはターンオーバーが必須である。

2026 FIFAワールドカップ(カナダ、アメリカ、メキシコ)の北米の共同開催

フォーマットを整理しよう。
出場国が48国となる(4チーム×12グループ。グループLまであるw)
決勝トーナメントに進出するチーム数が32、以下は同じなので、
決勝まで行くと8試合となる。さすがの歴代の強国、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、フランス等などでもGKを除いても各ポジションの選手は短期間でフル出場絶対無理だと思う。

個人的には、交代枠を6にして自由に交代可能。GKと延長は除くなど考えないと、体力勝負の試合になり兼ねないと思う。あと、登録メンバーを23人から増やすべきだと思う。現実的には28人くらいが妥当かと思う。GK以外の10人の半分の人数を増やすイメージ。

話をアジアカップに戻す。
ターンオーバーのテストはある程度成功だったと思う。
ただ、GKの残り2人は試合に出れず、細谷や佐野、渡辺は出場時間が少なかった。
もっと思い切り変えるべきだったと思う。


■ この大会は、鈴木彩艶の為に、チームが犠牲になった大会だった。
鈴木彩艶のプレーの稚拙さ、代表レベルにないのは、この大会で明らかになったので、今更、指摘しても時間が無駄なので割愛する。
犠牲になった点としては、DFラインが完全にGKを信じられなかった。きっとずっとCB陣は「こいつ大丈夫か?」気にしていたと思う。

そもそも、こういう結果になったのは、森保監督が、カタールW杯から上手くGKの世代交代をさせるイメージがなかった。カタールワールドカップのGK3人は、
川島永嗣(39歳)
権田修一(31歳)
シュミット・ダニエル(30歳)

前川黛也(29歳)
野澤大志ブランドン(21歳)
鈴木彩艶(21歳)
(計算間違っていたら、ごめんなさい)

高低差あり過ぎるwww

そもそもGKは、第3GKなんてほとんど出場機会はないので、若手を入れておくべきだし、第2GKが、中堅かベテランでバランスを取るべきなのに、あまり考えているとは思えない。ワールドカップ時に監督コーチが余裕なかったんだろうな。

繰り返すが、鈴木彩艶は、現時点でA代表レベルではない。
https://twitter.com/f_kingdom/status/1754152044796207120
1失点目のクリアももっと左のラインギリギリまで蹴っても良かった。そもそも冨安が開いているので、プレスが遅れている。


■ セットプレー
CK、FKなどのセットプレーから全く得点の匂いがしないチームも珍しい。
歴代の日本代表は、必ず1人は強力な武器となるフリーキッカーがいたのだが。ここも全くもって改善の兆しが見えない。

■ 狙われた板倉
前半41分の裏へ狙ったシーンが分かりやすい。
基本的に、ロングボールは前からプレスしてもDFラインはハーフウェイラインまでしか上げられないから実は、前からのプレスはコンパクトに出来ない。だったら、ラインを後ろに下げてロックするしかない。あるいは、前田や浅野みたいな単純にスピードがある選手を走らせてボールをキープして、陣地を押しやるしかない。こういう中途半端にプレス行って入れられる形が一番良くない。前半41分過ぎのシーン。
https://twitter.com/f_kingdom/status/1754485019517878308

GLでの日本の右サイドの裏の深いスペース(右SBと右CB)の問題は、スカウティングしているはず。板倉は、なんか動きがふわふわしていた地に足が着いていない感じがした。秋に怪我をして、その後の試合勘や試合のフィジカルが出来ていない気がした。

もう一つ、ボランチ経由へのプレスの形。日本はトライアングルを作る時にCBとボランチで作る。

チームによっては、GKがCBの間に入って、疑似3バックみたいな形を作るチームもある。分かりやすい例だとオランダ代表なんかがそう。両SBが高い位置までワイドに広がり、GKが真ん中にいて、CBが疑似SBみたいな形になる。これは足元の技術と戦術が優れてないと無理。

よって、ボランチへ2枚でプレス。1枚だと剥がされて、前を向かれる可能性がある為。
その後、そのまま、板倉までプレスを仕掛けて押しやる。イランとしたら戦術的に大成功。


とにかく、日本の守備が軽く感じた。放り込まれ、セカンドボールを奪われ、奪ったとしても、それを前に繋げることが出来ない。ロングボールってのは、基本的に、繋ぎの局面での個の力(相手のプレスを剥がす)だったり、ラン(裏へ走る上下動。FWは裏へ走る。DFラインはラインをコンパクトにする)という、フットボールの原理原則のシンプルな形でしかない。だから、トレンドになっていない。セカンドボール取ってプレスも剥がしてポゼッションを高められる。スピードがある選手が、一発で、GKと1対1の形も作れる。これは、日本サッカーの歴史的な成り立ちに帰結しているのかもしれない。


■ 森保監督の限界?
1.怪我上がりの不安な選手を入れる
2.明確な戦術的な指示を出せないボトムアップの方針
3.劣勢時のドラスティックな戦術的な変更が出来なくて、選手頼み(三笘、南野投入など)

イラン戦では、前田大然が前からチェイシングして効いていたので、上田に変えて残して、三笘を入れても良かったかなと。
あと、個人的には、オフ・ザ・ボールの動きで、この大会で頑張っていた堂安が、イラン戦ではなんからしさがなかった。

正直、今のやり方(方針)だと、ワールドカップ予選を突破することに終始して、チームの底上げやドラスティックな変化を及ぼせるのか、不安になる。名波、前田のコーチ陣も不安だし。

欧州のCL、ELに出場するクラブに所属して、さらに、スタメンクラスの多い選手たちがチームの軸になっているので、今だからこそ、世界のサッカーのトレンドに詳しく戦術的にもスタイルがあり、試合の変化に対して柔軟に対応出来る、良い監督がいれば…そう言えば、クロップがフリーになるので、声掛けて欲しい。多分、ドイツ代表の監督に将来なるんだろうなぁ。
朗報と言えば、田嶋の悪夢のような4年を経て、新年度から、宮本恒靖氏に変わる。
本人がワールドカップを経験していて、欧州のクラブでもプレー経験がある会長ってのは、結構大きな分岐点だと思う。協会が、めちゃくちゃ改革して欲しいと思う。森保監督へのプレッシャーは掛けて欲しい。

■ 併せて読みたい
苦悩を吐露した守田英正の悲痛な叫び「考えすぎてパンク」「もっといろいろ提示してほしい」

「相手の出方を見ようと…」森保一監督が選手交代について言及、アジア8強で終わったイラン戦の課題は「2点目を奪えなかったこと」

板倉滉は森保采配の犠牲者 イラン戦必然の敗北にその指導スタイルを今後も無条件で支持するのか

これが森保ジャパンの限界。日本代表はお先真っ暗。選手側からSOS、もはや職務怠慢の域に【アジアカップ2023】

【日本はなぜ敗れたのか】イラン戦レビュー


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ガボン人)
2024-02-24 22:47:22
ずっと見てるのでこれからも更新楽しみにしてます

コメントを投稿